66 / 179
本編
第65 目に映る唯一 6 ※
しおりを挟む
「私は動かしていない。お前が感じて後孔を締め付けることで、道具が揺れて、中の痼りを抉っているだけだ」
「う、そ……そんな、ちがう……ちがう、ん、です……」
ということは、道具の刺激に感じれば感じるほど、自分の淫らさを証明していることになる。
レフラはどうにか快感を堪えようと、身体を強張らせる。それでも自然と蠢く肉壁の収縮は、そんな意思だけでは、もうどうにもならなかった。
(やだ、ギガイ様に、淫乱だと思われちゃう……!)
中で道具が痼りを叩き続けている。刺激に内壁が戦慄いて、キュッと肉の縁が窄まった。まるで喜んでいるように、道具を舐る動きに顔も身体も熱くなる。
「……なん、で……やだ、っ! うごか、ないで……だめっ! ちが、うの……っ」
「何が違うんだ? とても気持ち良さそうだぞ」
胸に埋めたレフラの顔を、ギガイの指が持ち上げた。
「……ギガ、イ、さま……ギガイ、さ、ま……」
「そうやってずっと、私だけを見て、私だけを求めてろ」
柔らかな蜂蜜色の目が優しく細まる。それは同時に。そんな穏やかな目に、みっともなく崩れた自分の姿が映り込んでいる、ということだった。
「……ふっ、やだぁ、やだぁ……おねがい……です、みない、でぇ……みない、で、くだ……さい……!」
「なぜだ?」
「ギガイ、さまに……こん、な、すがた……みせたく……ない、です……っ!」
「こんな姿? 私が与えた快楽によがる姿のことか? それとも、ぐずぐずに泣きながら私へ縋る姿のことか?」
「やっ! いわな、いでッ! みっとも、ない……から……!」
いくらギガイに望まれた行為のせいだとしても、好きな相手なのだから。いつだって1番良い姿を見て欲しい。そう思っているのに。
「大丈夫だ、私が望んだ姿だ。お前は気にせず感じていろ」
意地悪をする、とギガイが決めてしまった時には、ダメだった。優しくレフラを見つめている時も、楽しげに笑っている時も。レフラがどんなに泣いていても、ギガイは淫靡に攻め立てる手を緩めてはくれない。
「あっ、やあっ、や……っ!」
痼りがグニグニと、休むことなく押し込まれる。どうすれば動きを止めることができるのか。
目の前がチカチカするぐらいの快感に、締め付ける力はどんどん強くなっていた。始めはトントンと刺激していた道具も、今ではまるで痼りを抉るように動いている。
「あぁ、やだっ、いくっ! いっちゃう。いっちゃい、ます……!」
「もうイクのか。構わないが、大丈夫か?」
「なに……な、なにが……?」
もしかしたら、なかなかイク許可を貰えないかもしれない。そんな風に思っていた。だけど呆気なく出してくれた許可。そのことを喜ぶには、続けて聞こえた言葉は不穏だった。
「う、そ……そんな、ちがう……ちがう、ん、です……」
ということは、道具の刺激に感じれば感じるほど、自分の淫らさを証明していることになる。
レフラはどうにか快感を堪えようと、身体を強張らせる。それでも自然と蠢く肉壁の収縮は、そんな意思だけでは、もうどうにもならなかった。
(やだ、ギガイ様に、淫乱だと思われちゃう……!)
中で道具が痼りを叩き続けている。刺激に内壁が戦慄いて、キュッと肉の縁が窄まった。まるで喜んでいるように、道具を舐る動きに顔も身体も熱くなる。
「……なん、で……やだ、っ! うごか、ないで……だめっ! ちが、うの……っ」
「何が違うんだ? とても気持ち良さそうだぞ」
胸に埋めたレフラの顔を、ギガイの指が持ち上げた。
「……ギガ、イ、さま……ギガイ、さ、ま……」
「そうやってずっと、私だけを見て、私だけを求めてろ」
柔らかな蜂蜜色の目が優しく細まる。それは同時に。そんな穏やかな目に、みっともなく崩れた自分の姿が映り込んでいる、ということだった。
「……ふっ、やだぁ、やだぁ……おねがい……です、みない、でぇ……みない、で、くだ……さい……!」
「なぜだ?」
「ギガイ、さまに……こん、な、すがた……みせたく……ない、です……っ!」
「こんな姿? 私が与えた快楽によがる姿のことか? それとも、ぐずぐずに泣きながら私へ縋る姿のことか?」
「やっ! いわな、いでッ! みっとも、ない……から……!」
いくらギガイに望まれた行為のせいだとしても、好きな相手なのだから。いつだって1番良い姿を見て欲しい。そう思っているのに。
「大丈夫だ、私が望んだ姿だ。お前は気にせず感じていろ」
意地悪をする、とギガイが決めてしまった時には、ダメだった。優しくレフラを見つめている時も、楽しげに笑っている時も。レフラがどんなに泣いていても、ギガイは淫靡に攻め立てる手を緩めてはくれない。
「あっ、やあっ、や……っ!」
痼りがグニグニと、休むことなく押し込まれる。どうすれば動きを止めることができるのか。
目の前がチカチカするぐらいの快感に、締め付ける力はどんどん強くなっていた。始めはトントンと刺激していた道具も、今ではまるで痼りを抉るように動いている。
「あぁ、やだっ、いくっ! いっちゃう。いっちゃい、ます……!」
「もうイクのか。構わないが、大丈夫か?」
「なに……な、なにが……?」
もしかしたら、なかなかイク許可を貰えないかもしれない。そんな風に思っていた。だけど呆気なく出してくれた許可。そのことを喜ぶには、続けて聞こえた言葉は不穏だった。
31
あなたにおすすめの小説
こわがりオメガは溺愛アルファ様と毎日おいかけっこ♡
なお
BL
政略結婚(?)したアルファの旦那様をこわがってるオメガ。
あまり近付かないようにしようと逃げ回っている。発情期も結婚してから来ないし、番になってない。このままじゃ離婚になるかもしれない…。
♡♡♡
恐いけど、きっと旦那様のことは好いてるのかな?なオメガ受けちゃん。ちゃんとアルファ旦那攻め様に甘々どろどろに溺愛されて、たまに垣間見えるアルファの執着も楽しめるように書きたいところだけ書くみたいになるかもしれないのでストーリーは面白くないかもです!!!ごめんなさい!!!
