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プロローグ
1話 200回、死んだ男
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目を覚ますとそこは一面、真っ白な世界だった。
「――ッ!?」
現実味のない空間に俺は絶句してしまい仰向けで寝たままで動けずにいた。
なんで俺はここにいる? ここはどこだ?
そう思った俺だったがそれより重要な事が思い出せずに口をワナワナとさせてしまう。
「俺の名前は……!」
「あらあら……自分が誰かも分からなくなってます?」
女、いや、女と言うより少女と言うのがシックリ来る少し甘ったるさすら感じる声音で呼びかけられた俺は飛び起き振り返る。
振り返った先、俺が寝ていた頭があった側に巫女さん姿の長い黒髪の可愛らしい高校生ぐらいの少女が少し困った顔をしてこちらを見ていた。
誰だ、この子……少なくとも見た事はない子だけど
得体がしれないと思った俺は無意識に一歩後ずさると黒髪の巫女姿の少女が、やっちゃった……と言いたげに両手を合わせて謝るようにする。
「ご、ごめんなさい。驚かしちゃったよね? 今、君が疑問に思ってる事なら大抵なら説明出来るからそう警戒しないでくれないかな」
「……分かった」
俺がそう答えると露骨に安堵した様子を見せた黒髪の巫女姿の少女は目尻に滲んだ涙を指で拭う。
うおっ! なんか分からんけど女の子を泣かした!?
こんな可愛らしい子を泣かしたとかメッチャダメージあるんですが!?
女の子を泣かせた事なかったのに……ないよね?
記憶が曖昧な俺が頭を両手で抱えるのを見た黒髪の巫女姿の少女が胸の辺りで違う違うとばかりに両手を振ってみせる。
「君が悪いんじゃないの! ホッとしたのと完全に間に合わせられなかった自分が情けなくなっただけだから」
「はぁ……」
良く分からないが俺が何かしたとかではないようだ。
俺がブサイクだとか、凶悪な顔をしてるとかじゃないよね?
一抹の不安を感じて自分の顔をぺたぺたと触っていると黒髪の巫女姿の少女が話しかけてくる。
「まず、自己紹介をしちゃうね? 私はシズク、ハレフサの女神、貴方が生まれ育った世界とは違う世界のね」
女神? と思考がフリーズしかける俺に「簡単に言うと異世界の女神ね」と言ってくるが脳が上手く処理してくれない。
そして、そんな俺の様子に気付いてないのか説明を始める。
説明された内容で分かった俺の名前は、佐々木 椎名。
どっちも苗字だとか女っぽい名前だとか小さい頃、散々言われたな……思い出してきた、思い出してきた。
黒髪の巫女姿の少女、女神シズクから手渡された鏡に映る自分を見る。
中肉中背の可でも不可でもないフツメン、多分、身長は170cm前後。シズクが見た目160cmぐらいなので比べての予測だけどな。
説明を続きを聞いているとどうやら俺は死んだらしい。
まあ、なんとなくこの場所で目覚めたから普通じゃないと思ったし、シズクの言葉を信じるなら目の前にいるのは女神なのだからそうなんだろうな。
「だいぶ思い出してきたんだけど最後は学校帰りで駅のホームで電車待ちしてた辺りまでしか……」
「えっと、言い辛いんだけど……」
上目づかいでチラチラと俺を見上げるシズクの様子から嫌な予感がする。
「君が立ってた傍にいた同じ学校の少女が痴漢されて痴漢に間違えられた君がその少女の彼氏に……」
「ああっ!!」
思い出した!
そうだ、俺はあの女には困ってませんと顔面でアピールしてそうなチャラ男に突き飛ばされた。
そう、ホームの向こう側に……
記憶はそこまでだが、どうなったかは聞かなくても分かる……泣けるぅ!
思わず号泣する俺だが、何が悲しいのか分からない? 全部だから!
