DIYと異世界建築生活〜ギャル娘たちとパパの腰袋チート

みーくん

文字の大きさ
46 / 279
第三章

第九話

しおりを挟む
「…甲羅をくれる…って?」

あいつ…亀のふりした、中身トカゲとかなんかな?

そして時刻は無事上棟した夕刻に戻る…

娘達の証言によれば、巨大な亀が巨木を物凄い勢いでよじ登ってきて、方形屋根を投げ捨てて、
駆け降り居なくなった。
だそうだ。

「甲羅の下どうなってたん?」
モヤモヤして二人に聞くが、あっとゆう間の出来事だったので、よく覚えてない。
だそうだ。

➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

「いいぞー!がんばれー!」

ユラユラと宙に浮く屋根ユニット。

不思議なことに裏側亀のお腹側がない。

地上ではテティスが顔をこわばらせ、なにか我慢するような顔で鼻を赤くし、浮遊の魔法を使ってくれている。

ピッタリと骨組みの上に納まる鼈甲。

2階の床面積は、正方形で30坪。
下階の方が大きいので、バルコニー部分もあるがそこは含んでいない。

建物の一辺の長さは約10メートル。
甲羅屋根が被さり、軒先が約2メートル張り出ている。

「計画通り。」ニヤリ

暮れゆく夕陽に反射し、山吹色にキラキラと輝く。

それはそれは幻想的な光景。


屋根垂木と隅木にしっかり接着剤ネダボンド塗ったし、明日、破風板はふいた取り付けて雨樋とかやれば外は竣工でいいな。

「はーふー?」
トゥエラがコテンと首をかしげる。

「あの、屋根の先っちょに棒がいっぱい見えてるだろ?あそこに板をくっつけるわけさ。
ちなみに鼻隠しとも呼ぶんだぜ?」

「ふーん」

どうでもよさそうであった。

浮遊魔法で疲れたテティスは、遠くで自分の鼻を隠している。

「微笑ましい…」

うっすら寒くなってきたので、屋内に入ることにする。
まだ内装は終わってないので、風呂は外の仮設ユニットバスに行くしかないが…

「隙間風もないし、もうここで寝てもよさそうだな、ベッドもないが…」

子供たちを風呂に向かわせ、夕食の段取りを始める。

システムキッチンを召喚してみると…
どうゆうわけか、水もお湯も出るし火もつくので…

「鍋でも作るか、簡単だし。」

ガス台に土鍋を置き、白菜その辺でむしったっぽい野菜を一枚づつ剥がしよく洗う。その上に巨人ブタバラ肉を薄切りにしたやつと斜めに切ったネギを置く。白菜、豚バラ、ネギと順番に重ねる。
手で少しおっぺしてから、取りやすい大きさに切り、断層が見えるように鍋の中に入れる。
昆布だし、酒、醤油をだいたいで入れ蓋をして15分くらい煮る。
せりも森に生えてたので、切って散らす。
全体に柚子の皮を刻んだやつをばら撒き完成。

素手あちーけど土鍋へいきをテーブルの上のカセットコンロへ運ぶ。
娘達のリンゴジュースを用意して、取り皿と箸を並べて、危ないのでよそって取り分けてやる。

空の缶酒を捨て、氷たっぷりのジョッキに焼酎大五郎を注ぎ、頂きます♪

はふはふとうまそうに食べる娘達。
口に合ったようで良かった。
テティスは箸でミルフィーユ豚バラを器用に掴む。
トゥエラには難しそうだったので、先割れスプーンを出してやった。
ちょっとコッテリしたが、ゆずの風味で箸が進む。酒も進む。

〆はうどんかなーと思っていたが、鍋のスープが思ってたより多く残ってる事に気づき、「こりゃアレぶっこむか」
釧路二番インスタントラーメンの麺だけを鍋へ投入。

安っぽい麺だが、こいつには特性がある。
鍋の出汁をどんどん吸収し、めっちゃ美味しく茹る。
ちゅるちゅると大好評の夕食が終わる。

➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖

なんとなく違和感があり、風呂場予定の部屋にユニットバスを召喚すると…

完成品が現れ、湯船にお湯まで溜まっていた。

「外に仮設で組んだ時は部品が出てきたよなぁ…」

俺が携わった現場の道具や資材が召喚される…
つまりパーツでも完成品でも出るってことか…?

まさかと思い、昔造った建売住宅を…腰袋から出そうとして…やめた。

「恐ろしいわ…」

腰袋の底に、玄関ドアのようなものが…見えた気がした…

家、間に合ってます。
しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

ユーヤのお気楽異世界転移

暇野無学
ファンタジー
 死因は神様の当て逃げです!  地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた

りゅう
ファンタジー
 異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。  いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。  その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。

【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎

アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。 この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。 ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。 少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。 更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。 そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。 少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。 どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。 少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。 冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。 すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く… 果たして、その可能性とは⁉ HOTランキングは、最高は2位でした。 皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°. でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )

異世界は流されるままに

椎井瑛弥
ファンタジー
 貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。  日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。  しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。  これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。

転生したら王族だった

みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。 レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……

処理中です...