若き海運王は初恋の花を甘く切なく手折りたい

ささゆき細雪

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chapter,6 Pulau Bali

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「いれるよ……っ!」
「ン――ぁああっ、イッ、痛い……」
「ごめんっ、でも、やっとひとつに……なった、よ! マツリカ、マリカー、マツリーカ……っ!」

 引き裂かれるような痛みを感じてぼろぼろ涙をこぼす彼女の髪をやさしく撫でて、啄むようなキスをしながら、カナトはマツリカの名を呼びながらきつくきつく抱きしめる。
 しばらくそのままの状態で感慨深そうにため息をついていたカナトだったが、マツリカの破瓜の痛みを散らそうと背中をトントンしたり、左右の乳房を交互に揉んだりして、ふたたび快感を与えようと動き出す。さきほどまでの愛撫よりも強烈な、痺れるような膣奥への刺激に一瞬意識を失いかけたマツリカだったが、カナトの手でふたたび色っぽい声で啼きはじめる。

「んっ、イッ、っああん、あっ……あれ?」
「よかった。痛みを散らすことができたみたいだね。マツリカ。一緒にもっと気持ちよくなろうね」
「ちょ、っと、カナト?」

 痛いと泣いていた彼女はすでにきょとんとした顔でカナトを見つめている。
 つなげたままの状態から、彼は彼女を抱き上げて、座った状態で腰を揺すり出す。

「ふっ、ぁああんっ、あぁー……っ」
「マツリカが俺に貫かれて感じる顔、綺麗だ……!」
「ゃあんっ、もぅ、なにこれっ……」
「ああ、マツリカのナカが気持ち良さそうに締め付けてくるっ、まずはこのまま」
「んっ、あんっ、ッ!?」

 カナトにがっしりと身体をつかまれたまま深い場所まで抉られて、いままでに感じたことのない悦楽に、マツリカは飲み込まれていく。このまま灼熱の楔に串刺しにされて、身も心も彼と同化してしまいそうな錯覚を前に、彼女は絶頂を迎えていた。

「~っ、おかしく、なっちゃ、うぅんっ!」
「たくさんおかしくなっていいから。俺がぜんぶ受け止めてあげるから――!」
「~~~ッ!」

 五色の花が部屋中に舞い散り、甘く官能的な香りが周囲に漂う。
 まるで新婚初夜のように、カナトはマツリカという初恋の花を甘く切なく手折ってゆく。

「あぁ……カナト」
「かわいい。そんな顔されたらもっといじめたくなるよ」
「ンッ」

 上の口も下の口も繋がった状態で、ふたりは体位を変えてベッドに転がる。カナトに促されるようにマツリカも腰を動かし、自分の気持ちいい場所を新しく探していく。深い口づけの合間に響くのは甘い吐息と淫らな水音。

「愛してる――十五年前から」
「カナトっ」

 かぷり、と乳首を噛まれ、膣壁が収斂する。その瞬間、彼の子種が彼女の最奥へ向けて発射する。体内に熱い白濁を浴びながら、マツリカは彼の名を呼び返す。
 達したカナトの分身は萎えることなく彼女のなかに存在しつづけている。このままつづけて彼に食べられてしまうのだと理解したマツリカの下腹部がきゅんと疼き、湧き出す蜜とともに新たな快感を求め出す。
 そんな彼女の反応を慈しむように、カナトは自分の唇で彼女の肌に薔薇の花を刻んでいく。彼の手はマツリカの真っ赤に熟れた蕾のような乳首と迸る愛蜜で滑りの残っている秘芽に向かっていた。

「ぁん……カナトっ」
「すきだよ。マツリカもおなじ気持ちだって、言って?」
「だめっ、イっちゃうから……もう、カナトにいやらしいことされて、イっちゃうからっ……!」

 敏感な場所を責められて、マツリカは息も絶え絶えになりながら、カナトの愛を必死になって受け止める。軽く達しながら、彼に求められる喜びを口にして、マツリカはようやく自分から彼にキスをする。

「すき。あたし、も……!」

 ――もう、カナトなしでは生きていけない。


   * * *


  カナトの宣言通り、ヴィラのちいさなベッドのうえでクリスマスイブ前夜から船が出港するクリスマスの夕方まで、マツリカは服を着ることも許されないまま、彼に何度も抱かれていた。食事をするときも常にベッドの上で、カナトが主導権を握っていた。
 楽しみにしていたクリスマスディナーも彼の手でマツリカの口元まで運ばれ、小鳥の雛のような気分で必死になって食べていた。口移しでシャンパンを与えられたら、食事の時間はおしまい。今度はマツリカ自身がデザートになって、カナトに美味しくいただかれる。
 クリスマスケーキを胸元に零されてクリームと一緒に乳首をぺろぺろ舐められたり、泥のように眠っていたのに大理石の浴場に運ばれて身体を清められたかと思えばまた貪られたり、バリ島でのちょっぴりただれた三日間はあっという間でありながら、甘く熟れた果実のように濃厚だった。
 身も心もカナトの愛に酔わされ、女性としての悦びに目覚めたマツリカだったが、体力の消耗も想像以上、で。

「うぅ、腰がいたいよ……」
「ごめん。マツリカがあまりに可愛かったから」
「だ、だからって」

 立ち上がるのもやっとの彼女にかいがいしく赤と緑のクリスマスカラーのドレスを着せたカナトは、そのままマツリカをお姫様だっこしてヴィラから船が待つ港へ向けて準備をはじめる。
 荷造りくらい自分でできるとマツリカは抵抗したが、カナトはてきぱきと片付け、事後のベッドのシーツも無造作に丸めて洗濯するようルームサービスの人間に命じていた。この三日間、ヴィラにこもってふたりで何をしていたか一目瞭然だというのに恥ずかしがることもなくカナトは平然としている。

「俺がマツリカを求めていたのは周知の事実じゃないか。クリスマスにようやく想いが通じてひとつになれたことを、わからせてやればいいんだ」
「……しつこいよ」
「しつこくて結構。日本に戻ったら、結婚の報告をしよう。な」

 ハゴロモに戻ってからもベッドのうえで執拗に身体を求められ、マツリカはまどろみながら常夏の神秘の島、バリをあとにするのだった。
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