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トーリとコタ②
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トーリという青年に違和感を感じていると家の奥の方からトーリを呼ぶ声がした。
「トーリ。その人はコタくんの舎弟のミドリくんだよ。僕が対応するからお茶を淹れて来てくれないかい?」
やぁ、久しぶり。とにっこりと笑みを浮かべて台所からガウェインさんが出てきた。ヒラヒラと手を振り、スッとその手をいつも大事に持っている剣の柄に触れた。
それを目にした途端、さっきまで元気だったトーリが眉を八の字に下げ、ギュッとガウェインさんの腕にくっ付いた。
「どうしたんだい、トーリ?ちょっと込み合った話になるからねぇ。お茶淹れた後はトーリはお菓子でも食べて待ってて欲しいねぇ。」
そう困った顔でトーリの頭を撫でて、諭すがトーリは首を横に振り、決してガウェインさんから離れない。
「突如来たイヤイヤ期…。」
「ガウェインさん。彼は一体…。あのッ、コタは来ていないんですかね。」
「うん…。話せる限りは話すよ。トーリにはあまり聴かせたくない話なんだけどねぇ。」
「…コタに何かあったんですか。」
何時もの笑顔には何処か陰りがあり、家の雰囲気からしてコタが居ないのは明白だった。『話せる限り話す。』その言葉から察するに、コタの居場所をガウェインさんは知っている。そしてそれはあまりいい話ではないのだろう。
結局、離れなかったトーリを連れて、台所でガウェインさんがお茶を用意している。ちょっと待っててと通されたリビングで椅子に座ったはいいものの落ち着かず、窓から空を見上げた。
空は青く澄み切っていて、コタが好きそうな晴れ模様。
コタは喧嘩の後に空を眺めるのが好きだった。天を仰いで、喧嘩で熱くなった身体を冷ますように吹く風に身を任せて。フッと清々しく微笑む姿は見ていて心地良かった。
想い出に耽っているとクイクイッと袖を引かれて、振り向く。するとガウェインさんにベッタリだったトーリがお菓子を手に持ったままじっとこちらを見ていた。
その目は私の頭の先から爪先までじっくり見て、こてんと首を傾げた。何も発しない口から何度も『みどり…。みどり?』と何かを考えるように私の名を呟く。
この青年は本当に何者なのだろう。
ガウェインさんの態度からしてガウェインさんにとって大切な相手…という事は伺えるが…。
「えーと。私に何かようでしょうか?」
『コタの…ミドリ?』
「君もコタを知ってるんですか?」
『ともだち。大事。』
「そうですか。お友達…。なら、私もトーリの友達になってもいいですか?」
『うん。いいよ。』
そう答えるとトーリは持っていたお菓子を私にくれて、隣に座った。どうやら席を外す気は一切ないようでお菓子を食べてパタパタと足を遊ばせて楽しそうに笑う。
「ガウェインさんとはどういう関係なんですか?」
『ほっとけない人。トリスタンの代わりにぼくが来たの。ずっと寂しいって呼んでたから、ずっと気になってたの。』
「?…それは…どういう…。」
「お茶入ったよ、ミドリくん。」
トーリの話に首を傾げているとハーブの香りを漂わせて、ガウェインさんが席に座る。少し黄色がかったハーブティーが白いカップに注がれて湯気が立ち込める。トーリのお茶にはたっぷりの蜂蜜が入っていて、トーリは嬉しそうに音のしない鼻歌を歌い、ガウェインさんの隣に移動した。
そんなトーリに慈愛の眼差しを向けて、頭をひと撫でするとガウェインさんは一口お茶を口にした。
「単刀直入に言うとコタくんは帰ったよ。今の主人の元に。」
その言葉に一気に血の気が引き、ガタンッとテーブルにお茶が置いてあるのも忘れて立ち上がる。
「どうして…、アイツが…。まさか、アイツが攫って行ったんですかッ。」
「ッ!!……ッッ!!?」
「落ち着いてミドリくん。トーリが怖がってる。」
「ご…ごめんなさい。ですが…。」
「…確かに来たけど、コタくんの意志でもあった。自分で問題を解決しようとしたんだねぇ。」
「い、意志も何もッ…。一度アイツに捕まれば待っているのは隷属です。コタの意志も自由も全て奪われてただ奴の言いなりになってしまうだけじゃないですかっ…。なんで…。」
