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下着の次は……男の格好だと!?
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屋敷に戻ったChijuruは、ドレスを持ってきたハンナにこれでは動けないと言う。そして、男の格好をさせろと言うのだ。 そんなことはないだろう、実際お前がこの世界に来たときには丈は尋常じゃなく短かったが、スカートではなかったか? それに、ハンナはそれで十二分に動いているぞ。下着の次は男の格好か。俺はそう思ったが、黙って見ていた。案の定ハンナが
「いい若いお嬢様に男の格好をさせるなんて」
とあからさまに異を唱える。
「だって、あたしの世界では女だって普通に穿いてるんだよ」
するとChijuruは泣きそうな顔でそう言った。
「それはChiju、痛っChi……ju……ryu様の世界のことであって、このオラトリオではそんな格好をしている女性はおりませんから」
と言い返したが、
「そんなこと言ったってあたし、そんな格好じゃ動けないもん。そんなんじゃ、魔法使いの弟子修行できないじゃん」
と、譲らない。さっきからこやつ、本当に頑固だ。ほとんど自分の意見を曲げない。
「魔法使いの弟子修行でございますか、Chijuju(あうっ)様」
「うん、フレンが元の世界に戻る魔法知らないって言うから、修行して自分で探すの。
どーでもいいけど、あたしの名前ってそんなに言いにくい?」
と、ハンナに聞く。
「俺は普通に言えるぞChijuru」
俺がそう言うと、
「ブーっ、はい、フレンもアウト」
何か変な擬音付きでChijuruはそう返す。
「何がアウトだ」
「あたしの名前は千鶴。チジュルじゃないからね」
「だから、Chijuruだろうが」
俺がそう言うと、Chijuruは彼女の鞄の中から紙と棒をを取り出し、『Chiduru』と書いた。インク壷もなしに文字が書けるとはびっくりだ。後で聞くと、この中の細い管にインクをいれてあるらしい。
「チドゥルか?」
「ち・づ・る! 千鶴。sousand cranesだから」
「sousand cranes?」
千のcraneとはいったいなんだ。意味が分からん。
「あのね、あたしの国の文字は漢字って言ってね、その文字一つ一つが意味を持ってるの。たとえば千鶴の鶴は、本当はもう少し短いらしいけど、千年生きる言われていて、長生きするようにって願いがこめられているんだ」
すると、Chiduruはまことに興味深い話をする。
「ほう、文字自体が意味を持つのか。まるで魔道語のようだな。
魔道語は意味だけでなく力も持っているのだが」
普段会話している言葉に力があるとは。だからチキュウはあのように不思議なことに満ちているのか。
「あ、それ日本にもそういう考え方あるよ。言霊って言うんだ。言葉自体が意志をもってるって。
あたしもね、書いているキャラに引きずられることあるから、何となく解るし」
するとそれを聞いたChiduruは、目を輝かせてそう言った。キャラという言葉は解らなかったが、書くというので聞いてみると、仕事ではないが伽を紡いでいるという。
Chiduruは鞄の中から更に小さな鞄を取り出した。中には、『アクセス』で見た、極小サイズの光る箱が入っていた。だが、Chiduruはその箱を軽くなでながらため息をつく。
【異世界トリップ顛末記、オイシイんやけどな……予備の電池も入ってるけど、そやから言うてそんなに長いこと保たへんやろからなぁ】
と、あちらの言葉でつぶやく。
しかし、
【そや、千鶴は無理かもしらんけど、Cheezeやったらいけるんちゃうん。Cheezeは英語やもんなぁ。
こっちにチーズがあらへんかったらあれやけど】
と言うと、急に生き生きとした笑顔になって
ハンナに、
「ねぇ、Cheezeなら言える? あたし掲示板のハンドルネームはCheezeだったからそれでもいいよ」
と言った。掲示する板? 国のおふれを掲げる公告書の掲示のことだろうか。そんなものに一般人が気軽に名を冠して良いものなのか。本当にChiduruの世界は難解だ。
まぁ、チーズはこの世界にもある食べ物だからな。と言うか、後で聞いてみると、魔物の名はほとんど知らなかったが、食べ物など生活にかかわるものはほぼ同じだった。
そして、Chiduru改めチーズは、その後も執拗にハンナを説得して、ついにハンナに息子ヨエルの子供の頃の服を持ってこさせた。
