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第十三話
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(どうしよう……尚先生の顔を直視できない)
ギュッと大福が入った紙袋を握りしめる。
やっと腕の中から解放してくれたのは正直助かったが、まさか解放されたあとにも悩むことになるとは思いもしなかった。
尚先生の言動には、いつも疑問ばかりだ。
前々から尚先生は私のことを知っていた。それは何度もそれらしき言動をされていたのでわかっていた。
憶測でしかないけど、尚先生の姉である真奈美さん、そしてその子供である翔くんから噂話を聞いていたのだと思っていた。
だけど、今の尚先生の話しぶりだと情報源はそれだけではないように思う。
ドキドキしすぎて今私は何をやればいいのか、何を言えばいいのか。全くわからない。
ただただボッーと佇むだけしかできないなんて……。
固まり続ける私の顔を、尚先生は腰を曲げて覗き込んできた。
「っ!」
思わず仰け反った私の背に、尚先生の手が触れる。先生が咄嗟に支えてくれなかったら間違いなく尻餅をついていただろう。
「あ、ありがとうございます」
上擦った声しかでない。これが脳内妄想恋愛機にいる私なら、もっと可愛く素直に甘えてみせるのに。
現実の私は本当に情けない。
そして目の前の尚先生を前にすると脳内妄想恋愛機が作動しないのはいつものこと。
本当に残念な働きしかしない脳内妄想恋愛機だ。
「えっと、その……もう大丈夫なので」
背中にある手を、と震える声で尚先生に言うと、スッと離れてくれた。
これ以上尚先生に触れていたら、どうにかなってしまいそうだった。
ホッと胸を撫で下ろした私だったが、やっぱり尚先生は私に安息のときを与えてはくれないようだ。
「で、今日はこんなところで何をしていたのですか。珠美さん」
「えっと、その……」
「うちの事務所の前に長い間いたんじゃないんですか? 事務所から見ていましたが、入ってくるかなぁと思って待っていましたが、なかなかいらっしゃらないので。痺れを切らして出てきてしまいましたよ」
尚先生は、困ったようにほほ笑んだ。
その通りだ。だけど、それを肯定してしまったらバツが悪い。
でも、今日こうして澤田税理士事務所にやってきたのには理由があるじゃないか。
先日のお礼とお詫びをするという重大な任務のために、私は大福を買ってここまで来たのだ。
尚先生に会うと調子が狂うというか、冷静でいる自信がなかったから会いたくないとは内心思っていた。
しかし、こうして会ってしまった以上、さっさと任務を遂行して帰ってしまった方が得策だろう。
私は大福が入っている紙袋を尚先生に差し出した。
「あの、これ! 大福です」
尚先生は私が差し出した紙袋を見て、小さく笑った。
「ええ、駅前の商店街にある和菓子やさんのモノですよね。あそこの大福、親父が大好きなんですよ」
それは良かった。お詫びの品として最高なモノを選んだようだ。
「澤田先生がお好きなんですね、良かった。あの、これ……この前のお詫びとお礼です」
「お詫びとお礼? なんのことですか?」
はて、と小首を傾げる尚先生に、私は慌てて説明をする。
「総おどりの夜のことです。私はアルコールに弱いのに御神酒を全部飲んでしまって……そのあとはご迷惑ばかりかけて」
本当にすみませんでした、と頭を下げると頭上でクスクスと笑い声が聞こえた。
呆気にとられて顔を上げれば、尚先生は「珠美さんは困った人ですね」とほほ笑んだ。「なぜ、珠美さんが謝る必要があるんですか?」
「は……? 何故ってそれは迷惑をかけたからです」
「迷惑ねぇ……ちなみに誰に?」
「それは尚先生と、澤田先生に奥様です」
何を当たり前なことを言い出したのだろうか。尚先生の考えがわからず、頭を捻るがわからないものはわからないし、私が迷惑をかけたのは事実だ。
だからこそ、こうして謝罪に来たのだけど……
双方の温度差を感じ、私は慌てた。
「とにかくですね、尚先生。今日は澤田先生と奥様はご在宅でしょうか? 謝りたいんです」