「なんで止めてくれなかったんですか。」とガウェインさんを責めそうになり、はたと先程の白龍様とのやり取りを思い出し、言いたい事を飲み込む。
そうだ。それはただの八つ当たりだ。
コタがアイツの元に行ってしまったのはガウェインさんの所為じゃない。コタの判断で、私の失態。
フッと飲み込んだ憤りを息とともに吐き出し、椅子に着席する。そもそも何故、コタがアイツの所に行こうという思考に至ったののだろう。態とガウェインさんも私もその話題からコタを遠ざけていたというのに…。
「……君が話した訳じゃないんだねぇ。」
「当たり前です。元より別の形で決着をつけるつもりでしたから。…はぁ。私の部下の誰かから聞いたのでしょうか?」
「真相はコタくんとその教えた者の胸の中だねぇ。」
「…そうですね。」
大切なのは誰がコタに教えたかではない。
これからどうするべきかという話だ。
頬杖をつき、こちらを観察するガウェインさんの姿から察するにガウェインさんはもう手を貸してくれない。
全てを投げ打ってでもアイツの所に突撃すべきかと考えて、それはダメだと考え直す。
人族の国には魔王避けの強力な結界が張られている。そしてその結界が展開されている中心は王城であり、その結界の中心に行けば行く程魔王は弱体化する。
そして勇者は腐っても王族だ。
王族である奴は勿論、王城の中に住んでいる。つまり、必然的にコタが捕まっている場所は王城。
コタを助けに弱った状態で行っても人族の兵士達何千人と勇者相手に健闘出来るかと言われれば無茶通り越して不可能。コタも助けられずにただの無駄死に。その上、コタを戦闘に出されてしまえばこちらは手を出せない。
ー 戦争が始まるまで待つしかないのか?
確実に勇者を人族の国から引き摺り出すには魔族の国に進軍したその時。元よりそのつもりではいたが…。
ー コタと殺し合うなんて出来ないっ…。
やはり、召喚獣であるコタは戦闘に引き摺り出されてしまうだろう。人族にとって召喚獣は武器だ。戦争で武器を使わず向かってくるものなんていない。
「どうすれば…。」と、八方塞がりの状態にくしゃりと前髪を掴み頭を抱える。するとその手をタコだらけの手が優しく握る。
顔を上げればニッコリと何処までも優しく微笑むトーリがパクパクと声の出ぬ口を懸命に動かした。
「トーリ。その人はコタくんの舎弟のミドリくんだよ。僕が対応するからお茶を淹れて来てくれないかい?」
やぁ、久しぶり。とにっこりと笑みを浮かべて台所からガウェインさんが出てきた。ヒラヒラと手を振り、スッとその手をいつも大事に持っている剣の柄に触れた。
それを目にした途端、さっきまで元気だったトーリが眉を八の字に下げ、ギュッとガウェインさんの腕にくっ付いた。
「どうしたんだい、トーリ?ちょっと込み合った話になるからねぇ。お茶淹れた後はトーリはお菓子でも食べて待ってて欲しいねぇ。」
そう困った顔でトーリの頭を撫でて、諭すがトーリは首を横に振り、決してガウェインさんから離れない。
「突如来たイヤイヤ期…。」
「ガウェインさん。彼は一体…。あのッ、コタは来ていないんですかね。」
「うん…。話せる限りは話すよ。トーリにはあまり聴かせたくない話なんだけどねぇ。」
「…コタに何かあったんですか。」
何時もの笑顔には何処か陰りがあり、家の雰囲気からしてコタが居ないのは明白だった。『話せる限り話す。』その言葉から察するに、コタの居場所をガウェインさんは知っている。そしてそれはあまりいい話ではないのだろう。
結局、離れなかったトーリを連れて、台所でガウェインさんがお茶を用意している。ちょっと待っててと通されたリビングで椅子に座ったはいいものの落ち着かず、窓から空を見上げた。
空は青く澄み切っていて、コタが好きそうな晴れ模様。
コタは喧嘩の後に空を眺めるのが好きだった。天を仰いで、喧嘩で熱くなった身体を冷ますように吹く風に身を任せて。フッと清々しく微笑む姿は見ていて心地良かった。
想い出に耽っているとクイクイッと袖を引かれて、振り向く。するとガウェインさんにベッタリだったトーリがお菓子を手に持ったままじっとこちらを見ていた。
その目は私の頭の先から爪先までじっくり見て、こてんと首を傾げた。何も発しない口から何度も『みどり…。みどり?』と何かを考えるように私の名を呟く。
