12 / 14
12
しおりを挟む
*
「シーナ…聞こえるかい?
シーナ…」
疲れて微睡んでいたシーナは、缶から漏れ聞こえる小さな声に飛び起きた。
「ジョセフ!ジョセフなの?」
「シーナ…そう、僕だよ。」
その声を聞いた途端、シーナの瞳からは熱い涙が溢れだした。
「本当に良かった…無事だったのね?」
「あぁ、一応はね。」
「どういうことなの?一応って…」
「実は、昨夜、海峡で海賊に出くわしたんだ。」
「なんですって!?」
シーナの鼓動は早鐘を打ち出した。
「こちらにも負傷者は出たけど、幸い死者は出なかったし、荷物も取られなかった。
ただ、奴らに舵を壊されてね。
この海峡のあたりは、潮の流れが早くて、さらに嵐が来ていたから、今、僕らはなす術なく流されてるところなんだ。
こんなところをまた海賊にでも襲われたら、今度はどうなるかわからない。」
ジョセフには珍しく弱気な言葉に、シーナは胸を痛めた。
「ジョセフ!陛下に話してすぐに救援を送ってもらうわ。
そこはどんなところなの?」
「どんなって…
海のど真ん中だとしか言えないよ。
でも、航海士が、星座や太陽の位置から現在地を計測している。」
「ジョセフ、わかったらすぐに教えて!」
シーナは、国王にジョセフから聞いたことを伝え、すぐに救援のための船が準備された。
「シーナ…聞こえるかい?
シーナ…」
疲れて微睡んでいたシーナは、缶から漏れ聞こえる小さな声に飛び起きた。
「ジョセフ!ジョセフなの?」
「シーナ…そう、僕だよ。」
その声を聞いた途端、シーナの瞳からは熱い涙が溢れだした。
「本当に良かった…無事だったのね?」
「あぁ、一応はね。」
「どういうことなの?一応って…」
「実は、昨夜、海峡で海賊に出くわしたんだ。」
「なんですって!?」
シーナの鼓動は早鐘を打ち出した。
「こちらにも負傷者は出たけど、幸い死者は出なかったし、荷物も取られなかった。
ただ、奴らに舵を壊されてね。
この海峡のあたりは、潮の流れが早くて、さらに嵐が来ていたから、今、僕らはなす術なく流されてるところなんだ。
こんなところをまた海賊にでも襲われたら、今度はどうなるかわからない。」
ジョセフには珍しく弱気な言葉に、シーナは胸を痛めた。
「ジョセフ!陛下に話してすぐに救援を送ってもらうわ。
そこはどんなところなの?」
「どんなって…
海のど真ん中だとしか言えないよ。
でも、航海士が、星座や太陽の位置から現在地を計測している。」
「ジョセフ、わかったらすぐに教えて!」
シーナは、国王にジョセフから聞いたことを伝え、すぐに救援のための船が準備された。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
ゲーム未登場の性格最悪な悪役令嬢に転生したら推しの妻だったので、人生の恩人である推しには離婚して私以外と結婚してもらいます!
クナリ
ファンタジー
江藤樹里は、かつて画家になることを夢見ていた二十七歳の女性。
ある日気がつくと、彼女は大好きな乙女ゲームであるハイグランド・シンフォニーの世界へ転生していた。
しかし彼女が転生したのは、ヘビーユーザーであるはずの自分さえ知らない、ユーフィニアという女性。
ユーフィニアがどこの誰なのかが分からないまま戸惑う樹里の前に、ユーフィニアに仕えているメイドや、樹里がゲーム内で最も推しているキャラであり、どん底にいたときの自分の心を救ってくれたリルベオラスらが現れる。
そして樹里は、絶世の美貌を持ちながらもハイグラの世界では稀代の悪女とされているユーフィニアの実情を知っていく。
国政にまで影響をもたらすほどの悪名を持つユーフィニアを、最愛の恩人であるリルベオラスの妻でいさせるわけにはいかない。
樹里は、ゲーム未登場ながら圧倒的なアクの強さを持つユーフィニアをリルベオラスから引き離すべく、離婚を目指して動き始めた。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
冷遇妃マリアベルの監視報告書
Mag_Mel
ファンタジー
シルフィード王国に敗戦国ソラリから献上されたのは、"太陽の姫"と讃えられた妹ではなく、悪女と噂される姉、マリアベル。
第一王子の四番目の妃として迎えられた彼女は、王宮の片隅に追いやられ、嘲笑と陰湿な仕打ちに晒され続けていた。
そんな折、「王家の影」は第三王子セドリックよりマリアベルの監視業務を命じられる。年若い影が記す報告書には、ただ静かに耐え続け、死を待つかのように振舞うひとりの女の姿があった。
王位継承争いと策謀が渦巻く王宮で、冷遇妃の運命は思わぬ方向へと狂い始める――。
(小説家になろう様にも投稿しています)
愛しているなら拘束してほしい
守 秀斗
恋愛
会社員の美夜本理奈子(24才)。ある日、仕事が終わって会社の玄関まで行くと大雨が降っている。びしょ濡れになるのが嫌なので、地下の狭い通路を使って、隣の駅ビルまで行くことにした。すると、途中の部屋でいかがわしい行為をしている二人の男女を見てしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる