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タイムトリップ

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「行ってきます。」


いつものように…俺を起こさないように小さな声でそう言うと、あいつは家を出ていった。 



(まだ眠いけど…俺も起きるか…)



とりあえずはバイトを探すため、求人雑誌を買いに出た。 
募集はたくさんあるけど、俺は、長い金髪だから、お固い仕事は雇ってもらえない。 
見た目に問題がなさそうな所…人前に出なくて済みそうな仕事を中心に探していく。



何か所か電話をかけて、面接の約束を取りつけた。
昼過ぎにまた出かけ、証明写真を撮って、履歴書を買った。



(あ~あ、こんなことならバイトやめなきゃ良かったな…)



後悔してももう遅い。
数日後、俺は、朝から夕方までは携帯の組み立ての工場、そして、夜はファミレスで皿洗いとして働くことが決まった。 
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