この青年は本当に何者なのだろう。
ガウェインさんの態度からしてガウェインさんにとって大切な相手…という事は伺えるが…。
「えーと。私に何かようでしょうか?」
『コタの…ミドリ?』
「君もコタを知ってるんですか?」
『ともだち。大事。』
「そうですか。お友達…。なら、私もトーリの友達になってもいいですか?」
『うん。いいよ。』
そう答えるとトーリは持っていたお菓子を私にくれて、隣に座った。どうやら席を外す気は一切ないようでお菓子を食べてパタパタと足を遊ばせて楽しそうに笑う。
「ガウェインさんとはどういう関係なんですか?」
『ほっとけない人。トリスタンの代わりにぼくが来たの。ずっと寂しいって呼んでたから、ずっと気になってたの。』
「?…それは…どういう…。」
「お茶入ったよ、ミドリくん。」
トーリの話に首を傾げているとハーブの香りを漂わせて、ガウェインさんが席に座る。少し黄色がかったハーブティーが白いカップに注がれて湯気が立ち込める。トーリのお茶にはたっぷりの蜂蜜が入っていて、トーリは嬉しそうに音のしない鼻歌を歌い、ガウェインさんの隣に移動した。
そんなトーリに慈愛の眼差しを向けて、頭をひと撫でするとガウェインさんは一口お茶を口にした。
「単刀直入に言うとコタくんは帰ったよ。今の主人の元に。」
その言葉に一気に血の気が引き、ガタンッとテーブルにお茶が置いてあるのも忘れて立ち上がる。
「どうして…、アイツが…。まさか、アイツが攫って行ったんですかッ。」
「ッ!!……ッッ!!?」
「落ち着いてミドリくん。トーリが怖がってる。」
「ご…ごめんなさい。ですが…。」
「…確かに来たけど、コタくんの意志でもあった。自分で問題を解決しようとしたんだねぇ。」
「い、意志も何もッ…。一度アイツに捕まれば待っているのは隷属です。コタの意志も自由も全て奪われてただ奴の言いなりになってしまうだけじゃないですかっ…。なんで…。」
「なんで止めてくれなかったんですか。」とガウェインさんを責めそうになり、はたと先程の白龍様とのやり取りを思い出し、言いたい事を飲み込む。
そうだ。それはただの八つ当たりだ。
コタがアイツの元に行ってしまったのはガウェインさんの所為じゃない。コタの判断で、私の失態。
フッと飲み込んだ憤りを息とともに吐き出し、椅子に着席する。そもそも何故、コタがアイツの所に行こうという思考に至ったののだろう。態とガウェインさんも私もその話題からコタを遠ざけていたというのに…。
「……君が話した訳じゃないんだねぇ。」
「当たり前です。元より別の形で決着をつけるつもりでしたから。…はぁ。私の部下の誰かから聞いたのでしょうか?」
「真相はコタくんとその教えた者の胸の中だねぇ。」
「…そうですね。」
大切なのは誰がコタに教えたかではない。
これからどうするべきかという話だ。
頬杖をつき、こちらを観察するガウェインさんの姿から察するにガウェインさんはもう手を貸してくれない。
全てを投げ打ってでもアイツの所に突撃すべきかと考えて、それはダメだと考え直す。
人族の国には魔王避けの強力な結界が張られている。そしてその結界が展開されている中心は王城であり、その結界の中心に行けば行く程魔王は弱体化する。
そして勇者は腐っても王族だ。
王族である奴は勿論、王城の中に住んでいる。つまり、必然的にコタが捕まっている場所は王城。
コタを助けに弱った状態で行っても人族の兵士達何千人と勇者相手に健闘出来るかと言われれば無茶通り越して不可能。コタも助けられずにただの無駄死に。その上、コタを戦闘に出されてしまえばこちらは手を出せない。
ー 戦争が始まるまで待つしかないのか?
確実に勇者を人族の国から引き摺り出すには魔族の国に進軍したその時。元よりそのつもりではいたが…。
ー コタと殺し合うなんて出来ないっ…。
やはり、召喚獣であるコタは戦闘に引き摺り出されてしまうだろう。人族にとって召喚獣は武器だ。戦争で武器を使わず向かってくるものなんていない。
「どうすれば…。」と、八方塞がりの状態にくしゃりと前髪を掴み頭を抱える。するとその手をタコだらけの手が優しく握る。
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