涙を拭わずに宙を見つめる俺になんて言えばいいか分からないシズクが手をワタワタとさせる。
「な、泣かないで? これは神も予測してない不慮の事故なんです」
シズクにそう言われて、涙を腕で拭おうとすると先にシズクにハンカチで涙を拭われる。
シズクの顔が近づき、ちょっとつんのめったらキスが出来そうな距離で俺の動悸が激しくなる。
うぉ! ちっちゃい顔だ、しかもクリリとした瞳のまつ毛も長くてリップを塗ってるように見えないがこの潤いは女神仕様なのかっ!
なんて、解説をして顔を真っ赤になるのを阻止しようと奮起したがきっと失敗している俺の涙を拭っていたシズクがニッコリと笑い「少しは落ち着いたかな?」と言われて更に赤面する。
あかん、嫁認定して押し倒したい! 俺、チョロすぎぃ!
はぁはぁ、と必死に自分の煩悩と戦い続ける俺に「本当は君はその場で尻モチを着くだけだったはずだったの」と言われる。
正直、シズクとこうして会えた代償と考えたら不慮の事故も1回や2回どんとこい! と思っていると続けられた説明に茫然とする。
「君は元の世界で神の不慮の事故を200回繰り返されてる」
「ん……200回!?」
「君の世界の神がその失態隠しする為に時間逆行、運命を弄って君はこれで200回死んでる。本来、これは神でも禁忌とされるの」
200回も死んでると言われても覚えがない俺にシズクが俺の世界の神が隠蔽工作をしてたらしく神々達にばれないようにしてのも勿論、時間逆行させる時に俺の記憶もリセットされていたらしい。
それに気付いたシズクが再び、時間逆行させようとした神から俺の魂を奪い取って自分の領域につれてきてくれたそうだ。
この件は既にシズク達、神々の父への報告もされ、元の世界の神に処罰が下ってる最中のようだ。
「でも、本当に君は凄い」
「どういう事?」
首を傾げる俺を潤んだ瞳を向けるシズクにドキマギする俺は直視できず視線を明後日に向ける。
無理だから、俺、普通の子でもこの距離で見つめられたら見つめ返せないのにシズクのような美少女にされたら無理だから!
大事だから2度無理言いました!
「普通なら2度も時間逆行されてリセットされたら魂が消滅しかねない。でも、君は200回目を体験しても軽い記憶障害があっただけ……神々はね? 魂の強さに惹かれるの」
そっと俺の手を包むようするシズクを見ると薄らと頬を桜色に染めているのを見て理性の糸が切れる音が聞こえる。
ええんやな、ええんやな! これってOKって事だよな!
シズクが小さくアッと声を上げて視線が俺から逸れたのを感じたと同時にル○ンジャンプを決めるが空間に腕を突っ込んだ動作でかわされる。
顔から白い地面に飛び込んでうつ伏せでシクシク泣く俺に気付いたシズクが
「どうしたんですか?」
「おかまいなく……」
俺の華麗なル○ンジャンプに気付いてなかったらしいシズクが首を傾げながら突っ込んでいた腕を抜く。
そして、タブレットのような物を俺に手渡してくる。
シズクから受け取った俺が「これ、何?」と聞くとタブレットの画面が明るくなる。
「私から君に示せる選択肢。3つしかないけどごめんね?」
シズクに言われてタブレットを覗き込むと項目が3つあった。
1.異世界(ハレフサ)で生まれ変わる。
2.元の世界で別人として生まれ変わる。
3.元のままで異世界(ハレフサ)でやり直す。
うーん、1と3の選択肢のハレフサという異世界、つまりシズクの世界は西洋の中世みたいな感じらしいな。
1の人生は伯爵の三男に生まれ変わるようだ……だけど、記憶は引き継げないらしいから実質、今の俺という人格は終わるようだ。
2は元の世界で生まれ変わる、そのままらしい。しかも、1と同じで記憶は駄目か……
3はシズクの世界でこのまま生き返って人生をやり直しが出来るようだ。これは記憶が引き継がれる。
正直、選択肢は一択な気がするな……だって、やりたい事を何も出来てないまま……例えば、女の子とイチャイチャとか
そうさ! 俺は女の子に腕を組まれた事すらない童貞さ! 悪いかっ!
