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第八章
第三十五話
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道端の応接セットはいつの間にか撤去され、
群衆もまばらに散っていった。
おっさんは無事に家族との再会を果たし、
セーブルの要望であった
“王様との顔合わせ”も無事(?)に遂行。
面倒事はまるっと王宮へとお持ち帰り頂き──
こうして皆は、手をつなぎながら、笑顔で我が家へと凱旋するのであった。
工学迷彩のように景色に溶け込んでいたセーブルやシェリーも、
いつの間にか背後に現れていて──皆で一緒に玄関をくぐる。
ガヤガヤとやかましいが、
やはりみんなが居ると安心して、どこかホッと落ち着ける。
王宮での思い出話が、次々と飛び出してくる。
──部屋や風呂がやたら豪華だったとか、
食事は無駄に塩辛くて、ぶっちゃけ美味くなかったとか、
城内を探検していたら、あちこちに動く本棚や取れる床があって、
それら全部が隠し通路や階段だったとか──
で、リリがそれをチラ見しただけで全部看破してしまうものだから……
そこから密偵やら、悪そうな顔の貴族やらがジャラジャラ出てきて、
結果──大捕物になって大騒ぎだったそうだ。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
家族たちにとっては、シェリーは初対面。
どう紹介すっぺかと、おっさんが口を開こうとした──その瞬間。
「皆さま、お初にお目にかかりますわ。
セーブルの、妻に娶っていただきました…
シェリーですわ。」
──王城のエピソードも、リリの大捕物も、全部吹っ飛ぶレベルの爆弾自己紹介だった。
あーだこーだと盛り上がったあと、頃合いをみておっさんは言う。
「明日の夜なんだけんどもよ、いよいよ満月になりそうなんだっけ。
んだからよ、俺は樹海に行って、キビを採集してこようかと思ってるんだっぺよ」
そうみんなに伝えると……
「面白そう~!トゥエラも行きた~い!」
「キビとかゆっても~モンスターでしょ?あーしの魔法ナシとか、マジ詰んでんだけど~!?ヤバタニエン超えてヤバ銀河~じゃね?」
「紅き月が真円を描く時に現れる……キビ魍魎。幾度となくアクセスを試みましたが、構造・出自共に不明のまま……
この不可視性、危険と捉えるべきかと。」
「私も参りますわ!樹海の深淵など…軍隊であっても、決して辿り着けない極地
……あぁ、ロマン輝くパステリアーナですわ!」
「あの毒薔薇の生息していた森なのですね、勿論お供しましょう。」
「えっ!? えっ!? 皆さん……どこかへ行っちゃうんですのっ!?」
なんの説明もなかったシェリーは、ポカンと困惑していた。
おっさんは、地下で酒を仕込んでいる話や、とんでもない魔物から原料のキビが採れるかもしれないという話を、ざっくりと噛み砕いて伝えた。
「な、なんですのそれ~!? キビ魍魎!? 名前からして絶対に恐ろしいやつじゃないですか~!」
思わず身震いするシェリーだったが──
「……でも、セーブルが行くなら、私も行きますわ!」
──なんだかよく分かっていないが、全員参加する流れになっていた。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
おっさんがこの異世界に転移してきてから、あの樹海で幾年を過ごしたのか──もはや定かではない。
冗談みたいにでかい大蛇だとか、熊だの鳥だの、いろんな化け物に出くわしてきた。
だが──襲ってくる相手は、すべて腰袋の道具を駆使して仕留めてきたし、どれも例外なく食材や調味料になってきた。
──あの程度の魔物なら、なんの心配もいらないのだが。
……そう、頭では分かっているのだ。
だが、今回は──なぜか、嫌な予感がする。
この前、下見に行ったあの場所。
足を踏み入れた瞬間に、肌が粟立つような異様な空気が漂っていた。
あんな場所に、娘たちや王女、関係のない人間たちを連れて行って、本当に大丈夫なんだろうか……?
