82 / 131
王都組⑦
しおりを挟む
アレは凄かった。
後学の為に見せて頂いたが、本当に凄かった。
エリアス様はエゲツなくて、あの凶悪な玩具も数珠状のも容赦なく取れなくなるんじゃないかと思うくらい深く挿れた。未知の場所を突かれたレオノールは何度もヒクヒクと身体を痙攣させて獣のような叫び声を上げていた。
最初の方は「お前ら全員殺してやる。」、「地獄に送ってやる。」、「見るな。描くな。出て行け!! 」と強がっていたレオノールも泣きじゃくりながら喘いでいた。シュヴェルトに縋って、甘えるようによがる様がもう…語録がない私には凄いしか言えない。
いやぁ、もうアレは絵だけじゃ表せない。録音機が欲しい。
「蓄音機の原理で何とか作れないかな…。」
「戻って来てヴィル。後、涎を拭いて。」
私を見て、ドン引きな我が婚約者カール。流石にレオノールの情事の解説は顔を真っ赤にして「やめて下さい。」とお願いされた。
まだ、初々しいな。
腐の沼の底はまだ先ぞ。
コト、コトと綺麗に舗装された道を小さく馬車が揺れながら向かうはハースト伯爵家。
最近、ハースト領の発展は目を見張るものだ。綺麗に舗装された道。町は前来た時より栄えている。
皆、口々にフェルゼン・ハースト伯爵は良い領主だという。しかしその一方でフェルゼン・ハースト伯爵は怖い人だと直接会ったものは言う。
「成る程。これは怖がりますわね。」
悪役令息、フェルゼン・ハースト。
彼はあろう事が弟であるシュネー・ハーストを愛し、娶ろうと画策していた男。
彼は普段優しい兄の仮面を被り、極度のブラコンではあるが少し抜けた優しい性格を演じている。
皆、彼には気を抜き、ゲームで確かバッドエンド『君は僕の花嫁。シュネー監禁・近親相姦エンド』を迎えても、表向きは良い領主として領民に慕われており、それがまたシュネーを苦しめる。裏の顔を知るのはシュネーだけ。シュネーにとって生まれ育ったハースト領がもう二度と羽ばたけない鳥籠へと変わるのだ。
しかし今、目の前にいる男はどうだろう?
片足を書斎のテーブルに放り、片手には酒瓶が握られている。髪はボサボサで風呂に入っていないのだろうか少し臭い。仕事はしているみたいだが、その姿にはある意味優秀だったゲームのフェルゼン・ハースト姿はなく、ただの浮浪者にしかみえない。
「シュネー様を手放してから心ここに在らずでして…。優秀な方ですから仕事は出来るからハースト領は発展していますが、我々は心配で……。」
フェルゼンの書斎に通される前、ハースト家の執事がポロッと本音を漏らした。どうやらシュネーにフラれ、その上兄弟の縁も切られた衝撃は相当なもののようで立ち直れてないらしい。
「それでもハースト領を発展させるって、フェルゼンはシュネー様の事今でも好きなんだね。」
カールは少し複雑そうな顔を浮かべた。
カールもあの日以降シュネーの事をずっと心配していた。そしてハースト家とシュネーが決裂した時の事もテラスの茂みで盗み聞きしてた私から詳しく聞いている。
シュネーの事と同時にフェルゼンの事も気に掛けていた。
フェルゼンはカールの事をどう思っているか分からないがカールにとってフェルゼンは第一王子の『友人』仲間だ。優しい性根の彼にとって友人でフェルゼンが極度のブラコンと知っていた分、余計、心配だったのだろう。
「勿論、シュネー様にした事は許せないよ。でもね、ヴィル。どんな人間だろうとやっぱり、好きな人に見放されるのは辛いよ。それがフェルゼンが招いた結果だとしても。」
そう話していざ、開けて見ればこれだ。
カールは変わり果てた友に絶句していた。
本当に私の婚約者は優しい。私は逆立ちしたって、コイツに同情なんてしない。
シュネーはコイツの所為で更に生き辛くなってしまった。
コイツがシュネーを幸せから遠ざけた。
「失礼致しますわ。ハースト伯爵、お覚悟!! 」
カールの制止も掻い潜り、私の鉄拳が火を噴く。
唸れ!! 私の鉄拳!!
猪系魔獣すらも昏倒させるこの拳!!
