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12.黒のローブ
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窓の外の影が目に入った瞬間、わたしは後ろに飛び退いていた。窓枠が強く蹴られ、ガラスが飛び散る。とっさに手に取った火のついていないランプを投げつけたものの、床に叩き落された。
部屋に入ってきたのは黒いローブの人間だった。花祭りで見覚えのある姿だ。顔が分からないので同一人物であるかまでは判断できないが、やはりあの時に目を付けられたようだ。
「……こんな時間に女性の部屋に押しかけるなんて、失礼じゃない?」
言いながら背後にある扉の位置を手探りで確認する。扉を開けて階段を駆け下り、店から外に助けを求める――取るべき行動はそれで間違いないはずだ。
相手はわたしより大柄だが、動きが鈍いどころか俊敏そうだった。わたしの方へと体を向けたっきり何かしてくる様子は今のところなさそうだが、わたしと同じように隙を見計らっているとしか思えない。
じっと睨んでいると、そろりとわたしを探るように魔力が伸びてきた。これは覚えがある。花祭りの時と、同じだ。あの時の人間と同じ人物ならば、今逃げている不審者は主要な騎士団と魔術師団を動かすための囮だったのかもしれない。
わたしの部屋に別の人間がいるというのはもう騎士団と魔術師団の人々が伝言しているはずだ。外から騒ぐ声が聞こえる。店の扉を開けようとしてくれているのだろうが、生憎徹底的に防犯対策はしているので、簡単に開けることはできないだろう。裏目に出てしまった。部屋の窓だって特殊な鍵を使うことで全体を防御していた。それをいとも簡単に壊したこの人物の危険さは、嫌でも分かる。
「やはり、不死鳥の加護を受けていたか」
「何のことか分からないわ。……っていうのは通じなさそうね」
不死鳥の加護――不死鳥に限らず、聖獣はごくまれに気に入った人間に加護を与えることがある。
加護とは何か、と長年研究する魔術師もいるくらいなので、存在こそ知られているものの謎が多い加護なのだが、要は単純に魔力量が増えるものだと思えばいい。聖獣が人間に魔力を分け与えることによって、本来扱いきれる魔力の絶対量が増えるのだ。それによって高度な魔術を使うことが出来るようになるし、戦闘でも魔力切れを起こすことが極端に減り、戦力にもなる。
もちろん使い方を知らなければ、宝の持ち腐れである。
わたしの身近な人物だと、ゼーレがこの加護を受けた者に近い。近いだけで全く同じではないから、不思議であるのだが。
わたしが不死鳥の加護を受けている人間であることを確信した言い草は、しかし最悪の展開にはならなさそうで内心安心した。一番気付かれてはいけないのは、わたし自身が不死鳥であるということだ。不死鳥の加護を受けている人間を狙うような相手だ。本来の目的は、不死鳥そのものの可能性もある。
先に動いたのは相手だった。伸びてきた手を払い落とす。だがそれで諦めるわけもなく。ならばと音もなく近寄ってきて、今度は確実に捕まえようとしたのだろう、わたしに魔力をぶつけてきた。
詠唱がないということは、どこかに呪文を縫い付けてあるか、魔術具を持っているのか……いずれにせよ、不死鳥の魔力を多少使ってでも防がねばならない。
魔術に支配されるより先に、より強い魔力をぶつけてそれを相殺した。次の魔術が飛んで来る前に相手を突き飛ばし、一瞬の隙を作る。その隙を使って、男が入ってきた窓に手をかけた。うまく木枠ごとふっ飛ばしてくれたおかげで、ガラスの残りに気を使う必要もない。
「逃がすものか」
「こっちこそ、簡単に捕まってたまるかっての!」
