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6:ネカマのオフ会対策
しおりを挟む俺は何処にでもいる一般男子高校生。
訳あって現在は
清水・雫というスライム娘JKになっている。
先週は散々だった。
脳解脳固。
例えると氷を水に、水を氷に戻す力。
この能力を駆使して
二人の人間の脳を入れ替えた。
その上、入れ替わった黒木の快感を
味わいながら脳改造するという重労働まで
受けてしまった。
土日には何も考えずに姉とぐーたら
過ごしたものだ。
姉妹生活は、一人っ子だった俺には
幸福で新鮮な事ばかり。
おかげで、先週のようなハードな
TS人助けもなんとか続けられてる節がある。
特に日曜のネトゲは楽しい。
光谷時代からなんだかんだ続けてたりする。
パーティとは結構盛り上がる攻略を
毎回している。
今週末は初のオフ会をするそうで
俺も密かに期待していたりする。
我がパーティリーダーを務める男勇者。
イルンダ。
水魔術師のアクアリーゼ事この俺、雫。
縦騎士のグリーン。
そして、我がパーティの癒やし聖女。モモ。
モモちゃんにあったら
女子トイレでイチャイチャ百合をしてみたい。
絶対あの子美少女だって。
「あぁ、マジで楽しみだなぁ。」
朝っぱらからワクワクしていると、
スマホから見知った
スローロリスが顔を見せる。
「やぁ、清水少年。
お楽しみのところ悪いけど全員面識あるよ。」
「お、オイオイネタバレ止めろって。
こういうのは何も知らずに会うから
たのしいんだろうが。」
「それはさ、人によるよね。
全員おじさんだったらどうする気だい?」
「ぐっ………そりゃ確かにそうだが。
やりようはいくらでもある。」
「表情が険しいねぇ。
可哀想だしネタバレするよ!」
「で、でもよ。」
拒み気味の俺の返答を無視して
淫獣は口を開く。
「勇者イルンダは元番長の飯田くん。
縦騎士グリーンは草野くん。
聖女モモは太澤くん。どう? 驚いた?」
「ま、まて! 太澤ってクラスメートで
ぽっちゃりしてるあの眼鏡男か!?」
「そうだけど。」
嘘だろ。
いままで俺らのパーティのオアシスだった
彼女があの常時ニタついてるオタク野郎だと。
けど、淫獣が嘘をつく筈がない。
それをするメリットがないからな。
「はは、ははは。」
「乾いた笑いで絶望を
誤魔化したって無駄さ☆」
「なぁ淫獣。
今回ばかりは私欲で能力を使っていいか。」
「僕に許可を取る必要なんかないさ。
だって清水少年の能力だろう。」
「アイツがモモってんならよォ。
お望み通り本物のモモにしてやるよ。」
乾いた笑みを黒の笑みに変えて俺は、
日が差す外に歩み始めた。
###
ワイは太澤・文太。
名前に太いが2つ入っている。
その名に恥じない肥満体型を有してるンゴ。
今日は推しキャラ同人誌の発売日。
ワクワクが抑えきれず、思わずオタクらしい
ニタつきを自然としてしまう。
2次元豚オタクなんてそんなもんだし、
ワイはその存在
そのものなので気にしないんンゴ。
ただ悩んでる事が一つ。
今週末のオフ会どうしよ。
行きたいけど行けない。
行ったら何をされるか。
きっと軽蔑されてパーティ追放される。
こんな醜いワイがネカマなんだ。
追い出されて当然ゴ。
「はぁ………適当に
言い訳して逃げるのが精一杯ンゴなぁ。」
「いつもニヤついてるのに今日は
暗いですね、太澤君。」
ワイを呼ぶ女子の声に反応して顔を上げる。
「ーーに、《人魚》!!」
「 私人間なんですけどぉ!?」
「す、済まないんゴ。
いきなり過ぎて教団の二つ名で呼んダンゴ。」
「超絶美少女崇拝教の?」
「な、なぜに清水さんが知ってるんご?」
「へぇー、お姉ちゃんが《絶対勇者》なのに
対して私は《人魚》なんだ~。」
「ふ、不服でござるか?」
「んー、そんなじゃないよぉ。
だって私を認めてくれたって事でしょ。
………素直に嬉しいわ。」
あぁ、何という神々しい笑顔。
伝説に語り継がれる人魚の美しさそのものだ。
教団の名付け親はマジの天才ンゴ。
この娘になら海に沈められたっていい。
「って自惚れてる場合じゃないのよ!
