悪丸

悪丸

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裏山とその学校について

始まるアバウトな過去

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―裏山と戸惑い― 東雲 峰

「お、待っていたぞ、後輩」
 大きく手を振りながら先輩はそう言った。
 良かった。集合場所間違えてなかった。ここって裏山の入り口だよな。
 近くに僕は駆け寄る。
「先輩、本当にこんなところに呼び出して兄さんの手掛かりが得られるんですか?」
「そう焦るな、目的の場所はすぐそこだ。それと、ここに来たからには覚悟しろよ」
「………覚悟?」
 僕は首を傾げる。傾げると、先輩の後ろに誰かがいることに気がついた。
「ん?」
 僕は先輩の後ろを覗き込む。その人は僕の存在に気づくとサッと顔を下げ、どこか警戒していた。
「えーっと、先輩の後ろにいる人誰なんですか?なんかすごい僕のこと避けてるんですけど」
 見るからに女の子だった。
「あぁ、この子か。ちょっと人見知りでな」
 先輩の後ろでもぞもぞと動いている。
「今日は一段とひどいな。そんなに心配するな」
 先輩がそう言うと、後ろからゆっくりと姿を現した。
「………………」
 なぜか妙な沈黙が流れる。
「………先輩?………なんで黙っているんですか?その子紹介してくださいよ」
 先輩は、はっ?という顔をしていた。
 どういうことだ?
「何言ってるんだ後輩?この子は君と同じクラスじゃないか。一言二言ぐらい交わしたことはあるんだろう?言葉を」
 へっ?
 僕は先輩の横をすぐさま見る。どこか見覚えがあるような、ないような、そんな感じがする。
 んん?
 姿は女性だ。長い黒髪で身長は平均的。体型も女の子らしくしなやかな体つきをしている。本当にどこにでもいる普通の女の子。やばい。覚えてないぞ。顔は下を向いているからわからないし。それに夜のせいであんまり見えない。
「………ごめん。顔がよく見えないから誰かわからない…………」
「何っ!?」
 先輩は驚きの声を上げた。その声はとても大きかったためか、隣りにいた女の子は体がビクッと反応していた。
「後輩がわからないのなら君たちは同じクラスじゃないのか!?それはおかしいぞ?」
 先輩は考え始める。そこへ下を向いていた女の子が急に顔を上げ、先輩に向かって声を出した。
「あ、あの、先輩は間違っていませんよ。確かに峰君と同じクラスです。だから………あまり考え込まないでください」
 その顔を見た瞬間、僕はあっ!と声を出した。
 長い髪の間から覗かせた表情は昔と変わらず、声も昔を思い出させるような懐かしい声をしていた。そして、あの優しい目がそこにはあった。
 ………間違いない………この子は………!!
「傀儡ちゃん!?」
 僕の大きい声でまたもやビクつかせる。ついでにびっくりしすぎて変な声も出ていた。その子はちらっと一回僕を見て、ゆっくりとこちらの方へ体を向けた。
「ひ、久しぶりだね、峰君。思い出してくれたんだね。私のこと」
 恥ずかしそうに顔をまた下に向ける。
「す、すごい久しぶりだよ。何年ぶりかな?」
 小学校の友達に会い、僕は少し気分が舞い上がる。
 ─夜見 傀儡─
 僕が小学校の時に友達になった女の子。大人しい子だった。
「いや~、よく遊んだよね。あの頃は楽しかったなあ」
「うん。でも、中学は別々だったでしょ。そのとき遠くに引っ越ししちゃったから、連絡もほら、私達ケータイなんて持ってなかったから、だからさ、この青嵐高校に来た時、久々に会えるなって思ったの……でも……全然……気づいてくれなくて………」
 声が徐々に小さくなってゆく。
「ご、ごめん!」
 僕はとっさに謝った。
「本当にごめん。今まで気づかなくて。今年の夏のこんな日に気づくとか遅すぎだよね」
 彼女は首を横に振る。
「ううん。ずっと話しかけなかった私も悪いから。なんか勇気が出なくて、私のこと覚えてなかったらどうしようかなって思って………」
 元気がなくなっているのは明白だった。自分は申し訳ない気持ちに襲われた。
 先輩はそれを見てか、むぅと腕組みをしながらうなだれた。うなだれたと思ったら、突然大きな声でこう叫んだ。
「お前たちくよくよするな!久しぶりに会った仲なんだろう?だったら仲良くしろ。友達なんだ。友達ならそれ以上言うことはなにもない。それよりも、ここで誰かに見つかったら大変だ。早く行くぞ!」
「は、はい!」
 僕と傀儡さんは同時に声が出る。先輩は一人でズンズンと先に山の中へ入ってしまった。
「………えっと……これからよろしくね……傀儡………さん」
「あ、うん。よろしくね」
 僕たちは先輩に追いつくべく、暗い森の中へと足を踏み入れた。
 傀儡さんとは小学校が一緒だった。だからと言ってたくさんおしゃべりをして友達になった、わけではない。友達になったきっかけは、僕が道を歩いているときに道端の小石を蹴ったことから始まった。そのとき、僕の前方にたまたま傀儡さんが歩いていて、僕はどういうわけか、そのとき何気に小石を蹴ってしまったんだ。その蹴られた小石は高くまっすぐ飛んで、傀儡さんの頭にクリーンヒットしてしまった。傀儡さんは当然、何が起こったのかと後ろを振り向く。僕は小石が当たって、あ、やべえと思いながら前を向いた。そしたらその先は、目が合う。これしかなかった。僕は子どもながらにごめんと言葉を吐き、まだ小さかった傀儡さんは首を傾げていた。
 どうしたの?
 傀儡さんはそう言う。僕はえ?と声を出す。どうやら僕が当てたことに気がついていないようだった。それが最初の出会いだった。