再び男がこちらに駆け寄ってくる前に、わたしは手に力を込めて窓から飛び出した。
変な体勢で飛び出してしまったから、うまく受け身は取れそうにない。騎士たちの悲鳴が今度こそ響いたが、わたしは石畳にぶつかる前に魔力を放出させた。
叩きつけられる直前にわずかに体が静止した。すぐにまた石畳に落ちることになったが、一度止まったことによってそこまで痛くはないし、怪我もなさそうだ。
「アサヒ!」
名前が呼ばれた方を見てみると、軽鎧に身を包んだドルガーと、真紅のローブをはためかせるゼーレの姿があった。
「ドルガー様、ゼーレ様!」
「無事か、アサヒ」
「ええ、なんとか」
「ドルガー、アサヒを連れて一旦引け。あのローブの人間……私が相手する」
囮の方を追いかけていたと思ったが、いつの間にかこっちに来てくれていたらしい。ドルガーの手を借りて立ち上がるわたしの前に、真紅が立つ。ゼーレはわたしを庇うように立ちふさがり、部屋からこちらを見下ろしている男へと目を向けていた。
「囮は失敗したか」
「我々を甘く見るな。……と言いたかったが、あの囮は十分いい働きをしていたな」
「ほう? なら何故、おれの狙いがその娘だと分かった」
「説明するはずないだろう?」
「そりゃあ、そうか。さて、作戦も失敗したことだし、おれは去るとしよう」
ドルガーに支えられながら男からじりじりと距離を置いている間に、ゼーレは底冷えするような声で男と応酬していた。怒っている。きっといつもと変わらぬ表情をしたまま。
男が手を掲げるのが見えた。青白い光が手のひらに集まっていき、すぐにそれは矢の形を取る。矢にしては太く、小さな槍にも近いそれは氷でできているようだ。それを躊躇いなく男はゼーレへと投げつけた。
あれくらいゼーレなら余裕で打ち消すことが出来るだろう。彼は同じように手を掲げ、炎の壁を作り氷の矢を一瞬で溶かした。
(……あ、逃げられる)
広げたままの魔力を追うと、ゼーレが氷の矢に対処している間に男は魔力を抑えた。暗闇の中するりと家から出て、屋根の上を掛けていく。
「逃がすな! 追いかけろ!」
「深追いはしすぎないようにしておけ、ドルガー。あの男はもちろん、囮ですら相当な魔力を持っている」
ゼーレはコツコツと石畳を鳴らして近付いてきた。ゼーレとドルガーの周りは慌ただしく働いており、これから自警団と共に逃げた男の行方を探すのだろう。支えてくれていたドルガーに礼を言ってから離れ、ゼーレにも礼を言う。
「ゼーレ様もドルガー様も、助けに来てくださってありがとうございます。……よく、わたしのところに来たのが本命だって分かりましたね?」
「ああ、そりゃあ、なぁ……」
「……勘、というのは信用しないのだが、今回はそう言わざるをえない。恐らくこれのせいだろう」
ゼーレがローブの下から取り出したのは、わたしがドルガーに預けておいた不死鳥の灰もどきが入った瓶だった。それが一体どうしたというのだ、とゼーレに無言で続きを促すと、彼は肩をすくめて言った。
「私にもよく分かっていないが、私とドルガー共に、狙いはアサヒだと唐突に思ったのだ」
「ゼーレと同じく、だ。俺たちだけならともかく、俺とゼーレとアサヒってなると、真っ先に思い浮かぶのがこれしかねぇんだよ」
どうやら多少込められているわたしの加護が、いいように発動してくれたらしい。ありがたいのだが、まさかわたしが無自覚だったとはいえ、不死鳥直々に二人を呼び寄せたなどとは思いもよらないだろう。
「ともかく、情報が何もない現状あの男も囮もどこに逃げるかも分からない。……が」
わずかであるが空が薄ら明るくなりつつあるため、その口角がわずかに上がっているのが分かる。ひくりとわたしの口元が引きつった。
