171 / 279
第八章
第十八話
しおりを挟む
とりあえず、おっさんの目的地には辿り着いた。
ここにどんな化け物が現れるのか…
それはまったく判らないが、
少なくともキビが採集出来るということに疑いはない。
リリがそう言うのだから。
あとは、ここに転移する為の拠点を設ければいいのだが…
おっさんはいまいちピンとこない。
例えば、木の杭を一本地面に打ち付ければ…転移できるのだろうか?
…それはさすがに建築物にはならないか。
だが、スチール物置を簡単に組み立てて据えるのは…?
なにが建築物となるのか、
…たぶん…建築法とか、そういうことではないのだろう。
時刻はわからないが、そろそろ──
腹っ減らし達が騒ぎ出す頃合いかもしれない。
今からここに、物置なり車庫なりを建て始めたら──
きっと日が暮れる。
いや、夜どころか……
魔物に囲まれて肝試し合宿が始まるかもしれん。
もちろん、自宅に帰るだけなら今すぐでも転移はできる。
だが──
もうアレだけは勘弁してほしい。
あの、“森林ドリフト地獄”。
できることなら二度と味わいたくない。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
おっさんは、徐に腰袋から、土嚢袋を一つ取り出した。
中身は──ただの砂。
魔力入りでもなんでもない、どこにでもある普通のやつ。
けれど、おっさんはそれを静かに足元にこぼすと、
しゃがみ込み、小さな山を形作りはじめた。
まるでお砂場遊び。
──だが、その所作にはどこか、神事めいた重さがある。
砂山を整え終えると、一歩下がってリリと並ぶ。
言葉は、ない。
二礼──深く頭を垂れる。
二拍──パン、パン、と手を鳴らす。
一礼──心から祈るように、もう一度。
そして、おっさんは静かに、砂山の頂にスコップを刺した。
これは、「地鎮祭」と呼ばれる儀式。
これからこの地に建物を建てます──
どうか、工事の安全と、無事の竣工をお護りください。
そんな、土地の神様への報連相である。
昨今の若者たちのような、
放置・連休・早退とは、まるで違う。
これは、現場に生きたおっさんの“礼儀”だった。
「──よし、帰っぺか。」
隣の女性を見れば、
何の儀式か意味もやり方もわからぬまま、
とりあえずおっさんの動きを真似し、
ぺこぺこ、ぱんぱん、としていたリリが…
「……」
丸い目をさらに丸くして、おっさんを見つめていた。
「あの……いまのは?」
一体私は何をやらされたのか?という顔で、
異世界のデータベースにも存在しない儀式を問いかける。
「こりゃな、ここさ住む神さんに、どーもね、って挨拶しておくやつなんだっぺ。」
ぽかん、と口を開けたリリ。
──やっぱり旦那様の知識は、いまだによくわからない。
けど、不思議と。
胸のあたりが、少しだけポカポカするような──そんな気がした。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
夕暮れのホビットたちの街。
昼間に照りつけた太陽の余熱が石畳を焼きつづけ、
魔法の恩恵を受けられない住民たちは、
桶で水を撒きながら、一時の涼を求めていた。
通りを見下ろすように建てられた、大きな冒険者ギルド。
その影は、街の石畳を長く伸びながら──
今日という一日の終わりを、静かに告げていた。
そこへ一台──
異世界には似つかわしくない、唸るエンジン音を響かせながら、
馬に引かれぬ小さな馬車……いや、ミニクーパーが、
石畳をガポガポと鳴らしつつ、ギルドの玄関先へ滑り込んだ。
おっさんとリリは、無事に樹海での探索を終え、街へと帰還した。
ギルドに立ち寄ったのは、冒険者カードを更新して下さいと、リリに頼まれたからだ。
謎の水晶玉の上に謎のカードを晒すと、謎の技術により、おっさんの活動の一部始終が記録されるらしい。
しかし、みーくんのいた山から帰って来てからは、これといって大工くらいしかしてなかったような気がするのだが…
すると、どこに居たのか傍からギルドマスターが覗き込んできた。
「あ…あんたここ数日の間に、港町に行って…樹海の中心部まで移動して、ここへ帰ってきたのか…?
