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野宿
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優依の事を話してからは馬車の中ではたまに魔物を魔法で討伐しながら僕、カイン、ノインで雑談していた。ちょうど昼くらいかな。
「…うぅん…うみゅ…」
「優依、起きた?」
「…うぅん…」
八割寝てて二割起きてるって感じだね。けどなぁ…そろそろ起きないと夜寝れなくなるから起こさないと。優依が起きる方法ないかな?…あっ!アレがある!
僕はマジックバックからあるものを取り出し起動する。
『なにわずに さくやこのはな ふゆごもり いまをはるべと さくやこのはな いまをはるべと さくやこのはな』
「あっ!序歌!」
優依は僕が起動させた読み上げ機の声に反応して飛び起きた!
どうしてか分かんないけど優依は百人一首の読みを聞くと目が覚めるんだって。…どういう理屈かは僕は分かんない。けど、目が覚めるのは本当みたいだよ!前世でも中間テストの前日に一夜漬けするときにも流してたから…
「優依、起きた?おはよう!」
「おはよう!百人一首したい!」
「坊主めくりならいいよ!」
「坊主めくりでもいいからやろう!」
詩を聞いてなんだかスイッチはいちゃったみたい。まぁ、元気になって良かった。
カインとノインにもルールを教えながら一緒に坊主めくりを楽しんだり、お昼ごはん食べてまた遊んで晩ごはん食べて寝る準備が整った。テントは馬車が同じメンバーで使うことになってるよ!だから一人で馬に乗ってた学長さんは一人でテントだね!
今日は皆慣れないことして疲れてるから九時就寝だよ!僕は学長さんと話すことがあるから一時間後に学長さんのテントに行くことになってる。
「皆、おやすみ~」
「「「おやすみ~」」」
寝る場所は左からノイン、カイン、僕、優依の順番だよ!因みに僕達が今使ってる道は商人とかが物質を馬車で運んだりもする道で所々に休憩スペースがあるからそこで一晩過ごすんだ!ついでに言うなら魔物が入ってこないように聖魔法の結界を魔道具で張ってるから見張りをしなくていいから冒険者も休憩に使うらしいよ!
就寝時間から一時間が経って僕は学長さんに会いに行くためにテントを出る。
「いってらっしゃい。」
「カイン…行ってきます。」
まだ起きていたカインに見送られて学長さんのテントに向かう。
「おお!来たかっ!」
学長さんはクラスメイトが寝ているのに大きな声を出してしまってはっ!とする。
「大丈夫ですよ。今は風魔法で声が外に漏れないようにしてますから。」
「そうか!そんなことも出来るんだな!それで、話したいことは何だ!」
早速、本題に移る。
「それは、今回の校外学習の目的です。」
「どういう意味か分からん!」
「それを説明するために時間を貰ったんですよ。…今回の校外学習の目的はキルファ神聖国が魔物の変化について何か情報を掴んでいないか調べることです。僕のツテでその手の情報をくれる方がいるんですがそれだけでは足りないので僕達も自分でも調査することにしたんです。」
「そうだったのか!だが!学園の校外学習の行き先は国が決める!どうやって神聖国にしたんだ!」
「…?簡単な話じゃないですか。国王陛下に直談判ですよ。」
「陛下に直談判したのか!?」
だよねー普通はそんなこと出来ないもん。学長さんが驚くのも無理ないよ。
「えぇ、そうですよ。…ですが、神聖国にも今回の校外学習は『聖魔法の習得』と伝えていますから情報を集めているとバレた時、何が起きるか分かりません。最悪の場合、先生は僕と優依以外の生徒を連れて逃げて欲しいんです。」
「無理だ!生徒達は先に逃がしたとしてもお前達もオレの生徒だ!そのまま放って行くことは出来ん!それにお前とユイだけが残る理由が分からん!残っても何も出来んだろう!」
まぁ、そうなるか…学長さんは僕と優依のこと知らないんだし。なら…
「…先生。今から見るものを口外しないと誓いますか?」
「…いいだろう!誓う!」
「分かりました。では…」
僕はステータスの称号だけを見せる。
称号 邪神を討伐する者 創造神の加護を受けし者
『世界初の創造魔法保持者』は今必要ないから表示してないよ!
「!創造神の加護だと!?それに邪神の討伐!?」
「はい。邪神は封印されていたんですが今は弱くなっています。それが原因で魔物の凶暴化が起きています。ですから邪神を討伐することになったんですよ。」
「…そうだったのか!分かった!創造神の加護を受けているなら戦闘になったらオレ達は足手纏いだな!お前達に従おう!」
「ありがとうございます。」
それから僕はテントに戻った。
「おかえり、ルーク」
「ただいま、カイン。…まだ起きてたの?」
「なんか、寝付けなくてね。」
「ちょっと、外の空気吸う?」
「そうだね、そうしてみようかな?」
カインとテントの外に出て星空を見る。
「…綺麗だね。」
「…うん。…優依と初めて会った時もこんな綺麗な星空だったんだ。」
…星座も違うし場所も違うのに懐かしいな。あの時はまさか憧れてた魔法の世界に転生して邪神を討伐することになるなんて思ってもみなかった。前世でも仲のいい友達がいて楽しかったけど、今もそれと同じくらいの友達がいて、とっても楽しい。…本当にこんな貴重な機会をくれた神様達に感謝しないとね!
