ミステリーSS集

神在琉葵(かみありるき)

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ファミリー・トリップ

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(……え?)

そこには韓流スターのような背の高いイケメンが立っていた。
その人は天使のように美しい笑みを浮かべて私を見ていた。



 「あ、あの…なぜ、私の名前を…」

 「初めまして。私はウジンといいます。
あなたと一緒に旅をするように、言いつかって来ました。」

 「えっ!?」

イケメンとの旅というのは、この人のことだったんだってわかったけど、一体、どういうことなんだろう?



 「急ぎましょう。飛行機の時間が迫っています。」

 「えっ!?」

 私はウジンさんに手を引かれ、空港に連れて行かれた。
 不思議なことに、ウジンさんはアラスカ行きの切符を二枚持っていた。



その上、ウジンさんは韓国の人だったけど、日本語もぺらぺらだった。
 今、何が起こっているのかもよくわからず、ウジンさんの正体もわからないっていうのに、彼の優しい雰囲気のせいなのか、他愛ない話をするだけなのに、とても楽しく、落ち着けた。



アラスカに着いてからも、私達はメモに書いてあった通りに、おいしい食事をしたり、神秘的なオーロラを見たりして楽しい時を過ごした。
そして、次の日、私達は指定された銀行の貸金庫を訪ねた。



 貸金庫の中にあったのは、またメモ用紙だった。

 『〇〇空港に小型ジェット機を待たせてある、パイロットはマリーだよ。』



マリーなんて人はもちろん知らないけど、ここまで来たら行くしかない。
 私達は指定された空港に向かった。
 小型ジェット機はすぐにみつかった。
その傍らには、長い金髪をなびかせる美しい女性が立っていた。



 「もしかしてマリーさんですか?」

 私は、恐る恐る日本語で訊ねた。



 「はい、ユミさんですね。お待ちしていました。そちらはウジンさんね。」

 驚いたことに、マリーさんは流暢な日本語で返事をしてくれた。



 「さぁ、とにかく中へどうぞ。」

 「は、はい。」

 私達は小型ジェット機に乗り込んだ。



 「マリーさん、どこに行くんですか?」

 「すぐにわかりますわ。」

マリーさんは、答えを濁し意味ありげに微笑んだ。
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