まぁいい、チーズはそれでなくても魔力垂れ流し状態だ。下手に女の格好をさせていて、それを妙齢の男になど見られたら禄なことがない。ならば、男の格好をさせておく方が何かと安心だろう。
俺はそれがどういう感情なのか理解せぬままそう思っていつしか笑んでいた。
「いい若いお嬢様に男の格好をさせるなんて」
とあからさまに異を唱える。
「だって、あたしの世界では女だって普通に穿いてるんだよ」
するとChijuruは泣きそうな顔でそう言った。
「それはChiju、痛っChi……ju……ryu様の世界のことであって、このオラトリオではそんな格好をしている女性はおりませんから」
と言い返したが、
「そんなこと言ったってあたし、そんな格好じゃ動けないもん。そんなんじゃ、魔法使いの弟子修行できないじゃん」
と、譲らない。さっきからこやつ、本当に頑固だ。ほとんど自分の意見を曲げない。
「魔法使いの弟子修行でございますか、Chijuju(あうっ)様」
「うん、フレンが元の世界に戻る魔法知らないって言うから、修行して自分で探すの。
どーでもいいけど、あたしの名前ってそんなに言いにくい?」
と、ハンナに聞く。
「俺は普通に言えるぞChijuru」
俺がそう言うと、
「ブーっ、はい、フレンもアウト」
何か変な擬音付きでChijuruはそう返す。
「何がアウトだ」
「あたしの名前は千鶴。チジュルじゃないからね」
「だから、Chijuruだろうが」
俺がそう言うと、Chijuruは彼女の鞄の中から紙と棒をを取り出し、『Chiduru』と書いた。インク壷もなしに文字が書けるとはびっくりだ。後で聞くと、この中の細い管にインクをいれてあるらしい。
「チドゥルか?」
「ち・づ・る! 千鶴。sousand cranesだから」
「sousand cranes?」
千のcraneとはいったいなんだ。意味が分からん。
「あのね、あたしの国の文字は漢字って言ってね、その文字一つ一つが意味を持ってるの。たとえば千鶴の鶴は、本当はもう少し短いらしいけど、千年生きる言われていて、長生きするようにって願いがこめられているんだ」
すると、Chiduruはまことに興味深い話をする。
「ほう、文字自体が意味を持つのか。まるで魔道語のようだな。
魔道語は意味だけでなく力も持っているのだが」
普段会話している言葉に力があるとは。だからチキュウはあのように不思議なことに満ちているのか。
「あ、それ日本にもそういう考え方あるよ。言霊って言うんだ。言葉自体が意志をもってるって。
あたしもね、書いているキャラに引きずられることあるから、何となく解るし」
するとそれを聞いたChiduruは、目を輝かせてそう言った。キャラという言葉は解らなかったが、書くというので聞いてみると、仕事ではないが伽を紡いでいるという。
Chiduruは鞄の中から更に小さな鞄を取り出した。中には、『アクセス』で見た、極小サイズの光る箱が入っていた。だが、Chiduruはその箱を軽くなでながらため息をつく。
【異世界トリップ顛末記、オイシイんやけどな……予備の電池も入ってるけど、そやから言うてそんなに長いこと保たへんやろからなぁ】
と、あちらの言葉でつぶやく。
しかし、
【そや、千鶴は無理かもしらんけど、Cheezeやったらいけるんちゃうん。Cheezeは英語やもんなぁ。
こっちにチーズがあらへんかったらあれやけど】
と言うと、急に生き生きとした笑顔になって
ハンナに、
「ねぇ、Cheezeなら言える? あたし掲示板のハンドルネームはCheezeだったからそれでもいいよ」
と言った。掲示する板? 国のおふれを掲げる公告書の掲示のことだろうか。そんなものに一般人が気軽に名を冠して良いものなのか。本当にChiduruの世界は難解だ。
まぁ、チーズはこの世界にもある食べ物だからな。と言うか、後で聞いてみると、魔物の名はほとんど知らなかったが、食べ物など生活にかかわるものはほぼ同じだった。
そして、Chiduru改めチーズは、その後も執拗にハンナを説得して、ついにハンナに息子ヨエルの子供の頃の服を持ってこさせた。
まぁいい、チーズはそれでなくても魔力垂れ流し状態だ。下手に女の格好をさせていて、それを妙齢の男になど見られたら禄なことがない。ならば、男の格好をさせておく方が何かと安心だろう。
俺はそれがどういう感情なのか理解せぬままそう思っていつしか笑んでいた。
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