とんでもない魔法使いだったのか?」
おっさんのプライバシーはまる裸であった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
「魔法なんてよ…煙草の火すらつけらんねぇべよ。」
と、おっさんは肩をすくめて笑った。
カードの中の記録なんざ気にせず、もう帰ることにする。
今日は卵を拝借しただけだし、食材は確保してないが——
まぁ冷凍庫の奥に、魔物の肉でも転がってんべ。
「今夜は何こさえっぺなぁ…」
などと考えながら玄関に着く。
扉を開ければ、めんこい娘たちと、王女、近衛騎士が揃って迎えてくれる。
……が、その背後。
チカチカと目にくる、謎のギラつきが空間に鎮座していた。
「おとーさん!みてみてみてみてー!」
トゥエラが鳩尾にタックルしてきた。
ゲフリ…少々よろめくがしっかり抱き留める。
「見てコレ!?パーパ昇天案件っしょ!?
ネ申爆誕☆ギラギラハピネスこーりんぐ~~!!」
テティスはその謎のギラつく板の上で足を組んで座っている。
丸見えのトライアングルゾーンからは…目を逸らす。
それは、家のど真ん中に立てた、雰囲気のいい大黒柱を囲うように扇状の板が等間隔に登っていた。
おっさんもプロな訳で、みれば螺旋階段であることはわかる。
解るのだが……「これ、浮いてんのけ??」
「勇者様、こちらは皆様が力を合わせてお造りになられたのでございますわよ」
パステルは優しくおっさんに寄り添う。
「親方、どうでしょうか?私が乗ってみても強度は大丈夫だったのですが…」
セーブルもやり切ったような満足げな顔をしている。
おっさんは、恐る恐るその段板を手で撫ででみると…
ツヤッツヤだった。
要領としては、レジンテーブルのような物か?
だが──
澄んだコーティングの中には、星やハート、宝石のような煌めきが散りばめられていた。
全体的には、キラキラとした……なんというか、あれだ。
ラメェ、というんだったか?
まるで天の川を閉じ込めたかのような輝きに、
どこかで見たことのある既視感が脳裏をよぎる。
──あれけ!?ネイルアートけ!?
おっさんは思わず声を上げ、
眼前の段板に、驚愕せざるを得なかった。
「これは……登ってもよろしいのですか?」
リリが背後から、そっと問いかける。
「だいじょーぶっしょ!さっきセー兄が跳ねたりしてたし~♪」
テティスは軽く手を振ってOKサイン。
おっさんとリリは靴を脱ぎ、一歩──ギラギラの段板へと足を踏み出した。
「……階段だ。」
おっさんには、大工としての長年の勘がある。
ちょっとでも傾いていれば気づくし、
踏み面と蹴上げの高さが均等でなければ、すぐに違和感を覚える。
けれど──
一段、また一段と上がっていくたびに、
その足取りはどこまでも自然で、軽やかで。
「……すげーんでねぇの、これ。
見たこともねぇべ、こんな階段……」
ぽつりと漏れたその言葉は、
おっさんの心からの感嘆だった。
そう言えば──
あの女神像のある神殿でも、階段は宙に浮いていた気がする。
異世界なんだから、まぁ魔法で何でもアリなのだろう。
そんなことをぼんやり考えながら、屋上の露天風呂の高さまで登りきり、そして慎重に降りてきた。
「すげーなぁ……こりゃ、テティスが魔法で浮かしてんのけ?」
おっさんが感心して尋ねると──
「ぶっぶ~~~!!違うしー!?マジ下のチビモンスターの仕業だしぃ」
テティスは頬をふくらませ、ギラついた段板の上でプンスカ不貞腐れる。
「おとーさん、こーやってほるんだよ~~~!」
どこから出したのかノミを振り回しながら、トゥエラがヒョイと宙に舞い──
そして、カン! カン! カツーン……と、
まるでそこに地面があるかのように、
空に──ノミを突き立てて、穴を掘りはじめたのだった。
「まほう……じゃ……ねぇん? だっぺか……?」
おっさんの頭に、?が浮かぶ。
意味不明である。
ここにどんな化け物が現れるのか…
それはまったく判らないが、
少なくともキビが採集出来るということに疑いはない。
リリがそう言うのだから。
あとは、ここに転移する為の拠点を設ければいいのだが…
おっさんはいまいちピンとこない。
例えば、木の杭を一本地面に打ち付ければ…転移できるのだろうか?
…それはさすがに建築物にはならないか。
だが、スチール物置を簡単に組み立てて据えるのは…?
なにが建築物となるのか、
…たぶん…建築法とか、そういうことではないのだろう。
時刻はわからないが、そろそろ──
腹っ減らし達が騒ぎ出す頃合いかもしれない。
今からここに、物置なり車庫なりを建て始めたら──
きっと日が暮れる。
いや、夜どころか……
魔物に囲まれて肝試し合宿が始まるかもしれん。
もちろん、自宅に帰るだけなら今すぐでも転移はできる。
だが──
もうアレだけは勘弁してほしい。
あの、“森林ドリフト地獄”。
できることなら二度と味わいたくない。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
おっさんは、徐に腰袋から、土嚢袋を一つ取り出した。
中身は──ただの砂。
魔力入りでもなんでもない、どこにでもある普通のやつ。
けれど、おっさんはそれを静かに足元にこぼすと、
しゃがみ込み、小さな山を形作りはじめた。
まるでお砂場遊び。
──だが、その所作にはどこか、神事めいた重さがある。
砂山を整え終えると、一歩下がってリリと並ぶ。
言葉は、ない。
二礼──深く頭を垂れる。
二拍──パン、パン、と手を鳴らす。
一礼──心から祈るように、もう一度。
そして、おっさんは静かに、砂山の頂にスコップを刺した。
これは、「地鎮祭」と呼ばれる儀式。
これからこの地に建物を建てます──
どうか、工事の安全と、無事の竣工をお護りください。
そんな、土地の神様への報連相である。
昨今の若者たちのような、
放置・連休・早退とは、まるで違う。
これは、現場に生きたおっさんの“礼儀”だった。
「──よし、帰っぺか。」
隣の女性を見れば、
何の儀式か意味もやり方もわからぬまま、
とりあえずおっさんの動きを真似し、
ぺこぺこ、ぱんぱん、としていたリリが…
「……」
丸い目をさらに丸くして、おっさんを見つめていた。
「あの……いまのは?」
一体私は何をやらされたのか?という顔で、
異世界のデータベースにも存在しない儀式を問いかける。
「こりゃな、ここさ住む神さんに、どーもね、って挨拶しておくやつなんだっぺ。」
ぽかん、と口を開けたリリ。
──やっぱり旦那様の知識は、いまだによくわからない。
けど、不思議と。
胸のあたりが、少しだけポカポカするような──そんな気がした。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
夕暮れのホビットたちの街。
昼間に照りつけた太陽の余熱が石畳を焼きつづけ、
魔法の恩恵を受けられない住民たちは、
桶で水を撒きながら、一時の涼を求めていた。
通りを見下ろすように建てられた、大きな冒険者ギルド。
その影は、街の石畳を長く伸びながら──
今日という一日の終わりを、静かに告げていた。
そこへ一台──
異世界には似つかわしくない、唸るエンジン音を響かせながら、
馬に引かれぬ小さな馬車……いや、ミニクーパーが、
石畳をガポガポと鳴らしつつ、ギルドの玄関先へ滑り込んだ。
おっさんとリリは、無事に樹海での探索を終え、街へと帰還した。
ギルドに立ち寄ったのは、冒険者カードを更新して下さいと、リリに頼まれたからだ。
謎の水晶玉の上に謎のカードを晒すと、謎の技術により、おっさんの活動の一部始終が記録されるらしい。
しかし、みーくんのいた山から帰って来てからは、これといって大工くらいしかしてなかったような気がするのだが…
すると、どこに居たのか傍からギルドマスターが覗き込んできた。
「あ…あんたここ数日の間に、港町に行って…樹海の中心部まで移動して、ここへ帰ってきたのか…?
