ステータス表記を変えて貰ったら初期設定に戻ってたー女神公認のハーレム漫遊記ー

ささやん

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1章 異世界で生活を始める

10話 男、お仕事します

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 冒険者ギルドを出て、昨日、通った城門を目指して俺は歩いていた。

 モヒンが期限がない依頼にしてくれたから慌てなくてもいいし、宿代だけで考えるなら10日以内に済ませればマイナスはない。

 本当に新人が焦って死なずに済むように考えてくれている。

「本当にいい先輩なんだけど、女の子と話す機会を潰さない程度に加減が出来ないかな~」

 まあ、あの容姿に言動であんな良い人というだけで摩訶不思議レベルで文句言ってたらバチがあたりそうだ。

 とりあえず、薬草はともかくゴブリンの強さなどが分からないから無茶はしないで……むむむ、目標確認!

 城門で立ってるのはサブリガから褐色お尻をプリと出す素晴らしい人はっ!

 ネコ、まっしぐら、もとい、シーナ、まっしぐら~

 今日も駆け寄り、飛びかかる。

「こんにちはぁ~パメラさーん!」
「んっ! きゃああぁぁ!!」

 俺がパメラさんが振り返るタイミングを計って挨拶をするとドンピシャで振り返り今日も無事着陸!

 今日も最高! 昨日も最高でしたっ!!

 俺をガスガスと叩くパメラさんが羞恥で顔を赤くする。

「くっ、どうしてコイツの動きは見えてるのに避けられない!!」
「きっと惹かれ合う関係なんっすよ、げへへ」

 ハッピータイムを堪能してると後ろから笑われる。

「今日ぐらいは遠慮するかと思ったが迷いねぇーな、兄ちゃん」
「オッサン、こんにちは!」
「せめて、顔ぐらい向けろよ」

 ザンが呆れ気味に言ってくるが無茶を言ってくるもんだ。

 どうしてこの幸せ空間が自分から離れないと?

「くぅん……いい加減にしろ!」
「うがっ」

 遂に肘テツを喰らって引き剥がされるとパメラに距離を取られて警戒マックスで凝視される。

 俺は頭を撫でながらそこで胡坐を掻いているとザンが話しかけてくる。

「お、昨日と違って冒険者らしい格好してんじゃねぇーか?」
「うん、朝方、『チロの店』で一通り揃えてきた」
「ああ、あそこの店は良い店だ。あそこのアニキも良い腕なんだが……ちょっと残念な奴だがな……」

 遠い目するザンに何故かと問うが一応、友達だから黙秘させてくれ、と言われて引き下がる。

 チラっとパメラを見るがまだ警戒されており、「ううっ!」とネコに威嚇されてるみたいで可愛い。

 黙って立ってるとクールな美人で触り難そうなんだけどね。

 今、俺が思ったような事を言うとザンが呆れた様子でヤレヤレと肩を竦めた後、言ってくる。

「兄ちゃん以外が相手の時はそんな感じなんだがな、なのに兄ちゃんが相手だとちょっと残念だが可愛い感じになって見てて俺も楽しい」

 そうなんだ、と見つめると威嚇が増し、本当に髪が少し逆立ったように見える。

「今日は何しにいくんだ?」
「うん、ゴブリン退治と薬草集め」
「冒険者の新人らしい仕事をちゃんと選んだな?」

 ええ、そうなんです。とっても世話焼きな先輩がいるんで。

 先程まで考えていたモヒンの事を思い出して苦笑いしているとパメラが唸る。

「なら、さっさと行け!」
「あはは、そうします」

 素直に答えて立ち上がり、尻の土埃を払いだすとパメラが肩から力を抜いて背を向ける。

 甘い! 油断するのはまだ早いよ、パメラさん!!

 俺は忍者も顔負けという滑るように音もなくパメラの背後に忍び寄ると露出されている太股に抱きついて頬ずりをする。

 ビクっとして悲鳴を上げるパメラが見下ろすと幸せ一杯な俺の顔とお見合いしてしまう。

「ああ、この感触を再び味わう為に俺は死地からでも還ってこれる!」

 太股からお尻に頬ずりを移行した瞬間、真っ赤になったパメラが抱っこちゃんになってる俺ごと足を振り上げる。

「こんなところで遊んでないで仕事してこーい!!」

 おうぅ、おいら、ボール、パメラと友達さぁ!

