ステータス表記を変えて貰ったら初期設定に戻ってたー女神公認のハーレム漫遊記ー

ささやん

文字の大きさ
79 / 80
5章 表舞台へ、静かに階段を上る

75話 後顧の憂いなくと男は笑みを浮かべる

しおりを挟む
「お、俺は負けないっ!」

 俺には背負うモノ、その背の背後にも守らなければならないモノが多数ある。そう、それは人として尊厳というより1人の男としてのである。

 これでも巷で『名もなき英雄』と呼ばれてる俺は負けは認められない。

 どんな苦難であろうとも挫ける事は許されない。

 陽が落ちて気温が下がり始めた外気が部屋のどこからか漏れシャツを剥ぎ取られて露出した上半身に触れる。

 思わず俺は身を震わせる。

 け、決して怖気づいてる訳じゃないからねっ!?

 シャツどころかズボンまで剥ぎ取られている俺は必死に死守する俺。

 その守るモノは『パンツ』である。

 俺の眼前には両手をワキワキさせる女と腕組みをしている女、2人がいる。

 両手をワキワキさせる女が

「ふっふふ、無駄な抵抗は止めてソレをウチに渡すといいよ?」

 サイドテールを揺らす短パンから健康的な足を見せる女が悪戯っ子のような笑みを浮かべて俺ににじり寄る。

 俺は思わず1歩後ずさる。

「刑は確定したんだ。おとなしく罪を償えシーナ」
「くっ!」

 褐色の肌に見事にビキニアーマーを着込む超安産型の魅力的なお尻の持ち主である女がウンウンと頷きながら言ってくる。

 俺を追い詰めているのはターニャとパメラである。

 愛しい嫁であるはずである2人が今は俺にとって魔王のようだ。

 ど、どうしてこうなったんだっ!

 農場に帰ってきた俺はティテールの件で嫁裁判が開かれた。

 事情説明をさせられ、5分でギルティ判決を受けた俺。

 確かにティテールの初めてを奪ったのは俺にも責任はあるから本人が嫁ぎたいというなら受け入れる。

 だから無罪は無理でも減刑を求めたが却下されたのである。

「さあ、刑に服しよ? 今夜ウチ達の『おもちゃ』になるシーナ」
「ティテール、シーナが逃げないように扉を任せた」
「ハッ!」

 パメラに言われて扉の前で敬礼するティテール。

 どうやら嫁裁判での出来事でティテールの中で格付けがなされたようだ。


 ターニャ、パメラ>他の女の子>>>>>>>>>>>>>>俺


 という悲しい図式を……

 おかしくない? おかしいよな?

 人に上下付けるのって間違ってると思うんだ! 特に家庭内でそれは不味いと思うんだよ!

 そんな事を考えていると聞き覚えがある声が俺の耳に響く。

 空耳だ。

「家庭内は主導権争い」

 従姉の言葉。あの酔った時に自慢げに語っていた時に言われた一言。

 家庭は平等というのは空想でどちらかが主導を取っている方が上手くいくと語っていた。

 主導権を勝ち取っているとない胸を張る従姉がだから家は上手く回っていると豪語していた。

 勿論、常識、善意、愛という要素が前提と告げていたのを思い出した俺は

 愛 ○

 善意 △

 常識 △

 俺の言い分を聞かずにギルティ判決し、このにじり寄るこの2人の嫁+αに常識と善意に疑問有りと奮い立つ。

 俺がそれを正して見せる!

 意を決した俺は男らしくパンツを脱ぎ棄てる。

「俺が持てる力全てを持って迎え撃つ!」
「きゃあぁ~シーナ素敵」
「うむ、漸く観念したか」

 ターニャはわざとらしく黄色い声を上げ、パメラは鷹揚に頷く。それを背後で見ていたティテールは俺のマイサンを凝視してゴクリと唾を飲み込む。

 持てる力、スキルを屈指して負けられない戦いに身を投じる俺は一歩前を踏み出す。

 頭の片隅の冷静な俺が呟く「これって善意と常識ってあるん?」という言葉を聞き流すのであった。



 よろよろとして足下が覚束ない俺はパンツ一丁で家を出る。

 風呂に向かう為である。

 全身にキスマークを付けられている俺は震える右手を天に突き上げる。

「完勝だ……」
『良くて辛勝だったのでは?』

 俺の呟きに速攻で突っ込みを入れるスキル製造機。

 その言葉に俺は思わずクッと唸る。

 スキルを屈指した俺は歯止めの効かなくなった3人に蹂躙された。

 途中でスキルは使わない方が良かったのでは? と思ったが後の祭りである。

『貴方は墓穴を掘っていくスタイルですね。前から気付いてましたが』

 俺もちょっと感じてた事だからショックを受ける。

 現に俺はフラフラなのにターニャ達はお肌艶々に気持ち良さそうに寝息を立てて今は夢の世界の住人だ。

 俺だけ衰弱しているのが納得出来なかったのでスキル製造機に頼む。

「精力増大だけじゃ足らん気がするんよ。無限大とかないん?」
『似たようなスキルはなくはないですが実質人間辞めますよ?』
「俺は人間辞めるぞぉぉ! JOJ○~~~~」

