68 / 138
アストリアとノワール 前編
しおりを挟む
ノワールは、ホテルで長い夢を見ていた。それは彼女の半生を辿る長い夢だ。
※
ノワールは、ヴァルターク王国四大公爵家の一つ、北侯爵家ウルフェンハイトの当主の娘として生まれた。
北方の自然は厳しく、土地は貧しかったが、家庭は温かく、領民たちとの関係も良好だった。両親や兄と共に過ごす日々は、平穏で幸せに満ちていた。
しかし、ノワールが十歳の時、その平穏は一瞬で崩れ去った。ウルフェンハイト家が狼族と結託し、王家に反乱を企てたという噂が広がり、一族や家臣たちが王国軍に拘束されてしまった。
「我らは無実です!どうか、レオナルド王に謁見を!」
父は必死に訴えたが、王に会うことは叶わなかった。レオナルド王はかつて賢王と称され、王国最大の版図と平和を築いた人物であった。
しかし、高齢となった王は判断力を失い、側近の囁きに惑わされていた。
父の無実の訴えは届かず、有罪の判決が下される。確かにウルフェンハイト家は狼族との交流があったが、それは古くからの伝統であり、反乱など全くの言いがかりだった。
それでも、裁判の結果は変わらず、彼女の家族や親戚、関係者が次々と処刑されることとなった。王国始まって以来の大粛清が行われた。父も母も、兄も、次々と処刑台へ送られていった。
その後、中央で新たに台頭した公爵家がウルフェンハイト家の所領を引き継ぐことになった。
程なくして、レオナルド王は病に倒れ、その死は「ウルフェンハイトの呪い」として恐れられた。レオナルド王の後を継いだのは王太子ディオンであった。
ノワールは奇跡的に生き延びたものの、生きる気力は残っていなかった。死ぬ勇気すら無かった彼女は、地下牢の独房に閉じ込められたまま、ただ時が過ぎるのを待っていた。
その日々は一年以上に及んだが、正確な日数は分からなかった。拷問を受けることはなかったが、食事は粗末で、誰とも言葉を交わさない孤独な日々。唯一の話し相手は壁だった。狂気がすぐそこまで迫っていた。
誰も幼い少女を処刑することに手を汚したくなかったし、何より呪いを恐れていた。病死を期待して放置されていたのだろう。
ある日、地下牢に一人の女性が現れた。彼女はアストリア、王の第二夫人だった。
監視窓からノワールを見つめると、冷静な口調で「この子は私が預かります」と告げた。警備は驚いて上長に報告に走った。
「しかし、この者はウルフェンハイトの血族です」と警備長が職務上の説明を行った。
「ここに、ディオン王の署名入りの書状があります。異議があるなら、王に直接言いなさい。さあ、早くその子を出しなさい」
アストリアはノワールを救い出すと、彼女の邸宅に連れ帰り、自らその体を丁寧に拭き、アリアという住み込みの薬師を呼び、傷ついた体を回復させるために手を尽くした。
回復食を与え、優しく世話をするその姿は、長い間忘れ去られていた母の愛情を思い出させた。
「いきなり明るい場所に出すのは良くないわ」と、日陰で風通しの良い部屋に彼女の寝室を準備した。
「紹介するわ。リリィ、彼女はノワールよ。今日から一緒に暮らすのよ」そう言って、可愛らしい小さな女の子が現れた。彼女はノワールよりも少し年下に見えた。リリィは恥ずかしそうにノワールを一瞥すると、お皿を持って部屋を出ていった。
「あの子は、今は話せなくなっているの。仲良くしてあげてね」と、アストリアが静かに告げる。
ノワールは、初めて会ったリリィに不思議な親近感を覚えた。それは、まるで妹のような存在だった。
そして、薬師のアリアは頼りになるけれど、少し適当な姉のような存在だった。
※
ノワールには職業がなかった。英才教育を受けた貴族の子供であれば、10歳になる前には何らかの職業を手にするのが普通だったが、彼女はまだ子供のままだった。
成長が遅いわけではなく、レベルはとっくにMAXなのに、職業は現れなかった。
「なぜ、私を助けてくれたのですか?私には何もありません」久しぶりに人と会話を交わし、彼女は思わず声を震わせた。
「違うわ。きっと、いつかあなたが私の子を助けることになるわよ」アストリアは意味深に微笑み、その目には確かな光が宿っていた。
アストリアの手厚い看病とアリアの調薬のおかげで、ノワールはすぐに体調を回復させた。そして、驚くことに、彼女はすぐに職業を得ることになった。
それはメイドという職業だった。西部の修道院から派遣された初老のベテランメイドから様々なことを教わり、メイドとしての修行に励む日々が始まった。
しかし、メイドという職業にはどこか不満があり、心から身を入れることができなかった。
「お前さん、職業なんて後から自分の意志で増やすこともできるんだよ」そのメイドは厳しい表情で言った。
「本当ですか?」そんな話は今まで聞いたことがなかった。
「嘘は言ってないよ。そんな人間を見たことがあるからさ。ノワール、アストリアのためにメイドをするのは嫌なのか?いや、卑怯な聞き方だったな。自由や安全は保障するから、ここを去りたいならそれもいい。仕事はいくらでも紹介してあげるよ。顔は広いから」