―出会いの出会い― 峰

 三人は森の中へぐんぐんと進んだ。草木が生い茂っているのはいつもと変わらなかったが、不気味なほどピタッと止まり、一切揺れていなかった。揺れるのは僕らの周りだけだった。小さい頃から見ているはずの風景にどこか恐怖を感じ、僕は情けないと思ってしまう。
 ん?
 僕はふと、あることを疑問に思った。それは、なぜ裏山の中を歩いているのかということ。普通に考えて、こんな山の中に兄さんの手掛かりがあるわけがない。それに刀も引っかかる。どうしてこんなものが必要なんだ?というか一番の疑問が、なぜ傀儡さんと一緒に行動している?彼女は関係ないはずだ。先輩は僕と兄さんを見つけるという共通の目標がある。だけど、傀儡さんはない………はず。もしや自分が見落としているなにかがあるのか?
 僕は進む足を一度止まらせ、二人を呼び止めた。二人は振り返る。
「ん?どうした後輩?」
 僕は自分が思ったことを素直に聞いてみた。先輩は一通り僕が思ったことを聞くと、どこか少し暗い表情を見せた。聞いてはいけないことだったのだろうか。
「後輩、実は目的地に着いてから話そうと思ったのだが、後輩が知りたいのならば今言おう」
 先輩はそう言って、僕の質問に返した。
「まず、後輩に知ってもらいたいことがある。それは、今日この裏山で、取り引きがあるということだ」
「取り引き?」
「あぁ、取り引きだ。内容は陽先輩についての情報を教えてくれる。そのぶん、報酬として刀を譲って欲しいという感じだ。だから、後輩には刀を持ってきてほしかったんだ」
「報酬に刀が欲しい?どういうことですか?その取り引き相手は一体何者なんですか?」
 僕がそう聞くと、先輩は言葉を詰まらせた。
「………それは言えない」
 先輩が苦い表情から絞り出した言葉は、この暗い雰囲気をまとった森のように、重く冷たかった。
「………言えないってどういうことですか?」
 確実に先輩は何かを隠していた。
「言えないものは言えない。だがそんなに知りたいのなら………羊だ。それ以上はもう何も言わない」
「………ひつじ?」
 先輩は僕の質問にはすべてを返してくれず、その代わり、なぜ傀儡さんがここにいるのかを説明してくれた。
 言えない?ということはやばい人間が絡んでいるのか?ってか羊?
 そう思いながら僕は先輩の話に耳を傾ける。しかし、考えながら話を聞いていたので、話の内容を聞き終わったときには、もうすでに話の内容は覚えていなかった。薄っすらと記憶に残っていることは、先輩が傀儡さんを助けたとかなんとかそういうことをしゃべっていたと思う。あとは、守るためにとか言っていた。
 ………守る?誰を?
 僕は考えごとをしていたため話が聞けなかった。だが、もう一度説明してなんて言えるわけもなく、結局僕たちはまた歩き出した。