何処か、心の奥のほうでくすぶるモヤモヤとした不安は──
その晩、夕食を作って、みんなでワイワイと食卓を囲んでも。
酒を飲んで、眠くなってきても。
──とうとう、晴れることはなかった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
翌日──
おっさんは、庭に小型バスを召喚した。
かつて誘拐された貴族たちを送り届けた時に使った、あの車両だ。
今回は、万が一にもキビ魍魎とやらが、おっさんの道具や、テティスの魔法、セーブルの剣技でも歯が立たないような化け物だった場合に備えて、全員を一瞬で退避させる作戦である。
日没からの行動に備え、日中はゆったりと酒を飲み、気がつけば昼寝をして、夕方前に早めの晩飯を取った。
「おめたち、本当に着いてくるんけ? 喰われっちまうようなバケモンかもしんねーんだぞ?」
問うたおっさんの前に並ぶのは──
トゥエラ、テティス、リリ、パステル、
セーブル、シェリー。
そして、トゥエラのオーバーオールの胸ポケットにちゃっかり収まっている白猫・みーくん。
七人と猫一匹は、誰一人として躊躇う様子もなく、
ワチャワチャと楽しそうにバスへと乗り込む。
…なにがあろうとも、全員を、無傷で連れて帰る。
おっさんは強く心に誓いながら、運転席に座ってハンドルを握った。
──樹海の深淵へ向けて、エンジンが静かに唸りを上げる。
目の前の景色が一変したとき、おっさんは、
「あぁ…マズったな」と思い至った。
おっさんの自宅からみて、どっちの方角に樹海があるのかすら把握していないのだが、
せめて、時差くらいは考慮するべきであった。
家を出た時はまだ夕刻前。
早めに現地に着いて、どんな化け物が現れるのか、
少し離れた場所から望遠鏡なり、ドローンを飛ばすなりして様子を見ようと思っていたのだが……
──すでにソイツはいた。
とっぷりと暮れた夜空。
見上げると……いつも見るやつの、
何倍にもデカく見える…落ちてきそうな紅い月。
この場所の時刻はとっくに、真夜中を向けていた様だった。
バスが転移した場所は、先日おっさんが土地の神に挨拶がてら行った地鎮祭──
小さな盛り砂のある場所の少し手間だった。
下見に来た時と、あまりにも違う風景。
おっさんの目に映ったのは、
月夜に照らされた、大きな湖。
……ではなく、水面のように広範囲に広がった、あの…巨大生物をトゲ一本で絶命させていた、
美しくも恐ろしい、青い薔薇の絨毯であった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
セーブル以外の人間が、あの花に触れれば…
恐らく、即死するであろう。
いや、セーブルであったとしてもだ。
トゲ一本を口に入れて、内臓が死滅するほどヤバいとか言っていたのだ。
それが、こんなにも咲き誇る花畑を歩けば、タダでは済まないかもしれない。
だが、そいつは花畑の中心にいた。
禍々しい。という言葉がよく似合う、
全身から草の様な……恐らくキビなのだろうが、植物を生やし、
ひと刺しで巨大な怪物が絶命する、猛毒の薔薇の絨毯の上で…
ゴロゴロと転がり、背中を痒そうに擦り付けているではないか。
大きさで言えば…以前火山の底で見た
三毛猫風ドラゴンのような理不尽さは無い。
あれは…イオンモールが歩いてくる様な迫力があったからな。
コイツの大きさは……なんだろう。
職業柄のせいか、例える比喩が建物くらいしか思いつかないのだが、
「しまむら」くらい?でいいのだろうか?
いや、キビの生え方がシマシマに見えるから
──って訳じゃない……たぶん。
生前の、作業服以外のおっさんの衣類を一手に任されていたアパレルブランドだ。
向こうは、多分こちらに気がついている。
やろうと思えば、一歩でこのバスまで跳躍し、叩き潰されるかもしれない。
だが、来なかった。
おっさんは、恐る恐る車から降りてみると、
猛毒の青い薔薇は、この一角にだけは生えていない。
みる限り湖の様な圧倒的なスケールで咲き誇っている、怪しく発光するこの植物が……
おっさんが想いを込めて土地神に報告した、
地鎮祭を行った、この一角だけは…一本も群生していないのだ。
────どうするか…?
自宅の地下を掘った、あの巨大重機に乗り込み、叩き潰すか?
だが……あの化け物は、まだ何もしてきてはいない。
全身が痒いのか、なにか苦しいのか、執拗に、毒薔薇のトゲの上を転がり周り、擦り付けている。
びっしりと生えた、キビのような植物……
といっても、おっさんが知っている、沖縄で見た様なサイズではない、
竹藪?
人の胴体ほどもある太さの竹が、歩く隙間も無いほどにびっしりと茂っている。
そして、その隙間からは、ドロドロと、モヤモヤとした、
真っ黒い煙のような…瘴気?というのか、
それが溢れ落ち、ドライアイスの煙の様に広がっている。
時折、顔の様にも見える?あれだ、モンクの叫び?
