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シーザーの瞳はカイザーの赤い瞳とは正反対の蒼い瞳で、瞳の奥を覗けば除くほど心が落ち着いていくのが分かった。顔もカイザーがバイタリティー溢れる顔をしていたのに対して、シーザーはシュッとした大人しい顔をしているし、髪の色もカイザーが金髪なのに、シーザーは銀色・・・なぜ?
「あぁ、兄とは腹違いなんです」
私が考えていることが分かったのか、シーザーは笑顔になって私の疑問に答えてくれた。
「それがゆえに兄はお金と実績を求め、でも志が中途半端で、貴女にこんなにも迷惑をかけてしまったようです」
「私は・・・どうなったのですか?」
毒はおそらく少しは抜けたのだろう。でも、未だにしっかりと動けない。後遺症とかあったら・・・どうしよう。
「そのことで・・・僕自身が謝らなければならないことがあります」
険しい顔をするシーザー。
感覚も痛覚で麻痺に近いけれど、もしかして、血抜きとかをして傷ができているのだろうか。それぐらいだったら、命の方が大事だから全然平気だけれど・・・。
「すいません、貴女の唇を奪ってしまいました」
???
「あっ、えっとですね、解毒剤を飲ませる必要があったのですが、スノウ様がご自身で飲むのが難しい様子でしたので、緊急のため、口移しで・・・」
あぁ・・・あの感触は、彼の・・・・・・
「あっ、顔が真っ赤ですよ? 熱が上がったんですか? お医者様を今すぐ・・・」
「いっ、行かないで・・・」
私は動きが鈍い腕を必死に伸ばして、シーザーの腕を握ると、彼も顔を赤くした。
(いけない、いけない。ついつい、彼の唇を見ていたら・・・)
もう一度、唇を重ねたいとか思ってしまった。ついさっきまで彼の兄と婚約者だったのに、何を考えているのだろう、私。
彼は、顔を真っ赤にしながら、ゆっくりとイスに座る。
「ありがとう・・・ございました。その、逆にすいませんでした。私なんかと唇を重ねさせてしまって・・・」
シーザーはとても整った顔立ちをしているし、とてもモテると聞いたことがある。だから、キスなんかもたくさんしていて平気かもしれないけれど、こんなに素敵な男性とキスをさせてもらってしまい本当に申し訳ない。
「あぁ、命を救って貰って。命を救って貰って、ありがとうございましたっ」
(って・・・バカじゃん。私っ)
これじゃあ、カイザーのことを馬鹿にできない。今お礼をすれば、それは命を救って貰ったことだと思っただろうに、こんな言い方をすれば、私がシーザーにキスしてもらったことにお礼したって言うことがバレて―――
「大丈夫ですよ、僕のことはお気になさらずに」
天使のような純粋な顔。変なことを考えていた私はほんとーーーに馬鹿みたいだ。
(熱のせい、きっとそうに決まっている・・・)
死にかけた時、ラブラブなカイザーとリューネの姿がよぎった時に孤独と人恋しくなった私は目の前のイケメンを前にどうかしている。でも、これはそう、弱っているからに違いない。
「あぁ、兄とは腹違いなんです」
私が考えていることが分かったのか、シーザーは笑顔になって私の疑問に答えてくれた。
「それがゆえに兄はお金と実績を求め、でも志が中途半端で、貴女にこんなにも迷惑をかけてしまったようです」
「私は・・・どうなったのですか?」
毒はおそらく少しは抜けたのだろう。でも、未だにしっかりと動けない。後遺症とかあったら・・・どうしよう。
「そのことで・・・僕自身が謝らなければならないことがあります」
険しい顔をするシーザー。
感覚も痛覚で麻痺に近いけれど、もしかして、血抜きとかをして傷ができているのだろうか。それぐらいだったら、命の方が大事だから全然平気だけれど・・・。
「すいません、貴女の唇を奪ってしまいました」
???
「あっ、えっとですね、解毒剤を飲ませる必要があったのですが、スノウ様がご自身で飲むのが難しい様子でしたので、緊急のため、口移しで・・・」
あぁ・・・あの感触は、彼の・・・・・・
「あっ、顔が真っ赤ですよ? 熱が上がったんですか? お医者様を今すぐ・・・」
「いっ、行かないで・・・」
私は動きが鈍い腕を必死に伸ばして、シーザーの腕を握ると、彼も顔を赤くした。
(いけない、いけない。ついつい、彼の唇を見ていたら・・・)
もう一度、唇を重ねたいとか思ってしまった。ついさっきまで彼の兄と婚約者だったのに、何を考えているのだろう、私。
彼は、顔を真っ赤にしながら、ゆっくりとイスに座る。
「ありがとう・・・ございました。その、逆にすいませんでした。私なんかと唇を重ねさせてしまって・・・」
シーザーはとても整った顔立ちをしているし、とてもモテると聞いたことがある。だから、キスなんかもたくさんしていて平気かもしれないけれど、こんなに素敵な男性とキスをさせてもらってしまい本当に申し訳ない。
「あぁ、命を救って貰って。命を救って貰って、ありがとうございましたっ」
(って・・・バカじゃん。私っ)
これじゃあ、カイザーのことを馬鹿にできない。今お礼をすれば、それは命を救って貰ったことだと思っただろうに、こんな言い方をすれば、私がシーザーにキスしてもらったことにお礼したって言うことがバレて―――
「大丈夫ですよ、僕のことはお気になさらずに」
天使のような純粋な顔。変なことを考えていた私はほんとーーーに馬鹿みたいだ。
(熱のせい、きっとそうに決まっている・・・)
死にかけた時、ラブラブなカイザーとリューネの姿がよぎった時に孤独と人恋しくなった私は目の前のイケメンを前にどうかしている。でも、これはそう、弱っているからに違いない。
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