飾り物の瞳に光

ささゆき細雪

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 甘い吐息とリップ音。視覚を奪われた暁乃あきののために、僕は下品に音を立てながら彼女を暴く。
 一糸まとわぬ姿になった彼女は光を求めるように、僕の肩に腕をまわして与えられる快楽に溺れていく。
 膨らみかけの胸に顔を寄せれば、くすぐったそうに身を捩る。ピンと勃った乳首を舐めしゃぶれば、身体を反らせて啜り啼く。
 くぷくぷと指先で蜜壺を刺激すれば、か細い声で「もっと」と腰を押し付けていく。
 僕の分身を求めるように足を絡ませてきた彼女の足の付け根に雄の熱をふれさせれば、ふるふると首を振って艶めいた声をあげて、僕の名を呼ぶ。

「たい、すけぇ」
「感じてるんだ……かわいい」
「ンっ、そこ、だめっ」
「ドコさわられているかわかる? まだ先っぽだけなのにたくさん濡らしてて、いやらしいな」

 夏休みがはじまる前に身体を繋げて、僕は彼女の最初で最後の男になった。
 キスよりも先のことをしたいと望んだ彼女は、夏が終わってからも身体を貪られつづける未来など、考えてもいなかったのだろう。
 僕にとって暁乃は、それだけ大切な――……

「ばかっ……! はやく、れてよぉ――ッ」

 夏服から冬服へと変わる二学期の中頃。
 僕は何度も味わった彼女の身体を今日も飽きずに堪能する――……
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