憑く鬼と天邪鬼

赤星 治

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七幕 獄鬼との対峙

三 双方の真相

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 永最、志誠、宗兵衛の三人は走って目的の場所へ向かっていた。それは永最に憑いていた獄鬼の片割れが飛んでいった場所である。
 痕跡は亜界の住人である志誠が感じていた。その跡はある山の麓を指していた。

「教えてくれないか志誠。なぜ私の中に獄鬼がいたと?」永最が訊いた。
 不思議と、中々安定しない高低差のある道を走っているにも関わらず、息を切らせていなかった。
「確信したのは蓬清から聞いた正三郎の話と、お前が階段に捨てられてから旅立つまでの経緯を聞いてからだが、お前には元々思うところがあった。覚えてるか廃神社で偶然お前が俺たちを見つけたのを」
 永最は、ああ。と返事した。
「他にも原因不明の鳳力の乏しさとか細かい部分は色々あった。だから孟親の屋敷での事を終えた後の幾蔵からの話と蓬清の話をすんなり結びつけることができた」
 志誠の意見に宗兵衛が答えた。
「なら、普通に永最から片割れを祓えばいいだろうに、なぜあのようなことを?」
「そうだ。それに、なぜあの場所はあのままなのだ」

 そこは、先ほどいた廃屋敷である。

「屋敷が不変なのは幸の獄鬼が強力すぎたからだ。お前に憑いた片割れとぶつかった際に発せられた鳳力が気を乱し、あの場はどんな状況になってもあの環境に戻るようになった。で――」
 口調から気だるさが滲み出ている。
「お前の鳳力が弱いせいで祓おうとすれば、奴を引っ張り出す時点でお前が死ぬから祓えん。無理矢理向き合ってもらう方が手っ取り早かったんだ。けどそのせいで、俺はいろんな奴に憑く、情報まとめる、結界張る、対峙するわ、で、面倒事をこなさにゃならん羽目になったんだよ」

 だから目覚めた時に罵声を浴びせられたと判明した。

「すまなかったな志誠」
「まあ、そのせいで色々面倒な手間が省けそうだ」
「手間?」宗兵衛は息切れ始めた。
「まずはこいつの鳳力だ」
 永最を指しての事である。
 宗兵衛は改めて目を凝らして永最を見ると、並の導師よりも鳳力が溢れていた。
「抑えられて溜まっていた力が溢れてる。いつもなら平気で息切れする筈がまだしないのはそのためだ」
 言われてみて、なるほど。と納得した。
「一晩すれば下っ端の祓い手程の力に安定する。けど、これから化物相手にするならこの状態は都合がいい。後は――!」

 志誠は突然立ち止まり、藪の先の大樹の根元に満月の明かりが、木漏れ日のように漏れたある一点を眺めた。

「はぁ、はぁ……どうした志誠」宗兵衛は中腰になって息を整えた。
「あっちの面倒な連中に事情を訊いてみようぜ」
 視線の先、誰かが大樹の根に腰かけている。
 志誠達に気付いた眼前の人物がこちらに近づき、三人も歩み寄った。
 互いの顔を認識出来る距離で立ち止まると、その人物の背後に二人、木から飛び降りて現れた。

「なぜあなたがここにいるのですか!?」永最だけが驚いた。

 明らかに旅人の服装ではなく、忍び装束に似た動きやすい装いのススキノがそこにはいた。
 ススキノはしていないが、後ろの二人は口を布で覆っている。

「ほう。揃って驚くと思いきや、二人はそうでないようだな」
 口ぶりは、どうやら志誠の本体が本人だと理解している。
「やはり只者ではないと思っていたが、初めから我々を……いや、幸之助を狙っていたのだな」宗兵衛が前に出た。
「宗兵衛殿、何か気づいていたのですか?!」
「確証はない。泊まっていた長屋で出会った状況が不自然すぎた。その後の野盗の一件での不自然な援護を踏まえると、どうやらこの女は六赫希鬼よりも志誠か獄鬼、どちらかが本命。どこかの将軍に雇われた鳳力使いの忍びが妥当であろう」

 宗兵衛の推測に感心し、不敵に笑むとススキノは腕を組んだ。
「ほう。鳳力の乏しい酒飲み剣客と思いきや、中々どうして……切れ者であったか。……では、真実を知ったという事は、覚悟が出来ているという事であろうな」
 ススキノは小太刀の柄に手を掛けると、宗兵衛も刀の柄に手を乗せた。
 今にも斬りあいが起きそうな中、志誠は呆れ顔出口を挟んだ。

「………ったく、腹の内を見せん秘密女が、役者としては三流だな」
「何を堪能しているんだ!」
 永最は警戒を解かず焦っていた。
「阿呆、落ち着いて考えろ。竹藪で出会ってからのあいつを知ってるなら、この場で出てきてどうする。何かあるなら俺らの目につかずに事を進めているだろ」
 二人は警戒を緩める。
「理由はどうあれ」宗兵衛は刀の柄から手を放した。「この女は獄鬼を利用しようとしているのであろう。ならここで手を打たねばならん」
「確かに本命はそうだろうな。この女と初めて出会った竹藪も人目につかん場所にいきなり現れた。祓い手の仕事で立ち寄ったにして、百歩譲っても偶然だったと言えるかもしれん。しかし長屋宿で出会った時、ほぼ狙いは獄鬼と踏んだ。野盗の惨劇の援護も、如月孟親の屋敷に火を放ったのも、気を失った俺を宿に送ったのも、後ろの部下だろ?」

