愛の糸電話

神在琉葵(かみありるき)

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 「ジョセフ!」

 「シーナ…心配かけてすまなかったね。」

シーナとジョセフは、きつく抱き合った。



 「ジョセフ王子、良くぞ無事に戻ってくれた。」

 「陛下…救援隊を派遣して下さり、本当にどうもありがとうございました。
お陰様でこうして無事に戻って来ることが出来ました。」

 国王は、深く頷いた。



 「陛下、今回の任務は成功だと言えるのでしょうか?
 一応、貿易の荷は持って参りましたが、負傷者も多く出ましたし、救援隊に来てもらわなければ、ここへ戻ることも出来たかどうかわかりません。
ですから、今回の任務は失敗だと言われれば、僕はそれを受け入れます。
ですが、その場合はぜひまた別の任務をお与え下さい。
 次こそは、必ず遂行してみせますから。」

 「ジョセフ王子…君はそれほどまでにシーナのことを…」

 「もちろんです!
 僕はシーナのためなら、どんなことでもすると言ったではありませんか。
あの言葉に嘘はありません。」

 国王は、ジョセフを見つめ、深く頷いた。



 「ジョセフ王子、此度のこと、本当に申し訳なく思っている。
シーナは子供の頃、とても体が弱く…特に手をかけて育てたせいか、とても可愛いのだ。
だから、まだ嫁に出したくはなかった。
 相手が君だからということではなく、まだ私の傍に置いておきたかったのだ。
だからこそ、あんな任務を授けたのだ。
 誰だって命は惜しい。
あんな話は、君もきっと断ると思っていたのだ。
それに、こんな危険な任務を与えたら、君の御父上も私を咎め、シーナを妃に等絶対にされないと思ったのだが、そうはならなかった。
 陛下は、それを快く許された。
 本当に器の大きなお方だ。
そして、君は此度の任務をやり遂げた。
 海賊たちと勇敢に戦い、貿易の荷を護り抜いてくれた。
 君ならきっとシーナのことを大切にしてくれるだろう。
ジョセフ王子…シーナのことを、よろしく頼む。」

 「陛下……!」

ジョセフは、国王の手を固く握りしめた。
シーナは感激のあまり、涙を流し、そっと俯いた。
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