その言葉にノワールは考え込んだが、行きたい場所もやりたいことも失った彼女には、答えを出すことはできなかった。
しかし、王妃の宮での日々は楽しいものだった。
アストリアの周りには、彼女が拾ってきた人々が次々と集まり、温かな笑い声が響いていた。そして、彼女の優しさがその場を明るく照らし続けていた。
後に、国王の署名が偽物だったと知った時、ノワールはアストリアの奔放さに驚愕した。彼女は単なる淑女ではなく、その自由な精神がノワールの心に火を灯した。
「もしバレたらどうするつもりだったのですか?」ノワールは尋ねた。
「どうもこうもないわよ。あなたを逃がして、私は……どうしたかしらね」アストリアは考えるふりをしながら微笑んでいた。
彼女は自分の地位や立場に固執する様子はなく、たとえ処罰が下されても変わらないだろうとノワールは感じた。それは彼女にとって、新たな自由への扉を開くかのようだった。
※
ノワールは、ヴァルターク王国四大公爵家の一つ、北侯爵家ウルフェンハイトの当主の娘として生まれた。
北方の自然は厳しく、土地は貧しかったが、家庭は温かく、領民たちとの関係も良好だった。両親や兄と共に過ごす日々は、平穏で幸せに満ちていた。
しかし、ノワールが十歳の時、その平穏は一瞬で崩れ去った。ウルフェンハイト家が狼族と結託し、王家に反乱を企てたという噂が広がり、一族や家臣たちが王国軍に拘束されてしまった。
「我らは無実です!どうか、レオナルド王に謁見を!」
父は必死に訴えたが、王に会うことは叶わなかった。レオナルド王はかつて賢王と称され、王国最大の版図と平和を築いた人物であった。
しかし、高齢となった王は判断力を失い、側近の囁きに惑わされていた。
父の無実の訴えは届かず、有罪の判決が下される。確かにウルフェンハイト家は狼族との交流があったが、それは古くからの伝統であり、反乱など全くの言いがかりだった。
それでも、裁判の結果は変わらず、彼女の家族や親戚、関係者が次々と処刑されることとなった。王国始まって以来の大粛清が行われた。父も母も、兄も、次々と処刑台へ送られていった。
その後、中央で新たに台頭した公爵家がウルフェンハイト家の所領を引き継ぐことになった。
程なくして、レオナルド王は病に倒れ、その死は「ウルフェンハイトの呪い」として恐れられた。レオナルド王の後を継いだのは王太子ディオンであった。
ノワールは奇跡的に生き延びたものの、生きる気力は残っていなかった。死ぬ勇気すら無かった彼女は、地下牢の独房に閉じ込められたまま、ただ時が過ぎるのを待っていた。
その日々は一年以上に及んだが、正確な日数は分からなかった。拷問を受けることはなかったが、食事は粗末で、誰とも言葉を交わさない孤独な日々。唯一の話し相手は壁だった。狂気がすぐそこまで迫っていた。
誰も幼い少女を処刑することに手を汚したくなかったし、何より呪いを恐れていた。病死を期待して放置されていたのだろう。
ある日、地下牢に一人の女性が現れた。彼女はアストリア、王の第二夫人だった。
監視窓からノワールを見つめると、冷静な口調で「この子は私が預かります」と告げた。警備は驚いて上長に報告に走った。
「しかし、この者はウルフェンハイトの血族です」と警備長が職務上の説明を行った。
「ここに、ディオン王の署名入りの書状があります。異議があるなら、王に直接言いなさい。さあ、早くその子を出しなさい」
アストリアはノワールを救い出すと、彼女の邸宅に連れ帰り、自らその体を丁寧に拭き、アリアという住み込みの薬師を呼び、傷ついた体を回復させるために手を尽くした。
回復食を与え、優しく世話をするその姿は、長い間忘れ去られていた母の愛情を思い出させた。
「いきなり明るい場所に出すのは良くないわ」と、日陰で風通しの良い部屋に彼女の寝室を準備した。
「紹介するわ。リリィ、彼女はノワールよ。今日から一緒に暮らすのよ」そう言って、可愛らしい小さな女の子が現れた。彼女はノワールよりも少し年下に見えた。リリィは恥ずかしそうにノワールを一瞥すると、お皿を持って部屋を出ていった。
「あの子は、今は話せなくなっているの。仲良くしてあげてね」と、アストリアが静かに告げる。
ノワールは、初めて会ったリリィに不思議な親近感を覚えた。それは、まるで妹のような存在だった。
そして、薬師のアリアは頼りになるけれど、少し適当な姉のような存在だった。
※
ノワールには職業がなかった。英才教育を受けた貴族の子供であれば、10歳になる前には何らかの職業を手にするのが普通だったが、彼女はまだ子供のままだった。
成長が遅いわけではなく、レベルはとっくにMAXなのに、職業は現れなかった。
「なぜ、私を助けてくれたのですか?私には何もありません」久しぶりに人と会話を交わし、彼女は思わず声を震わせた。
「違うわ。きっと、いつかあなたが私の子を助けることになるわよ」アストリアは意味深に微笑み、その目には確かな光が宿っていた。
