すきなひと。

過去

○春

入学式 高校になって
変わったことがある、
そうそれは
"容姿"
昔から自分の顔が声が
全てが嫌だった

自分の好きなところ
髪と目と名前その三つだけ
髪と目は元々色素が薄く
綺麗とよく言われる。
周りなんてどうでもいいんだけど
というか昔は茶色いのおかしいって
いじめられたりもしたけど
ある人が綺麗って
言ってくれたから好きに
なれた。
名前も "凛っ！"って
笑顔で呼んでくれた
その声が忘れられなくて
凛って名前は嫌いじゃない。
でも対して可愛いと思わないし
昔は自身がなくて
ずっと下を向いてた、
でも昔言ってくれた
綺麗って言葉、無駄にしたくない
凛と呼ばれたい、
自信を持ちたい
だから毎日メイクの練習もした
鏡の前で笑顔の練習も
沢山した。
雑誌も沢山読んで
Twitterではモデルさんの
こといっぱい調べて 
可愛いにいっぱい触れて
可愛くなる努力を沢山した。
私は努力の連続で出来てるの
だから今の自分に自信はある。
だから早く現れて、

あ、あの人って気になるよね。
名前は優 隣の家の男の子
4歳くらい離れてたかな 
昔の事だからよく顔とかは
覚えてないんだけどね。
声とふんわり香る
あの優しい匂いは忘れられない
でも気づいたときにはいなかった。
噂で聞いた話では
お母さんが男の人と出て行っちゃって
親戚に引き取られたとか。
バイバイもなかったからさみしかったし
落ち込んだな。

あ、そういえば
私が森を散歩してる時
迷子になっちゃってね
怖くてひとりで泣いてたんだけど
ドロドロになった優がきて
僕が凛を守るから。って
言ってくれてずっと優に
しがみついてて泣いてた。

優しい私の私だけの王子様、優、
会いたいよどこにいっちゃったの？