スローな淫獣神と紡ぐTSF短編集

たかしクランベリー

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7:孫息子の妹になるわしかわ爺

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ワシはヨボヨボした実家暮らしの
お爺さん。織寺・稲助おじ・いなすけ
妻の節子と共に隠遁老後生活を豊かに
暮らす老人じゃ。

ゴールデンウィーク真っ只中。
可愛い孫息子が別嬪な少女を連れて
実家へ遊びに来おった。

青春じゃのう。
ワシも丁度この頃は、
そんな事をしてたっけなぁ。

節子との微笑ましい青春を思い出しながら、
ワシは孫息子・阿仁斗と連れの彼女を
茶の間へと案内して座らせる。

節子は気を利かせて
茶菓子と茶を用意した。

「ありがとうございます。祖母様。」

「いいのよぉ、こんな別嬪な彼女さん
連れてきて私ゃ嬉しいよ。
今夜は赤飯でも炊こうかしら。」

「ち、違うって! 
清水さんはそんなんじゃ!」

顔を真っ赤にしてあたふたと誤魔化しても
無駄じゃわい。
あぁ、我が孫ながら尊いのぉ。

「いや、本当に私
緒寺君とそういう関係じゃないよ。」

「「え?」」

彼女さんが自ら言うとはこれ天晴。

「私、彼から聞いたんです。
祖父様の余命が残り僅かである事。
だからせめて、夢でもいいから幸せに
なって欲しいんです。」

くっ………なんて健気で優しい娘なんじゃ。
長らく泣く事を忘れた涙腺が久々に
暴走しておる。

家庭事情を無断で
晒すバカ孫には勿体ない。

「そこで彼は提案してくれたんです。
この街を私にタダで観光させる代わりに
ダブルデートをしようって。
私、連休暇してたんで。」

「バカ孫のクセに、粋な事考えよって。」

「悪いな、俺に出来るのは
これが精一杯なんだ。」

「良いじゃろう。その気持ちしかと
受け取ったぞ。節子はどうなんじゃ。」

「私ゃ賛成よ。」

そんな流れで。
謎の観光付きダブルデートが始まった。

恋愛成就の神社。
キレイな噴水の広場。

そして。
老体にはハードじゃが、
景色が良いと評判の山に登る。

妻と、節子との大事な思い出風景でもある
登頂の景色を目指す。

ペースの遅い儂らを気遣ってか、
歩幅とスピードを合わせてくる前二人。
やっぱりお似合いじゃないかのう。

その後、街の特色や思い出を4人で夕暮れが
来るまで語り合った。

夕食は孫息子が貯金で見栄を貼って、
飲食店で奢ってくれた。

帰宅後、順に風呂を済ませ
布団に背を預ける。
布団の中は暖かい筈なのに、
背筋に走るのは凍てつく悪寒。

自分が長くないのは分かっていた。
でも最後には、眩しくて明るい正夢を
孫達に見せてもらった。

未練さえ掻き消すその光は、
言葉では表せないとても温かなもの。

節子よ、孫よ、ワシ亡き後も末永く幸せに。

そしてワシは、ゆったりと瞳を閉じた。
もう開く事はない、その瞼を。





小鳥のさえずりが鼓膜を撫でる。
顔に温かな日光が差し込む。
この心地良い朝のような感覚。

そうか、ここが天国か。

ワシは目を開いて天井を見た。
って、え? 天井。
というかこの天井、
我が家とまるっきり同じじゃないか。

っとと、こりゃ尿意か。
お手洗いに行く為身体を起こす。
なんだか腰が軽い。ついでに胸が重い。

それよりも今はトイレじゃ。

調子の良い足腰を使って、
いつもより早くお手洗いにつく。

さてと、後はズボンとパンツを下ろして
立ち小便だな。

すかっ。

ん? わしの相棒は何処へ行った。

何度手を振るっても触れる感覚はない。
あ、だめだ。出るっ。

あぁ、辺りがびしょびしょになってもうた。
なんとか生きてるとはいえ、
身体は言う事を聞かぬ程に衰えとるなぁ。

酷くなった辺り一面を掃除して、
パンツとズボンを再び着て
自分の部屋に戻る。

お散歩でもして、少し気分を落ち着かせよう。
わしはクローゼットを開いて
今日着る衣服を決めようとするが。

「な、なんじゃこりゃ。」

あるのは女物の衣服ばかり。
それを見た瞬間。
頭の中に緒寺・美稲みいなとして
生きてきた記憶が流れる。

本来のワシ、稲助は一ヶ月前に他界しており
今のワシは稲助の墓参りへ訪れた
孫息子の妹となっている。

我ながら信じられないが、
何故か事実という革新を得ているのが
不思議でならない。

ぎゅるるるぅ。

こんな時に限って腹の虫は正直だ。
ワシは朝食の並ぶ卓へと足を運んだ。

「昨日より遅いぞ美稲。
やっぱ登山は無理し過ぎなんじゃねぇか。」

「違うわよ昭兄ぃ。」

「そうか。でもあんま無理はすんなよ。」

「分かってるわ。」

あれ? ワシは何故孫を美稲の愛称で
自然と呼んでいる。

言葉遣いも、勝手に直されるし。

「「「ーーご馳走さまでした。」」」

悩みの種を膨らませたまま、