「その情報を持っている人物がここにいるというのは、実に僥倖だな」
これは洗いざらい話さなければならなさそうだ。……でも、もとより話はするつもりだったし、情報が欲しいのはわたしもだ。
とりあえず。
「……せめて仮眠を取らせてください……」
邪魔された分の睡眠時間くらい、確保させて欲しい。
部屋に入ってきたのは黒いローブの人間だった。花祭りで見覚えのある姿だ。顔が分からないので同一人物であるかまでは判断できないが、やはりあの時に目を付けられたようだ。
「……こんな時間に女性の部屋に押しかけるなんて、失礼じゃない?」
言いながら背後にある扉の位置を手探りで確認する。扉を開けて階段を駆け下り、店から外に助けを求める――取るべき行動はそれで間違いないはずだ。
相手はわたしより大柄だが、動きが鈍いどころか俊敏そうだった。わたしの方へと体を向けたっきり何かしてくる様子は今のところなさそうだが、わたしと同じように隙を見計らっているとしか思えない。
じっと睨んでいると、そろりとわたしを探るように魔力が伸びてきた。これは覚えがある。花祭りの時と、同じだ。あの時の人間と同じ人物ならば、今逃げている不審者は主要な騎士団と魔術師団を動かすための囮だったのかもしれない。
わたしの部屋に別の人間がいるというのはもう騎士団と魔術師団の人々が伝言しているはずだ。外から騒ぐ声が聞こえる。店の扉を開けようとしてくれているのだろうが、生憎徹底的に防犯対策はしているので、簡単に開けることはできないだろう。裏目に出てしまった。部屋の窓だって特殊な鍵を使うことで全体を防御していた。それをいとも簡単に壊したこの人物の危険さは、嫌でも分かる。
「やはり、不死鳥の加護を受けていたか」
「何のことか分からないわ。……っていうのは通じなさそうね」
不死鳥の加護――不死鳥に限らず、聖獣はごくまれに気に入った人間に加護を与えることがある。
加護とは何か、と長年研究する魔術師もいるくらいなので、存在こそ知られているものの謎が多い加護なのだが、要は単純に魔力量が増えるものだと思えばいい。聖獣が人間に魔力を分け与えることによって、本来扱いきれる魔力の絶対量が増えるのだ。それによって高度な魔術を使うことが出来るようになるし、戦闘でも魔力切れを起こすことが極端に減り、戦力にもなる。
もちろん使い方を知らなければ、宝の持ち腐れである。
わたしの身近な人物だと、ゼーレがこの加護を受けた者に近い。近いだけで全く同じではないから、不思議であるのだが。
わたしが不死鳥の加護を受けている人間であることを確信した言い草は、しかし最悪の展開にはならなさそうで内心安心した。一番気付かれてはいけないのは、わたし自身が不死鳥であるということだ。不死鳥の加護を受けている人間を狙うような相手だ。本来の目的は、不死鳥そのものの可能性もある。
先に動いたのは相手だった。伸びてきた手を払い落とす。だがそれで諦めるわけもなく。ならばと音もなく近寄ってきて、今度は確実に捕まえようとしたのだろう、わたしに魔力をぶつけてきた。
詠唱がないということは、どこかに呪文を縫い付けてあるか、魔術具を持っているのか……いずれにせよ、不死鳥の魔力を多少使ってでも防がねばならない。
魔術に支配されるより先に、より強い魔力をぶつけてそれを相殺した。次の魔術が飛んで来る前に相手を突き飛ばし、一瞬の隙を作る。その隙を使って、男が入ってきた窓に手をかけた。うまく木枠ごとふっ飛ばしてくれたおかげで、ガラスの残りに気を使う必要もない。
「逃がすものか」
「こっちこそ、簡単に捕まってたまるかっての!」
再び男がこちらに駆け寄ってくる前に、わたしは手に力を込めて窓から飛び出した。