「……」
「尚先生?」
今度は唇に指を置き、だんまりを決め込んでいる。もう一度先生を呼ぶと、彼は困ったように笑った。
「どちらかと言えば、私が珠美さんに謝る方でしょう」
「え?」
「考えてごらん。珠美さんが酔ったのはどうして?」
「それは……尚先生のお友達が御神酒をくださって。それを飲み干してしまったからですよね」
間違っていないと思う。尚先生のお友達が「お近づきの印に」と手渡してくれた御神酒。 それをお酒が弱いとわかっていたのに飲み干してしまった私に非がある。
そう尚先生に言うと、首を横に振った。
「そうです。私の友人が珠美さんに御神酒を手渡した」
「は、はい」
「珠美さんはそのとき思ったはずです。私の友人からお近づきの印になんて言って手渡された御神酒。まさかその場で飲めませんと断るなんて失礼にあたる」
「っ!」
「珠美さんはそう思ったはずですよ。違いますか?」
御神酒を渡されたとき、確かに一瞬戸惑った。だけど、折角『お近づきの印に』といただいた御神酒。それも尚先生のお友達からとなれば、飲まないわけにいかなかった。
黙り込む私に、尚先生は優しく諭す。
「ですから、あの男を止められなかった私が悪かったのですよ。珠美さんが気を病む必要はどこにもありません」
「それは違います。尚先生は私が極端にアルコールが弱いことを知りませんでしたよね? 私は自分でわかっているのに飲んでしまったのがいけなかったんだと思います。尚先生は何も悪くありません。それどころか、酔っ払ってしまった私を介抱してくださったんですから」
ご迷惑をおかけしました、そう言って頭を下げると、尚先生はフフッと噴き出した。
「こちらとしては役得だったんですけどね。親父も母さんも珠美さんが我が家に来てくれてとても嬉しそうでしたよ」
「で、でも!」
尚先生は私が気にしないようにそう言ってはくれたが、やっぱり私に非がある。
そう訴えると、尚先生はゆっくりと目尻を下げた。
「やっぱり私は珠美さんが好きですよ」
「っ!!!」
尚先生がストレートに気持ちを伝えてくるのは初めてだ。
興味があるとか、会いたいと思っていたとか……先ほども「愛したいと思っていた」なんてドキドキさせることを尚先生は言っていたけど、好きだという言葉は初めてだ。
ドキドキしすぎて息苦しい。脳内妄想恋愛機ではイケメンに何度も「好きだ」と囁かれ続けてきたが、こうして現実で言われたことは初めてだ。
前に付き合っていた彼は、最後まで私のことを好きだとは言ってくれなかった。
嬉しさ半分、驚き半分。私の心は今、かなりの戸惑いを見せている。
好きだと言ってくれた尚先生の声がとても柔らかくて、優しくて。心に染み渡る。
「珠美さん、うちの両親のところへ行きましょう」
「あ、でも……お仕事中じゃないですか? 今、決算期ですからお忙しいでしょ?」
この期に及んで渋る私に、尚先生は苦笑する。
「大丈夫ですよ。今日の分はそろそろ終わるはずですしね」
「は、はぁ……」
さぁ、どうぞ、と手を握られ、私は飛び上がった。それも総おどりのときにされた恋人繋ぎ。
「な、尚先生」
「なんですか? 珠美さん」
「えっと、一人で歩けますから。手を離してください」
「おや、ダメですか?」
「ダメです!」
恥ずかしくてぶっ倒れそうですから、という心の声は押しとどめ、縋るように尚先生を見上げる。すると先生は渋ることなく手を離してくれた。
ホッと胸を撫で下ろしたのだが、さすがは尚先生と言うべきか。
尚先生の手は私の手からは離れたものの、今度は私の腰に巻き付いてきた。
これには心臓が止まるほどビックリした。
飛び上がる私を見て、尚先生は楽しげに笑う。
「ふふ、珠美さんはもっと私と密着したかったということなんですね」
「いや、ち、ち、ち」
違います、のひと言が言えない私の口は本当に残念仕様だ。
慌てふためく私を抱き寄せ、尚先生は爽やかに笑った。
「さぁ、どうぞ。珠美さん、我が家にようこそ」
「……」
私、やっぱり逃げ出せば良かったかもしれない。この時、そう思った私は野性的勘を働かせていたのかもしれない。