 数メートル飛ばされて俺は思う。

 パメラさん、アンタ、いつかナデ○コJからオファくるぜ!



 パメラと愛が溢れる交流が終え、俺は近くにある森、ゴブリンが生息していると教えて貰った場所にやってきた。

 中に入ったがゴブリンとは遭遇はせず、薬草ばかり見つかってとっくに10束を超えていた。

「うーん、先輩はゴブリンがごろごろいるって言ってたけど遭遇しないって相当、運が……あっ、俺、運3だっけ」

 ステータスを確認してみたが記憶通りで泣きたくなる。

 しかし、このまま時間を無為にするのはな……俺の剣術はどんなもんかというのもあるし、魔法も使ってみたい。

「くそっ! どこにいるか分かる方法があれば助かるし、不意打ちもないのに!」

 ピコンピコン

 ん?? ま、まさか


 探査  危険探知


 さすが嫁の力、いい仕事をします。

 探査は周りの状況を調べてくれる。特に知りたい、捜したいモノを思い浮かべると脳内に浮かぶ地図で位置を押してくれる。

 危険探知は自動で敵意を感知すると反応し、感覚と地図などでどこにいるか分かる。

 消費ポイントはまた1か……サービス期間はいつまでなんだろうな、ありがたや、ありがたや。

 えっ? 驚かないのかって、まあね、もう俺は『シズク最高』としか思ってないし。

 両方取得っと。


 椎名 (シーナ) Lv1

 HP:15(150) MP:30(300)

 ちから:11(33) みのまもり:7(21)
 きようさ:20 すばやさ:12(36)
 かしこさ:25 うん:3
 スキルポイント:2

 スキル:剣術Lv1 盾術Lv1 身体強化Lv1

     雷魔法Lv1 回復魔法Lv1 探査Lv1

     共通語 解体 危険探知

     巨根 精力増大


 よし、取得出来たから早速。

 『探査』

 すると、脳内に地図が浮かび上がるとすぐ傍に反応が1つある。

 おっ、これがゴブリンか?

 その地図が示す方法に静かに近寄ると醜悪なちっさいオッサンといったボロ布を纏うモヒンに見せて貰った絵にソックリなのがいた。

 ゴブリンだ。

 あれが目標か……俺の力でどこまでいけるか分からないから全力でいって駄目なら即時退却する。

 そう思っていたのに思わず小枝を踏んでパキッっと音を鳴らしてしまう。

 その音でゴブリンに気付かれた。

 しくった! 緊張してるつもりはなかったけど……なさけねぇ!

 バレた以上、スピード勝負と飛び出して剣を抜き放つ。待ち構えられて振り下ろしてくる錆びた剣をバックラーで弾き、走り抜けるようにして首を跳ねる。

 勢いが付き過ぎたらしく、躓いてしまって転がって大木にぶつかる。

 いってぇぇ!!

 大木を背に引っ繰り返って上下逆に視界で首から血を噴き出すゴブリンがゆっくりと倒れて行くのが見える。

 獣の解体は慣れてるけど見た目ちょっと人間ぽいのはグロ過ぎるわっ!

 真面目な話、獣の解体で慣れてなかったら吐いてたな。

 ふぅっと額の汗を拭って転がってるゴブリンの頭から右耳を剥ぎ取ってポシェットに仕舞う。

 ちょっと精神的に疲れたから安全な場所を探そうと探査を使うと俺の探査範囲ギリギリのところでゴブリン10匹以上に追われるゴブリンじゃない反応を1つ発見する。

 この反応はなんだ?

 俺がそう思うとそこに矢印がついて文字が記載される。

 獣人 ♀

 ……

 これってやばくねぇ!?

 休もうとしてたがそれどころではないと俺は探査の地図に示される場所へと走り出した。
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