しかしフェルゼンは容赦なくその鉄拳を酒瓶で叩き落とした。
「フェルゼーンッ!? ちょっ、ちょ、それ、僕の婚約者!! 」
私の拳を叩き落とし、割れた酒瓶を私の顔の前に突き付ける。
その目は死んでいるのに完璧な動きだ。
「フンッ、やりますわね。ですが、シュネー様の仇を取らせて頂きますの。私の…よくも私の楽しいBL ライフを!! 」
「後半の言葉が全てを台無しにしてるよ、ヴィル。」
そんな私達のやりとりを何処か遠くの世界の出来事のようにフェルゼンはさっさと興味をなくし、床に置いてあった酒瓶を開封する。開けた瞬間、ラッパ飲みだ。
「フェルゼン……。」
完全に落ちぶれたような態度(領主としては完璧に仕事をしているので別に本当に落ちぶれてはいない)を取るフェルゼンにカールは更に衝撃を受ける。
ウルウルと蜂蜜色の瞳が潤む。
その姿はヒーローを心配するヒロインのよう。フェルゼン、ウチのカールはやらんぞ。
しかしうちのヒロインはただじゃ落ち込まない。
グッと涙を堪えて、フェルゼンの前へ進み出る。
「フェルゼン!! 僕達は君に手伝って欲しい事がある。」
「…………。」
「これからシャルロッテ侯爵家に行くんだ。そこで君に助力を願いたいんだよ。」
「…………。」
「シャルロッテ侯爵家にいるレイピア使いの暗殺者を見つけ出したいんだ。その暗殺者はゲルダ・ファーデンの死の生き証人。彼を手に入れれば第二王子に掛けられた冤罪を晴らす糸口になるかもしれない。」
「…………。」
「お願いだよ。……シュネー様の為でもあるんだよ。」
「………………シュネー? 」
必死にうちのヒロインが目を潤ませて懇願しているのに此奴、シュネーの所にしか反応しなかった。
死んだような目をしていた筈の目に少し生気が宿る。
どんだけ未練タラタラなんだ。
「シュネー…がどうかしたのか。」
「知らないの? シュネー様は国王、第一王子毒殺及び国家転覆罪を被せられたリヒト殿下を守る為に『従騎士』になったんだよ。『従騎士』になったからリヒト殿下とともに『刑受の森』に流刑になったんだ。……知らなかったの? 」
フェルゼンの表情が驚愕の色に変わり、やがて、真っ青に変わった。
「シュネー…が……流刑? 『刑受の森』に? 第二王子の話は聞いたが……。まさか、おい、ルノ、お前か!! 」
フェルゼンに呼ばれて先程案内してくれた執事が天井から降りてきた。何故天井?
「フェルゼン様をこれ以上苦しめない為です。」
「嘘を付け。オマエはそんな殊勝な人間じゃないでしょ? ……僕にシュネーを手に入れるチャンスを与えない為だろ。」
「何の事やら? 手に入れるといいましてもシュネー様はもう元王子の『従騎士』ですよ。貴方にシュネー様を手に入れるチャンスはもうないです。……シュネー様が逃げ切れて良かったですよ。こんな変態から。」
「オマエ……。」
「別にシュネー様の味方って訳でもないですよ。わたくしは、貴方の執事です。」
いきなり登場したルノなる執事はフェルゼン相手に華麗に言葉の応酬で返す。
その目は何故だろう。
主人を慕う従者というよりはドSの目をしている。……こんなキャラ居なかったけど『花君』に。モブか?