太澤君ッ!」
「何ンゴ?」
「アナタ、悩んでるでしょ。」
あのクソデカ溜息した直後という事もあって、
言い訳は通じなさそうなので正直に
ワイは頷いた。
「放課後で時間有り余ってるようだし、
お悩み相談の前に私の雑談に
付き合いなさい。」
「えぇ……ワイには欲しい同人誌が。」
狙ったかのように机に何かを置く清水たん。
その物体の正体は、
今朝からワイが求めてたもの。
「これでしょ。」
「何で清水たんがコレを?」
「理由とか理屈とかどうでも良くない。
これでアンタの逃げる理由は消えたわよね?」
「……うむ。」
「私ね、フライファイアファンタジアって
言うネトゲで遊んでるの。
プレイヤー名はアクアリーゼ。
もうこれが楽しくて楽しくて。
パーティにいるモモちゃんって娘が
可愛くて仕方がないんだよネぇ。
その娘とも今週末オフ会で会えるんだぁ。」
「良かったンゴね………。」
言えない。ワイがそのモモで
あるなんて言えるはずがない。
こんな幸せそうな彼女の前で。
「あの娘は絶対参加してくれると思うんだぁ。
だって優しいもん。」
参加しません。
参加したらパーティ追放どころじゃないンゴ。
逃げよう。
今この場からも。
「ワ、ワイちょっとお手洗い行くンゴ。
長くなると思うから先帰ってていいんゴよ!」
ワイは必殺技・尿意撤退により
男子トイレへ走り去る。
「ハァ……ハァ。
ここまでくれば流石に大丈夫。」
安堵の息をついたその瞬間。
カチッ。
トイレの証明全体が消え、視界が黒で埋まる。
誰のイタズラかは分からない。
けど。
「電気を消さないで欲しいンゴ!
んんっ!?」
口を開いた瞬間、口からドロドロとした
得体のしれないモノが意思を持つように
ワイの体内へ入る。
苦しくて声が出ない。
内側から身体が弄られてる
気色悪い感触がワイを支配する。
ワイは何をされているんゴ。
支配される時の中、
そんな思考に数十秒ほど割いたのち。
点滅しながら証明が復帰する。
腹が軽い。チンコが軽い。
胸は重い。
一体今のワイはどうなってるンゴ!
慌ててトイレの洗面所鏡で自分を確認する。
「モモちゃん!?」
そこにはよく見知った
ゲーム内の女の子が映る。
桃色の髪と黄緑の瞳が特徴の聖女、モモ。
彼女がそのまま現実に現れたような美少女。
オマケに我が校の女子制服を着ている。
「もーもちゃん!」
背後から呼ばれる声に振り向くと、
清水たんがいる。
「え?」
「もー、男子トイレに入って
どうしたの桃香ちゃん。
ほら、あなたはこっち。」
清水たんがワイを引っ張り出す。
そして女子トイレの方を指差す。
「ご、ごめんなさい雫ちゃん。
もうスッキリしたから大丈夫よ。」
「そう。」
ワイ、いま自分の事私って言ったンゴか?
可愛らしい女の子の声で?
一体、何がどうなってる。
そんな疑問を残したまま。
約束の日は来てしまった。
*
はぁ、女の子の身体って色々気持ちいいけど、
苦労も絶えないンゴなぁ。
帰宅したときに部屋は対して
変わってなかった。
しかし、その部屋についた瞬間。
清水たんが呼んでいた『桃香』として
生きてきた記憶が脳を駆け巡った。
おかげで桃香として生活するのには
対して困らなかった。
苦労するのには変わらないンゴが。
ワイは心の中でそんな事を
思いながら、男の頃には着なかったであろう
桃香ちゃんに似合う清楚系な服装で家を出た。
###
俺の桃香墜ち計画は滞り無く進んでいる。
噴水が主張する広場の中央で、
俺、飯田、草野がそれぞれに談笑を交え
待つ中。標的は少し遅れて来た。
「ごめんなさ~い!
色々と準備してたら遅れちゃって。」
こちらに駆け寄りながら言う彼女。
その正体を知るのは俺だけだ。
皆にとって彼女は生まれた時から桃香なのだ。
こんな可愛い子なら待たされた所で
対したダメージではないようで
飯田、草野は気にしないで
と優しく声をかける。
草野が男の姿のままなのは
淫獣曰くアルラウネの持つ能力だそうで
俺はそこまで気にしていない。
「さぁて! みんな揃ったんだし
早速カラオケにぃ~、れっつごー!!」
「「「おー!!!」」」
*
流れのままカラオケ屋につき。
ここそれぞれが思い入れの
ある曲を熱唱していく。
当然、歌っていれば喉が渇くので自然と
飲み物を多く飲んでしまう。
かれこれ30分位経過した頃。
ようやく標的が尿意に襲われる。
「みんな、私ちょっとお手洗い寄るね。」
申し訳なさそうに頭を下げて桃香は
その場から去る。
あぁ、待っていたぜ。そのタイミングをなぁ!