 俺はどこからか取り出した『名もなき英雄』の時に使う仮面を取り出して半身立ちしつつ仮面で口許を隠す。

『……』
「……」

 シーンという静けさ、夜風が半裸の俺の身を吹き抜けていく。

 何も言えずそのままの姿勢で固まる俺。

『満足しましたか?』
「……お願い、スル―だけは止めて」

 俺は静かに涙を流し仮面を片付ける。

 とぼとぼと風呂へと歩き出す俺は

「やっぱりハーレムって大変だよな~」

 勿論、ターニャ達は大好きだし、エッチは大好きだが色々と思う所は有る訳だよ、諸君!

 何を贅沢を! と言う気持ちは良く分かる。

 だが聞いて欲しい。

 翻弄する側という憧れがあるんだ!

「だ、駄目なのに腰が動いちゃうぅ~~!」

 とか言わせたいんよ! でも実情は俺が翻弄を超えて蹂躙と言える状況なんよ!

 全面的に頷けないかもしれないがちょっと分かってくれるだろ?

 ターニャとパメラも最初の頃はそういう節あったのにと思って遠い目をしている俺にスキル製造機が話しかけてくる。

『ちょっと思ったのですが貴方のはハーレムじゃない気がするのですが』
「えっ? どういう事よ」

 これがハーレムじゃなければ何なんだ?

 そう首を捻っている俺にスキル製造機が続ける。

『これって貴方を女達がシェアしてるだけでは?』
「……」

 思わずスキル製造機の言葉に絶句する俺。

 えっ、待って、違うよね、違うって言って!

 思考の海で答えが見つからないまま歩き続けた俺は風呂の入口で立つ3人の少女の姿を捉える。

 ラフィとセアンとミサの3人である。

 笑顔で手を振るラフィとセアン、そして両手を握りフンスとするミサ。

 ミサの口がパクパクと動いているが遠く離れていて声は届かないがどうやら同じ言葉を言っているようだと気付いた俺はその言葉を拾おうと読唇術を試みる。

 えっと、『ご』かな? 次は『ば』ぽいな……最後は『い』……

 その答えに辿りついた俺は血の気が引いて思わず足を止める。

 ふ、増えとるぅぅ。

 あれ? 俺、巫女と対決する前に死ぬんじゃねぇ?

 足を止めてこちらに来ない俺に痺れを切らした3人が駆け寄ってくる。

 それを現実と受け止められない俺は「夢、夢だよな、あのまま俺はきっと寝たんだ」と呟くが自分の声はちゃんと耳に届いていた。

 3人に捕まった俺は両手を引っ張られて風呂場へと連行される。

 まだ現実じゃないと現実逃避する俺に溜息混じりのスキル製造機が思考の海で見つけられなかった答えを残酷に告げる。

『やっぱりシェアが適当のようですね』

 俺はスキル製造機の言葉にイヤイヤするように頭を被り振りながら生死を分ける戦いに身を投じるのであった。



 なんとか朝を迎える事が出来た俺は疲労を抱えつつも冒険者ギルドへと向かっている。

 一時はミイラにされるかという3人、特にミサの猛攻を受けたが生き残った。

 5倍というのは比喩表現ではなく確実に俺は狩られたと思う。

 褒めて、良く生き残った俺って!

 まあ、それはともかく俺は今、王都に向かうのにあたって農場に残して行く人、子供達の護衛をお願いする為に冒険者ギルドに向かっている訳である。

 一応、結界もあるし王国側も俺が王都に乗り込んでくるのにそんな余剰戦力を捻出するのは無理だろうとはゾロに言われている事もあり問題はないだろうとは思っているが万が一の備えはしておきたい。

 正直、今回の件で動ける冒険者の数は期待は出来ないだろうが農場に住む者達の安心と万が一の場合にちょっかいかける相手への牽制の為に備えておいて間違いない。

 警備隊の方はパメラが行ってお願いして貰える予定である。

 そんな訳で冒険者ギルドにやってきた俺は扉を抜けると剣呑な空気で出迎えられ思わず足を止める。

 何事?

