晩酌のおつまみは晩酌しながら

紅雪

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17話 カツオの柵は二度美味しい ⇒鰹のたたき

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人物紹介
晩酌料理人(主):醤子(しょうこ。まあ醤油です。)
晩酌料理人(副):味噌美(みそみ。見ての通り味噌です)
二人とも大豆の精です。(嘘です。)
大豆の星では、豆腐の精や油揚げが飛んで、枝豆が踊っています。
(嘘ですよ。)

本日の調味料
味噌
醤油

粉末出汁(まぁ、ほ○だしとか)


醤「戻り鰹。」
味「急にどうしたの?」
醤「鰹尽くし。」
味「病気?」
醤「黙れ。戻り鰹が美味しい時期ね。脂が乗って最高だわ。」
味「うーん。いいよね、食べたい。」
醤「そんなわけで柵で買って来たわよ。」
味「いいねぇ、飲み日和だねぇ。(ぶしゅっ)」
醤「そうでしょう。(ぶしゅっ)」
醤・味『おつかれー』
醤「今日は鰹の造り、たたき、玉ねぎサラダ?、しじみ汁よ。」
味「またサラダに疑問符ついてるよ。って、たたき作るの!?」
醤「うん、作るけど?」
味「さらっと言うわね。」
醤「まずしじみ汁から行きましょうか。実は1時間ほど前から水に浸けて
 ます。泥抜き、砂抜きするためだね。」
味「へぇ。」
醤「しじみは淡水、あさりは海水です。それぞれの環境にあった水を用意
 してあげないと死んで吐き出してくれません。そして彼らは泥や砂の中に
 住んで居るので、吐かせる時は暗い場所に静かに置いてあげる必要がある
 のです。」
味「うわ、面倒な奴らね。」
醤「とは言うけど、美味しいのだからいいじゃない。私ら待ってるだけだし。」
味「ま、そうだけど。」
醤「次に、玉ねぎサラダいくね。いつも通りの薄切りにして、塩で揉んで水に
 浸しておく。5分程経ったらよく水を切って、鰹節と煎り胡麻をかけて、
 味付けは醤油のみで行う。これがまた、いいつまみよね。ついでに、鰹でも
 使うので、水を切ったスライスは少し残しておく。」
味「しゃくしゃく・・・あ、こりゃ飲んじゃうわ。(ぐびっ)」
醤「そうなのよねぇ。(ぐびっ)」
味「しゃくしゃくしゃく・・・」
醤「無くなったら追加しとけよ。さてメインの鰹に行きます。まず柵を半分に
 します。半分は生を楽しみたいので、このまま短冊に切って盛り付けます。」
味「ほうほう。味はどうするの?」
醤「鰹の食べ方はいろいろあって、好みにもよるのだと思うけれどうちは
 1.茗荷と醤油。もしくはおろし生姜醤油。これは一般的ね。
 2.茗荷とポン酢もいけるわよ。ただしポン酢は濃いめ。
 3.おろし大蒜と醤油。
 4.おろし大蒜にマヨネーズ(少な目)と醤油。これ意外と美味しいのよ。」
味「マヨネーズ・・・。」
醤「いや食ってみ。」
味「・・・ん、何これ美味しい。面白い。本当に意外だ・・・。」
醤「でしょ。さて、次はたたきを造ります。」
味「おう。」
醤「ボウルに氷水を用意しておいて。」
味「うーい。」
醤「半身に鉄串を4、5本挿してコンロで炙る。戻り鰹は脂が乗っているので
 ぱちぱち跳ねます。嫌な人はおすすめしません。洗えばいいじゃんって人は
 試してみてもいいかも。100均等で売っているアルミの衝立なんかあれば
 跳ねる油を軽減できるかもね。」
味「コンロで炙るんだぁ。」
醤「炙り時間は勘。こればっかりは何度か試してみないと。火力最大で、表面に
 焦げ目を付けるように炙る。焦げ目がついたら丁度いいくらいかも。そしたら
 氷水に突っ込みます。余熱で火が通らないように、2、3分放置。」
味「おお、なんかそれっぽい。」
醤「はい、出来たらキッチンペーパーで掴んで、串を引っこ抜きます。ペーパーで
 よく水を拭き取り、やはり短冊に切っていきます。人によっては美味しい厚さの
 こだわりがあるでしょうが、自分で食うんだから食いたい厚さに。」
味「おお、本当にたたきになった。」
醤「ここでまた食べ方のお時間です。」
 1.小葱とポン酢。一般的な食べ方ですね。先程残した玉ねぎスライスも添えて。
 2.やっぱり茗荷とポン酢。
 3.普通に生と同じ生姜醤油。
 4.刻み大蒜と醤油。これ超おススメ!本日の目玉!」
味「何興奮してるの・・・。」
醤「いやいや、試してみ。」
味「しぶしぶ・・・むむっ。噛んだ時に出る大蒜の香りとたたきのコラボが
 すげーよ。こりゃほんとに当たりだ。(ぐびっ)」
醤「ふふん。」
味「勝ち誇るな。」
醤「そんなこと言ってるとこれ上げないわよ。山形から出羽桜、これは鉄板の味よ。」
味「はい、ごめんなさい。あたしの負けです。」
醤「じゃ、リビングで堪能しましょうか。」
味「いえーい。」
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