「そんなにチャンスが欲しくば手伝って差し上げたらどうです? わたくしは別にこのまま、腐っていく貴方を見ているのは……快感……いえ、悲しゅうございます。どうせなら可愛い元弟君を救う手伝いをなさっては? 兄弟の縁は戻してくれるかもしれませんよ? 」
三十代前半と思われる大人の風格のあるルノはなんだか怪しい雰囲気を醸し出し、主人であるフェルゼンをギラギラした目で見ている。フェルゼンはそんなルノは忌々しそうに一瞥し、溜息をついた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
なんちゃってキャラ紹介
ヴィルマ・イーリス
なんちゃって男爵令嬢にして前世の記憶を持つ。男爵令嬢なのに魔獣とファイトする。アルヴィンから人型魔獣の称号をもらう。BL はハードプレイでもいける口。
カール・アーバイン
ヴィルマの婚約者。おそらくこの作品のヒロイン格の一人。ヴィルマ? ああ、アレはただの人型魔獣です。
フェルゼン・ハースト
色々いっちゃってるやばい奴。
シュネーのトラウマを加速させたシュネーの実の兄。最初は優しい兄ちゃん枠でシュネーの癒しとして出すつもりだったのに勝手に変態街道を走り出した男。
ルノ
ハースト家の執事。今年で三十二歳。あれでも主人であるフェルゼンの事はおそらく慕ってる。
エリアス・クランクハイト
鬼畜。『クランクハイトの黒薔薇』。シュネー以外に容赦がない。
レオノール・デーゲン
苦労人のツンデレ。それでも旦那が好き。
シュヴェルト・デーゲン
最近エリアスと手を組み、手に負えない騎士団長所の次男。
後学の為に見せて頂いたが、本当に凄かった。
エリアス様はエゲツなくて、あの凶悪な玩具も数珠状のも容赦なく取れなくなるんじゃないかと思うくらい深く挿れた。未知の場所を突かれたレオノールは何度もヒクヒクと身体を痙攣させて獣のような叫び声を上げていた。
最初の方は「お前ら全員殺してやる。」、「地獄に送ってやる。」、「見るな。描くな。出て行け!! 」と強がっていたレオノールも泣きじゃくりながら喘いでいた。シュヴェルトに縋って、甘えるようによがる様がもう…語録がない私には凄いしか言えない。
いやぁ、もうアレは絵だけじゃ表せない。録音機が欲しい。
「蓄音機の原理で何とか作れないかな…。」
「戻って来てヴィル。後、涎を拭いて。」
私を見て、ドン引きな我が婚約者カール。流石にレオノールの情事の解説は顔を真っ赤にして「やめて下さい。」とお願いされた。
まだ、初々しいな。
腐の沼の底はまだ先ぞ。
コト、コトと綺麗に舗装された道を小さく馬車が揺れながら向かうはハースト伯爵家。
最近、ハースト領の発展は目を見張るものだ。綺麗に舗装された道。町は前来た時より栄えている。
皆、口々にフェルゼン・ハースト伯爵は良い領主だという。しかしその一方でフェルゼン・ハースト伯爵は怖い人だと直接会ったものは言う。
「成る程。これは怖がりますわね。」
悪役令息、フェルゼン・ハースト。
彼はあろう事が弟であるシュネー・ハーストを愛し、娶ろうと画策していた男。
彼は普段優しい兄の仮面を被り、極度のブラコンではあるが少し抜けた優しい性格を演じている。
皆、彼には気を抜き、ゲームで確かバッドエンド『君は僕の花嫁。シュネー監禁・近親相姦エンド』を迎えても、表向きは良い領主として領民に慕われており、それがまたシュネーを苦しめる。裏の顔を知るのはシュネーだけ。シュネーにとって生まれ育ったハースト領がもう二度と羽ばたけない鳥籠へと変わるのだ。
しかし今、目の前にいる男はどうだろう?
片足を書斎のテーブルに放り、片手には酒瓶が握られている。髪はボサボサで風呂に入っていないのだろうか少し臭い。仕事はしているみたいだが、その姿にはある意味優秀だったゲームのフェルゼン・ハースト姿はなく、ただの浮浪者にしかみえない。
「シュネー様を手放してから心ここに在らずでして…。優秀な方ですから仕事は出来るからハースト領は発展していますが、我々は心配で……。」
フェルゼンの書斎に通される前、ハースト家の執事がポロッと本音を漏らした。どうやらシュネーにフラれ、その上兄弟の縁も切られた衝撃は相当なもののようで立ち直れてないらしい。
「それでもハースト領を発展させるって、フェルゼンはシュネー様の事今でも好きなんだね。」
カールは少し複雑そうな顔を浮かべた。
カールもあの日以降シュネーの事をずっと心配していた。そしてハースト家とシュネーが決裂した時の事もテラスの茂みで盗み聞きしてた私から詳しく聞いている。
シュネーの事と同時にフェルゼンの事も気に掛けていた。
フェルゼンはカールの事をどう思っているか分からないがカールにとってフェルゼンは第一王子の『友人』仲間だ。優しい性根の彼にとって友人でフェルゼンが極度のブラコンと知っていた分、余計、心配だったのだろう。
「勿論、シュネー様にした事は許せないよ。でもね、ヴィル。どんな人間だろうとやっぱり、好きな人に見放されるのは辛いよ。それがフェルゼンが招いた結果だとしても。」
そう話していざ、開けて見ればこれだ。
カールは変わり果てた友に絶句していた。
本当に私の婚約者は優しい。私は逆立ちしたって、コイツに同情なんてしない。
シュネーはコイツの所為で更に生き辛くなってしまった。
コイツがシュネーを幸せから遠ざけた。
「失礼致しますわ。ハースト伯爵、お覚悟!! 」
カールの制止も掻い潜り、私の鉄拳が火を噴く。
唸れ!! 私の鉄拳!!