ワシは朝食を終えた。

「今日は稲助祖父さんの墓参り。
節子さん、安全運転頼みましたよ。」

「分かっておるよ昭助。」

節子がニカッと答える。

「………私も、同行して宜しいですか。」

「清水さん?」

「これだけご家族方にお世話になったのに
何もしないなんて私、納得行きません。」

「いいよ、清水さん。
折角だから皆で行こうと思ってたんだ。」

「私ゃ昭助の意見に賛成よ。」

「ありがとう祖母さん。」

そして、車を走らせる事一時間。
寂しげな雰囲気が漂う真っ昼間の霊園に
一同は足を踏み入れ。

沈みこんだまま歩を進めてく。
10分ほどで目的の墓石を発見した。
間違いなくそれは緒寺・稲助の墓碑だ。

「ここが、緒寺祖父様の………」

「そうだよ清水さん。」

冷静に答えた孫が、お供え物と線香を
手際よく整える。
済ませると、すらりと立ち上がり。
瞳を閉じて合掌する。

つられて周りも合掌する。

ワシも続いてやろうとするが、
白く細い両手が震えて思うように動かない。
手のひらにはポタポタと水滴が落ちてく。

吐き出しようもなく、
言葉に出来ない多くの感情が渦巻く。

ワシは………泣いているのか。

無意識に膝から崩れ落ち、
溢れる感情を隠すように顔を手で覆う。

「美稲。」

孫はワシの肩をポンと叩き、
励ましの声を送っているが。
荒れ狂う感情の前では
言葉として耳に入らない。

そこから先は、ただただ何も考えずに
泣きじゃくり車で眠りについた。



唐突かつ鮮明に目が覚める。
部屋を見回すと、勉強椅子を借りて
待ってる孫がいる。

「昭兄ぃ。」

「ようやくお目覚めかよ。
だから無理するなとあれ程言ったじゃねぇか。
お前の感受性の高さは兄である俺が
よくわかってる。」

「ごめんなさい、私ーーッ!?」

ワシに突然キスして舌を絡ませる孫。
くっ、このテクを一体どこで身につけおった。
ディープキスするのは好きじゃが
される方は専門外だっちゅうに。

「ぷふぁ。」

糸を引いて離れる互いの顔。
当の攻め手は少し照れ臭い顔を見せる。

「昭兄ぃ?」

「いつまでもしょんぼりしてんじゃねぇよ。
そんな家族の姿を見て祖父が喜ぶと
思ってんのか。」

「そ、それはそうだけど……
ってどこに手入れてるのよ昭兄ぃ!?」

「どこって? ここだけど?」

「ーーひゃうんっ♡」 

何だ今の鋭い快楽は、ワシは一体何をされて。
何かイケないモノを摘まれて。
身体の内側から異物が入る変な感覚も来て。

「何やってるのよバカ兄ぃ。」

「何って、手マンだけど。」

「そう言う事を聞いてる訳じゃ……んっ♡」

「理由か、ちょっとした気分転換って所だ。」

「この家に祖母さんと清水さんだって
いるのよ、兄妹でこんなのおかしいわ。」

「いいえ、おかしくないわ。」

否定する声に顔を向ける。

「え? どうして清水さんがここに?
ドアなんて開かれてないのに。」

「そんな事どうでも良くない?
兄妹愛見せてくださいよ。」

「兄妹愛なんかじゃない!
昭兄ぃ、そうだよね。」

「清水さんに見せつけてやろうぜ。
俺らの兄妹愛。」

「ダ、だめぇ。」

そんな弱弱しい声など孫には通らない。
ささっと下を包む衣服が脱がされる。

「めっちゃトロトロじゃねぇか。
兄貴に手マンされて興奮してんのか。
とんだブラコンだな。」

「ふざけないで! 
私はアナタの妹の美稲よ!」

口から出る言葉の
祖父が妹に、稲助が美稲に勝手に変換された。

美稲の記憶による弊害か。

「知ってるっつーの。」

ずぷんっ!

「ーー痛ッ!?」

「可愛い妹の処女頂きぃ!」

「は、離せバカ兄ぃ。」

「ここまで来てお預けなんて勿体ねぇだろ。
なぁ清水さん!」

「うん。
私に楽しくて気持ちいいところみせて。」

「清水さん、このバカ兄を止めて。」

「えぇ、気持ちいいのにやめちゃうの?」

「気持ちよくないわ! 
こんなの痛いだけ………あれ、痛くない。」

「ほぉ、そろそろ痛みが引いてきたか。
んじゃ本番しても構わねぇよな。」

孫がニヤリとするのに応じて、
膣内へと入った肉棒も1段階膨らみを増す。
完全に臨戦態勢のソレだ。

パンッパンッパンッパンッ!

「ひいっ♡ や、やぁ♡♡」

膣内を激しく前後する未知の快楽。
まるで止めどなく押し寄せる波にも似た
ソレは、男であるワシに雌を叩き込む。

なんて惨めなんじゃワシは。
孫に雌として侵されて喜んでやがる。
ーーワシはここまで変態じゃったのか。

「うぅ♡ やらぁっ♡♡
私、バカ兄ぃにの近親レイプでぇ♡♡
女の子の身体でイッちゃうよぉ♡♡♡」

「奇遇だな、俺もだ。
さぁ、見せつけるぜぇええ兄・妹・愛ッ!!」

「「ーーイクッ!!!」」」

びゅるるるるるるぅぅうう!!!

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