再び、号泣する俺に驚いたシズクがハンカチを取り出すがそれは手で止めて辞退する。
「大丈夫、それより、シズクの世界はどんな感じ? 安全なところ?」
「そうですね、君のいた世界と比べると危険かな……そういえば、そっちの世界で流行ってる異世界転移とかって言えば伝わるかな? 魔法もあるし」
「あ~、悪い、あんまり知らないけど魔法があると言う事はRPGみたいな世界かな?」
俺がそう答えるとちょっと待ってと言ってコメカミに指を当てて目を瞑ったシズクだったがすぐに目を開くと頷く。
「うん、げーむ、でいいんだよね? そんな感じだよ」
「なるほど」
どうやら俺の世界の情報を調べてくれたようだ。
まあ、確かに危険はあるだろうが俺の無念(童貞)を晴らす為には選択肢は決まっている。
「シズクの世界で生きる。3でお願い」
「本当にいいの?」
どことなく嬉しそうにするシズクに頷いてみせるとシズクが俺の隣に来て肩を寄せるように立つ。
ドギマギする俺に気付いている様子のないシズクが
「ステータス、って口にするか頭で強く意識して?」
「おぅ……ステータス」
言われるがまま言うと目の前に半透明なウィンドウが現れる。
思わず驚きの声を上げそうになるが飲み込んでウィンドウを覗き込む。
椎名 (シーナ) Lv1
HP,15 MP,30
STR,11 DEX,20 VIT,7 AGI,12 INT,25 LUC,3
skill point,20
skill,common language
むむむ……STR? DEX?
頭をガリガリと掻きながら隣を見るとどうどう? と言いたそうなシズクが見上げているが申し訳ないが素直に言おう。
「悪い、俺、横文字は苦手なんだ……出来たら『リュウクエスト』とかみたいに簡単な表示に変えられない?」
「んーと、ああ、先程調べた時に出てましたね。こんな感じでいいですか?」
椎名 (シーナ) Lv1
HP:15 MP:30
ちから:11 みのまもり:7
きようさ:20 すばやさ:12
かしこさ:25 うん:3
スキルポイント:20
スキル:共通語
出来るんだ……女神様すげー
「――ッ!?」
現実味のない空間に俺は絶句してしまい仰向けで寝たままで動けずにいた。
なんで俺はここにいる? ここはどこだ?
そう思った俺だったがそれより重要な事が思い出せずに口をワナワナとさせてしまう。
「俺の名前は……!」
「あらあら……自分が誰かも分からなくなってます?」
女、いや、女と言うより少女と言うのがシックリ来る少し甘ったるさすら感じる声音で呼びかけられた俺は飛び起き振り返る。
振り返った先、俺が寝ていた頭があった側に巫女さん姿の長い黒髪の可愛らしい高校生ぐらいの少女が少し困った顔をしてこちらを見ていた。
誰だ、この子……少なくとも見た事はない子だけど
得体がしれないと思った俺は無意識に一歩後ずさると黒髪の巫女姿の少女が、やっちゃった……と言いたげに両手を合わせて謝るようにする。
「ご、ごめんなさい。驚かしちゃったよね? 今、君が疑問に思ってる事なら大抵なら説明出来るからそう警戒しないでくれないかな」
「……分かった」
俺がそう答えると露骨に安堵した様子を見せた黒髪の巫女姿の少女は目尻に滲んだ涙を指で拭う。
うおっ! なんか分からんけど女の子を泣かした!?
こんな可愛らしい子を泣かしたとかメッチャダメージあるんですが!?
女の子を泣かせた事なかったのに……ないよね?
記憶が曖昧な俺が頭を両手で抱えるのを見た黒髪の巫女姿の少女が胸の辺りで違う違うとばかりに両手を振ってみせる。
「君が悪いんじゃないの! ホッとしたのと完全に間に合わせられなかった自分が情けなくなっただけだから」
「はぁ……」
良く分からないが俺が何かしたとかではないようだ。
俺がブサイクだとか、凶悪な顔をしてるとかじゃないよね?
