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今日は学生らしく魔法薬学の授業を受けている。
薬を作ったり、魔力を注入して効果を付けるものだけど理科の実験みたいで中々楽しい。
だが教師から配られた実験機材に俺のだけビーカーがひび割れている。
ここでも不幸体質にため息をついていると。
「割てるな。」
とアルフレッドは俺に被さるようにして何かを唱えはじめる。
頭上にかかる息にドギマギしながらその様子を見ているとビーカーからはひび割れがすぐになくなった。
「あ、ありがとうございます。」
この人は、俺みたいな不運をものともしない自力で解決できる強さがある。
だからきっと不幸だとか運がなかったとか気にも留めないんだろう。
俺もそんな風になれたらいいけど、これが選ばれた者とそうでないものの違いだ。
そうこうしているとヒロインのクレアの席でピンク色の爆風が起きる。…ピンク?
彼女は能力高い系ドジっ子ヒロインなんだろうか。
聖女として力が発現したばかりでまだコントロールできていないとか?
彼女にデレデレの攻略対象者達は仕方のないやつだなぁ。と愛おしそうに目尻を下げる。
アルフレッドだけが信じられないと言った素振りで彼らを見ていた。
こればかりは俺も同情するし、嫌味の一つも言いたくなってくる。
アルフレッドが彼女の席で怒鳴り散らし、怒りが収まらないという様子で帰ってきた。
「おい、お前ら何も怪我はしていないか?」
はい、問題ありません。と口々に答える取り巻きの俺達。
本当に面倒見のいいアニキなんだよなぁ。
授業の課題を提出する。
やはり攻略対象者の面々は優秀で、爆風をかましたヒロインも結果だけはいい。
俺はというと非常に平凡である。
よくある悪役令嬢物とかでも俺みたいな取り巻きが居るけど、テストが頗る悪いとか、落ちこぼれってあまり聞かないよな。
ヒロインや主人公をいびるやつらが一緒に追試受けてたら、お前どの口が言ってんの?って笑い者になるだろう。
「えっと…ペンは…と」
結果の提出用レポートを書くためにペンを探していると
「何だ忘れたのか。」
とアルフレッドは高級そうな重厚な万年筆を貸してくれた。
「おい、怪我してるぞ。」
さっきの爆風で何か破片でも飛んできたのだろうか。
手首の横に小さな切り傷があった。
平気ですよというと、
「薬品を扱う場所だ。万が一という事もある。小さな傷から毒が回ったり、一滴入れるだけで体内から臓器が溶け出すものもある。」
ひえ…何でわざわざそんな劇薬開発するんだよ。
「学校にはそんなもの置いていないから安心しろ。だが念のため医務室に行っておくといい。」
何だか今日はいつもに増して悪役ならぬ面倒見の良さで甲斐甲斐しい。
俺だけでなく他の二人にもさらっとサポートしていてできる男とはこういう奴の事を言うんだな。
久しぶりに冗談を言って、誰かと目を合わせて、一喜一憂して楽しかった。
普通に学生して、普通に会話をして、このまま普通に生きたい。
だけどその普通でいられる為に俺は何も行動できていないし知らない事が多すぎる。
穏やかな日常を過ごしながら、胸の奥に感じる焦りや不安がチリチリと少しずつ、だが確実に蝕んでいくのだった。
薬を作ったり、魔力を注入して効果を付けるものだけど理科の実験みたいで中々楽しい。
だが教師から配られた実験機材に俺のだけビーカーがひび割れている。
ここでも不幸体質にため息をついていると。
「割てるな。」
とアルフレッドは俺に被さるようにして何かを唱えはじめる。
頭上にかかる息にドギマギしながらその様子を見ているとビーカーからはひび割れがすぐになくなった。
「あ、ありがとうございます。」
この人は、俺みたいな不運をものともしない自力で解決できる強さがある。
だからきっと不幸だとか運がなかったとか気にも留めないんだろう。
俺もそんな風になれたらいいけど、これが選ばれた者とそうでないものの違いだ。
そうこうしているとヒロインのクレアの席でピンク色の爆風が起きる。…ピンク?
彼女は能力高い系ドジっ子ヒロインなんだろうか。
聖女として力が発現したばかりでまだコントロールできていないとか?
彼女にデレデレの攻略対象者達は仕方のないやつだなぁ。と愛おしそうに目尻を下げる。
アルフレッドだけが信じられないと言った素振りで彼らを見ていた。
こればかりは俺も同情するし、嫌味の一つも言いたくなってくる。
アルフレッドが彼女の席で怒鳴り散らし、怒りが収まらないという様子で帰ってきた。
「おい、お前ら何も怪我はしていないか?」
はい、問題ありません。と口々に答える取り巻きの俺達。
本当に面倒見のいいアニキなんだよなぁ。
授業の課題を提出する。
やはり攻略対象者の面々は優秀で、爆風をかましたヒロインも結果だけはいい。
俺はというと非常に平凡である。
よくある悪役令嬢物とかでも俺みたいな取り巻きが居るけど、テストが頗る悪いとか、落ちこぼれってあまり聞かないよな。
ヒロインや主人公をいびるやつらが一緒に追試受けてたら、お前どの口が言ってんの?って笑い者になるだろう。
「えっと…ペンは…と」
結果の提出用レポートを書くためにペンを探していると
「何だ忘れたのか。」
とアルフレッドは高級そうな重厚な万年筆を貸してくれた。
「おい、怪我してるぞ。」
さっきの爆風で何か破片でも飛んできたのだろうか。
手首の横に小さな切り傷があった。
平気ですよというと、
「薬品を扱う場所だ。万が一という事もある。小さな傷から毒が回ったり、一滴入れるだけで体内から臓器が溶け出すものもある。」
ひえ…何でわざわざそんな劇薬開発するんだよ。
「学校にはそんなもの置いていないから安心しろ。だが念のため医務室に行っておくといい。」
何だか今日はいつもに増して悪役ならぬ面倒見の良さで甲斐甲斐しい。
俺だけでなく他の二人にもさらっとサポートしていてできる男とはこういう奴の事を言うんだな。
久しぶりに冗談を言って、誰かと目を合わせて、一喜一憂して楽しかった。
普通に学生して、普通に会話をして、このまま普通に生きたい。
だけどその普通でいられる為に俺は何も行動できていないし知らない事が多すぎる。
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