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一章 剣の才能持ち双子
才能の双子
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それからエリオットは奴隷市場の中を探すも心眼に引っかかる人物はいなかった
疲れてしまったエリオットを気遣いライムは奴隷市場を一度離れ、奴隷市場が見える位置にあるカフェへと入って休憩をしていた
「はぁ、見つからない」
エリオットはテーブルに顔をくっつけ落ち込んでいた
「そう簡単には見つからない」
「それに数時間探しても心眼に引っかかる形跡がないなら諦めて奴隷館に行ったほうがいい」
ライムははっきりとエリオットに言う
「わかってるけど」
エリオットは煮え切らない感じだった
「そもそもあの中に本当にいるの?」
ライムは疑うようにエリオットにとう
「うーん、今のところはいない」
エリオットはテーブルから顔をあげながら返事をする
「せめていてもAぐらいまでかなぁ」
「はぁ」と徐に大きなため息をつきながら答える
「本当にいるのか怪しくなって来た」
ライムは頭を抱え始める
それもそのはず
心眼とは魔王になった者だけに与えられる力の一つであり相手の未来のステータスまたは今のステータスを見ることができ
ステータスの表示は色々されており
魔力、職業、適正魔法属性、身体能力、魔力量、適正武器など細かくステータスが心眼を通して見ることができる
例えば、10歳ぐらいの男の子が適正武器が剣だった、だが未来のステータスを見ると適正が槍という事例も少なくなく当時魔王だったアウギュステは未来のステータスをよく見ていて部下の強化をしていたと言う
そしてステータスはE~SSで分かれており最高がSSで最低がEとわかりやすいように表示される
エリオットが言っていたAというのは奴隷市場に売られていた奴隷の中にどれかしらの適正でAと判断されたものがいたと言う
だが、エリオットが求めているのはAではなくSまたはSSと診断された者である
ライムとエリオットがステータスについて話していると奴隷市場に新たな馬車が到着する
「新しい馬車?」
「そうみたいだな、多分新たな奴隷だろ」
エリオットとライムは新たに来た馬車の方に目線を向けると中から複数の幼い子達が降りて来ていた
その時にエリオットの心眼がステータスを見せてくる
見せてきたステータスにエリオットは驚きライムの手を引っ張り急いで奴隷市場へと入っていく
「どうしたんだ!?急に」
ライムは何が何だかわからずにエリオットに聞く
エリオットは表情こそ焦ってはいたが声は落ち着いていてライムに説明する
「見つけた」
「やっぱりいたんだ」
「感は間違っていなかったよライム」
「見つけたってもしかして本当にいたのか?」
「うん、いた」
「さっきの馬車で連れてこられた中にいた」
「本当か!?」
ライムは驚きを隠せなかったがエリオットの表情を見て納得した
「それで何処にいるかわかるのか?」
「うん、なんとなくだけど」
エリオットは自身の感を頼りにさっき見つけた2人を探す
すると奴隷市場の中心の大きな檻の中に探していた2人がいた
「いた」
エリオットはライムにそう声をかける
「あの2人か」
ライムもエリオットの目線の先にいる2人に気づき目線をやる
檻の近くに立っている人物にエリオットとライムは話しかけに行く
「こんにちはお兄さん」
エリオットが話しかけた人物は顔の額に十字の傷が大きくあり背も高く筋肉もありならず者のような雰囲気があった
「こんな厳ついおじさんとも呼べる俺にお兄さんとはまた、面白いガキが来たもんだ」
エリオットに話しかけられた人物は豪快に笑いながら答える
「それで、ガキが俺になんのようだ?」
「実はそこの檻に入っている双子を買いたいんだ」
エリオットが指を指しながら目の前にいるガタイのいい人に言う
「お客とはすまなかったなぁ」
「だけど金はあるんだろうな?」
ガタイのいい人は品定めするかのようにエリオットを見る
「勿論あるよ」
「早速で申し訳ないんだけどあの2人はいくら?」
エリオットはフードに隠れて見えないがフードの下は真剣な表情をしていた
「あの2人は他の奴らより値が張るんだ」
ガタイのいい人にそう言われエリオットの後ろにいたライムは疑問に思った
他の子と変わらないのに何故あの2人が値が張るのかと
その疑問は次の言葉で全て解決した
「あの2人はハザック出身なんだよだから値が張るんだ」
ガタイのいい人がそう答えるとそれに反応を見えたのはライムだった
「ハザック出身!?」
「嘘じゃないんだろうな?」
ライムは冷や汗を掻きながら答える
「本当だとも」
「で、どうするんだ?」
「買うのか?買わないのか?」
ガタイのいい人はニヤニヤとしたながらエリオットを見る