でも、勘が働いていたと分かるのは後々のこと。私はそれを身をもって体験することになるのだ。
ギュッと大福が入った紙袋を握りしめる。
やっと腕の中から解放してくれたのは正直助かったが、まさか解放されたあとにも悩むことになるとは思いもしなかった。
尚先生の言動には、いつも疑問ばかりだ。
前々から尚先生は私のことを知っていた。それは何度もそれらしき言動をされていたのでわかっていた。
憶測でしかないけど、尚先生の姉である真奈美さん、そしてその子供である翔くんから噂話を聞いていたのだと思っていた。
だけど、今の尚先生の話しぶりだと情報源はそれだけではないように思う。
ドキドキしすぎて今私は何をやればいいのか、何を言えばいいのか。全くわからない。
ただただボッーと佇むだけしかできないなんて……。
固まり続ける私の顔を、尚先生は腰を曲げて覗き込んできた。
「っ!」
思わず仰け反った私の背に、尚先生の手が触れる。先生が咄嗟に支えてくれなかったら間違いなく尻餅をついていただろう。
「あ、ありがとうございます」
上擦った声しかでない。これが脳内妄想恋愛機にいる私なら、もっと可愛く素直に甘えてみせるのに。
現実の私は本当に情けない。
そして目の前の尚先生を前にすると脳内妄想恋愛機が作動しないのはいつものこと。
本当に残念な働きしかしない脳内妄想恋愛機だ。
「えっと、その……もう大丈夫なので」
背中にある手を、と震える声で尚先生に言うと、スッと離れてくれた。
これ以上尚先生に触れていたら、どうにかなってしまいそうだった。
ホッと胸を撫で下ろした私だったが、やっぱり尚先生は私に安息のときを与えてはくれないようだ。
「で、今日はこんなところで何をしていたのですか。珠美さん」
「えっと、その……」
「うちの事務所の前に長い間いたんじゃないんですか? 事務所から見ていましたが、入ってくるかなぁと思って待っていましたが、なかなかいらっしゃらないので。痺れを切らして出てきてしまいましたよ」
尚先生は、困ったようにほほ笑んだ。
その通りだ。だけど、それを肯定してしまったらバツが悪い。
でも、今日こうして澤田税理士事務所にやってきたのには理由があるじゃないか。
先日のお礼とお詫びをするという重大な任務のために、私は大福を買ってここまで来たのだ。
尚先生に会うと調子が狂うというか、冷静でいる自信がなかったから会いたくないとは内心思っていた。
しかし、こうして会ってしまった以上、さっさと任務を遂行して帰ってしまった方が得策だろう。
私は大福が入っている紙袋を尚先生に差し出した。
「あの、これ! 大福です」
尚先生は私が差し出した紙袋を見て、小さく笑った。
「ええ、駅前の商店街にある和菓子やさんのモノですよね。あそこの大福、親父が大好きなんですよ」
それは良かった。お詫びの品として最高なモノを選んだようだ。
「澤田先生がお好きなんですね、良かった。あの、これ……この前のお詫びとお礼です」
「お詫びとお礼? なんのことですか?」
はて、と小首を傾げる尚先生に、私は慌てて説明をする。
「総おどりの夜のことです。私はアルコールに弱いのに御神酒を全部飲んでしまって……そのあとはご迷惑ばかりかけて」
本当にすみませんでした、と頭を下げると頭上でクスクスと笑い声が聞こえた。
呆気にとられて顔を上げれば、尚先生は「珠美さんは困った人ですね」とほほ笑んだ。「なぜ、珠美さんが謝る必要があるんですか?」
「は……? 何故ってそれは迷惑をかけたからです」
「迷惑ねぇ……ちなみに誰に?」
「それは尚先生と、澤田先生に奥様です」
何を当たり前なことを言い出したのだろうか。尚先生の考えがわからず、頭を捻るがわからないものはわからないし、私が迷惑をかけたのは事実だ。
だからこそ、こうして謝罪に来たのだけど……
双方の温度差を感じ、私は慌てた。
「とにかくですね、尚先生。今日は澤田先生と奥様はご在宅でしょうか? 謝りたいんです」
「……」
「尚先生?」
今度は唇に指を置き、だんまりを決め込んでいる。もう一度先生を呼ぶと、彼は困ったように笑った。
「どちらかと言えば、私が珠美さんに謝る方でしょう」
