切り取られた青空

神山 備

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いと

いと

 その後、母から連絡を受けた妹沙苗がこども達を連れてやってきた。兄貴の未来の嫁を一刻も早く見たかったらしい。沙苗は私より5歳年下。22歳で結婚して、小学六年生と年長さんの娘がいる。
「やだぁ、私より7つも若い訳? じゃぁお義姉さんって呼ぶのも何か変かしらね。」
「香織でいいですよ。お姉さんなんてガラじゃないです。」
ふざけて言う沙苗に香織は真顔で答えた。
「ダメダメ、そんなこと言ったらコイツ付け上がるから。慣れりゃ良いんだよ。そうだろ?」
「そうね、慣れれば良っか。香織さんなんて呼んじゃったら、なんか昼メロみたいだしね。」
「沙苗!」
沙苗はそう言ってバカ笑いをした。完全に玩具にされてるなと、私は少々頭痛がした。

「でも、お兄ちゃん痩せてホントに良かったね」
その後、沙苗はグッジョブポーズでそう言った。
「ああ」
「あれ、否定しないんだ」
沙苗は私が素直に肯定したのを見て驚いた。私はそれだけ普段素直ではないと見られているようだ。私は横にいる香織を見てこう言った。
「そりゃそうさ、ダイブロがなきゃ知り合ってもいないからな。ダイエット様々だよ」
そう言う私に沙苗はあきれたという顔をしながら、
「それはそれはご馳走様。これから結婚しようとする人にそんなこと言った私がバカだったわ」
と言うと、笑いながらため息をついた。

 そうだ、ダイブロがなければ出会うこともなかった。そして、かりんがいなければ結びついていなかった。あの時必死に手繰り寄せようとしていた糸は、実は香織につながっていて、私から吹き出した血と香織の涙で美しい赤に染まった。そんな気がする。

 やはり、人生には偶然なんてないのかもしれない。



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