くじ引きで決められた転生者 ~スローライフを楽しんでって言ったのに邪神を討伐してほしいってどゆこと!?~

はなとすず

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キルファ神聖国に着いたよ!

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カインと星空を眺めてから丸一日が経って神聖国に着いた。

そして、僕達Sクラスはキルファ神聖国一番の初等学園にやってきた。

「テンバーナ王国の初等学園の一年Sクラスの皆様、キルファ神聖国にようこそお越しくださいました。今日から三日間よろしくお願いします。」

「あぁ!よろしく頼む!いきなりの頼み受け入れてくれ感謝する!」

神聖国の方の学長さんが対応してくれたのでこちらも学長さんが対応する。て言ってもこっちは学長さんしかいないから学長さんが対応するしかないんだけどね!後ろには生徒が並んでいる。

「いえ、これからも我々に出来ることでしたらいくらでも協力しますよ。教皇様も魔物が凶暴化している今、共に協力せずいつ協力するのだ?と反対した者達を抑え込んでおりました。」

「そうか!なら、この三日間色々と教えていただこう!」

「えぇ、よろしくお願いします。…皆様は運がいいですね。今はちょうど創造神様の加護を受けた『聖女様』が皆様と同い年で入学しておりますので他より学ぶことが出来るかと。」

「そうか!それは運が良かった!」

…へ~『聖女様』ねぇ…リディア様が加護を与えたのは今までで僕と優依だけなのに…胡散臭い…

「では、学生の代表者の挨拶にしましょうか。…カミラさん、よろしくお願いします。」

「ルーク!お前も前に来い!」

はぁっ!僕、そんなのがあるなんて聞いてない!

「……先生、一生恨みますよ?」

「…今回は俺のミスだ!申し訳ない!」

はぁ…もういいよ…

「はじめまして。私はこの学園の一年主席のカミラと申します。『聖女』の名も賜らせていただいております。この三日間よろしくお願いします。」

「はじめまして。僕はテンバーナ王国の初等学園で一年主席のルーク ウィルターです。僕は魔の森の隣にあるウィルター辺境伯領の辺境伯の三男です。辺境伯家の一員としてテンバーナ王国を守るためにも聖魔法のご教授よろしくお願いいたします。」

「まぁ!辺境伯家の方だったのですね。犠牲者をより少なくするためにも私の知っている限りのことを時間が許す限りお教えしようと思っております。よろしくお願いいたします、ルーク様。」

「よろしくお願いします。カミラ様。」

胡散臭いけど一応神聖国の聖女らしいから様付けにしてみたよ。



挨拶が終わった後、他の人達も軽く自己紹介して早速授業に入る。

「まず、聖魔法はどのような効果があるかご存知でしょうか?学生の皆さんに聞きます。聖魔法で出来ることを説明出来るという方挙手してください。」

神聖国の学生は勿論、僕達も全員手が挙がった。

「流石、テンバーナ王国トップの学園のSクラスですね。…では代表してルーク君、説明してもらってもいいですか?」

…早速指名されちゃったよ…

「はい。聖魔法で出来る事は『怪我の治癒』『病気の治療』『対魔の結界』『解毒』『解呪』の五つです。怪我の治癒は回復魔法でも可能ですが、精度が異なり『聖魔法』の場合は適性にもよりますが即死でなければほとんど治療出来ます。」

「正解です。この交流では主に『怪我の治癒』『対魔の結界』を重点的に学びます。余裕があれば『解毒』も加えようと考えていますのでそのつもりでよろしくお願いします。…早速実技に移りましょう。」

そうして授業は座学から実技に移った。その時に聖魔法の適性があるか、あるならどのくらいの適性なのかを聞かれ僕と優依の他に二人EとDの適性を持った生徒がいた。僕と優依は素直に適性を言うのか言わないのか迷ったけど、素直に言うことにした。どうせ、隠してもバレるだろうからね!優依が(S)で僕が(A)だと言ったら先生と生徒達にめっちゃ驚かれたよ。

実技では、僕と優依は適性が高かったから聖女さんが教えてくれるらしい。けど…正直言って困ってるんだ。

「では、ルーク様。まず、聖魔法を使った事はありますか?」

「いえ、適性があることを知り、勉強したので知識はありますが使ったことはありません。…馬車などで移動する時は魔物の討伐の練習のために対魔の結界を張ることはありませんし聖魔法を使わなければいけない程の怪我や病気を負ったこともありませんから。優依も同じだと思います。」

「そうですか。…対魔の結界を張らずに町や国のために魔物の戦う訓練をするなんて…素敵ですわ。お顔立ちもいいですしお優しいですから学園では人気なのでしょうね。」

「いえ、僕は今まで授業に出たことがないですからそれはないと思いますよ。カミラ様こそ、お優しいですし容姿端麗ですから人気なのでは?『聖女』でもありますし。」

「いえ、私などに興味を持つ者はいませんよ。私は平民の中でも貧民層の出身ですから…『聖女』の名があるからこうして学園に通えてるだけなので私が死ねば配偶者になった方は損するだけですから。…ですが、そうですね…欲を言うならルーク様の様に心優しい方がいいですわ。私は外より中が大事だと思っていますので優しい方でしたら…それに加えて見目も良ければ、なお良しですわ!それと…話は変わり失礼なのは承知しておりますが…ルーク様は先程学園の授業に出ていないということでしたが…生まれつきのご病気でもあるのですか?私の能力だとそれも治すことが出来ますが…」

「あっ、すみません。勘違いさせてしまいましたね。ただ、僕達の学園では主席、次席、三席の特待生には授業の出席義務がないので僕が勝手に授業に参加してなかっただけです。心配させてしまい申し訳ありません。」

「そうだったのですね!私こそ早とちりしてしまい申し訳ありません。…にしても学園によっては授業の出席義務がない学園もあるのですね。初めて知りました。ルーク様の得意な科目や苦手な科目はどのようなものなのか差し支えなければお聞きしてもよろしいですか?」

「僕の得意な科目は………」

こうやって聖女が優依をほったらかしで僕に付きっきりなんだよね…なんか距離も近いし…こんな胡散臭い聖女と三日間一緒なんて…先が思いやられるよ…





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