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その日の授業は、右耳から左耳にすり抜けて行った。
とにかく早くお昼にならないかと、そればかり思ってた。
「お姉ちゃん…」
「どうしたの?凛子…」
一時間目が終わってすぐ、凛子が私の所にやって来た。
まるで今すぐにでも泣き出しそうな顔で…
その理由は言われなくてもわかってる。
「お姉ちゃん…どうして言ってくれなかったの?」
「な、何を…?」
わかってるのに…
凛子が何のことを言ってるのか、わかってるのに、ついわからないふりをしてしまった。
後ろめたくて、そう言うしかなかったんだ。
「遼君に、告られたんだって…?」
「え…あ、あぁ…そのこと…」
「ねぇ、どうして話してくれなかったの?」
凛子が私の腕を掴んで揺さぶる。
凛子が、今、どんなに傷付いてるか、痛い程わかった。
「ご、ごめんね。
私もまだびっくりしてて…その…心の整理が出来てないっていうか…」
「でも、話してほしかったよ。
私に相談して欲しかった。
こんな話、他人から聞きたくなかったよ。」
「ほ、本当にごめんね。」
言われてみれば、確かに凛子の言う通りだ。
凛子は、遼ちゃんに告られた時、私にすぐに話してくれた…
でも、ちょっとばかり事情は違う。
ここは、遼ちゃんが私を好きなパラレルワールドだし…って、私、そんな馬鹿げたことを信じてる?!
信じたくないけど、ここまで来たら、とりあえずは信じないと頭がおかしくなりそうだから。
それに、私は凛子が遼ちゃんのことを好きだってことを知ってるわけだし。
凛子が去った後も、心は冬の空みたいにどんよりと曇ったまま。
凛子を傷付けてしまったことで、私の心もやっぱり痛い。
昨日のことを話しても話さなくても、結局、凛子を傷付けることにはなるんだよね。
もやもやとした心を抱えたまま、ようやく四時間目が終わり、私は早退することにした。
とにかく早くお昼にならないかと、そればかり思ってた。
「お姉ちゃん…」
「どうしたの?凛子…」
一時間目が終わってすぐ、凛子が私の所にやって来た。
まるで今すぐにでも泣き出しそうな顔で…
その理由は言われなくてもわかってる。
「お姉ちゃん…どうして言ってくれなかったの?」
「な、何を…?」
わかってるのに…
凛子が何のことを言ってるのか、わかってるのに、ついわからないふりをしてしまった。
後ろめたくて、そう言うしかなかったんだ。
「遼君に、告られたんだって…?」
「え…あ、あぁ…そのこと…」
「ねぇ、どうして話してくれなかったの?」
凛子が私の腕を掴んで揺さぶる。
凛子が、今、どんなに傷付いてるか、痛い程わかった。
「ご、ごめんね。
私もまだびっくりしてて…その…心の整理が出来てないっていうか…」
「でも、話してほしかったよ。
私に相談して欲しかった。
こんな話、他人から聞きたくなかったよ。」
「ほ、本当にごめんね。」
言われてみれば、確かに凛子の言う通りだ。
凛子は、遼ちゃんに告られた時、私にすぐに話してくれた…
でも、ちょっとばかり事情は違う。
ここは、遼ちゃんが私を好きなパラレルワールドだし…って、私、そんな馬鹿げたことを信じてる?!
信じたくないけど、ここまで来たら、とりあえずは信じないと頭がおかしくなりそうだから。
それに、私は凛子が遼ちゃんのことを好きだってことを知ってるわけだし。
凛子が去った後も、心は冬の空みたいにどんよりと曇ったまま。
凛子を傷付けてしまったことで、私の心もやっぱり痛い。
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もやもやとした心を抱えたまま、ようやく四時間目が終わり、私は早退することにした。
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