一抹の不安を感じて自分の顔をぺたぺたと触っていると黒髪の巫女姿の少女が話しかけてくる。
「まず、自己紹介をしちゃうね? 私はシズク、ハレフサの女神、貴方が生まれ育った世界とは違う世界のね」
女神? と思考がフリーズしかける俺に「簡単に言うと異世界の女神ね」と言ってくるが脳が上手く処理してくれない。
そして、そんな俺の様子に気付いてないのか説明を始める。
説明された内容で分かった俺の名前は、佐々木 椎名。
どっちも苗字だとか女っぽい名前だとか小さい頃、散々言われたな……思い出してきた、思い出してきた。
黒髪の巫女姿の少女、女神シズクから手渡された鏡に映る自分を見る。
中肉中背の可でも不可でもないフツメン、多分、身長は170cm前後。シズクが見た目160cmぐらいなので比べての予測だけどな。
説明を続きを聞いているとどうやら俺は死んだらしい。
まあ、なんとなくこの場所で目覚めたから普通じゃないと思ったし、シズクの言葉を信じるなら目の前にいるのは女神なのだからそうなんだろうな。
「だいぶ思い出してきたんだけど最後は学校帰りで駅のホームで電車待ちしてた辺りまでしか……」
「えっと、言い辛いんだけど……」
上目づかいでチラチラと俺を見上げるシズクの様子から嫌な予感がする。
「君が立ってた傍にいた同じ学校の少女が痴漢されて痴漢に間違えられた君がその少女の彼氏に……」
「ああっ!!」
思い出した!
そうだ、俺はあの女には困ってませんと顔面でアピールしてそうなチャラ男に突き飛ばされた。
そう、ホームの向こう側に……
記憶はそこまでだが、どうなったかは聞かなくても分かる……泣けるぅ!
思わず号泣する俺だが、何が悲しいのか分からない? 全部だから!
涙を拭わずに宙を見つめる俺になんて言えばいいか分からないシズクが手をワタワタとさせる。
「な、泣かないで? これは神も予測してない不慮の事故なんです」
シズクにそう言われて、涙を腕で拭おうとすると先にシズクにハンカチで涙を拭われる。
シズクの顔が近づき、ちょっとつんのめったらキスが出来そうな距離で俺の動悸が激しくなる。
うぉ! ちっちゃい顔だ、しかもクリリとした瞳のまつ毛も長くてリップを塗ってるように見えないがこの潤いは女神仕様なのかっ!
なんて、解説をして顔を真っ赤になるのを阻止しようと奮起したがきっと失敗している俺の涙を拭っていたシズクがニッコリと笑い「少しは落ち着いたかな?」と言われて更に赤面する。
あかん、嫁認定して押し倒したい! 俺、チョロすぎぃ!
はぁはぁ、と必死に自分の煩悩と戦い続ける俺に「本当は君はその場で尻モチを着くだけだったはずだったの」と言われる。
正直、シズクとこうして会えた代償と考えたら不慮の事故も1回や2回どんとこい! と思っていると続けられた説明に茫然とする。
「君は元の世界で神の不慮の事故を200回繰り返されてる」
「ん……200回!?」
「君の世界の神がその失態隠しする為に時間逆行、運命を弄って君はこれで200回死んでる。本来、これは神でも禁忌とされるの」
200回も死んでると言われても覚えがない俺にシズクが俺の世界の神が隠蔽工作をしてたらしく神々達にばれないようにしてのも勿論、時間逆行させる時に俺の記憶もリセットされていたらしい。
それに気付いたシズクが再び、時間逆行させようとした神から俺の魂を奪い取って自分の領域につれてきてくれたそうだ。
この件は既にシズク達、神々の父への報告もされ、元の世界の神に処罰が下ってる最中のようだ。
「でも、本当に君は凄い」
「どういう事?」
首を傾げる俺を潤んだ瞳を向けるシズクにドキマギする俺は直視できず視線を明後日に向ける。
無理だから、俺、普通の子でもこの距離で見つめられたら見つめ返せないのにシズクのような美少女にされたら無理だから!
大事だから2度無理言いました!