猪系魔獣すらも昏倒させるこの拳!!
しかしフェルゼンは容赦なくその鉄拳を酒瓶で叩き落とした。
「フェルゼーンッ!? ちょっ、ちょ、それ、僕の婚約者!! 」
私の拳を叩き落とし、割れた酒瓶を私の顔の前に突き付ける。
その目は死んでいるのに完璧な動きだ。
「フンッ、やりますわね。ですが、シュネー様の仇を取らせて頂きますの。私の…よくも私の楽しいBL ライフを!! 」
「後半の言葉が全てを台無しにしてるよ、ヴィル。」
そんな私達のやりとりを何処か遠くの世界の出来事のようにフェルゼンはさっさと興味をなくし、床に置いてあった酒瓶を開封する。開けた瞬間、ラッパ飲みだ。
「フェルゼン……。」
完全に落ちぶれたような態度(領主としては完璧に仕事をしているので別に本当に落ちぶれてはいない)を取るフェルゼンにカールは更に衝撃を受ける。
ウルウルと蜂蜜色の瞳が潤む。
その姿はヒーローを心配するヒロインのよう。フェルゼン、ウチのカールはやらんぞ。
しかしうちのヒロインはただじゃ落ち込まない。
グッと涙を堪えて、フェルゼンの前へ進み出る。
「フェルゼン!! 僕達は君に手伝って欲しい事がある。」
「…………。」
「これからシャルロッテ侯爵家に行くんだ。そこで君に助力を願いたいんだよ。」
「…………。」
「シャルロッテ侯爵家にいるレイピア使いの暗殺者を見つけ出したいんだ。その暗殺者はゲルダ・ファーデンの死の生き証人。彼を手に入れれば第二王子に掛けられた冤罪を晴らす糸口になるかもしれない。」
「…………。」
「お願いだよ。……シュネー様の為でもあるんだよ。」
「………………シュネー? 」
必死にうちのヒロインが目を潤ませて懇願しているのに此奴、シュネーの所にしか反応しなかった。
死んだような目をしていた筈の目に少し生気が宿る。
どんだけ未練タラタラなんだ。
「シュネー…がどうかしたのか。」
「知らないの? シュネー様は国王、第一王子毒殺及び国家転覆罪を被せられたリヒト殿下を守る為に『従騎士』になったんだよ。『従騎士』になったからリヒト殿下とともに『刑受の森』に流刑になったんだ。……知らなかったの? 」
フェルゼンの表情が驚愕の色に変わり、やがて、真っ青に変わった。
「シュネー…が……流刑? 『刑受の森』に? 第二王子の話は聞いたが……。まさか、おい、ルノ、お前か!! 」
フェルゼンに呼ばれて先程案内してくれた執事が天井から降りてきた。何故天井?
「フェルゼン様をこれ以上苦しめない為です。」
「嘘を付け。オマエはそんな殊勝な人間じゃないでしょ? ……僕にシュネーを手に入れるチャンスを与えない為だろ。」
「何の事やら? 手に入れるといいましてもシュネー様はもう元王子の『従騎士』ですよ。貴方にシュネー様を手に入れるチャンスはもうないです。……シュネー様が逃げ切れて良かったですよ。こんな変態から。」
「オマエ……。」
「別にシュネー様の味方って訳でもないですよ。わたくしは、貴方の執事です。」
いきなり登場したルノなる執事はフェルゼン相手に華麗に言葉の応酬で返す。
その目は何故だろう。
主人を慕う従者というよりはドSの目をしている。……こんなキャラ居なかったけど『花君』に。モブか?