「…カイン、これからもよろしくね。」
「どうしたの?いきなり。…けど、うん…私からも…これからもよろしくね。」
「「ふふふっ」」
ありがとう、リディア様。
「…うぅん…うみゅ…」
「優依、起きた?」
「…うぅん…」
八割寝てて二割起きてるって感じだね。けどなぁ…そろそろ起きないと夜寝れなくなるから起こさないと。優依が起きる方法ないかな?…あっ!アレがある!
僕はマジックバックからあるものを取り出し起動する。
『なにわずに さくやこのはな ふゆごもり いまをはるべと さくやこのはな いまをはるべと さくやこのはな』
「あっ!序歌!」
優依は僕が起動させた読み上げ機の声に反応して飛び起きた!
どうしてか分かんないけど優依は百人一首の読みを聞くと目が覚めるんだって。…どういう理屈かは僕は分かんない。けど、目が覚めるのは本当みたいだよ!前世でも中間テストの前日に一夜漬けするときにも流してたから…
「優依、起きた?おはよう!」
「おはよう!百人一首したい!」
「坊主めくりならいいよ!」
「坊主めくりでもいいからやろう!」
詩を聞いてなんだかスイッチはいちゃったみたい。まぁ、元気になって良かった。
カインとノインにもルールを教えながら一緒に坊主めくりを楽しんだり、お昼ごはん食べてまた遊んで晩ごはん食べて寝る準備が整った。テントは馬車が同じメンバーで使うことになってるよ!だから一人で馬に乗ってた学長さんは一人でテントだね!
今日は皆慣れないことして疲れてるから九時就寝だよ!僕は学長さんと話すことがあるから一時間後に学長さんのテントに行くことになってる。
「皆、おやすみ~」
「「「おやすみ~」」」
寝る場所は左からノイン、カイン、僕、優依の順番だよ!因みに僕達が今使ってる道は商人とかが物質を馬車で運んだりもする道で所々に休憩スペースがあるからそこで一晩過ごすんだ!ついでに言うなら魔物が入ってこないように聖魔法の結界を魔道具で張ってるから見張りをしなくていいから冒険者も休憩に使うらしいよ!
就寝時間から一時間が経って僕は学長さんに会いに行くためにテントを出る。
「いってらっしゃい。」
「カイン…行ってきます。」
まだ起きていたカインに見送られて学長さんのテントに向かう。
「おお!来たかっ!」
学長さんはクラスメイトが寝ているのに大きな声を出してしまってはっ!とする。
「大丈夫ですよ。今は風魔法で声が外に漏れないようにしてますから。」
「そうか!そんなことも出来るんだな!それで、話したいことは何だ!」
早速、本題に移る。
「それは、今回の校外学習の目的です。」
「どういう意味か分からん!」
「それを説明するために時間を貰ったんですよ。…今回の校外学習の目的はキルファ神聖国が魔物の変化について何か情報を掴んでいないか調べることです。僕のツテでその手の情報をくれる方がいるんですがそれだけでは足りないので僕達も自分でも調査することにしたんです。」
「そうだったのか!だが!学園の校外学習の行き先は国が決める!どうやって神聖国にしたんだ!」
「…?簡単な話じゃないですか。国王陛下に直談判ですよ。」
「陛下に直談判したのか!?」
だよねー普通はそんなこと出来ないもん。学長さんが驚くのも無理ないよ。
「えぇ、そうですよ。…ですが、神聖国にも今回の校外学習は『聖魔法の習得』と伝えていますから情報を集めているとバレた時、何が起きるか分かりません。最悪の場合、先生は僕と優依以外の生徒を連れて逃げて欲しいんです。」
「無理だ!生徒達は先に逃がしたとしてもお前達もオレの生徒だ!そのまま放って行くことは出来ん!それにお前とユイだけが残る理由が分からん!残っても何も出来んだろう!」
まぁ、そうなるか…学長さんは僕と優依のこと知らないんだし。なら…
「…先生。今から見るものを口外しないと誓いますか?」
「…いいだろう!誓う!」
「分かりました。では…」
僕はステータスの称号だけを見せる。
称号 邪神を討伐する者 創造神の加護を受けし者
『世界初の創造魔法保持者』は今必要ないから表示してないよ!
「!創造神の加護だと!?それに邪神の討伐!?」
「はい。邪神は封印されていたんですが今は弱くなっています。それが原因で魔物の凶暴化が起きています。ですから邪神を討伐することになったんですよ。」
「…そうだったのか!分かった!創造神の加護を受けているなら戦闘になったらオレ達は足手纏いだな!お前達に従おう!」
「ありがとうございます。」
それから僕はテントに戻った。
「おかえり、ルーク」
「ただいま、カイン。…まだ起きてたの?」
「なんか、寝付けなくてね。」
「ちょっと、外の空気吸う?」
「そうだね、そうしてみようかな?」
カインとテントの外に出て星空を見る。
「…綺麗だね。」
「…うん。…優依と初めて会った時もこんな綺麗な星空だったんだ。」
…星座も違うし場所も違うのに懐かしいな。あの時はまさか憧れてた魔法の世界に転生して邪神を討伐することになるなんて思ってもみなかった。前世でも仲のいい友達がいて楽しかったけど、今もそれと同じくらいの友達がいて、とっても楽しい。…本当にこんな貴重な機会をくれた神様達に感謝しないとね!
「…カイン、これからもよろしくね。」
「どうしたの?いきなり。…けど、うん…私からも…これからもよろしくね。」
「「ふふふっ」」
ありがとう、リディア様。
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