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「僕はエディだよ? どうしたんだい?」
手を差し出しながら、ゆっくり私に近づいてくるエディ。だけど、私は彼が一歩近づけば二歩下がり、彼が二歩近づけば、三、四歩後退りする。けれど、彼の方が身長が高く一歩が大きく、私は後ずさりなので歩幅が狭いので二人の距離は必然的に近づいていく。
「嘘よっ」
「どうして?」
ろうそくの灯りに照らされるシュっとしたエディのニコッと笑う笑顔が爽やかなのに今は怖かった。
(どうしようか・・・・・・)
頭がしっかり回らない。
「好奇心は猫を殺す」なんてことわざがあるけれど、まさにそれだ。「知らぬが仏」で暮らしていれば、こんなことにはならなかったかもしれない。
(って、余計なことは頭が回るのにちっともこの状況を打破するアイディアが浮かばない)
さっきから、感受性というか心はこんなにも働くのに、頭は全然機能していない。
(なら・・・・・・出たとこ勝負しかない)
私は持っていた書類の一部分を指差して、彼に見せつける。
「ここには『king』と書かれているわっ!! それと、ここっ、ここには現国王の名が書かれているっ!! つまり、わざわざ国王が調査するなんて始めから必要なかったのよっ」
「・・・・・・それで?」
それでって・・・。
私が後退りしていると、頭にコツンと固いものが当たり、後ろを確認すると石の壁だった。もう一度エディを見ると、「だから落ち着けよ」といった顔で笑顔だ。
「つまり、国王の勅書はでたらめで、貴方は国王の家臣じゃない。もしくは・・・・・・」
こうやって、おびき寄せて、私のような獲物が餌に食いついたタイミングで捕まえる・・・・・・。そうだとすれば、なんといやらしい性格をしているのだろう。私の頭の中に先ほどの記録がフラッシュバックし、怖くなった。
「正解だよ、マリー」
ニコっと笑ったエディ。
手が震えるし、足も力が入らなくて、私は石の壁に寄りかかる。
「僕の正体と本当の目的はね・・・・・・」
エディは私に近寄って来て壁に右手で寄りかかると、私は彼のテリトリーに全て包まれてしまい、彼の影が私を覆う。私は必死になって見つけた書物を抱きしめ、目を閉じる。冷静に対処するのであれば、彼が油断している隙を狙って、予備動作もわずかにして、一瞬に全力を注いで攻撃もしくは、逃げる方がいいのかもしれない。けれど、そんなのは物語だけか、訓練を受けた人くらいなものであろう。ローブを脱いだとは言え、服の一部は濡れて重く、体温だって冷えて筋肉も固まっていたし、私は運動も苦手という物理的条件もそうだけれど、何より恐怖は人を動けなくする。そして、目を閉じているのは、身体の本能というより心の本能かもしれない。さっきまで他人事だったせいか怖いものが見たかったくせに、自分のことになると、怖いものは一切見たくなくなり、ぎゅっと目を閉じた。
―――ああもう、駄目だ
誰か・・・・・・・・・助け・・・・・・て。
手を差し出しながら、ゆっくり私に近づいてくるエディ。だけど、私は彼が一歩近づけば二歩下がり、彼が二歩近づけば、三、四歩後退りする。けれど、彼の方が身長が高く一歩が大きく、私は後ずさりなので歩幅が狭いので二人の距離は必然的に近づいていく。
「嘘よっ」
「どうして?」
ろうそくの灯りに照らされるシュっとしたエディのニコッと笑う笑顔が爽やかなのに今は怖かった。
(どうしようか・・・・・・)
頭がしっかり回らない。
「好奇心は猫を殺す」なんてことわざがあるけれど、まさにそれだ。「知らぬが仏」で暮らしていれば、こんなことにはならなかったかもしれない。
(って、余計なことは頭が回るのにちっともこの状況を打破するアイディアが浮かばない)
さっきから、感受性というか心はこんなにも働くのに、頭は全然機能していない。
(なら・・・・・・出たとこ勝負しかない)
私は持っていた書類の一部分を指差して、彼に見せつける。
「ここには『king』と書かれているわっ!! それと、ここっ、ここには現国王の名が書かれているっ!! つまり、わざわざ国王が調査するなんて始めから必要なかったのよっ」
「・・・・・・それで?」
それでって・・・。
私が後退りしていると、頭にコツンと固いものが当たり、後ろを確認すると石の壁だった。もう一度エディを見ると、「だから落ち着けよ」といった顔で笑顔だ。
「つまり、国王の勅書はでたらめで、貴方は国王の家臣じゃない。もしくは・・・・・・」
こうやって、おびき寄せて、私のような獲物が餌に食いついたタイミングで捕まえる・・・・・・。そうだとすれば、なんといやらしい性格をしているのだろう。私の頭の中に先ほどの記録がフラッシュバックし、怖くなった。
「正解だよ、マリー」
ニコっと笑ったエディ。
手が震えるし、足も力が入らなくて、私は石の壁に寄りかかる。
「僕の正体と本当の目的はね・・・・・・」
エディは私に近寄って来て壁に右手で寄りかかると、私は彼のテリトリーに全て包まれてしまい、彼の影が私を覆う。私は必死になって見つけた書物を抱きしめ、目を閉じる。冷静に対処するのであれば、彼が油断している隙を狙って、予備動作もわずかにして、一瞬に全力を注いで攻撃もしくは、逃げる方がいいのかもしれない。けれど、そんなのは物語だけか、訓練を受けた人くらいなものであろう。ローブを脱いだとは言え、服の一部は濡れて重く、体温だって冷えて筋肉も固まっていたし、私は運動も苦手という物理的条件もそうだけれど、何より恐怖は人を動けなくする。そして、目を閉じているのは、身体の本能というより心の本能かもしれない。さっきまで他人事だったせいか怖いものが見たかったくせに、自分のことになると、怖いものは一切見たくなくなり、ぎゅっと目を閉じた。
―――ああもう、駄目だ
誰か・・・・・・・・・助け・・・・・・て。
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