貴方とは対等な恋がしたい

神崎桜

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早めの時間だけあってすんなりと宿の部屋を取ることのできた私は、早速周辺を見に行った。

朝食べたきり飲み物以外口にしていないのでとりあえず何か食べれる店を探した。

パン屋やバルのような店、ちょっとお高めなレストランなどがあった。

それらの中でも、一際美味しそうな匂いを漂わせているこじんまりとした食堂に足を向けた。


「いらっしゃい。」

人の良さそうな年配の女性が店の扉を開けるとすぐ出迎えてくれた。

席に案内され、椅子に腰を掛け店内を見渡してみた。

私以外に3組ほど客がいて、皆常連のようだ。店は先程の女性と年配の男性と若い女性の3人で切り盛りしている感じで、店の雰囲気はアットホームでとても居心地がいい。

そうしているうちに、水が運ばれてきたのでついでに店のおすすめを何品か注文した。

少し待っていると隣の男性客から、

「姉ちゃんここいらじゃ見ない顔だが旅にでも出ているのかい?」

と話しかけられた。

ちなみに上流階級には女尊男卑が根付いているが、下流階級(平民)にはそのような身分差はないに等しい。それは、持っている魔力の量や強さが関係している。

もともと上流階級と下流階級は魔力で分けられたものなので、平民の女性の中には魔力を全く持たないという人もいる。それゆえ男女の差があまり生まれないのだ。

また魔力を持たなかったり、ほんの少ししかなければ、悪抜きの必要もないので、下流階級の女性は旅に出ることはあまりない。




『はい、そうです。』

なんだろうなと思いながらそう答えると、

「へぇ、じゃあパートナー探しとか?」

『そうですよ。』

「そうか…ここの街の領主様の娘さんもそろそろ旅に出てもおかしくない時期だよなぁ。」

『そ、そうなんですか。』

心当たりのありすぎる事を言われて思わずどもってしまった。別にバレてもいいのだが、特別扱いはされたくないと思っているので必要がなければ隠すつもりでいた。なので、急に話題に出てきてかなり焦った。



初っぱなからこんなんで本当にパートナーを見つけるまでいろいろと持つのか一気に不安になった最初の夕飯となった。
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