「そんなにチャンスが欲しくば手伝って差し上げたらどうです? わたくしは別にこのまま、腐っていく貴方を見ているのは……快感……いえ、悲しゅうございます。どうせなら可愛い元弟君を救う手伝いをなさっては? 兄弟の縁は戻してくれるかもしれませんよ? 」
三十代前半と思われる大人の風格のあるルノはなんだか怪しい雰囲気を醸し出し、主人であるフェルゼンをギラギラした目で見ている。フェルゼンはそんなルノは忌々しそうに一瞥し、溜息をついた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
なんちゃってキャラ紹介
ヴィルマ・イーリス
なんちゃって男爵令嬢にして前世の記憶を持つ。男爵令嬢なのに魔獣とファイトする。アルヴィンから人型魔獣の称号をもらう。BL はハードプレイでもいける口。
カール・アーバイン
ヴィルマの婚約者。おそらくこの作品のヒロイン格の一人。ヴィルマ? ああ、アレはただの人型魔獣です。
フェルゼン・ハースト
色々いっちゃってるやばい奴。
シュネーのトラウマを加速させたシュネーの実の兄。最初は優しい兄ちゃん枠でシュネーの癒しとして出すつもりだったのに勝手に変態街道を走り出した男。
ルノ
ハースト家の執事。今年で三十二歳。あれでも主人であるフェルゼンの事はおそらく慕ってる。
エリアス・クランクハイト
鬼畜。『クランクハイトの黒薔薇』。シュネー以外に容赦がない。
レオノール・デーゲン
苦労人のツンデレ。それでも旦那が好き。
シュヴェルト・デーゲン
最近エリアスと手を組み、手に負えない騎士団長所の次男。
49
あなたにおすすめの小説
お前らの目は節穴か?BLゲーム主人公の従者になりました!
MEIKO
BL
本編完結しています。お直し中。第12回BL大賞奨励賞いただきました。
僕、エリオット・アノーは伯爵家嫡男の身分を隠して公爵家令息のジュリアス・エドモアの従者をしている。事の発端は十歳の時…家族から虐げられていた僕は、我慢の限界で田舎の領地から家を出て来た。もう二度と戻る事はないと己の身分を捨て、心機一転王都へやって来たものの、現実は厳しく死にかける僕。薄汚い格好でフラフラと彷徨っている所を救ってくれたのが完璧貴公子ジュリアスだ。だけど初めて会った時、不思議な感覚を覚える。えっ、このジュリアスって人…会ったことなかったっけ?その瞬間突然閃く!
「ここって…もしかして、BLゲームの世界じゃない?おまけに僕の最愛の推し〜ジュリアス様!」
知らぬ間にBLゲームの中の名も無き登場人物に転生してしまっていた僕は、命の恩人である坊ちゃまを幸せにしようと奔走する。そして大好きなゲームのイベントも近くで楽しんじゃうもんね〜ワックワク!
だけど何で…全然シナリオ通りじゃないんですけど。坊ちゃまってば、僕のこと大好き過ぎない?
※貴族的表現を使っていますが、別の世界です。ですのでそれにのっとっていない事がありますがご了承下さい。
【完結】悪役令嬢モノのバカ王子に転生してしまったんだが、なぜかヒーローがイチャラブを求めてくる
路地裏乃猫
BL
ひょんなことから悪役令嬢モノと思しき異世界に転生した〝俺〟。それも、よりにもよって破滅が確定した〝バカ王子〟にだと?説明しよう。ここで言うバカ王子とは、いわゆる悪役令嬢モノで冒頭から理不尽な婚約破棄を主人公に告げ、最後はざまぁ要素によって何やかんやと破滅させられる例のアンポンタンのことであり――とにかく、俺はこの異世界でそのバカ王子として生き延びにゃならんのだ。つーわけで、脱☆バカ王子!を目指し、真っ当な王子としての道を歩き始めた俺だが、そんな俺になぜか、この世界ではヒロインとイチャコラをキメるはずのヒーローがぐいぐい迫ってくる!一方、俺の命を狙う謎の暗殺集団!果たして俺は、この破滅ルート満載の世界で生き延びることができるのか?
いや、その前に……何だって悪役令嬢モノの世界でバカ王子の俺がヒーローに惚れられてんだ?
2025年10月に全面改稿を行ないました。
2025年10月28日・BLランキング35位ありがとうございます。
2025年10月29日・BLランキング27位ありがとうございます。
2025年10月30日・BLランキング15位ありがとうございます。
2025年11月1日 ・BLランキング13位ありがとうございます。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ユィリと皆の動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵も皆の小話もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます。動画を作ったときに更新!