変な体勢で飛び出してしまったから、うまく受け身は取れそうにない。騎士たちの悲鳴が今度こそ響いたが、わたしは石畳にぶつかる前に魔力を放出させた。
叩きつけられる直前にわずかに体が静止した。すぐにまた石畳に落ちることになったが、一度止まったことによってそこまで痛くはないし、怪我もなさそうだ。
「アサヒ!」
名前が呼ばれた方を見てみると、軽鎧に身を包んだドルガーと、真紅のローブをはためかせるゼーレの姿があった。
「ドルガー様、ゼーレ様!」
「無事か、アサヒ」
「ええ、なんとか」
「ドルガー、アサヒを連れて一旦引け。あのローブの人間……私が相手する」
囮の方を追いかけていたと思ったが、いつの間にかこっちに来てくれていたらしい。ドルガーの手を借りて立ち上がるわたしの前に、真紅が立つ。ゼーレはわたしを庇うように立ちふさがり、部屋からこちらを見下ろしている男へと目を向けていた。
「囮は失敗したか」
「我々を甘く見るな。……と言いたかったが、あの囮は十分いい働きをしていたな」
「ほう? なら何故、おれの狙いがその娘だと分かった」
「説明するはずないだろう?」
「そりゃあ、そうか。さて、作戦も失敗したことだし、おれは去るとしよう」
ドルガーに支えられながら男からじりじりと距離を置いている間に、ゼーレは底冷えするような声で男と応酬していた。怒っている。きっといつもと変わらぬ表情をしたまま。
男が手を掲げるのが見えた。青白い光が手のひらに集まっていき、すぐにそれは矢の形を取る。矢にしては太く、小さな槍にも近いそれは氷でできているようだ。それを躊躇いなく男はゼーレへと投げつけた。
あれくらいゼーレなら余裕で打ち消すことが出来るだろう。彼は同じように手を掲げ、炎の壁を作り氷の矢を一瞬で溶かした。
(……あ、逃げられる)
広げたままの魔力を追うと、ゼーレが氷の矢に対処している間に男は魔力を抑えた。暗闇の中するりと家から出て、屋根の上を掛けていく。
「逃がすな! 追いかけろ!」
「深追いはしすぎないようにしておけ、ドルガー。あの男はもちろん、囮ですら相当な魔力を持っている」
ゼーレはコツコツと石畳を鳴らして近付いてきた。ゼーレとドルガーの周りは慌ただしく働いており、これから自警団と共に逃げた男の行方を探すのだろう。支えてくれていたドルガーに礼を言ってから離れ、ゼーレにも礼を言う。
「ゼーレ様もドルガー様も、助けに来てくださってありがとうございます。……よく、わたしのところに来たのが本命だって分かりましたね?」
「ああ、そりゃあ、なぁ……」
「……勘、というのは信用しないのだが、今回はそう言わざるをえない。恐らくこれのせいだろう」
ゼーレがローブの下から取り出したのは、わたしがドルガーに預けておいた不死鳥の灰もどきが入った瓶だった。それが一体どうしたというのだ、とゼーレに無言で続きを促すと、彼は肩をすくめて言った。
「私にもよく分かっていないが、私とドルガー共に、狙いはアサヒだと唐突に思ったのだ」
「ゼーレと同じく、だ。俺たちだけならともかく、俺とゼーレとアサヒってなると、真っ先に思い浮かぶのがこれしかねぇんだよ」
どうやら多少込められているわたしの加護が、いいように発動してくれたらしい。ありがたいのだが、まさかわたしが無自覚だったとはいえ、不死鳥直々に二人を呼び寄せたなどとは思いもよらないだろう。
「ともかく、情報が何もない現状あの男も囮もどこに逃げるかも分からない。……が」
わずかであるが空が薄ら明るくなりつつあるため、その口角がわずかに上がっているのが分かる。ひくりとわたしの口元が引きつった。
「その情報を持っている人物がここにいるというのは、実に僥倖だな」
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