みたいな、絶望や、怒りや、嫉妬や、悲しみ…
様々な負の感情をごった煮にした様な、
気色の悪い表情が、煙の中に浮かび……
──オオォォォォォォォォォォ──
と悲鳴を鳴らしている。
群衆もまばらに散っていった。
おっさんは無事に家族との再会を果たし、
セーブルの要望であった
“王様との顔合わせ”も無事(?)に遂行。
面倒事はまるっと王宮へとお持ち帰り頂き──
こうして皆は、手をつなぎながら、笑顔で我が家へと凱旋するのであった。
工学迷彩のように景色に溶け込んでいたセーブルやシェリーも、
いつの間にか背後に現れていて──皆で一緒に玄関をくぐる。
ガヤガヤとやかましいが、
やはりみんなが居ると安心して、どこかホッと落ち着ける。
王宮での思い出話が、次々と飛び出してくる。
──部屋や風呂がやたら豪華だったとか、
食事は無駄に塩辛くて、ぶっちゃけ美味くなかったとか、
城内を探検していたら、あちこちに動く本棚や取れる床があって、
それら全部が隠し通路や階段だったとか──
で、リリがそれをチラ見しただけで全部看破してしまうものだから……
そこから密偵やら、悪そうな顔の貴族やらがジャラジャラ出てきて、
結果──大捕物になって大騒ぎだったそうだ。
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家族たちにとっては、シェリーは初対面。
どう紹介すっぺかと、おっさんが口を開こうとした──その瞬間。
「皆さま、お初にお目にかかりますわ。
セーブルの、妻に娶っていただきました…
シェリーですわ。」
──王城のエピソードも、リリの大捕物も、全部吹っ飛ぶレベルの爆弾自己紹介だった。
あーだこーだと盛り上がったあと、頃合いをみておっさんは言う。
「明日の夜なんだけんどもよ、いよいよ満月になりそうなんだっけ。
んだからよ、俺は樹海に行って、キビを採集してこようかと思ってるんだっぺよ」
そうみんなに伝えると……
「面白そう~!トゥエラも行きた~い!」
「キビとかゆっても~モンスターでしょ?あーしの魔法ナシとか、マジ詰んでんだけど~!?ヤバタニエン超えてヤバ銀河~じゃね?」
「紅き月が真円を描く時に現れる……キビ魍魎。幾度となくアクセスを試みましたが、構造・出自共に不明のまま……
この不可視性、危険と捉えるべきかと。」
「私も参りますわ!樹海の深淵など…軍隊であっても、決して辿り着けない極地
……あぁ、ロマン輝くパステリアーナですわ!」
「あの毒薔薇の生息していた森なのですね、勿論お供しましょう。」
「えっ!? えっ!? 皆さん……どこかへ行っちゃうんですのっ!?」
なんの説明もなかったシェリーは、ポカンと困惑していた。
おっさんは、地下で酒を仕込んでいる話や、とんでもない魔物から原料のキビが採れるかもしれないという話を、ざっくりと噛み砕いて伝えた。
「な、なんですのそれ~!? キビ魍魎!? 名前からして絶対に恐ろしいやつじゃないですか~!」
思わず身震いするシェリーだったが──
「……でも、セーブルが行くなら、私も行きますわ!」
──なんだかよく分かっていないが、全員参加する流れになっていた。
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おっさんがこの異世界に転移してきてから、あの樹海で幾年を過ごしたのか──もはや定かではない。
冗談みたいにでかい大蛇だとか、熊だの鳥だの、いろんな化け物に出くわしてきた。
だが──襲ってくる相手は、すべて腰袋の道具を駆使して仕留めてきたし、どれも例外なく食材や調味料になってきた。
──あの程度の魔物なら、なんの心配もいらないのだが。
……そう、頭では分かっているのだ。
だが、今回は──なぜか、嫌な予感がする。
この前、下見に行ったあの場所。
足を踏み入れた瞬間に、肌が粟立つような異様な空気が漂っていた。
あんな場所に、娘たちや王女、関係のない人間たちを連れて行って、本当に大丈夫なんだろうか……?