エリオットはそんなガタイのいい人を無視してライムの方を見て言う
「ねぇ、ハザックってなに?」
エリオットの疑問にライムは一呼吸すると答える
「ハザックって言うのは数年前に滅んだとされるとある国名前だ」
「滅んだ?」
「どうして?」
エリオットの返答に続けて答えようとすると目の前にいるガタイのいい人が代わりに答えた
「ここからは俺が教えてやるよ」
「ハザックは元々剣豪と呼ばれる人物が収めていた国だ」
「剣豪は代々勇者を育てる為の教育者の役割をしていたとされている」
「その為、剣豪が収めていた国は剣の才能を持った者達で溢れかえった」
「そして、その国では剣の才能達しかいない国になった」
「その為、この国で生まれる子達は何かしらの剣の才能を持って生まれることが約束されるようになったんだ」
「だけどそれを恐れた魔王によって数年前に滅ぼされて生き残った者達が離散する形で各地に散らばった」
「と言うことだ」
「随分と詳しいんですね」
ライムが呟く
「これでも奴隷商売をしているんだ博識になっといて損はねぇからな」
「つまりあの2人はその生き残り?」
「正確に言えば子孫だな」
「だけどハザックの血は引いているだから値が張る」
「どうするよ?諦めるか?」
その返答にエリオットはガタイのいい人に指を指しながら答える
「それでも買うよ」
エリオットの返答にニヤリと笑い声を大にして言う
「よっしゃあ!」
「片方の女の方は28金貨」
「もう片方の方は男で珍しいからな35金貨」
「合計63金貨」
「その場で頼むぜ?」
ガタイのいい人はエリオットの前に手を出す
出された手の上にエリオットは言われた額の金貨を渡す
「これでいい?」
エリオットに渡された金貨の枚数を確認する
「確かにちょうどだ毎度あり」
ニヤリと笑うガタイのいい人
そして檻の中から例の双子を出してエリオットに渡す
「ほれ」
ガタイのいい人は双子を玩具のように雑に扱う
それを見てエリオットとライムはいい気はしなかったが早く双子を連れて離れることを決める
そしてエリオットとライムはついに双子を手に入れることができその足で城へと戻るのだった
この世界の通貨について
エリオット達の世界では銅、銀、金の他に白銀、白金の通貨が存在する
日本円に訳すと
銅1枚は一千円、銀1枚は一万円、金1枚は十万円、白銀1枚は百万円、白金1枚は一千万円になる
ちなみに白銀と白金は一般人では絶対に手に入らない通貨で持っているのは公爵家や王族といった階級が高い者達が持っている者である
無論、魔王であるエリオットも持っている
疲れてしまったエリオットを気遣いライムは奴隷市場を一度離れ、奴隷市場が見える位置にあるカフェへと入って休憩をしていた
「はぁ、見つからない」
エリオットはテーブルに顔をくっつけ落ち込んでいた
「そう簡単には見つからない」
「それに数時間探しても心眼に引っかかる形跡がないなら諦めて奴隷館に行ったほうがいい」
ライムははっきりとエリオットに言う
「わかってるけど」
エリオットは煮え切らない感じだった
「そもそもあの中に本当にいるの?」
ライムは疑うようにエリオットにとう
「うーん、今のところはいない」
エリオットはテーブルから顔をあげながら返事をする
「せめていてもAぐらいまでかなぁ」
「はぁ」と徐に大きなため息をつきながら答える
「本当にいるのか怪しくなって来た」
ライムは頭を抱え始める
それもそのはず
心眼とは魔王になった者だけに与えられる力の一つであり相手の未来のステータスまたは今のステータスを見ることができ
ステータスの表示は色々されており
魔力、職業、適正魔法属性、身体能力、魔力量、適正武器など細かくステータスが心眼を通して見ることができる
例えば、10歳ぐらいの男の子が適正武器が剣だった、だが未来のステータスを見ると適正が槍という事例も少なくなく当時魔王だったアウギュステは未来のステータスをよく見ていて部下の強化をしていたと言う
そしてステータスはE~SSで分かれており最高がSSで最低がEとわかりやすいように表示される
エリオットが言っていたAというのは奴隷市場に売られていた奴隷の中にどれかしらの適正でAと判断されたものがいたと言う
だが、エリオットが求めているのはAではなくSまたはSSと診断された者である
ライムとエリオットがステータスについて話していると奴隷市場に新たな馬車が到着する
「新しい馬車?」
「そうみたいだな、多分新たな奴隷だろ」
エリオットとライムは新たに来た馬車の方に目線を向けると中から複数の幼い子達が降りて来ていた
その時にエリオットの心眼がステータスを見せてくる
見せてきたステータスにエリオットは驚きライムの手を引っ張り急いで奴隷市場へと入っていく
「どうしたんだ!?急に」
ライムは何が何だかわからずにエリオットに聞く