 ススキノは観念し、溜息を吐いた。
「やれやれ、悪役を演じてみたいと思っていたが、ついつい嘘がばれてしまうものだな」
 志誠は舌打ちをした。
「秘密と嘘は一流だ。恥じんでも悪役として上出来だ」
 ススキノは自分のここに至る経緯を語らず、志誠の発言にも反論しなかった。

「それはさておき、お前の推測は初めから私を不審がってからのものであろう。この流れであれば、そこの殿方の言うように私は悪役だが、なぜそうでないと言い切れる」
「その恰好に後の部下。獄鬼のいる傍で俺たちの前に姿を出す。お前が祓い手、もしくはその技術を用いただけだとしても、そこまで分かってれば大方の想像はつく」
 とはいえ、永最も宗兵衛も全く理解しておらず説明を求めた。
「考えられることは二つ。捕らえるか祓うか。使役や捕獲を目的なら一度は挑んだ筈だ。しかしそうであるなら大怪我一つ無い状態は不自然だ。なら本命は奴を祓う事。獄鬼を祓うには分散したままでは奴が窮地に陥った際、そちらへ流れて手間だ。永最から剥がれるのを待っていたんだろ」
「そうか、それでここで待ち伏せ、我々と協力を求めるという事か」
「一応俺たちと目的は同じだからな。あの装束の部下を使役出来るなら、どこぞの御庭番ってのが妥当だと嫌でもわかる」

 ススキノは些細な風に流れ、額にかかった髪ごと髪を後ろに梳いた。
「大まかに明察と言ったところか。大したものだ。侮るまいと向き合っていたものの、想像以上に切れ者とはなぁ」
「ちょ、待って下さい!」永最が割って入った。「なぜ秘密にするんですか?! ススキノ殿がどのような立場であれ――」
「黙ってろ」
 志誠の制止に反応して黙った。しかし視線は意見を求めている雰囲気。
 それに答えたのは宗兵衛であった。
「御庭番であれ伝統引き継ぐ忍びの者であれ、何処の国でも御上が関する裏の人間の素性など深く知らん事に越したことは無い」
「なぜですか?」
「下手すれば自身の命を落としかねん。連中は連中の道理で動いている。我々が農民、商人の働きに干渉し、感情入れるのとはわけが違う。今現在殺されておらん事が有難いほどだ」

 それ以上、何も訊きかえさなかった。
 質問が無かったわけではない。自然と介入するべきものでないと本能がその行動をとらせた。

「話を戻すぞ」
 志誠が言ってススキノのほうを向いた。
「お前さんほどの手練れとその部下だ。並の祓い手よりは鳳力に長けている連中が俺らにどうしてほしい?」
「おぬしが申した通り協力を求めたい」
「素直には信じ切れん」宗兵衛が割って入った。「祓い手や導師には亜界の住人を使役する技があり、現にしている連中もいる。そちらの主が獄鬼を使役しようと企てている可能性も考えられる。そうなれば化物に憑かれた幸之助は死ぬまで其方等の主の飼い犬になろうよ。そうしないと言い切る証拠はあるなら示して頂きたい」

 ススキノは可笑しくなって笑った。

「何がおかしい!」
「いや、先程も似たような話がちらついたが、さすがに耐えれん。此方の素性が不明瞭ゆえの判断なのだろうが、買いかぶりも控えてほしい」
「何もおかしな事は――」
「獄鬼事態、滅多に拝めぬ悪鬼だ。その力量を推し量れんからそのような夢物語を語るのも分からんでもないが」
 宗兵衛は妙に馬鹿にされた気がした。
「奴は人間の負の感情に酷く影響する鳳力。そう例えれば分かりやすいな。志誠のように確立した個が無い。力そのものだ。此方の現状で使役は不可能といってもいい。万が一、幸之助のような状態で使役できる策があったとて、多くの祓い手を犠牲にし、使役出来て数日ほどが限界。損害しかない」

 宗兵衛はそのまま黙った。
 三人の言い合いについていけない永最が口を挟んだ。

「待って下さい。私には何が何やら分からん。ススキノ殿がどういう経緯でそうなったのか説明して頂きたい」
 まさかと言わんばかりに志誠がため息を吐き、永最に言い寄ろうとしたが、遮られた。
「良いだろ。お前と宗兵衛殿は理解していても私はさっぱりなんだ」
 致し方ないと志誠と宗兵衛は思い、ススキノも一呼吸置いて説明を始めた。
「さる御方の命令で獄鬼を祓う事になった。獄鬼は見つけるのも祓うのも手間でな、元々感情に影響する幻体だから戦場跡地を回っていた。六嚇希鬼の依頼は、獄鬼を探す一貫として行ったまでだ」
「祓うのは、それほど手間なのですか?」
「お主は知らんだろうが、そちらの二人は知っているだろう。伝説の二の祓師、宇芭実独を」