|交渉| 峰

 裏山の坂を上っていくと、そこには開けた場所があった。
「おい、来たぞ。姿を現せ」
 先輩は突然そう叫びだす。僕は何事かと思い先輩を見た。
 すると突然、僕らの目の前から一人の人影がスッと現れた。
「………やはりお前らだったか」
 先輩は何かを納得している様子でそう言う。僕は突然のことで状況が飲み込めていなかった。そして、僕が一つだけ感じたことがあった。それは恐怖だった。それも珍しい死の恐怖だった。
「久しぶりだな。近藤。また会えて嬉しいぞ」
 僕たちの前方の闇夜から出てきた人物は低い声でそう言った。
 いや、化け物がそう言った。
 僕の手に持っていた懐中電灯は小刻みに震え、体が警鐘を鳴らしていた。目の前の暗闇に浮かぶシルエット。そこにほんの少しの月の光が当たれば、ライトを当てなくても、充分恐怖は感じられた。恐怖の塊がそこにはあった。
 ガシャ
 僕は思わず懐中電灯を落とす。
「………縛先輩どういうことですか?これほどの量の殺気、聞いていませんが?」
 すかさずこの恐怖を感じ取った傀儡さんが、少し怒った口調で先輩にそう言った。
「というかなんで半裸なんですか!?この人!?」
 相手は半裸だった。
「あぁ、傀儡後輩の言うとおりだ………私たちは交渉に来たのだ。まずは話し合うべきではないか?違うか?」
 先輩の質問の返しは、傀儡さんにだけに向けられたかと思いきや、どこか目の前の化け物に対してもそう言っているような気がした。
「………そうだな。私も話し合いに来たのだ。争いはなるべくしたくはない。疲れるからな」
 低く野太い声だった。
「ならばその殺気はどうにかならんのか?」
「フッ、おかしなことを言うのだな。これが私の通常状態だ」
 傀儡さんはハッと息を呑んだ。
「そんな、これが通常?上級の妖怪よりも妖気が何倍もあるのに………これが普通だなんて………っ!?」
 傀儡さんは動揺し、後ずさりをする。
 化け物は簡単に言えば羊男だった。二足歩行で立ってはいるが、下半身は人間ではない他の生物の脚を持っていた。上半身は真っ裸で半裸の状態だが、顔は人間ではなかった。羊だったのだ。その証拠に頭から太い角を生やしている。毛で覆われている下半身と頭は褐色の色をしていた。そんな姿にも関わらず言葉をしゃべり、しっかりとした意思を持っていた。これを化け物と言わずなんと言うのだろうか。先輩の言っていた羊とはこのことだったのだ。
 傀儡さんも僕も目の前の恐怖に縛られていた。
「どうやら後ろの人間二人は怯えているようだな。まぁ、当然と言えば当然だがな」
 化け物はゆっくりと歩み寄り、先輩の前に近づく。
「そして、私が指定してきた物は持ってきたのだろうな?縛よ?」
 先輩は人並み以上に大きかったが、化け物はそれをも超える巨漢を持っていた。先輩は見上げていた。
「もちろんだとも。そっちもちゃんと見合うものがあるんだろうな?」
 先輩は化け物に歩み寄り、両者とも、睨み合いの状態になる。
「峰後輩。私の側に来い」
 先輩は振り向きもせず、僕の名前を呼んだ。僕は固まっていた身体を無理に動かし、先輩の側に慌ててついた。
「背負っている刀を外せ」
 僕は紐を解く。
 先輩と睨み合っていた化け物は刀に視線を変え、不気味にニヤついていた。
「どうやら約束の物は持ってきたようだな。良いだろう。しっかり返してやる。東雲陽のカラダを」
「………っ!?お前たちが持っていたのか!やはりな。ならば………しっかりと生きたまま返してもらおうか」
「………もちろんだ」
 東雲陽!?僕の兄さんだ!!なぜこんな化け物が兄さんを知ってるんだ?それに兄さんを返す?ということはこいつがずっと、兄さんを?………でも……良かった!兄さんは生きて帰ってくるんだ!!
 僕は震えていた。恐怖ではなく、歓喜の震えだった。
「いきなりだが、この少年は何者だ?東雲陽と同じ匂いがするが、まさか身内の者か?」
「だったら何だ?峰後輩は何も関係ない人間だぞ。何する気だ?」
