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初めての夜
気が付いた私がいたのはもちろんベッドの上、目を開けた途端、心配顔のマイケルさんとバッチリ目が合ってしまった。
「あ、すいません」
と起きあがろうとした私をマイケルさんは
「ダメだよ」
私の両肩をつかんでベッドに戻して首筋にキスをする。き、きゃぁ! 私が纏っているのはバスタオル一枚だけで下着すらつけてない。このまま、夫婦の世界に突入しちゃうの??
だけどマイケルさんは私が身を固めてしまっているのを見ると、慌ててその両手を頭の上に上げ、
「ご、ゴメン。ぼ、僕はただいきなり起きちゃったらまた目眩を起こすと思っただけだから」
と言って、部屋を飛び出す。やがて戻って来たマイケルさんの手には私のパンツとスウェットが握られていた。
「僕ね、さすがにゼロじゃないけど、そんなに……経験なんてしてないから。ただ仕事柄、そういう描写は不可欠だったりするから、知識だけはものすごくあったりするんだけどね。
だから、結婚したからってすぐにそういうこととか考えなくて良いよ。
大体、更紗ちゃんより15も年上の僕が十分満足させられるかどうか……」
マイケルさんはそう言って私にスウェットを手渡した。だけど、満足の一言に私は更に固まる。……なにがよくてなにが悪いかなんて、私解んないから!
「これ着てしばらく横になってて。あっちで仕事してくるから」
そう言って寝室を出たマイケルさん。だけど、一旦閉めた扉を再び開けたマイケルさんは、固まったままだった私を見て、
「更紗ちゃん、早く着ないと今度は湯冷めしちゃうよ。
それにね、更紗ちゃんがいつまでもそんな格好でいると思うと、僕集中できないから。僕の理性が保ってる間に、ちゃんと着てね」
と言ったので、私は慌ててスウェットを着るとまたベッドに横になった。
私はそのまま少し眠ってしまったようだ。(どんだけ図太いんだ、私)
私はマイケルさんの、
「そろそろご飯にしようよ」
という声で目が覚めた。
しかも、ダイニングには既に夕食の用意がされていて。恐縮する私に、
「フロリーか真知さんが作ったのを僕はならべただけだから」
と言うマイケルさん。真知さんというのは、櫟原家のお手伝いさんだ。今回の私たちの結婚を一番喜んでくれているという。
締め切りが近くなって都心の仕事場にこもりきりになるマイケルさんの食事をわざわざ仕事場まで届けなくて良くなったというのがその理由らしい。ほっとくと本当に食べないらしい。
メニューは、鯛のカルパッチョをメインに、あとは和食の献立。病み上がりのマイケルさんに配慮しているのがよくわかる。
「今日は、止めときましょう」
早速ワインを取り出してきたマイケルさんに私はそう言った。
「どうして、今日はお祝いだよ?」
「病み上がりです」
と言った私に、マイケルさんは不満げに
「もう治ったよ」
と返した。
「あのね、抗生剤が体から全部抜けきるのには2週間くらいはかかるんです。私もまだ普通に歩けないし、悪酔いされても運べないですから」
すると、マイケルさんは予想通り
「ワインの一杯や二杯で悪酔いなんてしないよ」
と言う。本当にお酒強いみたいだ。それでも私が、
「もしマイケルさんがつぶれたら私も一緒にここで寝ますから」
と言うと、渋々瓶を元の場所に戻した。
結局、私たちはウーロン茶で自分たちの新生活を祝い、二人で片づけてその夜は大好きなアニメソングを子守歌にして眠った。
後日、その顛末を聞いた私の友人たちが口を揃えて
「櫟原さん可哀想、蛇の生殺しだよそれ」
と言ったのは言うまでもない。
「あ、すいません」
と起きあがろうとした私をマイケルさんは
「ダメだよ」
私の両肩をつかんでベッドに戻して首筋にキスをする。き、きゃぁ! 私が纏っているのはバスタオル一枚だけで下着すらつけてない。このまま、夫婦の世界に突入しちゃうの??
だけどマイケルさんは私が身を固めてしまっているのを見ると、慌ててその両手を頭の上に上げ、
「ご、ゴメン。ぼ、僕はただいきなり起きちゃったらまた目眩を起こすと思っただけだから」
と言って、部屋を飛び出す。やがて戻って来たマイケルさんの手には私のパンツとスウェットが握られていた。
「僕ね、さすがにゼロじゃないけど、そんなに……経験なんてしてないから。ただ仕事柄、そういう描写は不可欠だったりするから、知識だけはものすごくあったりするんだけどね。
だから、結婚したからってすぐにそういうこととか考えなくて良いよ。
大体、更紗ちゃんより15も年上の僕が十分満足させられるかどうか……」
マイケルさんはそう言って私にスウェットを手渡した。だけど、満足の一言に私は更に固まる。……なにがよくてなにが悪いかなんて、私解んないから!
「これ着てしばらく横になってて。あっちで仕事してくるから」
そう言って寝室を出たマイケルさん。だけど、一旦閉めた扉を再び開けたマイケルさんは、固まったままだった私を見て、
「更紗ちゃん、早く着ないと今度は湯冷めしちゃうよ。
それにね、更紗ちゃんがいつまでもそんな格好でいると思うと、僕集中できないから。僕の理性が保ってる間に、ちゃんと着てね」
と言ったので、私は慌ててスウェットを着るとまたベッドに横になった。
私はそのまま少し眠ってしまったようだ。(どんだけ図太いんだ、私)
私はマイケルさんの、
「そろそろご飯にしようよ」
という声で目が覚めた。
しかも、ダイニングには既に夕食の用意がされていて。恐縮する私に、
「フロリーか真知さんが作ったのを僕はならべただけだから」
と言うマイケルさん。真知さんというのは、櫟原家のお手伝いさんだ。今回の私たちの結婚を一番喜んでくれているという。
締め切りが近くなって都心の仕事場にこもりきりになるマイケルさんの食事をわざわざ仕事場まで届けなくて良くなったというのがその理由らしい。ほっとくと本当に食べないらしい。
メニューは、鯛のカルパッチョをメインに、あとは和食の献立。病み上がりのマイケルさんに配慮しているのがよくわかる。
「今日は、止めときましょう」
早速ワインを取り出してきたマイケルさんに私はそう言った。
「どうして、今日はお祝いだよ?」
「病み上がりです」
と言った私に、マイケルさんは不満げに
「もう治ったよ」
と返した。
「あのね、抗生剤が体から全部抜けきるのには2週間くらいはかかるんです。私もまだ普通に歩けないし、悪酔いされても運べないですから」
すると、マイケルさんは予想通り
「ワインの一杯や二杯で悪酔いなんてしないよ」
と言う。本当にお酒強いみたいだ。それでも私が、
「もしマイケルさんがつぶれたら私も一緒にここで寝ますから」
と言うと、渋々瓶を元の場所に戻した。
結局、私たちはウーロン茶で自分たちの新生活を祝い、二人で片づけてその夜は大好きなアニメソングを子守歌にして眠った。
後日、その顛末を聞いた私の友人たちが口を揃えて
「櫟原さん可哀想、蛇の生殺しだよそれ」
と言ったのは言うまでもない。
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