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
弟のために悪役になる!~ヒロインに会うまで可愛がった結果~
荷居人(にいと)
BL
BL大賞20位。読者様ありがとうございました。
弟が生まれた日、足を滑らせ、階段から落ち、頭を打った俺は、前世の記憶を思い出す。
そして知る。今の自分は乙女ゲーム『王座の証』で平凡な顔、平凡な頭、平凡な運動能力、全てに置いて普通、全てに置いて完璧で優秀な弟はどんなに後に生まれようと次期王の継承権がいく、王にふさわしい赤の瞳と黒髪を持ち、親の愛さえ奪った弟に恨みを覚える悪役の兄であると。
でも今の俺はそんな弟の苦労を知っているし、生まれたばかりの弟は可愛い。
そんな可愛い弟が幸せになるためにはヒロインと結婚して王になることだろう。悪役になれば死ぬ。わかってはいるが、前世の後悔を繰り返さないため、将来処刑されるとわかっていたとしても、弟の幸せを願います!
・・・でもヒロインに会うまでは可愛がってもいいよね?
本編は完結。番外編が本編越えたのでタイトルも変えた。ある意味間違ってはいない。可愛がらなければ番外編もないのだから。
そしてまさかのモブの恋愛まで始まったようだ。
お気に入り1000突破は私の作品の中で初作品でございます!ありがとうございます!
2018/10/10より章の整理を致しました。ご迷惑おかけします。
2018/10/7.23時25分確認。BLランキング1位だと・・・?
2018/10/24.話がワンパターン化してきた気がするのでまた意欲が湧き、書きたいネタができるまでとりあえず完結といたします。
2018/11/3.久々の更新。BL小説大賞応募したので思い付きを更新してみました。
巻き戻った悪役令息のかぶってた猫
いいはな
BL
婚約者のアーノルドからある日突然断罪され、処刑されたルイ。目覚めるとなぜか処刑される一年前に時間が巻き戻っていた。
なんとか処刑を回避しようと奔走するルイだが、すでにその頃にはアーノルドが思いを寄せていたミカエルへと嫌がらせをしており、もはやアーノルドとの関係修復は不可能。断頭台は目の前。処刑へと秒読み。
全てがどうでも良くなったルイはそれまで被っていた猫を脱ぎ捨てて、せめてありのままの自分で生きていこうとする。
果たして、悪役令息であったルイは処刑までにありのままの自分を受け入れてくれる友人を作ることができるのか――!?
冷たく見えるが素は天然ポワポワな受けとそんな受けに振り回されがちな溺愛攻めのお話。
※キスくらいしかしませんが、一応性描写がある話は※をつけます。※話の都合上、主人公が一度死にます。※前半はほとんど溺愛要素は無いと思います。※ちょっとした悪役が出てきますが、ざまぁの予定はありません。※この世界は男同士での婚約が当たり前な世界になっております。
初投稿です。至らない点も多々あるとは思いますが、空よりも広く、海よりも深い心で読んでいただけると幸いです。
また、この作品は亀更新になると思われます。あらかじめご了承ください。
婚約破棄されるなり5秒で王子にプロポーズされて溺愛されてます!?
野良猫のらん
BL
侯爵家次男のヴァン・ミストラルは貴族界で出来損ない扱いされている。
なぜならば精霊の国エスプリヒ王国では、貴族は多くの精霊からの加護を得ているのが普通だからだ。
ところが、ヴァンは風の精霊の加護しか持っていない。
とうとうそれを理由にヴァンは婚約破棄されてしまった。
だがその場で王太子ギュスターヴが現れ、なんとヴァンに婚約を申し出たのだった。
なんで!? 初対面なんですけど!?!?
不遇の第七王子は愛され不慣れで困惑気味です
新川はじめ
BL
国王とシスターの間に生まれたフィル・ディーンテ。五歳で母を亡くし第七王子として王宮へ迎え入れられたのだが、そこは針の筵だった。唯一優しくしてくれたのは王太子である兄セガールとその友人オーティスで、二人の存在が幼いフィルにとって心の支えだった。
フィルが十八歳になった頃、王宮内で生霊事件が発生。セガールの寝所に夜な夜な現れる生霊を退治するため、彼と容姿のよく似たフィルが囮になることに。指揮を取るのは大魔法師になったオーティスで「生霊が現れたら直ちに捉えます」と言ってたはずなのに何やら様子がおかしい。
生霊はベッドに潜り込んでお触りを始めるし。想い人のオーティスはなぜか黙ってガン見してるし。どうしちゃったの、話が違うじゃん!頼むからしっかりしてくれよぉー!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる