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本編
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そういえば今日は、悪役令嬢と初めて対面する日だったわね。
授業と授業の合間の休憩時間、わたしは特に意味はないがなんとなく、レヴォン様と初めて出会ったあの庭園へ行かなければいけない気がしてそこへ足を運んだ。
少し意識がぼーっとしていて、目の前にベンチがあることに気づき腰掛けた。そしてホッと息を吐くと同時に、そのことを突然思い出したのだ。
だからといってそこから離れるつもりはないし、むしろ離れてはならないと思っている。私の願望を叶えるために、この出来事もしっかりこなさなければならない。
大丈夫、台詞はしっかり覚えてる。私がどんな表情で、立ち振る舞いをしていたかも、なんとなくだけど覚えてる。
視界の端に、銀髪の令嬢の姿を捉える。その方が私の方に近づいてきていることに気づくが、そのことに気づいて反応してはいけない、と思い気づかない振りをしてベンチに腰をおろしたまま動かなかった。
ゆっくりとそのほとんど音が聞こえないほどに静かな足音が近づいて来るとともに、私の心臓の音も少しずつ大きくなる。
怖くはない、全く。今日、私に近づく彼女がここに来るだろうと知っていたから。そしてこれから彼女が私に、何と声をかけ、どういう立ち振る舞いで話をするのかも。
「貴方、軽々しく私のレヴォン様に近づかないでくださりませ。あの方は私の婚約者ですのよ?」
ああ、ほら来た。言葉も立ち振る舞いも、何も変わってない。こんなことを言うなんて、貴方、王太子の婚約者に向いてないのでは?
心の中では毒を吐き、本当はそう言ってやりたがったがそれを言ってしまえば、うまくいかないことはすでにわかっている。
私は仕方なく、怯えているような表情を取り繕い、彼女を下から見上げながら言葉を返す。
「『あの、私から話しかけたことはないのですが…』」
「そんなわけないでしょう?レヴォン様は同じ女性に何度も話しかけたりするような方ではございませんわ」
私の言葉がお気に召さなかったのか、彼女は頬を赤らめ、もともとつり上がり気味の目をさらに吊り上げ私を睨み、怒りを込めた言葉を発した。
びくり、と自分の肩を震えさせる。前々世の自分はこのタイミングで、肩を震えさせていた…はずだ。あの時は故意ではなかったためにほとんど記憶はないが。
貴方の目は腐っていらっしゃるのかしら、と言ってやりたくなった。
"レヴォン様は同じ女性に何度も話しかけたりするような方ではございません"?
貴方は何年もレヴォン様の婚約者をしていたというのに、ちゃんと見ていなかったのだろうか。
レヴォン様が貴方に対して愛情を持っているというわけでもないのに、貴方のために同じ女性に何度も話しかけないとでも思っていらっしゃるの?だとしたら相当なお馬鹿さんね。
心の中で再び彼女を馬鹿にするが、まだ話は続いているためにそれは飲み込んでしまう。
「『そのように言われましても、本当のことですし…』」
「あな…」
「シュゼットの言う通りだよ、シェーヌ。彼女から話しかけてきたことはほとんどと言って良い程ない」
ほら、こうやって彼は婚約者の貴方ではなく私の味方になる。最初から、貴方の居場所なんてないのよ?
「シュゼットの言う通りだよ、シェーヌ。彼女から話しかけてきたことはほとんどと言って良い程ない」
授業の間の休憩時間、次の授業が移動教室であったために廊下を歩いていると、少し離れたところに見覚えのある2人の女性の姿が目に入った。
どちらも俺のよく知る人物ととてもよく似ていたが、2人に関わりはなかったはずだがと少し気になり、姿の見えた方へ近寄り様子を伺うと、あまり良くない雰囲気のようであった。
「そんなわけないでしょう?レヴォン様は同じ女性に何度も話しかけたりするような方ではございませんわ」
「そのように言われましても、本当のことですし…」
近づくと風もあってか会話が先程よりよく聞こえ、内容をはっきりと聞き取ることができた。
ところどころ聞こえてきた会話の内容からして、俺とシュゼットがよく話をしていることが気に入らず、話しかけるな、と注意をしているのだろうということを察することができた。
俺は女性の話し合いの間に割り込むのは良くないかと少し考えたが、雰囲気が先程よりも険悪になったことに気づき声を出したのだ。
俺は彼女らの方へ歩み寄ると、普通なら間に立つべきなのだろうが、足が勝手に動きなぜかシュゼットを庇うようにして立っていた。
……?なぜか?何がなぜかなのだろうか。話の内容からして責められているのは彼女だ。彼女を庇うのは当たり前ではないのか?何も間違ったことはしていないのではないか?
一瞬心に引っかかるものを感じたが、まあいいかとその考えをやめ、シェーヌの目を見つめた。
視線が絡み合い、心臓がどきりとなり胸のあたりが気持ち悪い。
彼女の目には少しの期待が浮かび上がっていたが、その奥には何もなく、ただ静かに俺を見つめているようにも見えた。それを見れば心臓のあるあたりから焦りと、罪悪感のようなものが浮かび上がってくる。
その感情は身に覚えがないのに、今までに何度も経験したことがあるような気持ち悪いもので、いつだっただろうかと思い出そうとした。
だがそれについて考え込むより先に俺と視線を合わせている彼女が言葉を発して現実に引き戻させる。
「…それは、本当ですの?」
「ああ、今そう言ったじゃないか」
現実に引き戻され、彼女の言葉を聞いた俺は、考えるよりも先に口が動いていた。俺はそれに違和感を感じず、言葉を発した時にはすでに、先程何か考えようとしていたこともすぐに忘れていた。
彼女の表情は先程より少し強張っていて、怖がっているように見えたためか謝りそうになる。だが俺の口から謝罪の言葉は出ることがなく、彼女が先に言葉を発した。
「…なぜ、彼女に話しかける必要があったのです」
「ただ話をしたかっただけだ。それ以外に理由なんてない」
彼女の目が悲しげに揺れ、何か言いたげに口を開くがすぐに閉ざされ、視線が俺から落とされた。その目は潤んでいて今にも溢れそうであり、何か言わなければならないような気がして口を開こうとするが、開くことができない。
「…そうなのですか。シュゼット様、誤解をしてしまい申し訳ございませんでした。失礼いたします」
俺が何かを言うより先に彼女が言葉を発し、そちらに気をとられると、俺は先程までの奮闘を再び忘れてしまっていた。
彼女の去って行く後ろ姿を見つめ、何かが喉に詰まって言わなければならない言葉があるような気になるが、その言葉が何かわからず、ただただ見つめ続ける。
忘れてしまっている気がする。何か、大事なこと。その"忘れてしまっている気がする"という感覚を、今までに何度も、感じたことがある気がする。だが、そのことについて考えた覚えはなくて、気持ち悪い。
「…レヴォン殿下はシェーヌ様と仲がよろしいとお聞きしたのですが、そうではないのですか?」
後ろに座っていた彼女が俺に話しかけてきて、込み上げてくる何かが俺の中から消えてしまう。
その代わりのように、俺の頭は急にふわふわし始め上手く頭が回らなくなる。
「……仲は悪くないとは思う。良いとも言えないけどね」
彼女に視線を移すことなく、俺は立ち去りすでに見えなくなってしまったシェーヌのいた場所を見つめ続けた。
そこから目を離したくなくて、離してはならないような気がして。
彼女に、何か言わなければならなかった気がして。
何かが違う、と思った。令嬢のいなくなった場所を見つめたまま動かない彼を見て。
台詞も間違わなかったし、立ち振る舞いも間違えていないはずだ。
ただ、座った場所から見える彼の姿を見ると、違うと思ってしまう。
彼が立っている。
よく考えてみれば、ただそれだけのことだった。
前々世の彼は彼女が立ち去った後、私の隣に腰を下ろし少しだけ会話をした。それが、今の彼はあの場から動かずじっと向こうを見つめている。
だからといって気にすることはないかと思った。ゲームでは彼が立っていたか座っていたかなんて伝えられていなかったし、台詞も流れもゲームと同じでおかしいことなど何一つない。
大丈夫だ、とまた心の中で呟く。
悪役令嬢との対面も上手くいった。彼の好感度も最近は少しずつ上がってきている。
大丈夫、上手くいく。
何度も何度も心の中で繰り返す。
でもなぜか、少し感じた違和感を拭いきることができず、胸がモヤモヤしていた。
私は何も、間違っていないはずだ。
授業と授業の合間の休憩時間、わたしは特に意味はないがなんとなく、レヴォン様と初めて出会ったあの庭園へ行かなければいけない気がしてそこへ足を運んだ。
少し意識がぼーっとしていて、目の前にベンチがあることに気づき腰掛けた。そしてホッと息を吐くと同時に、そのことを突然思い出したのだ。
