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「本当にふたりとも頑固なんだから……」
「あなたにはわからないでしょうね。」
「おまえには何もないみたいに見えるかもしれないが、ここには僕達に必要なものはなんだってあるんだ。
ここを離れる気はないよ。」
ミカエルとアニエスの息子・ローランは、肩をすくめ苦笑する。
「まぁ、きっとそう言うとは思ったけどね。
でも、残念だなぁ…とても良い家なんだよ。
町のはずれなんだけど、その代わり日当たりは良いし、二人で住むにはちょうど良い広さだし、庭も広くて気持ちが良いよ。
しかも、家賃もすごく安くしてもらえるのに……」
「何を言ってるんだ。
ここより日当たりの良い場所があるもんか。
おまえだって、小さい頃はおとなしいと思ったらいつもそこで眠ってて……」
そう言いながら、ミカエルは日に焼けたカーペットを指差した。
「わかった、わかった。
その話なら、もう何百回も聞いてるよ。
ただ……父さん達ももう若くないんだ。
どんなことがあるかわからないし……」
「ここには先生がいるし、診療所だってあるじゃないか。」
「そりゃあそうだけど……やっぱり便利な場所で暮らしてた方が……」
「あなたの気持ちは嬉しいけれど、それはもっと年をとってからにするわ。
今はまだ私達には何の不便もないから。」
ローランは、肩を落とし大きな溜息を吐いた。
「本当にふたりとも頑固なんだから……」
「あなたにはわからないでしょうね。」
「おまえには何もないみたいに見えるかもしれないが、ここには僕達に必要なものはなんだってあるんだ。
ここを離れる気はないよ。」
ミカエルとアニエスの息子・ローランは、肩をすくめ苦笑する。
「まぁ、きっとそう言うとは思ったけどね。
でも、残念だなぁ…とても良い家なんだよ。
町のはずれなんだけど、その代わり日当たりは良いし、二人で住むにはちょうど良い広さだし、庭も広くて気持ちが良いよ。
しかも、家賃もすごく安くしてもらえるのに……」
「何を言ってるんだ。
ここより日当たりの良い場所があるもんか。
おまえだって、小さい頃はおとなしいと思ったらいつもそこで眠ってて……」
そう言いながら、ミカエルは日に焼けたカーペットを指差した。
「わかった、わかった。
その話なら、もう何百回も聞いてるよ。
ただ……父さん達ももう若くないんだ。
どんなことがあるかわからないし……」
「ここには先生がいるし、診療所だってあるじゃないか。」
「そりゃあそうだけど……やっぱり便利な場所で暮らしてた方が……」
「あなたの気持ちは嬉しいけれど、それはもっと年をとってからにするわ。
今はまだ私達には何の不便もないから。」
ローランは、肩を落とし大きな溜息を吐いた。
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