「あー! 私も何かムズムズするぅー。
桃香ちゃん! 私も一緒していい?」
「い、いいけど?」
「わーい!」
らしくもなく軽く跳ねて俺は後を追った。
フリをして、
清掃員のおじさんに液化憑依する。
「あ、あ、あー。
おっし、完璧だなぁオイ。
久々の男の体、しっかり利用するぜぇ。」
だが、ソレだけじゃ足りねぇ。
本当は分裂して奴の脳内に
改造を施す予定だった。
タダでさえヤバい俺が分裂したら
分裂体が何しでかすか分かんねぇしなぁ。
だからしないでおくが、さぁどうしたものか。
いやーーこの手があるじゃねぇか。
俺は口角を上げた。
###
排尿を終えたワイは、拭き取りを済ませて
個室から出る。
「雫ちゃーん。どこ居るのー。」
可笑しいな、
呼びかけても返事が返って来ないんゴ。
先に戻ったのか。
と、思ったその時。
バケツを置く音と共に、
鏡が磨かれる音がキュッキュッと響く。
清掃員が掃除しているんだ。
いいや、せっかくだし聞こう。
「あ、あのー。」
「おう、どうしたお嬢さん。」
女子トイレの清掃員がおじさんだとは
知らなかった。それとも単に人手不足?
「ここに、水色の髪した
女子高生来ませんでしたか?」
「あぁ、あのとっても可愛い子かぁ。
可愛い過ぎておじさんつい、拉致しちゃった☆
んー、抵抗する姿も実に唆ったよ。」
「通報しますよ!」
「いいのかい?
そんな事したら彼女の命は保証しないよ。」
「……くっ。」
「でもおじさんの言う事聞いたら
彼女を無事に開放してやらんでもない。
おじさん、優しいからねぇ。」
「外道が。」
「外道? 外道ねぇ。
果たしてそれはどちらなのかねぇ。」
「ふざけないで!
それで私は何をすればいいの!」
「まぁまぁそう睨まないでくれよ。
もうホントは分かりきってるでしょ。」
俺はニヤリとして、
ズボンとトランクスを下ろして
おじさんが秘めたる男根を空に晒す。
「おじさんのココを満足させたらイイよぉ。
お口で満足出来たら処女は奪わないで
あげるよ。優しいだろう。」
「分かったわよ。すればいいんでしょ。
………はむっ。」
「んー、イイねぇ。
その嫌がった顔で
TS美少女にフェラされるのは。
元のギャップともあり効果絶大だよ。」
「ら、らりふぉいっへ(な、何を言って……)」
ずんっ!
「誰がチンコ咥えながら
喋っていいって言ったよ。
………もうこれはお仕置きだね。
強制フェラのお時間でーす!」
俺は頭を掴んで無理やり振る。
男として支配フェラするのは彩良ぶりだ。
2度目だろうが俺は手を抜かない。
ロリのお口よりも少し余裕がある筈なのだが、
いかんせん。
このおじさんが巨根過ぎて、
彩良をヤッてる時とほぼ同等の快楽だ。
パンっぱんっ! ぱんっぱんっぱんっ!
「じゃあおじさんイクね♡」
びゅるるるぅぅうう!
くーっ、男としての強姦セックスも
久々だけど最高だ。
俺は喜びに溢れながら、竿を口から離す。
「これで良いわよね。」
「おじさんのおちんちん見てまだ
そんな事言えるか?
やっぱり本番じゃなきゃ満足しないんだよ。」
「本当よね?」
「あぁ本当さ。おじさん優しいからね。
さぁ、トイレの個室でM字開脚してね。」
「うんうん、そんな感じ!
良くできてるじゃないか。
君のパイパンおまんこがハッキリ見えるよ。」
「うるさい! さっさと始めなさいよ!」
「ダメダメぇ。
濡れてもないのに始める
訳にはいかんだろう。だからおじさんも
お返ししてあげるよ、優しいからね。」
「ちょ、何処に顔近づけてーーひゃんっ♡」
これがTSまんこ。
何という淫美な塩味なのだ!
彼女のヒダが俺の舌を求めてやがる。
「んんんっっ♡♡♡」
ほう、ここがGスポットか。
ならば………
ここを強く舌先で押しながら
クリを噛めばイチコロだな。
「ーーふぁぁあんっ♡♡♡」
メスイキ声で俺の顔へ無様に潮を
浴びせる桃香。
一通り満足した俺も顔を離して
彼女と目を合わせようとするがーー
「あららぁ、始めてのTSメスイキクンニに
耐えきれずイキ果てちゃったか。
正直本番もイキたかったが。
これもこれで想定内。
早めに気絶するに越した事はないからねぇ。
目が覚めたとき、君は記憶と身体だけじゃく
身も心も精神も桃香そのものになるんだ。
おじさんの力でね☆
………ついでにこの身体も女の子にしとくか。」
これで俺の壮大な復讐劇は
清掃員のおじさんを巻き込みながら
幕を閉じたのであった。
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