だからといってそこから離れるつもりはないし、むしろ離れてはならないと思っている。私の願望を叶えるために、この出来事もしっかりこなさなければならない。
大丈夫、台詞はしっかり覚えてる。私がどんな表情で、立ち振る舞いをしていたかも、なんとなくだけど覚えてる。
視界の端に、銀髪の令嬢の姿を捉える。その方が私の方に近づいてきていることに気づくが、そのことに気づいて反応してはいけない、と思い気づかない振りをしてベンチに腰をおろしたまま動かなかった。
ゆっくりとそのほとんど音が聞こえないほどに静かな足音が近づいて来るとともに、私の心臓の音も少しずつ大きくなる。
怖くはない、全く。今日、私に近づく彼女がここに来るだろうと知っていたから。そしてこれから彼女が私に、何と声をかけ、どういう立ち振る舞いで話をするのかも。
「貴方、軽々しく私のレヴォン様に近づかないでくださりませ。あの方は私の婚約者ですのよ?」
ああ、ほら来た。言葉も立ち振る舞いも、何も変わってない。こんなことを言うなんて、貴方、王太子の婚約者に向いてないのでは?
心の中では毒を吐き、本当はそう言ってやりたがったがそれを言ってしまえば、うまくいかないことはすでにわかっている。
私は仕方なく、怯えているような表情を取り繕い、彼女を下から見上げながら言葉を返す。
「『あの、私から話しかけたことはないのですが…』」
「そんなわけないでしょう?レヴォン様は同じ女性に何度も話しかけたりするような方ではございませんわ」
私の言葉がお気に召さなかったのか、彼女は頬を赤らめ、もともとつり上がり気味の目をさらに吊り上げ私を睨み、怒りを込めた言葉を発した。
びくり、と自分の肩を震えさせる。前々世の自分はこのタイミングで、肩を震えさせていた…はずだ。あの時は故意ではなかったためにほとんど記憶はないが。
貴方の目は腐っていらっしゃるのかしら、と言ってやりたくなった。
"レヴォン様は同じ女性に何度も話しかけたりするような方ではございません"?
貴方は何年もレヴォン様の婚約者をしていたというのに、ちゃんと見ていなかったのだろうか。
レヴォン様が貴方に対して愛情を持っているというわけでもないのに、貴方のために同じ女性に何度も話しかけないとでも思っていらっしゃるの?だとしたら相当なお馬鹿さんね。
心の中で再び彼女を馬鹿にするが、まだ話は続いているためにそれは飲み込んでしまう。
「『そのように言われましても、本当のことですし…』」
「あな…」
「シュゼットの言う通りだよ、シェーヌ。彼女から話しかけてきたことはほとんどと言って良い程ない」
ほら、こうやって彼は婚約者の貴方ではなく私の味方になる。最初から、貴方の居場所なんてないのよ?
「シュゼットの言う通りだよ、シェーヌ。彼女から話しかけてきたことはほとんどと言って良い程ない」
授業の間の休憩時間、次の授業が移動教室であったために廊下を歩いていると、少し離れたところに見覚えのある2人の女性の姿が目に入った。
どちらも俺のよく知る人物ととてもよく似ていたが、2人に関わりはなかったはずだがと少し気になり、姿の見えた方へ近寄り様子を伺うと、あまり良くない雰囲気のようであった。
「そんなわけないでしょう?レヴォン様は同じ女性に何度も話しかけたりするような方ではございませんわ」
「そのように言われましても、本当のことですし…」
近づくと風もあってか会話が先程よりよく聞こえ、内容をはっきりと聞き取ることができた。
ところどころ聞こえてきた会話の内容からして、俺とシュゼットがよく話をしていることが気に入らず、話しかけるな、と注意をしているのだろうということを察することができた。
俺は女性の話し合いの間に割り込むのは良くないかと少し考えたが、雰囲気が先程よりも険悪になったことに気づき声を出したのだ。
俺は彼女らの方へ歩み寄ると、普通なら間に立つべきなのだろうが、足が勝手に動きなぜかシュゼットを庇うようにして立っていた。
……?なぜか?何がなぜかなのだろうか。話の内容からして責められているのは彼女だ。彼女を庇うのは当たり前ではないのか?何も間違ったことはしていないのではないか?
一瞬心に引っかかるものを感じたが、まあいいかとその考えをやめ、シェーヌの目を見つめた。
視線が絡み合い、心臓がどきりとなり胸のあたりが気持ち悪い。
彼女の目には少しの期待が浮かび上がっていたが、その奥には何もなく、ただ静かに俺を見つめているようにも見えた。それを見れば心臓のあるあたりから焦りと、罪悪感のようなものが浮かび上がってくる。
その感情は身に覚えがないのに、今までに何度も経験したことがあるような気持ち悪いもので、いつだっただろうかと思い出そうとした。
だがそれについて考え込むより先に俺と視線を合わせている彼女が言葉を発して現実に引き戻させる。
「…それは、本当ですの?」
「ああ、今そう言ったじゃないか」
現実に引き戻され、彼女の言葉を聞いた俺は、考えるよりも先に口が動いていた。俺はそれに違和感を感じず、言葉を発した時にはすでに、先程何か考えようとしていたこともすぐに忘れていた。
彼女の表情は先程より少し強張っていて、怖がっているように見えたためか謝りそうになる。だが俺の口から謝罪の言葉は出ることがなく、彼女が先に言葉を発した。
「…なぜ、彼女に話しかける必要があったのです」
「ただ話をしたかっただけだ。それ以外に理由なんてない」
彼女の目が悲しげに揺れ、何か言いたげに口を開くがすぐに閉ざされ、視線が俺から落とされた。その目は潤んでいて今にも溢れそうであり、何か言わなければならないような気がして口を開こうとするが、開くことができない。
「…そうなのですか。シュゼット様、誤解をしてしまい申し訳ございませんでした。失礼いたします」
俺が何かを言うより先に彼女が言葉を発し、そちらに気をとられると、俺は先程までの奮闘を再び忘れてしまっていた。
彼女の去って行く後ろ姿を見つめ、何かが喉に詰まって言わなければならない言葉があるような気になるが、その言葉が何かわからず、ただただ見つめ続ける。
忘れてしまっている気がする。何か、大事なこと。その"忘れてしまっている気がする"という感覚を、今までに何度も、感じたことがある気がする。だが、そのことについて考えた覚えはなくて、気持ち悪い。
「…レヴォン殿下はシェーヌ様と仲がよろしいとお聞きしたのですが、そうではないのですか?」
後ろに座っていた彼女が俺に話しかけてきて、込み上げてくる何かが俺の中から消えてしまう。
その代わりのように、俺の頭は急にふわふわし始め上手く頭が回らなくなる。
「……仲は悪くないとは思う。良いとも言えないけどね」
彼女に視線を移すことなく、俺は立ち去りすでに見えなくなってしまったシェーヌのいた場所を見つめ続けた。
そこから目を離したくなくて、離してはならないような気がして。
彼女に、何か言わなければならなかった気がして。
何かが違う、と思った。令嬢のいなくなった場所を見つめたまま動かない彼を見て。
台詞も間違わなかったし、立ち振る舞いも間違えていないはずだ。
ただ、座った場所から見える彼の姿を見ると、違うと思ってしまう。
彼が立っている。
よく考えてみれば、ただそれだけのことだった。
前々世の彼は彼女が立ち去った後、私の隣に腰を下ろし少しだけ会話をした。それが、今の彼はあの場から動かずじっと向こうを見つめている。
だからといって気にすることはないかと思った。ゲームでは彼が立っていたか座っていたかなんて伝えられていなかったし、台詞も流れもゲームと同じでおかしいことなど何一つない。
大丈夫だ、とまた心の中で呟く。
悪役令嬢との対面も上手くいった。彼の好感度も最近は少しずつ上がってきている。
大丈夫、上手くいく。
何度も何度も心の中で繰り返す。
でもなぜか、少し感じた違和感を拭いきることができず、胸がモヤモヤしていた。
私は何も、間違っていないはずだ。
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