 そう思う俺は近くにいた熊族のベアに気付いて近寄ると不機嫌なのを隠さない様子でこちらに顔を向けてくる。

 今回の事で俺が迷惑をかけてみんなが怒っているのかと思って頭を下げる。

「本当にご迷惑おかけしました」

 お怒りですか? と下手に出る俺に手を振るベアさん。

「え? ああ、それは俺達はまったくお前に思う所はないさ。むしろ力になれなくて申し訳ないぐらいだ。今、俺達が苛立ってるのは別件だ……ケッ!」

 舌打ちするベアさんが顎で受付がある方向に指す。

 それに釣られて視線を向ける先にはモヒンとスピアの姿があった。

「もうみんな酷いんだからっ、痛くないモヒンさん」
「これぐらいヨユーヨユー」

 モヒンの腕に抱き着きながら脱脂綿で鼻に出来てる擦り傷に消毒するスピアの姿があった。

 不機嫌そうに鼻を鳴らすベアに視線を向けるが何も言ってくれなくて困っていると別の冒険者が俺に告げる。

「目を覚ましたモヒンに我等のアイドルのスピアさんが愛の告白をしたんだ……チクショウ!」

 悔しそうに涙を流す冒険者。

 どうやらルイーダに振られて毎日のように仕事後に飲んだくれて潰れているモヒンの面倒を見てる辺りから気になっていたらしい。

 仕事をしている最中はルイーダの事を考えずにいれるがその後はどうしても考えてしまうモヒンが酒に逃げてはいたがその一途さにキュンとしていたと告げられたの聞いた冒険者達は拳を握ったらしい。

 今回の事で男を魅せたモヒンの姿がトドメになって遂に告白に至ったようだ。

 頬を赤く染めたスピアが嬉しそうにする姿とデレデレのモヒンを微笑ましげに見つめる俺は扉の前へと戻る。

 そしてクラウチングスタートをする俺はモヒンさんに飛びかかる。

「羨ましいぞ、コンチキショウ! おめでドロップキック!!」

 俺は膝を使ってモヒンさんの胸を押すようにして吹き飛ばす。

 勿論、ダメージを与えるつもりでやった訳ではないのでスピアの抱擁を剥ぎ取って背後に転がるモヒンはデレデレ顔したままである。

 転がったモヒンが受付に頭がぶつかって止まるが蹴られたのに嬉しげだ。

「おいおい、ヤメろよ、コーハイ」

 幸せ一杯と鼻の下を伸ばすモヒンであるがスピアがお怒りのようで腰に両手を添えて俺に詰め寄る。

「シーナ君、モヒンさんに何するのよ!」
「あっ、すんません。羨ましかったんで」

 プンプンと怒るスピアにペコペコを頭を下げる俺がモヒンに回復魔法を行使する。

 俺が与えたダメージも元からあった擦り傷も綺麗に治る。

 それを見ていた冒険者達が暗い声を上げる。

「おっ、そうか、シーナがいればまだやれるな」

 そう言うとモヒンはベアを筆頭に冒険者達に囲まれる。

「羨ましいぞ、こら」
「おめでとう、ボケ」
「幸せだろ? 殺す」

 揉みくちゃにされるモヒンはバシバシと叩かれるがデレデレ顔は継続中で痛みを感じているかもあやしい。

 若干1名危ない発言をしているのはいるが叩く冒険者達の口許は好意的な笑みを浮かべている。

 叩く冒険者達に両手を突き上げるスピアが「止めなさい」と怒っているのを眺める俺は歯を大きく見せる笑みを浮かべる。

 おめでとうございます、パイセン!

 それからもおめでとうという洗礼を受け続けたモヒンに何度目かの回復魔法を行使した俺は他の冒険者たちと共にマジギレしたスピアに正座させられる。

「悪乗りし過ぎですっ!!」
「「「「「すんませんした!!!」」」」」

 土下座をさせられた俺達。

 俺が農場の件を依頼出来たのはそれから説教タイムに突入して1時間後の事であった。
しおりを挟む
感想 31

あなたにおすすめの小説

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にいますが会社員してます

neru
ファンタジー
30を過ぎた松田 茂人(まつだ しげひと )は男女比が1対100だったり貞操概念が逆転した世界にひょんなことから転移してしまう。 松田は新しい世界で会社員となり働くこととなる。 ちなみに、新しい世界の女性は全員高身長、美形だ。 PS.2月27日から4月まで投稿頻度が減ることを許して下さい。 ↓ PS.投稿を再開します。ゆっくりな投稿頻度になってしまうかもですがあたたかく見守ってください。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった

ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます! 僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか? 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

処理中です...