「え?」
「考えてごらん。珠美さんが酔ったのはどうして?」
「それは……尚先生のお友達が御神酒をくださって。それを飲み干してしまったからですよね」
間違っていないと思う。尚先生のお友達が「お近づきの印に」と手渡してくれた御神酒。 それをお酒が弱いとわかっていたのに飲み干してしまった私に非がある。
そう尚先生に言うと、首を横に振った。
「そうです。私の友人が珠美さんに御神酒を手渡した」
「は、はい」
「珠美さんはそのとき思ったはずです。私の友人からお近づきの印になんて言って手渡された御神酒。まさかその場で飲めませんと断るなんて失礼にあたる」
「っ!」
「珠美さんはそう思ったはずですよ。違いますか?」
御神酒を渡されたとき、確かに一瞬戸惑った。だけど、折角『お近づきの印に』といただいた御神酒。それも尚先生のお友達からとなれば、飲まないわけにいかなかった。
黙り込む私に、尚先生は優しく諭す。
「ですから、あの男を止められなかった私が悪かったのですよ。珠美さんが気を病む必要はどこにもありません」
「それは違います。尚先生は私が極端にアルコールが弱いことを知りませんでしたよね? 私は自分でわかっているのに飲んでしまったのがいけなかったんだと思います。尚先生は何も悪くありません。それどころか、酔っ払ってしまった私を介抱してくださったんですから」
ご迷惑をおかけしました、そう言って頭を下げると、尚先生はフフッと噴き出した。
「こちらとしては役得だったんですけどね。親父も母さんも珠美さんが我が家に来てくれてとても嬉しそうでしたよ」
「で、でも!」
尚先生は私が気にしないようにそう言ってはくれたが、やっぱり私に非がある。
そう訴えると、尚先生はゆっくりと目尻を下げた。
「やっぱり私は珠美さんが好きですよ」
「っ!!!」
尚先生がストレートに気持ちを伝えてくるのは初めてだ。
興味があるとか、会いたいと思っていたとか……先ほども「愛したいと思っていた」なんてドキドキさせることを尚先生は言っていたけど、好きだという言葉は初めてだ。
ドキドキしすぎて息苦しい。脳内妄想恋愛機ではイケメンに何度も「好きだ」と囁かれ続けてきたが、こうして現実で言われたことは初めてだ。
前に付き合っていた彼は、最後まで私のことを好きだとは言ってくれなかった。
嬉しさ半分、驚き半分。私の心は今、かなりの戸惑いを見せている。
好きだと言ってくれた尚先生の声がとても柔らかくて、優しくて。心に染み渡る。
「珠美さん、うちの両親のところへ行きましょう」
「あ、でも……お仕事中じゃないですか? 今、決算期ですからお忙しいでしょ?」
この期に及んで渋る私に、尚先生は苦笑する。
「大丈夫ですよ。今日の分はそろそろ終わるはずですしね」
「は、はぁ……」
さぁ、どうぞ、と手を握られ、私は飛び上がった。それも総おどりのときにされた恋人繋ぎ。
「な、尚先生」
「なんですか? 珠美さん」
「えっと、一人で歩けますから。手を離してください」
「おや、ダメですか?」
「ダメです!」
恥ずかしくてぶっ倒れそうですから、という心の声は押しとどめ、縋るように尚先生を見上げる。すると先生は渋ることなく手を離してくれた。
ホッと胸を撫で下ろしたのだが、さすがは尚先生と言うべきか。
尚先生の手は私の手からは離れたものの、今度は私の腰に巻き付いてきた。
これには心臓が止まるほどビックリした。
飛び上がる私を見て、尚先生は楽しげに笑う。
「ふふ、珠美さんはもっと私と密着したかったということなんですね」
「いや、ち、ち、ち」
違います、のひと言が言えない私の口は本当に残念仕様だ。
慌てふためく私を抱き寄せ、尚先生は爽やかに笑った。
「さぁ、どうぞ。珠美さん、我が家にようこそ」
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私、やっぱり逃げ出せば良かったかもしれない。この時、そう思った私は野性的勘を働かせていたのかもしれない。
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