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本編
24話 ためらいのないファーストキス
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「じゃあ、行くわよ・・・」
「あぁ、頼むよ」
さっきよりも青ざめているクリス。
早くしなければ、どんどん毒矢の毒がクリスの身体中に回ってしまうに違いない。
「せーのっ!!」
ズバッ
「・・・っ」
クリスが必死に声を出さないように堪える。
私は違うことを考えて、気にしないように努めたけれど、人を傷つける嫌な感触が手を伝わった。
「そんな・・・っ」
矢を抜いても、クリスから血はほとんど出ない。
私は焦った。
(矢を抜けば、血が出て一緒に毒が出てくれると思ったのに・・・っ)
私は毒矢を抜いたら、クリスから血がたくさん出てくるから、布を切って、その布で止血しよう。
そう考えていた。
計画を立てることで、私は初めて見る戦場の怖さや、人が傷つく景色、そして、大事な人が傷つき、それをなんとかできるのが自分しかいないという状況の中で、平静を保つことができていた。
けれど、私の浅知恵は簡単に裏切られ、どうしていいのかわからず、再びパニックになりそうになる。
焦りが、凶器の毒矢を持っている手を震わせる。
「うぅ・・・っ」
私は苦しむクリスの声でハッとする。
「クリス、しっかりっ!!」
私はクリスの手を握る。
けれど、握るクリスの手から徐々に熱が失われていく気がした。
その熱が、まるで彼の命を表しているような気がして、さらに焦ってしまう。
こんなことなら、医学を勉強しておけば良かった。
(でも・・・やるしか、ないっ!!!)
後悔しても、仕方ない。
だって、私の目は前についているのだから。
「ごめんっ、クリスっ!!」
私は急いで、クリスを裏返してうつ伏せにさせて、上着をめくる。
キレイな背中の曲線の中に痛々しい傷からはわずかに血が出ている。
チュッ
「なっ」
誰かが驚く声が聞こえたけれど、私は躊躇わずにクリスの傷口に唇を重ねる。
ペッ
私はクリスの傷口から血を吸って、吐き出す。
チューーー、ペッ
これがあっているかもわからない。
けれど、私は何度も何度も血を吸っては吐いた。
(頑張って・・・クリス。あんな奴の、卑怯なやり方になんて負けないでっ)
苦しそうに息をするクリスの横顔を見ると、自分の非力さがもどかしくなる。
「クリス・・・死んじゃいやだぁ。いやだよぉ・・・っ」
唇はひりひりする。
毒のせいなのか、それとも一生懸命やって唇が荒れてしまったのだろうか。
とっても痛い。
ポタッ
私は気づいたら涙を流していた。
唇が痛いせいか?
いや、違う。
(そうだ・・・私は・・・)
「もっと、あなたのことを知りたかった・・・」
これをファーストキスと言っていいのかわからない。
けれど、このキスは痛々しい味がした。
「あぁ、頼むよ」
さっきよりも青ざめているクリス。
早くしなければ、どんどん毒矢の毒がクリスの身体中に回ってしまうに違いない。
「せーのっ!!」
ズバッ
「・・・っ」
クリスが必死に声を出さないように堪える。
私は違うことを考えて、気にしないように努めたけれど、人を傷つける嫌な感触が手を伝わった。
「そんな・・・っ」
矢を抜いても、クリスから血はほとんど出ない。
私は焦った。
(矢を抜けば、血が出て一緒に毒が出てくれると思ったのに・・・っ)
私は毒矢を抜いたら、クリスから血がたくさん出てくるから、布を切って、その布で止血しよう。
そう考えていた。
計画を立てることで、私は初めて見る戦場の怖さや、人が傷つく景色、そして、大事な人が傷つき、それをなんとかできるのが自分しかいないという状況の中で、平静を保つことができていた。
けれど、私の浅知恵は簡単に裏切られ、どうしていいのかわからず、再びパニックになりそうになる。
焦りが、凶器の毒矢を持っている手を震わせる。
「うぅ・・・っ」
私は苦しむクリスの声でハッとする。
「クリス、しっかりっ!!」
私はクリスの手を握る。
けれど、握るクリスの手から徐々に熱が失われていく気がした。
その熱が、まるで彼の命を表しているような気がして、さらに焦ってしまう。
こんなことなら、医学を勉強しておけば良かった。
(でも・・・やるしか、ないっ!!!)
後悔しても、仕方ない。
だって、私の目は前についているのだから。
「ごめんっ、クリスっ!!」
私は急いで、クリスを裏返してうつ伏せにさせて、上着をめくる。
キレイな背中の曲線の中に痛々しい傷からはわずかに血が出ている。
チュッ
「なっ」
誰かが驚く声が聞こえたけれど、私は躊躇わずにクリスの傷口に唇を重ねる。
ペッ
私はクリスの傷口から血を吸って、吐き出す。
チューーー、ペッ
これがあっているかもわからない。
けれど、私は何度も何度も血を吸っては吐いた。
(頑張って・・・クリス。あんな奴の、卑怯なやり方になんて負けないでっ)
苦しそうに息をするクリスの横顔を見ると、自分の非力さがもどかしくなる。
「クリス・・・死んじゃいやだぁ。いやだよぉ・・・っ」
唇はひりひりする。
毒のせいなのか、それとも一生懸命やって唇が荒れてしまったのだろうか。
とっても痛い。
ポタッ
私は気づいたら涙を流していた。
唇が痛いせいか?
いや、違う。
(そうだ・・・私は・・・)
「もっと、あなたのことを知りたかった・・・」
これをファーストキスと言っていいのかわからない。
けれど、このキスは痛々しい味がした。
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