「普通なら2度も時間逆行されてリセットされたら魂が消滅しかねない。でも、君は200回目を体験しても軽い記憶障害があっただけ……神々はね? 魂の強さに惹かれるの」
そっと俺の手を包むようするシズクを見ると薄らと頬を桜色に染めているのを見て理性の糸が切れる音が聞こえる。
ええんやな、ええんやな! これってOKって事だよな!
シズクが小さくアッと声を上げて視線が俺から逸れたのを感じたと同時にル○ンジャンプを決めるが空間に腕を突っ込んだ動作でかわされる。
顔から白い地面に飛び込んでうつ伏せでシクシク泣く俺に気付いたシズクが
「どうしたんですか?」
「おかまいなく……」
俺の華麗なル○ンジャンプに気付いてなかったらしいシズクが首を傾げながら突っ込んでいた腕を抜く。
そして、タブレットのような物を俺に手渡してくる。
シズクから受け取った俺が「これ、何?」と聞くとタブレットの画面が明るくなる。
「私から君に示せる選択肢。3つしかないけどごめんね?」
シズクに言われてタブレットを覗き込むと項目が3つあった。
1.異世界(ハレフサ)で生まれ変わる。
2.元の世界で別人として生まれ変わる。
3.元のままで異世界(ハレフサ)でやり直す。
うーん、1と3の選択肢のハレフサという異世界、つまりシズクの世界は西洋の中世みたいな感じらしいな。
1の人生は伯爵の三男に生まれ変わるようだ……だけど、記憶は引き継げないらしいから実質、今の俺という人格は終わるようだ。
2は元の世界で生まれ変わる、そのままらしい。しかも、1と同じで記憶は駄目か……
3はシズクの世界でこのまま生き返って人生をやり直しが出来るようだ。これは記憶が引き継がれる。
正直、選択肢は一択な気がするな……だって、やりたい事を何も出来てないまま……例えば、女の子とイチャイチャとか
そうさ! 俺は女の子に腕を組まれた事すらない童貞さ! 悪いかっ!
再び、号泣する俺に驚いたシズクがハンカチを取り出すがそれは手で止めて辞退する。
「大丈夫、それより、シズクの世界はどんな感じ? 安全なところ?」
「そうですね、君のいた世界と比べると危険かな……そういえば、そっちの世界で流行ってる異世界転移とかって言えば伝わるかな? 魔法もあるし」
「あ~、悪い、あんまり知らないけど魔法があると言う事はRPGみたいな世界かな?」
俺がそう答えるとちょっと待ってと言ってコメカミに指を当てて目を瞑ったシズクだったがすぐに目を開くと頷く。
「うん、げーむ、でいいんだよね? そんな感じだよ」
「なるほど」
どうやら俺の世界の情報を調べてくれたようだ。
まあ、確かに危険はあるだろうが俺の無念(童貞)を晴らす為には選択肢は決まっている。
「シズクの世界で生きる。3でお願い」
「本当にいいの?」
どことなく嬉しそうにするシズクに頷いてみせるとシズクが俺の隣に来て肩を寄せるように立つ。
ドギマギする俺に気付いている様子のないシズクが
「ステータス、って口にするか頭で強く意識して?」
「おぅ……ステータス」
言われるがまま言うと目の前に半透明なウィンドウが現れる。
思わず驚きの声を上げそうになるが飲み込んでウィンドウを覗き込む。
椎名 (シーナ) Lv1
HP,15 MP,30
STR,11 DEX,20 VIT,7 AGI,12 INT,25 LUC,3
skill point,20
skill,common language
むむむ……STR? DEX?
頭をガリガリと掻きながら隣を見るとどうどう? と言いたそうなシズクが見上げているが申し訳ないが素直に言おう。
「悪い、俺、横文字は苦手なんだ……出来たら『リュウクエスト』とかみたいに簡単な表示に変えられない?」
「んーと、ああ、先程調べた時に出てましたね。こんな感じでいいですか?」
椎名 (シーナ) Lv1
HP:15 MP:30
ちから:11 みのまもり:7
きようさ:20 すばやさ:12
かしこさ:25 うん:3
スキルポイント:20
スキル:共通語
出来るんだ……女神様すげー
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