「………そうか………話が変わった………」
 空気が張り詰めた。
「そこの少年が東雲陽の身内の者の人間であるのならば、私とある所に一緒に来てほしいのだ。できないのならば、東雲陽は返すことはできない」
 えっ?ぼ、僕!?
 化け物は静かな殺気を帯びた眼差しを僕に向けた。
「何を言っている?後輩をお前に渡すわけないだろ」
 先輩も化け物に対して静かな殺気を放っていた。
「そうか、なら交渉は決裂だ」
 えええ~~~!!
 僕は驚く。
「そんな交渉、決裂して当たり前だ。一番先輩に会いたい後輩をお前に渡しちゃ、元も子もないのでな」
「………残念だ」
「………私もだ」
 二人は見つめ合い、微動だに動かなくなってしまった。僕はどうしたらいいのかわからず、とりあえず、刀をもう一度背負うことにした。
「縛よ、話し合いで決められなかった物事はどうなると思う?」
 突然化け物は先輩に質問をしてきた。先輩は冷静にこう答えた。
「………力で奪う」
「フッ………正解だ。それを基にすると、次に私はどう動くと思う?」
「えっ?」
 次の瞬間、僕の視界に手の平が映った。化け物が伸ばした大きな手が映った。反射的に僕は目をつぶる。
 ………あれ?
 化け物の手は僕に触れてはいなかった。少なくとも、触れた感触はなかった。僕は恐る恐る目を開く。
「………えっと、どういうこと、コレ?」
 僕の目の前には化け物が開いた大きな手のひらがあった。が、なぜか僕の眼前で止まっていた。それはもう少しで鼻に触れそうだった。
「………なんだ。ニ年前よりかは劣っているとは思ったが、まだ力は残っているようだな」
 化け物は少し笑いながらそう言った。
「………お前は落ちぶれたな。ニ年前のお前ならこんなことはしなかったはずだ」
 先輩はそう返す。
 先輩は片手で止めていた。化け物が僕に対して伸ばしてきていた手を、手首をしっかりとつかんで止めていた。両者ともの腕はプルプルと震えている。
「最初に言っておくが、私はすでにこうなることはわかりきっていた。私たちとお前たちはわかり合えない関係なんだ。一生な」
 化け物が低い声でそう言う。
「………薄々とは感じていたさ、お前とこうなることは」
 先輩は元気がない様子でそう呟いていた。化け物はバッと腕を動かし先輩の手を払いのける。そして、僕たちとサッと距離を取った。
「君主から言われている。平和的に解決できぬならば、殺してでも奪えと」
 化け物は両腕を顔の前で構える。
「やりたくはねぇが、今はやるしかないな。それと傀儡後輩、峰後輩を頼む」
「はい、わかりました。先輩に言われた通り、峰君は任せてください」
 僕は何がなんなのかわからずキョロキョロと見回した。
 すると、傀儡さんは突然僕の手をギュッとつかみ、覚悟を決めたかのような顔でこう言った。
「逃げるよ。峰君」
 次の瞬間、僕の手がぐいっと勢いよく引っ張られた。走り出していたのだ。
「おわっ!?」
 転ぶまいと傀儡さんの手をしっかりとつかむ。
「ちょ、ちょっとどういうこと?傀儡さん!?」
「峰君聞いてなかったの?さっき縛先輩が説明してくれたじゃない。私がここにいる理由はね、峰君を守るためにいるのよ。何かあったときは峰君を守る役目だって」
「………ごめん。そのとき聞いてなかった」
「………もう」
 傀儡さんは走るスピードを速くする。
「とりあえず、今は交渉が決裂して相手は無理にでも峰君を連れて行こうとしている。さっきの会話を聞いていると、どうやら刀だけが目当てじゃないようね。峰君にも興味を示している」
「………ああ、うん、そうっぽいね」
「縛先輩が化け物を相手にしている今、私たちは逃げなくちゃいけない」
「先輩は大丈夫かな?」
「大丈夫。私より強いから」
「………それ、理由になってる?」
 僕たちは逃げ出した。闇夜に飛び込み、先輩を一人置いて。
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