何処か、心の奥のほうでくすぶるモヤモヤとした不安は──
その晩、夕食を作って、みんなでワイワイと食卓を囲んでも。
酒を飲んで、眠くなってきても。
──とうとう、晴れることはなかった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
翌日──
おっさんは、庭に小型バスを召喚した。
かつて誘拐された貴族たちを送り届けた時に使った、あの車両だ。
今回は、万が一にもキビ魍魎とやらが、おっさんの道具や、テティスの魔法、セーブルの剣技でも歯が立たないような化け物だった場合に備えて、全員を一瞬で退避させる作戦である。
日没からの行動に備え、日中はゆったりと酒を飲み、気がつけば昼寝をして、夕方前に早めの晩飯を取った。
「おめたち、本当に着いてくるんけ? 喰われっちまうようなバケモンかもしんねーんだぞ?」
問うたおっさんの前に並ぶのは──
トゥエラ、テティス、リリ、パステル、
セーブル、シェリー。
そして、トゥエラのオーバーオールの胸ポケットにちゃっかり収まっている白猫・みーくん。
七人と猫一匹は、誰一人として躊躇う様子もなく、
ワチャワチャと楽しそうにバスへと乗り込む。
…なにがあろうとも、全員を、無傷で連れて帰る。
おっさんは強く心に誓いながら、運転席に座ってハンドルを握った。
──樹海の深淵へ向けて、エンジンが静かに唸りを上げる。
目の前の景色が一変したとき、おっさんは、
「あぁ…マズったな」と思い至った。
おっさんの自宅からみて、どっちの方角に樹海があるのかすら把握していないのだが、
せめて、時差くらいは考慮するべきであった。
家を出た時はまだ夕刻前。
早めに現地に着いて、どんな化け物が現れるのか、
少し離れた場所から望遠鏡なり、ドローンを飛ばすなりして様子を見ようと思っていたのだが……
──すでにソイツはいた。
とっぷりと暮れた夜空。
見上げると……いつも見るやつの、
何倍にもデカく見える…落ちてきそうな紅い月。
この場所の時刻はとっくに、真夜中を向けていた様だった。
バスが転移した場所は、先日おっさんが土地の神に挨拶がてら行った地鎮祭──
小さな盛り砂のある場所の少し手間だった。
下見に来た時と、あまりにも違う風景。
おっさんの目に映ったのは、
月夜に照らされた、大きな湖。
……ではなく、水面のように広範囲に広がった、あの…巨大生物をトゲ一本で絶命させていた、
美しくも恐ろしい、青い薔薇の絨毯であった。
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セーブル以外の人間が、あの花に触れれば…
恐らく、即死するであろう。
いや、セーブルであったとしてもだ。
トゲ一本を口に入れて、内臓が死滅するほどヤバいとか言っていたのだ。
それが、こんなにも咲き誇る花畑を歩けば、タダでは済まないかもしれない。
だが、そいつは花畑の中心にいた。
禍々しい。という言葉がよく似合う、
全身から草の様な……恐らくキビなのだろうが、植物を生やし、
ひと刺しで巨大な怪物が絶命する、猛毒の薔薇の絨毯の上で…
ゴロゴロと転がり、背中を痒そうに擦り付けているではないか。
大きさで言えば…以前火山の底で見た
三毛猫風ドラゴンのような理不尽さは無い。
あれは…イオンモールが歩いてくる様な迫力があったからな。
コイツの大きさは……なんだろう。
職業柄のせいか、例える比喩が建物くらいしか思いつかないのだが、
「しまむら」くらい?でいいのだろうか?
いや、キビの生え方がシマシマに見えるから
──って訳じゃない……たぶん。
生前の、作業服以外のおっさんの衣類を一手に任されていたアパレルブランドだ。
向こうは、多分こちらに気がついている。
やろうと思えば、一歩でこのバスまで跳躍し、叩き潰されるかもしれない。
だが、来なかった。
おっさんは、恐る恐る車から降りてみると、
猛毒の青い薔薇は、この一角にだけは生えていない。
みる限り湖の様な圧倒的なスケールで咲き誇っている、怪しく発光するこの植物が……
おっさんが想いを込めて土地神に報告した、
地鎮祭を行った、この一角だけは…一本も群生していないのだ。
────どうするか…?
自宅の地下を掘った、あの巨大重機に乗り込み、叩き潰すか?
だが……あの化け物は、まだ何もしてきてはいない。
全身が痒いのか、なにか苦しいのか、執拗に、毒薔薇のトゲの上を転がり周り、擦り付けている。
びっしりと生えた、キビのような植物……
といっても、おっさんが知っている、沖縄で見た様なサイズではない、
竹藪?
人の胴体ほどもある太さの竹が、歩く隙間も無いほどにびっしりと茂っている。
そして、その隙間からは、ドロドロと、モヤモヤとした、
真っ黒い煙のような…瘴気?というのか、
それが溢れ落ち、ドライアイスの煙の様に広がっている。
時折、顔の様にも見える?あれだ、モンクの叫び?
みたいな、絶望や、怒りや、嫉妬や、悲しみ…
様々な負の感情をごった煮にした様な、
気色の悪い表情が、煙の中に浮かび……
──オオォォォォォォォォォォ──
と悲鳴を鳴らしている。
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