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いと
抑え切れない感情
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私たちは駅近くのネットカフェに。横になれるお座敷タイプのシートがあったので、そこでかりんを横にならせた。
「そんなに心配しないで、もう大丈夫よ」
彼女はしきりに元気なのを私にアピールした。
「信じないよ」
私はそんな彼女の顔を覗き込んでそう言った。
「どうして?」
「ブログ見てたら分かるよ。君は何にでも一生懸命になってしまうだろ。だから、疲れてても気づかないで走ってしまう。そんな奴を信じられると思う?しばらく横になってて、今なんか冷たいものでももってくるから」
「…はい。」
彼女の額に指を触れながら言った私に、彼女はしぶしぶ、でも嬉しそうに頷いた。
ドリンクを運んでから、私はついでに自分のブログの更新をしようとパソコンを開いた。
するとTomさんからメールが着ていた。
-自分、言わないでおこうと思ったんですが、なんか気になって。
だから、率直に言います。エイプリルさん、かりんさんのこと好きなんじゃないですか?かりんさんもまんざらじゃない様子だったし。
でも、かりんさんには旦那さんもお子さんもいらっしゃるわけだし、そういうのって、やっぱりダメですよ。
みんなが不幸になるじゃないですか。
すいません、自分みたいな若輩者が言うのも何かと思いましたが、あえて言わせて頂きました。
もし違っていたら謝ります
Tom-
「心配してくれてるのよね、みんな……」
そのメールを覗き込んでかりんがぽつりとそう言った。
「みんなって?」
「あの日、一緒に歩いてたところをうららさんに見られてたみたい。『けしかけたけど、大丈夫?』みたいなメールが着たわ。『人違い』だって送っておいたけど……」
「ばれてるか……」
どんなに押し殺そうとしても抑えきれないこの気持ちは、みんなにも丸見えだったのかもしれない。
「でも、僕は後悔してないよ」
そう、後悔なんかしていない。
「私も……」
そして、彼女のその一言ですべてを敵に回してもいい、そう思った。
「そんなに心配しないで、もう大丈夫よ」
彼女はしきりに元気なのを私にアピールした。
「信じないよ」
私はそんな彼女の顔を覗き込んでそう言った。
「どうして?」
「ブログ見てたら分かるよ。君は何にでも一生懸命になってしまうだろ。だから、疲れてても気づかないで走ってしまう。そんな奴を信じられると思う?しばらく横になってて、今なんか冷たいものでももってくるから」
「…はい。」
彼女の額に指を触れながら言った私に、彼女はしぶしぶ、でも嬉しそうに頷いた。
ドリンクを運んでから、私はついでに自分のブログの更新をしようとパソコンを開いた。
するとTomさんからメールが着ていた。
-自分、言わないでおこうと思ったんですが、なんか気になって。
だから、率直に言います。エイプリルさん、かりんさんのこと好きなんじゃないですか?かりんさんもまんざらじゃない様子だったし。
でも、かりんさんには旦那さんもお子さんもいらっしゃるわけだし、そういうのって、やっぱりダメですよ。
みんなが不幸になるじゃないですか。
すいません、自分みたいな若輩者が言うのも何かと思いましたが、あえて言わせて頂きました。
もし違っていたら謝ります
Tom-
「心配してくれてるのよね、みんな……」
そのメールを覗き込んでかりんがぽつりとそう言った。
「みんなって?」
「あの日、一緒に歩いてたところをうららさんに見られてたみたい。『けしかけたけど、大丈夫?』みたいなメールが着たわ。『人違い』だって送っておいたけど……」
「ばれてるか……」
どんなに押し殺そうとしても抑えきれないこの気持ちは、みんなにも丸見えだったのかもしれない。
「でも、僕は後悔してないよ」
そう、後悔なんかしていない。
「私も……」
そして、彼女のその一言ですべてを敵に回してもいい、そう思った。
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