アストリアの手厚い看病とアリアの調薬のおかげで、ノワールはすぐに体調を回復させた。そして、驚くことに、彼女はすぐに職業を得ることになった。
それはメイドという職業だった。西部の修道院から派遣された初老のベテランメイドから様々なことを教わり、メイドとしての修行に励む日々が始まった。
しかし、メイドという職業にはどこか不満があり、心から身を入れることができなかった。
「お前さん、職業なんて後から自分の意志で増やすこともできるんだよ」そのメイドは厳しい表情で言った。
「本当ですか?」そんな話は今まで聞いたことがなかった。
「嘘は言ってないよ。そんな人間を見たことがあるからさ。ノワール、アストリアのためにメイドをするのは嫌なのか?いや、卑怯な聞き方だったな。自由や安全は保障するから、ここを去りたいならそれもいい。仕事はいくらでも紹介してあげるよ。顔は広いから」
その言葉にノワールは考え込んだが、行きたい場所もやりたいことも失った彼女には、答えを出すことはできなかった。
しかし、王妃の宮での日々は楽しいものだった。
アストリアの周りには、彼女が拾ってきた人々が次々と集まり、温かな笑い声が響いていた。そして、彼女の優しさがその場を明るく照らし続けていた。
後に、国王の署名が偽物だったと知った時、ノワールはアストリアの奔放さに驚愕した。彼女は単なる淑女ではなく、その自由な精神がノワールの心に火を灯した。
「もしバレたらどうするつもりだったのですか?」ノワールは尋ねた。
「どうもこうもないわよ。あなたを逃がして、私は……どうしたかしらね」アストリアは考えるふりをしながら微笑んでいた。
彼女は自分の地位や立場に固執する様子はなく、たとえ処罰が下されても変わらないだろうとノワールは感じた。それは彼女にとって、新たな自由への扉を開くかのようだった。
1
あなたにおすすめの小説
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
シシルナ島物語 少年薬師ノルド/ 荷運び人ノルド 蠱惑の魔剣
織部
ファンタジー
ノルドは、古き風の島、正式名称シシルナ・アエリア・エルダで育った。母セラと二人きりで暮らし。
背は低く猫背で、隻眼で、両手は動くものの、左腕は上がらず、左足もほとんど動かない、生まれつき障害を抱えていた。
母セラもまた、頭に毒薬を浴びたような痣がある。彼女はスカーフで頭を覆い、人目を避けてひっそりと暮らしていた。
セラ親子がシシルナ島に渡ってきたのは、ノルドがわずか2歳の時だった。
彼の中で最も古い記憶。船のデッキで、母セラに抱かれながら、この新たな島がゆっくりと近づいてくるのを見つめた瞬間だ。
セラの腕の中で、ぽつりと一言、彼がつぶやく。
「セラ、ウミ」
「ええ、そうよ。海」
ノルドの成長譚と冒険譚の物語が開幕します!
カクヨム様 小説家になろう様でも掲載しております。
世界一簡単にレベルアップ ~魔物を倒すだけでレベルが上がる能力を得た俺は、弱小の魔物を倒しまくって異世界でハーレム作る事にしました~
きよらかなこころ
ファンタジー
シンゴはある日、事故で死んだ。
どうやら、神の手違いで間違って死んでしまったシンゴは異世界に転生することになる。
転生する際にオマケに『魔物を倒すだけでレベルが上がる』能力を貰ったシンゴ。
弱小の魔物を倒してレベルを上げ、異世界でハーレムを作る事を企むのだった。
伯爵家の三男に転生しました。風属性と回復属性で成り上がります
竹桜
ファンタジー
武田健人は、消防士として、風力発電所の事故に駆けつけ、救助活動をしている途中に、上から瓦礫が降ってきて、それに踏み潰されてしまった。次に、目が覚めると真っ白な空間にいた。そして、神と名乗る男が出てきて、ほとんど説明がないまま異世界転生をしてしまう。
転生してから、ステータスを見てみると、風属性と回復属性だけ適性が10もあった。この世界では、5が最大と言われていた。俺の異世界転生は、どうなってしまうんだ。
異世界転生したらたくさんスキルもらったけど今まで選ばれなかったものだった~魔王討伐は無理な気がする~
宝者来価
ファンタジー
俺は異世界転生者カドマツ。
転生理由は幼い少女を交通事故からかばったこと。
良いとこなしの日々を送っていたが女神様から異世界に転生すると説明された時にはアニメやゲームのような展開を期待したりもした。
例えばモンスターを倒して国を救いヒロインと結ばれるなど。
けれど与えられた【今まで選ばれなかったスキルが使える】 戦闘はおろか日常の役にも立つ気がしない余りものばかり。
同じ転生者でイケメン王子のレイニーに出迎えられ歓迎される。
彼は【スキル:水】を使う最強で理想的な異世界転生者に思えたのだが―――!?
※小説家になろう様にも掲載しています。
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる