君が好きで好きで仕方がないんだ!

橘柚葉

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オフィスラブは危険がいっぱい!?

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「ハルミ、気持ちがいい? もしかして、またイッちゃった?」
「っ!」
 
 イッてしまった。だけど、それを言葉に出すのは憚れるし、何よりこんなに早く達してしまったことがより羞恥心を仰いでくる。
 顔を真っ赤にして目を泳がせていると、彼はクスクスと笑いながら色気たっぷりで言う。

「もっと気持ちよくなって?」
「た、龍臣さん……」
「そして、もっと俺を気持ちよくして?」

 彼の言葉に反応するように、下腹部がキュンとしてナカにいる彼を締め付けた。
 すると、高揚した表情を浮かべた龍臣さんは、より快楽を求めて動き出す。
 パンパンと身体と身体がぶつかる音、そして淫らな蜜の音が部屋に響き渡る。
 
「はぁ……ぁ……、ハルミ」
「ア……っ、ンン!」

 彼のセクシーな声を聞いて、ますます身体が火照っていく。気持ちが良すぎてどうにかなってしまいそう。
 知らぬ間に腰を揺らしていて、より快楽を求めようとする自分に気がつく。
 だけど、止められない。彼からの愛撫が気持ちよすぎて、もっともっとと欲しくなる。
 高みへと押し上げられていき、ひっきりなしに鳴き声を上げた。
 快楽に溺れているのは彼も同じようで、より腰の動きが速くなっていく。
 
「……っ……!!」
「んんっ、はぁ……ぁっ!」

 ギュッとお互いを抱きしめ合いながら、お互いの熱を分け与えた。
 薄膜ごしに感じる彼の吐き出した想いが、じんわりと身体の中に染み渡る。
 呼吸を荒げていた二人はしばしの間、お互いを抱きしめ合っていた。
 ようやく身体が落ち着きを取り戻してきたのだが、途端に恥ずかしさがこみ上げてきた。

 ――なに!? 今の龍臣さん。めちゃくちゃエロかった!!

 何より、それに応えようとする自分の痴態を思い出し、布団を被って隠れてしまいたくなる。
 動揺しまくっている私から、彼がゆっくりと離れていく。
 名残惜しく感じて龍臣さんを見つめていたのだが、そのあとの反応が全くない。そのことに首を傾げる。
 いつもならば達したあともイチャイチャとじゃれ合ったり、もしくは二回戦に突入するのが常だ。
 それなのに、彼はまったく何もしてこないどころか何も言わない。
 心配になって龍臣さんを見ると、彼はあぐらをかいて俯いている。その顔が尋常ではなく真っ赤になっていた。

「え? 龍臣さん?」

 私が声をかけると、彼はますます顔を赤らめていく。耳はもちろんだが、首筋まで真っ赤だ。
 呆気に取られていると、突如として彼が私を抱きしめてきた。

「見ないで、ハルミ」
「え? え?」

 ギュッと彼の胸板に顔を押しつけられてしまい、何も見えなくなってしまう。
 その代わりに、彼の鼓動が伝わってきた。こちらは尋常じゃなく早く脈打っている。

「ハルミ、かわいすぎ。俺……、一生君を離せないかもしれない。だから、絶対に俺の前からいなくならないで」

 なんだか弱った声の彼がかわいらしい。でも、龍臣さんの方が絶対にかわいいと思う。
 クスクス笑っていると、彼はますます困った様子で私を抱きしめてきた。

「ごめんね、ハルミ。もっと冷静にならなくてはね。立ったままでして、どこか身体は痛くなかった? 大丈夫だった?」

 私を腕の中から解放すると、今度は身体のチェックに入り出した。優しい気遣いはいつも通りの龍臣さんだ。そのことに安堵する。

「大丈夫です。どこも痛くありませんよ?」
「本当?」
「はい。だって……」

 シーツを指でいじりながら、彼を上目遣いで見つめた。

「強引にされるのも……私、結構好きみたいです」
「っ!」
「あ! もちろん、龍臣さん限定ですけどね!」

 言ってしまった。だけど、ああいうエッチもたまにはいいかなと思ってしまったのだ。
 慌てて視線をそらしながら、「でも、たまにですからね!」と釘を刺しておく。
 そうしないと、いつ何時とんでもないシチュエーションで抱かれることになってしまうかわからない。
 必死に言い繕うと、龍臣さんは綺麗な笑みを浮かべてほほ笑んだ。

「了解。たまにならいいんだね?」
 
 そんなことを言われてしまうと、自分がかなりエッチな気がして堪らなくなる。
 熱くなっていく頬を隠しながら、私は視線をそらした。

「……たまに、なら」
 
 何を言っているのだろう。そう我に返った私は彼から離れて慌ててシーツの中に潜りこんだ。
 クスクスと楽しげな彼の笑い声が聞こえてきて、居たたまれなくなる。
 すると、彼は私の肩に手を置いてシーツごと引き寄せてきた。

「ハルミ」
「龍臣さん?」

 先程までの雰囲気とは一転、真剣な声のトーンになったことを感じてシーツから顔を出す。
 私と視線が合うと、龍臣さんは心配そうに表情を歪めた。

「公園での話。俺はハルミを守りたいと思っている。だから、付き合っていることを公表しよう」
「龍臣さん」
「そうすれば、俺は表だって君を守ることができる。理不尽な言いがかりをつけてくる人間に文句を言うことができるから」

 先程、私が感情を爆発させたときに言ったことを気に病んでいるのだろう。
 私たちが付き合っていることは公にしていないが、噂だけが先行している状況だ。
 噂の段階なのに、周りは私たちの交際に難色を示している。
 平凡な私では、龍臣さんと釣り合わない。そう思って陰口を叩かれてしまっていることを、私が憂いているのを白状してしまった。
 だからこそ、それを打破するために、公表しようと龍臣さんは言ってくれているのだ。
 彼の気持ちは嬉しかった。でも、その意見に首を横に振った。

「今のままにしておきましょう!」

 きっぱりと言い切ったのだが、彼はとても心配そうなままだ。
 確かに二人が付き合っていることを公表すれば、彼が表立って私を助けてくれるだろう。
 でも、それってどうなのかと思ってしまうのだ。
 彼に守られるばかりではなく、自分でも立ち向かいたい。
 ただ、現時点では皆の不満に打ち勝つほど自分に魅力がないことはわかっている。
 だからこそ、彼の隣に立っていても恥ずかしくないようになりたいのだ。
 
「人の噂なんて、すぐに消えてしまいます! だから大丈夫です」
「ハルミ」
「もう少し時間をください。私が龍臣さんの隣に立ってもお似合いだねって言われるように頑張りたいんです!」

 グッと手を握って訴えると、龍臣さんはふぅと息を吐き出したあとに苦笑した。

「そういうところ、ハルミらしいね。頑張り屋さんなところ、ずっと好きだったんだ」
「えへへ、ありがとうございます」

 照れながらお礼を言った後、彼の言葉に少しだけ引っかかりを覚えたが、彼が甘く囁いてくるので流してしまう。

「ハルミは魅力的な女性だよ。俺は周りの人間たちに言いたいよ。どこを見て物を言っているのかって」
「龍臣さん」

 胸がジーンとして、なんだか泣いてしまいそうだ。
 私は龍臣さんに抱きついた。すると、彼は背中を摩りながらキスをたっぷりしてくれる。

 ――貴方のその言葉だけで、私はどんな嫌みにも耐えてみせると誓います!

 その甘やかなキスの連続に再び身体は熱を持ち、二人で抱き合いながらベッドで愛を囁き続けた。
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