 当然、永最は疑問が表情に現れた。
 宗兵衛は誰かと考え、間もなく思い出した。
 志誠は、静かに視線をススキノに向けた。

「誰だ? その者は」
 永最の問いかけに宗兵衛が答えた。
「導師より上の位に位置する存在が四導師だ。その四導師の中で歴史上最も人間離れした実力の御仁だ」
「そう、獄鬼の実力はそんな存在がまさに悪に堕ちたと思えば分かりやすい。よって、手段を考えていた」
「手は見つかったのですか?」
「八卦葬送を行うしかないと判断した」

 名称に、志誠は目を見開いた。
 事情の知らない永最は、志誠の割って入った言葉に聞き入った。

「術者全ての命を使う大技だぞ! 何考えてやがる!」
「過去の使用例と詠唱を読み、色々手順を変えれば命を失う恐れはないと判断した。問題なかろう」
 それでも止めようとする志誠に、ススキノは訊いた。
「えらく気にかけるではないか。何かこの技に思うところがあるのか?」
 どこか冷徹さを滲ませたススキノの視線に、志誠はある思いを抱き、言葉にしないままに押し黙った。

「この場所はどのようにして分かった?」
 宗兵衛が訊いた。
「戦場の事を調べていると、【首接ぎ事件】の村の情報を聞いたのでな」
「首接ぎ事件?」
 永最の疑問に、説明を宗兵衛がした。
「所変われば【刃喰いの惨劇】とも呼称されている。もう少し先の村で起きた事件だ。凶悪な野党が次々と刃で貫かれ、標本のように地面に倒れ刀で留められていた。刃が貫いたのは首と顔のどこか。主に口が多かったため、刃を喰っている様からそう呼ばれたそうだ」
 続きをススキノが語る。
「この事件の真相はいまだ不明。村人はほぼ野盗共に斬り殺された報告だけが残っている以外、誰が何人でその惨劇を生み出したか不明だった。鳳力を辿ろうにも、自然災害でああも土地が乱れ、村の面影が無くなってしまっては捜しようもなかったが。その後、竹藪で偶然にも異質な鳳力を宿した者達に遭遇した。それが幸之助と永最だ」

 竹藪で出会った頃が思い出された。

「あの時から獄鬼の存在に気付いていたのですか!?」
「確信まではなかった。しかし幸之助はすでに幻体・志誠が憑いているにも関わらず、こちらが体感できる鳳力の強弱が激しく狂っていた。逆に永最は乏しすぎた。一度その真偽を確かめようと鳳力を使わせたが」
 山間の村でのことが思い出された。
「案の定、何かに抑えられていることが目視で判断できた。それから部下と私で監視し続けた。ある町で野盗に幸之助が襲われた時はひやりとしたぞ。放っておくと、あの異質な鳳力が放たれそうであったからな。手を出してその場はやり過ごせた。しかし如月孟親の屋敷では何もできなかった。なんせ六赫希鬼の本丸に気づかれずに動くのが難儀でな。とうとう獄鬼を表に出させる結果に至った。幸之助の素性を調べれば首接ぎ村の出身と分かったから来たまでだ」
「ここに至るまでに放置していたのは何故ですか」永最が訊く。
「【憑依体統合ひょういたいとうごう】。あまりに強力な鳳力が憑いたままでいると、憑いた人間の寿命を縮め本体が死んでしまう。そうならない為に獄鬼は本体と統合する。解りやすく例えるなら、本体は幸之助であれ魂も意志も別物の化物になるという事だ。主に初めて憑いた場所、獄鬼の鳳力に当てられ、歪な境場となった場所でな。憑依体統合中しか獄鬼という鬼は祓えん。さらにお主から出た片割れと融合する今晩中でなければ葬送術は効かん。覚醒した獄鬼は祓えんからな」

 ススキノの説明に矛盾はなく、即席で作ったような突っかかりも無い。体験したことが忠実に伝わる説明となっていた。

「さて、協力とは申したが、此方としては八卦葬送を行う準備の間奴の気を引いてほしい。それだけだ」
「此方を利用するということか!」宗兵衛は語気を強めた。
「そう聞こえたならそれでも構わんが、まあ、そっちは気付いているみたいだがな」
 ススキノの視線は志誠に向けられた。
「どういった方法でアレと向き合うかは知らんが、此方の策がどういったことか理解して行動することだ」

 そう告げるとススキノと部下は獄鬼の元へ向かって駆けた。

「志誠、ススキノ殿が言ったことって……」
「奴らの術は長い詠唱後に効果を示すものだ」
「術が起きたらどうなる?」
「範囲内の奴らは誰であろうと死ぬ」

 そこまで聞くと、永最と宗兵衛に焦りの色が伺えた。
 善は急げとばかりに三人も獄鬼の元へ向かった。
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