連れ子が俺の好きな子だった件

希望

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始まり2

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俺たちは次は日本史なので歴史の授業の準備をする。今日はどんなコスプレをして来るのか。今は奈良時代だから束帯か。この学校はやたらとコスプレをしたがる教師がいる。日本史の足利先生は授業の時代にあったコスプレをしてくる。自由を売りにしてる学校だがらある程度は自由だろうと思っていたが思った以上に自由だった。ちなみにこの先生も校長に直談判したらしい。他にも数人の先生が同じことをしている。国語の教師は何故か白衣を着てるが。国語の先生は元々は化学の先生をやりたかったらしいが受からず。仕方なく国語の先生になったらしい。

それより歴史の授業だな。

「はいここ奈良時代の塑像で何があるか九条4つ答えてくれ」

また難易度が高い問題を出しやがるなこの人。俺が歴史が好きなのを知っているが文化史があまり得意じゃないことも知っている。まぁこれは答えられるが予習してるしな。

「東大寺法華堂日光.月光菩薩像、東大寺法華堂執金剛神像、東大寺戒壇院四天王像、新薬師寺十二神将像です」

「ほうよく分かったな。さすが歴史が好きなだけはある。今度束帯をプレゼントしよう」

まじか一回着てみたかっだよな。だけど高いから断念したんだが、無料でもらえるならもらておこう。

そこから授業は進み6限目も終わりあっという間に放課後になった。よっしゃー明日は休みだ。ぐうたらと過ごしてやる。森田を見れないのは残念だが。


俺は急いで帰る用意をした。早く家に帰って森田の出ているテレビを見るためだ。

「貴信くん今日一緒に帰らない?」

そう楓が言うとクラスの男の視線が俺に集まる。嫉妬をしているのだろう。最初は怖すぎて断ったこともあるが何回も誘ってくるからもう慣れたので了承した。

楓は素早く買える支度をすると俺と一緒に教室を出た。

「うーん太陽の日差しが気持ちいいね」

背伸びしないでくれませんかねー。胸が強調されて困るんだが。まぁそんなことを考えながらもがん見するんだけど。周りの男どもも楓を見ている。本人は天然だから気づいてなさそうだが。

俺たちは電車に乗るとソードアート・オンラインについて暑く語った。特に楓のアスナ愛をめちゃくちゃ聞かされた。そしていつか運命のキリトくんが現れることを祈っていた。もちろん楓がアスナを語るときはよだれを垂らしそうになっている。周りには知っている人がいないからな。なぜか俺にだけはだらしない表情を見せるんだよな楓は。そこが謎である。

馬橋駅に着くと、俺たちは降りてそれぞれの帰路に着く。

家に帰ると、親父が珍しくいた。

「どうしたんだ親父こんな時間にいるなんて珍しいな」

「明日は大切な日だからな。今日伝えようと思ってな。実は俺再婚することしたんだ」

親父その気がないと思っていたが、付き合ってるやついたんだな。でもよかったこれで家事をやらないですみそうだ。

「俺は賛成だぞ」

「ここからが本題なんだが、実はあっちも連れ子がいて菜お前に妹ができるぞ。妹欲しいって言ってただろうちょうどよかったな」

義理の妹ができるってなにそれエロゲ?これでかわいかったら言うことなしだな。

「ふっちなみにお前の妹はとんでもない美少女だぞ」

美少女キター!だがしかしすかれるとは限らん。今日髪切ってこよ。少しでもイケメンに見せるために。

「ちなみに学校は同じだ」

てことは一緒に学校に行くこともできるのか。ますます期待が膨らむ。ふっあいつに言ったら血の涙を流しそうだな。

「ちなみにいつ会うんだ?」

「明日の昼頃うちの家でた」

まさか違う意味で予言が当たった。明日は運命の日になると。
だが俺か森田のことを好きなことに変わりはないが。

「とりあえず髪切ってくるわ」

「楽しみなんだな。分かるぞ。その気持ち。まだ見ぬ美少女に期待感が満ちているんだな」

「いや俺好きな人いるし。まぁ美少女の妹も楽しみだが」

俺はそう言うと、靴を履いて玄関を出て美容院に向かった。いつも行っている美容院とは違って少しお洒落な所に来た。

「いらっしゃいませ。おやこれは原石が来てくれたかもしれないね」

原石ってそんなに俺はイケメンなのだろうか?整っていると思うがそこまでじゃないし。モテない。まぁこれは前髪が長いのが理由のひとつだが。背が小さいというのもある。

「とりあえず短く切ってください」

「分かったよ。これは腕が鳴るな」

俺は言われるままに座り美容師は髪を切っていく。前髪はごっそり切った。視界が広く見える。そしてシャンプーをしてワックスをつけて、終わった。

「ふぅーどうだいずいぶんイケメンになったんじゃない」

確かに俺ってこんなにイケメンになれるんだな。清潔感があるだけでこんなに違うとは。これからは適度に切りにくるか。

「ありがとうございました。俺をイケメンにしてくれて」

「素材がよかったからな。またいつでも来てくれよ」

きっと明日の第一印象はばっちしだろう。もしかしたらクラスの奴にも驚いて友達ができるかもしれない。俺はうきうきした気分のまま帰りにつく。まぁイケメンって言ってもうちの学校はイケメンが多かったから意味がないことをこのときの俺は知らなかった。イケメンは供給過多なのである。このときの俺は知らなかったまさか妹が俺の思い人だったとは。



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