叶わぬ恋の神頼み!?

神在琉葵(かみありるき)

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 (えっ!?なんで私、こんな所に…?)



ぼーっとしながら歩いてるうちに、私は神社に辿り着いていた。



 学校からは徒歩だと40分はかかるはず。
その間の記憶が一切ないって、どういうこと!?



 (……相当病んでるな、私。)



 実は、私はこういうものが苦手。
 神様に頼るなんて馬鹿げてる。
お母さんがうるさく言うから初詣くらいは行くけど、私は型通りのことをするだけ。
お願い事なんてしたことない。
だって、神様なんていないんだもの。
そんなのは人間が作り出した都合の良い妄想。
 祈ったところで、何の意味もないんだから。



なのに、無意識にこんなところに来てしまうなんて…
本当にどうかしてる…
私…自分で思ってる以上に、酷いダメージ受けてるんだ、きっと。



 回れ右をして、また足が止まった。
 馬鹿馬鹿しいことだけど…
せっかくこんな所まで来たんだから…



お参りしていく?
でも、何を…?



 私はその場に立ち尽くしたまま、どうしたものかと頭を悩ます。



 (あぁ、馬鹿馬鹿しい!
やっぱり帰ろう!)



 歩き出した足がまた止まる。



 40分って言ったら、けっこうな距離だ。
そんなに歩いてきて、時間も無駄にしただけだから、このまま帰るのはなんだか悔しい。



 (あ、そうだ!)



 私は今のもやもやした気持ちを、ここでぶちまけることにした。
まだ心の中はぐちゃぐちゃだけど、それをすべて発散して帰ろう…
そんなことを思い付いた。



 私は再び回れ右をする。
 手水舎で手と口を清め、鳥居をくぐる。
 平日の夕方ってせいなのか、私以外には誰もいないことにほっとする。



 一応、それなりの作法をして…
私は昨日からのことを取り留めもなく、拝殿でぶちまけた。



 遼ちゃんと凛子が付き合始めてショックだってこと…
悲しいような悔しいような…でも、そもそも私には望みのないことだから、仕方ないと思うところもありながら、それなのに納得できないでもやもやすること…
心の中をすっきりさせるため、とにかく思いつくままにぶちまけた。
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