とんでもない魔法使いだったのか?」
おっさんのプライバシーはまる裸であった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
「魔法なんてよ…煙草の火すらつけらんねぇべよ。」
と、おっさんは肩をすくめて笑った。
カードの中の記録なんざ気にせず、もう帰ることにする。
今日は卵を拝借しただけだし、食材は確保してないが——
まぁ冷凍庫の奥に、魔物の肉でも転がってんべ。
「今夜は何こさえっぺなぁ…」
などと考えながら玄関に着く。
扉を開ければ、めんこい娘たちと、王女、近衛騎士が揃って迎えてくれる。
……が、その背後。
チカチカと目にくる、謎のギラつきが空間に鎮座していた。
「おとーさん!みてみてみてみてー!」
トゥエラが鳩尾にタックルしてきた。
ゲフリ…少々よろめくがしっかり抱き留める。
「見てコレ!?パーパ昇天案件っしょ!?
ネ申爆誕☆ギラギラハピネスこーりんぐ~~!!」
テティスはその謎のギラつく板の上で足を組んで座っている。
丸見えのトライアングルゾーンからは…目を逸らす。
それは、家のど真ん中に立てた、雰囲気のいい大黒柱を囲うように扇状の板が等間隔に登っていた。
おっさんもプロな訳で、みれば螺旋階段であることはわかる。
解るのだが……「これ、浮いてんのけ??」
「勇者様、こちらは皆様が力を合わせてお造りになられたのでございますわよ」
パステルは優しくおっさんに寄り添う。
「親方、どうでしょうか?私が乗ってみても強度は大丈夫だったのですが…」
セーブルもやり切ったような満足げな顔をしている。
おっさんは、恐る恐るその段板を手で撫ででみると…
ツヤッツヤだった。
要領としては、レジンテーブルのような物か?
だが──
澄んだコーティングの中には、星やハート、宝石のような煌めきが散りばめられていた。
全体的には、キラキラとした……なんというか、あれだ。
ラメェ、というんだったか?
まるで天の川を閉じ込めたかのような輝きに、
どこかで見たことのある既視感が脳裏をよぎる。
──あれけ!?ネイルアートけ!?
おっさんは思わず声を上げ、
眼前の段板に、驚愕せざるを得なかった。
「これは……登ってもよろしいのですか?」
リリが背後から、そっと問いかける。
「だいじょーぶっしょ!さっきセー兄が跳ねたりしてたし~♪」
テティスは軽く手を振ってOKサイン。
おっさんとリリは靴を脱ぎ、一歩──ギラギラの段板へと足を踏み出した。
「……階段だ。」
おっさんには、大工としての長年の勘がある。
ちょっとでも傾いていれば気づくし、
踏み面と蹴上げの高さが均等でなければ、すぐに違和感を覚える。
けれど──
一段、また一段と上がっていくたびに、
その足取りはどこまでも自然で、軽やかで。
「……すげーんでねぇの、これ。
見たこともねぇべ、こんな階段……」
ぽつりと漏れたその言葉は、
おっさんの心からの感嘆だった。
そう言えば──
あの女神像のある神殿でも、階段は宙に浮いていた気がする。
異世界なんだから、まぁ魔法で何でもアリなのだろう。
そんなことをぼんやり考えながら、屋上の露天風呂の高さまで登りきり、そして慎重に降りてきた。
「すげーなぁ……こりゃ、テティスが魔法で浮かしてんのけ?」
おっさんが感心して尋ねると──
「ぶっぶ~~~!!違うしー!?マジ下のチビモンスターの仕業だしぃ」
テティスは頬をふくらませ、ギラついた段板の上でプンスカ不貞腐れる。
「おとーさん、こーやってほるんだよ~~~!」
どこから出したのかノミを振り回しながら、トゥエラがヒョイと宙に舞い──
そして、カン! カン! カツーン……と、
まるでそこに地面があるかのように、
空に──ノミを突き立てて、穴を掘りはじめたのだった。
「まほう……じゃ……ねぇん? だっぺか……?」
おっさんの頭に、?が浮かぶ。
意味不明である。
40
あなたにおすすめの小説
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
異世界は流されるままに
椎井瑛弥
ファンタジー
貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。
日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。
しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。
これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
転生したら王族だった
みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。
レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