エリオットは表情こそ焦ってはいたが声は落ち着いていてライムに説明する
「見つけた」
「やっぱりいたんだ」
「感は間違っていなかったよライム」
「見つけたってもしかして本当にいたのか?」
「うん、いた」
「さっきの馬車で連れてこられた中にいた」
「本当か!?」
ライムは驚きを隠せなかったがエリオットの表情を見て納得した
「それで何処にいるかわかるのか?」
「うん、なんとなくだけど」
エリオットは自身の感を頼りにさっき見つけた2人を探す
すると奴隷市場の中心の大きな檻の中に探していた2人がいた
「いた」
エリオットはライムにそう声をかける
「あの2人か」
ライムもエリオットの目線の先にいる2人に気づき目線をやる
檻の近くに立っている人物にエリオットとライムは話しかけに行く
「こんにちはお兄さん」
エリオットが話しかけた人物は顔の額に十字の傷が大きくあり背も高く筋肉もありならず者のような雰囲気があった
「こんな厳ついおじさんとも呼べる俺にお兄さんとはまた、面白いガキが来たもんだ」
エリオットに話しかけられた人物は豪快に笑いながら答える
「それで、ガキが俺になんのようだ?」
「実はそこの檻に入っている双子を買いたいんだ」
エリオットが指を指しながら目の前にいるガタイのいい人に言う
「お客とはすまなかったなぁ」
「だけど金はあるんだろうな?」
ガタイのいい人は品定めするかのようにエリオットを見る
「勿論あるよ」
「早速で申し訳ないんだけどあの2人はいくら?」
エリオットはフードに隠れて見えないがフードの下は真剣な表情をしていた
「あの2人は他の奴らより値が張るんだ」
ガタイのいい人にそう言われエリオットの後ろにいたライムは疑問に思った
他の子と変わらないのに何故あの2人が値が張るのかと
その疑問は次の言葉で全て解決した
「あの2人はハザック出身なんだよだから値が張るんだ」
ガタイのいい人がそう答えるとそれに反応を見えたのはライムだった
「ハザック出身!?」
「嘘じゃないんだろうな?」
ライムは冷や汗を掻きながら答える
「本当だとも」
「で、どうするんだ?」
「買うのか?買わないのか?」
ガタイのいい人はニヤニヤとしたながらエリオットを見る
エリオットはそんなガタイのいい人を無視してライムの方を見て言う
「ねぇ、ハザックってなに?」
エリオットの疑問にライムは一呼吸すると答える
「ハザックって言うのは数年前に滅んだとされるとある国名前だ」
「滅んだ?」
「どうして?」
エリオットの返答に続けて答えようとすると目の前にいるガタイのいい人が代わりに答えた
「ここからは俺が教えてやるよ」
「ハザックは元々剣豪と呼ばれる人物が収めていた国だ」
「剣豪は代々勇者を育てる為の教育者の役割をしていたとされている」
「その為、剣豪が収めていた国は剣の才能を持った者達で溢れかえった」
「そして、その国では剣の才能達しかいない国になった」
「その為、この国で生まれる子達は何かしらの剣の才能を持って生まれることが約束されるようになったんだ」
「だけどそれを恐れた魔王によって数年前に滅ぼされて生き残った者達が離散する形で各地に散らばった」
「と言うことだ」
「随分と詳しいんですね」
ライムが呟く
「これでも奴隷商売をしているんだ博識になっといて損はねぇからな」
「つまりあの2人はその生き残り?」
「正確に言えば子孫だな」
「だけどハザックの血は引いているだから値が張る」
「どうするよ?諦めるか?」
その返答にエリオットはガタイのいい人に指を指しながら答える
「それでも買うよ」
エリオットの返答にニヤリと笑い声を大にして言う
「よっしゃあ!」
「片方の女の方は28金貨」
「もう片方の方は男で珍しいからな35金貨」
「合計63金貨」
「その場で頼むぜ?」
ガタイのいい人はエリオットの前に手を出す
出された手の上にエリオットは言われた額の金貨を渡す
「これでいい?」
エリオットに渡された金貨の枚数を確認する
「確かにちょうどだ毎度あり」
ニヤリと笑うガタイのいい人
そして檻の中から例の双子を出してエリオットに渡す
「ほれ」
ガタイのいい人は双子を玩具のように雑に扱う
それを見てエリオットとライムはいい気はしなかったが早く双子を連れて離れることを決める
そしてエリオットとライムはついに双子を手に入れることができその足で城へと戻るのだった
この世界の通貨について
エリオット達の世界では銅、銀、金の他に白銀、白金の通貨が存在する
日本円に訳すと
銅1枚は一千円、銀1枚は一万円、金1枚は十万円、白銀1枚は百万円、白金1枚は一千万円になる
ちなみに白銀と白金は一般人では絶対に手に入らない通貨で持っているのは公爵家や王族といった階級が高い者達が持っている者である
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