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
二日に一度を目安に更新しております
身体検査
RIKUTO
BL
次世代優生保護法。この世界の日本は、最適な遺伝子を残し、日本民族の優秀さを維持するとの目的で、
選ばれた青少年たちの体を徹底的に検査する。厳正な検査だというが、異常なほどに性器と排泄器の検査をするのである。それに選ばれたとある少年の全記録。
黒豹拾いました
おーか
BL
森で暮らし始めたオレは、ボロボロになった子猫を拾った。逞しく育ったその子は、どうやら黒豹の獣人だったようだ。
大人になって独り立ちしていくんだなぁ、と父親のような気持ちで送り出そうとしたのだが…
「大好きだよ。だから、俺の側にずっと居てくれるよね?」
そう迫ってくる。おかしいな…?
育て方間違ったか…。でも、美形に育ったし、可愛い息子だ。拒否も出来ないままに流される。
希少なΩだと隠して生きてきた薬師は、視察に来た冷徹なα騎士団長に一瞬で見抜かれ「お前は俺の番だ」と帝都に連れ去られてしまう
水凪しおん
BL
「君は、今日から俺のものだ」
辺境の村で薬師として静かに暮らす青年カイリ。彼には誰にも言えない秘密があった。それは希少なΩ(オメガ)でありながら、その性を偽りβ(ベータ)として生きていること。
ある日、村を訪れたのは『帝国の氷盾』と畏れられる冷徹な騎士団総長、リアム。彼は最上級のα(アルファ)であり、カイリが必死に隠してきたΩの資質をいとも簡単に見抜いてしまう。
「お前のその特異な力を、帝国のために使え」
強引に帝都へ連れ去られ、リアムの屋敷で“偽りの主従関係”を結ぶことになったカイリ。冷たい命令とは裏腹に、リアムが時折見せる不器用な優しさと孤独を秘めた瞳に、カイリの心は次第に揺らいでいく。
しかし、カイリの持つ特別なフェロモンは帝国の覇権を揺るがす甘美な毒。やがて二人は、宮廷を渦巻く巨大な陰謀に巻き込まれていく――。
運命の番(つがい)に抗う不遇のΩと、愛を知らない最強α騎士。
偽りの関係から始まる、甘く切ない身分差ファンタジー・ラブ!
公爵家の末っ子に転生しました〜出来損ないなので潔く退場しようとしたらうっかり溺愛されてしまった件について〜
上総啓
BL
公爵家の末っ子に転生したシルビオ。
体が弱く生まれて早々ぶっ倒れ、家族は見事に過保護ルートへと突き進んでしまった。
両親はめちゃくちゃ溺愛してくるし、超強い兄様はブラコンに育ち弟絶対守るマンに……。
せっかくファンタジーの世界に転生したんだから魔法も使えたり?と思ったら、我が家に代々伝わる上位氷魔法が俺にだけ使えない?
しかも俺に使える魔法は氷魔法じゃなく『神聖魔法』?というか『神聖魔法』を操れるのは神に選ばれた愛し子だけ……?
どうせ余命幾ばくもない出来損ないなら仕方ない、お荷物の僕はさっさと今世からも退場しよう……と思ってたのに?
偶然騎士たちを神聖魔法で救って、何故か天使と呼ばれて崇められたり。終いには帝国最強の狂血皇子に溺愛されて囲われちゃったり……いやいやちょっと待て。魔王様、主神様、まさかアンタらも?
……ってあれ、なんかめちゃくちゃ囲われてない??
―――
病弱ならどうせすぐ死ぬかー。ならちょっとばかし遊んでもいいよね?と自由にやってたら無駄に最強な奴らに溺愛されちゃってた受けの話。
※別名義で連載していた作品になります。
(名義を統合しこちらに移動することになりました)
世界を救ったあと、勇者は盗賊に逃げられました
芦田オグリ
BL
「ずっと、ずっと好きだった」
魔王討伐の祝宴の夜。
英雄の一人である《盗賊》ヒューは、一人静かに酒を飲んでいた。そこに現れた《勇者》アレックスに秘めた想いを告げられ、抱き締められてしまう。
酔いと熱に流され、彼と一夜を共にしてしまうが、盗賊の自分は勇者に相応しくないと、ヒューはその腕からそっと抜け出し、逃亡を決意した。
その体は魔族の地で浴び続けた《魔瘴》により、静かに蝕まれていた。
一方アレックスは、世界を救った栄誉を捨て、たった一人の大切な人を追い始める。
これは十年の想いを秘めた勇者パーティーの《勇者》と、病を抱えた《盗賊》の、世界を救ったあとの話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる