220 / 279
第九章
第九話
しおりを挟む
「さっすがパーパっしょ★彡
相変わらずやる事バチくそヤバたにえ~んみたいな?」
出航して数日の航海で、亡霊の操る巨大海賊船を沈めたというセーブルからの報告を受けた国王は、
娘達との和やかな歓談を切り上げ、両国の関係者と共に執務へと戻っていった。
島国から訪れていた外交官である第二王子は、
王女パステリアーナに対し深く謝罪した。
「我が兄の不始末がこのような惨劇を──
謝罪の言葉すら見つからない……」
パステルは悲しみに目を伏せ、幼かった昔の記憶を思い起こしていた。
──その頃は、国同士で決められた将来の婚約者でしかなかったが、
王子もパステルも非常に仲睦まじく、二人で花壇を育てたり、草で編んだ冠を被せあったりと
微笑ましい友好を暖め合っていた。
いつの頃からだったのか──
王子が人が変わったようになってしまい、
暴言を吐き、王族以外の貴族、平民達を見下すような性格になり、しまいにはパステルに手を上げようとする場面まであった。
勿論、その手は若きセーブルによって防がれたのだが……
それでも心優しいパステルは、何か悩みや原因があるのではと、真摯に話を聞き、捻じ曲がってしまった王子の性格をどうにか解きほぐそうと
逢瀬を重ねたのだったが──
成長するほどに手のつけられなくなった婚約者に、
ついにパステルは逃げ別れることを決めた。
──限界だったのだ。敬愛する父や、
自らの父のことまで乏める発言をし、
この世の全ての人間を、自分とパステルの下僕にしてやるなどと言い始めた。
その時の彼の眼は、濁りきっていて……
目の前の彼女を見てはいなかった。
実際に見たおっさん以外、誰も想像すらできなかった話──
それは、第一王子の心に巣くってしまった、病的なまでのパステルへの執着だった。
彼は、次第に「物言わぬ王女の人形」──
パステリアーナの傀儡に執心するようになっていった。
現実の彼女ではなく、
ただ自分を肯定し、微笑んでくれる幻影のような存在。
頭の中にしかいない理想のパステルに、彼は恋をしてしまった。
本物の王女が、ほんの少しでも自分の意に沿わぬ行動をとるたび、
彼の目には「壊れた玩具」としてしか映らなくなっていく。
大切だったはずの婚約者さえ、己の理想に従わぬ
「欠陥品」として、冷たい眼差しで見下ろしていた。
──それでも、彼は「愛していた」のだ。
誰よりも、何よりも。
けれどそれは、
愛しすぎたがゆえに見えなくなった現実。
ひとりよがりの想いが暴走し、全てを狂わせた盲目の愛。
──そして、それが悲劇を招いたのだった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
死体の取り扱いに慣れているセーブルの、丁寧かつ正確な検死によって──
引き上げられた遺体の多くは、王国側に身元を報告されていった。
すべてを特定するには至らなかったものの、
行方不明とされていた者たちの大半が、この深海で発見された形となった。
本来であれば、海底を漂っていた水死体など、
腐敗と損壊により、身元の判別など到底不可能なはずである。
──しかし、名のある貴族や、国に仕える高官たちは、
各々の身に魔法的な護符を忍ばせていた。
それが効力を発し、彼らの遺体は“比較的軽微な損傷状態”で回収されたのだった。
一方で──
そういった護符を持たぬ者たち。
すなわち、船の乗組員や、護衛を務めていた兵士たちの姿は、
ただの一体も、発見されることはなかった。
纏め上げられた詳細な報告書は、
魔導伝書渡り鳥の背に預けられ、迅速に隣国──
島国の王へと届けられた。
報告を受けた島国の王は、
我が国の亡き第一王子の顛末と、その犠牲となった人々の記録に、しばし沈黙を落とす。
やがて彼は深く息を吐き──
これから来訪する予定の友好国の公爵一行を、国を挙げて歓待することを誓った。
友好国の公爵を盛大に歓迎する”という建前が添えられていたが──
実際のところは、王が自ら企画した、セーブルとシェリーの結婚式が主目的であった。
すべての報告を終えたセーブルは、静かに通話を終える。
そして、手にした小さな端末をおっさんに返そうと顔を上げれば──
そこに広がっていたのは、船首デッキで繰り広げられる海鮮と焼酎の宴。
朝から採れたての魚介が並べられ、どんちゃん騒ぎに明け暮れる公爵と船乗りたちの姿に──
セーブルは、静かに額に手を当てた。
「……せめて午後からに、なりませんでしたか……」
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
夕食を終えたトゥティパの三人娘は、
広々とした大浴場でゆっくりと一日の疲れを洗い流し──
王女の私室へと戻ると、
ふかふかのパジャマに着替えて、甘い香りのするお茶とお菓子を囲む小さな宴が始まる。
それは、どこにでもある女の子たちの時間。
だけど──どこにもない、絆と力に満ちた冒険者たちの夜。
笑い声が響き、枕が宙を舞い、夢みるような時間の中で、明日から再び始まるダンジョン探索に向けて、彼女たちは静かに英気を養うのだった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
「──ほんで?トゥーは何を覚えたワケ?」
翌朝、軽い朝食を部屋で済ませた三人は、
地下牢最奥の入り口から、再び迷宮へと身を投じていた。
トゥティパの遠距離オフェンサーギャル代表、テティスが、妹分のトゥエラに問いただす。
カクカクとした、立方体を貼り合わせたような質感の幼女は、朝からご機嫌でぴょんぴょんと飛び跳ね、体の調子を確かめている。
「えーっとねーあのねー……」
いつも元気一杯のトゥエラが、珍しく口籠る。
「ん~~っと……あのねー名前が決まらないのー」
技の出し方ではなく、まさかのネーミングの問題であった。
「トゥエラ、私達に見せてくださいまし、
良い名前が閃くかもしれませんわよ」
それを聞いて、パッと顔を明るくした彼女は──
フワリと立った自然体の格好から……
後方に重心を移し、数本後退りする。
1~2秒…後退したトゥエラは、その刹那──
己の全ての意識を前方に向け斧を素振った。
物凄い速さで翔んだ斧刃……ではない。
武器は彼女の手にしっかりと握られている。
飛んだのは、斬撃。
やはりカクカクとした、多面立方体のような樹木を、幹ごと切断したのだった。
「みたみたー!?斧の斧がねー!
ぶあーってとんでくのー!」
「──これが…お父様の仰っていた、
魂の重心移動ですか……」
「なんか?←に溜めて、→Pみたいな?
そーゆー動き?」
現実の世界では、テティスは魔法が使えるので、火でも風の刃でも飛ばすことが出来るが、
トゥエラは一切の魔法を使えない。
なので、高所の敵を狙うときには斧をブーメランのように器用に投げて仕留めていた。
その場合、もし多対自分の戦いであったならば、斧刃が帰って来るまでは丸腰となってしまう。
しかし、斬撃を飛ばせ、それを何度も放てるのであれば、戦闘のバリエーションが革命的に広がる。
それを、編み出したのであった。
「音速の斬撃──ソニック……いいえ、
トゥニックブームと名付けましょう。
どうです?トゥエラ」
パステルは見たままの飛ぶ斬撃にそう命名した。
「とぅにっくぶーーーん!!
かっこいいねー!」
お気に召したトゥエラは、上空、水平、地面スレスレなど、様々な撃ち方を瞬時に編み出し、
周辺の木々や草むらを根こそぎ刈ってゆくのだった。
「あーしもチビに負けてらんねーし?
つーかさー……あーしの縄張りにしれっと
入ってくんなっつーの!?」
目に火のついたテティスは皆と少々離れて、
心を落ち着け、何やら身体を揺すったり、ジャンプしたり、未知の何かを模索し始めた。
「私も負けてはいられませんわね」
そう呟いたパステルも、静かに首飾りを握りしめる。
まるで“魂”と対話するように、意識の深層へと入り込んでいくのだった。
相変わらずやる事バチくそヤバたにえ~んみたいな?」
出航して数日の航海で、亡霊の操る巨大海賊船を沈めたというセーブルからの報告を受けた国王は、
娘達との和やかな歓談を切り上げ、両国の関係者と共に執務へと戻っていった。
島国から訪れていた外交官である第二王子は、
王女パステリアーナに対し深く謝罪した。
「我が兄の不始末がこのような惨劇を──
謝罪の言葉すら見つからない……」
パステルは悲しみに目を伏せ、幼かった昔の記憶を思い起こしていた。
──その頃は、国同士で決められた将来の婚約者でしかなかったが、
王子もパステルも非常に仲睦まじく、二人で花壇を育てたり、草で編んだ冠を被せあったりと
微笑ましい友好を暖め合っていた。
いつの頃からだったのか──
王子が人が変わったようになってしまい、
暴言を吐き、王族以外の貴族、平民達を見下すような性格になり、しまいにはパステルに手を上げようとする場面まであった。
勿論、その手は若きセーブルによって防がれたのだが……
それでも心優しいパステルは、何か悩みや原因があるのではと、真摯に話を聞き、捻じ曲がってしまった王子の性格をどうにか解きほぐそうと
逢瀬を重ねたのだったが──
成長するほどに手のつけられなくなった婚約者に、
ついにパステルは逃げ別れることを決めた。
──限界だったのだ。敬愛する父や、
自らの父のことまで乏める発言をし、
この世の全ての人間を、自分とパステルの下僕にしてやるなどと言い始めた。
その時の彼の眼は、濁りきっていて……
目の前の彼女を見てはいなかった。
実際に見たおっさん以外、誰も想像すらできなかった話──
それは、第一王子の心に巣くってしまった、病的なまでのパステルへの執着だった。
彼は、次第に「物言わぬ王女の人形」──
パステリアーナの傀儡に執心するようになっていった。
現実の彼女ではなく、
ただ自分を肯定し、微笑んでくれる幻影のような存在。
頭の中にしかいない理想のパステルに、彼は恋をしてしまった。
本物の王女が、ほんの少しでも自分の意に沿わぬ行動をとるたび、
彼の目には「壊れた玩具」としてしか映らなくなっていく。
大切だったはずの婚約者さえ、己の理想に従わぬ
「欠陥品」として、冷たい眼差しで見下ろしていた。
──それでも、彼は「愛していた」のだ。
誰よりも、何よりも。
けれどそれは、
愛しすぎたがゆえに見えなくなった現実。
ひとりよがりの想いが暴走し、全てを狂わせた盲目の愛。
──そして、それが悲劇を招いたのだった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
死体の取り扱いに慣れているセーブルの、丁寧かつ正確な検死によって──
引き上げられた遺体の多くは、王国側に身元を報告されていった。
すべてを特定するには至らなかったものの、
行方不明とされていた者たちの大半が、この深海で発見された形となった。
本来であれば、海底を漂っていた水死体など、
腐敗と損壊により、身元の判別など到底不可能なはずである。
──しかし、名のある貴族や、国に仕える高官たちは、
各々の身に魔法的な護符を忍ばせていた。
それが効力を発し、彼らの遺体は“比較的軽微な損傷状態”で回収されたのだった。
一方で──
そういった護符を持たぬ者たち。
すなわち、船の乗組員や、護衛を務めていた兵士たちの姿は、
ただの一体も、発見されることはなかった。
纏め上げられた詳細な報告書は、
魔導伝書渡り鳥の背に預けられ、迅速に隣国──
島国の王へと届けられた。
報告を受けた島国の王は、
我が国の亡き第一王子の顛末と、その犠牲となった人々の記録に、しばし沈黙を落とす。
やがて彼は深く息を吐き──
これから来訪する予定の友好国の公爵一行を、国を挙げて歓待することを誓った。
友好国の公爵を盛大に歓迎する”という建前が添えられていたが──
実際のところは、王が自ら企画した、セーブルとシェリーの結婚式が主目的であった。
すべての報告を終えたセーブルは、静かに通話を終える。
そして、手にした小さな端末をおっさんに返そうと顔を上げれば──
そこに広がっていたのは、船首デッキで繰り広げられる海鮮と焼酎の宴。
朝から採れたての魚介が並べられ、どんちゃん騒ぎに明け暮れる公爵と船乗りたちの姿に──
セーブルは、静かに額に手を当てた。
「……せめて午後からに、なりませんでしたか……」
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
夕食を終えたトゥティパの三人娘は、
広々とした大浴場でゆっくりと一日の疲れを洗い流し──
王女の私室へと戻ると、
ふかふかのパジャマに着替えて、甘い香りのするお茶とお菓子を囲む小さな宴が始まる。
それは、どこにでもある女の子たちの時間。
だけど──どこにもない、絆と力に満ちた冒険者たちの夜。
笑い声が響き、枕が宙を舞い、夢みるような時間の中で、明日から再び始まるダンジョン探索に向けて、彼女たちは静かに英気を養うのだった。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
「──ほんで?トゥーは何を覚えたワケ?」
翌朝、軽い朝食を部屋で済ませた三人は、
地下牢最奥の入り口から、再び迷宮へと身を投じていた。
トゥティパの遠距離オフェンサーギャル代表、テティスが、妹分のトゥエラに問いただす。
カクカクとした、立方体を貼り合わせたような質感の幼女は、朝からご機嫌でぴょんぴょんと飛び跳ね、体の調子を確かめている。
「えーっとねーあのねー……」
いつも元気一杯のトゥエラが、珍しく口籠る。
「ん~~っと……あのねー名前が決まらないのー」
技の出し方ではなく、まさかのネーミングの問題であった。
「トゥエラ、私達に見せてくださいまし、
良い名前が閃くかもしれませんわよ」
それを聞いて、パッと顔を明るくした彼女は──
フワリと立った自然体の格好から……
後方に重心を移し、数本後退りする。
1~2秒…後退したトゥエラは、その刹那──
己の全ての意識を前方に向け斧を素振った。
物凄い速さで翔んだ斧刃……ではない。
武器は彼女の手にしっかりと握られている。
飛んだのは、斬撃。
やはりカクカクとした、多面立方体のような樹木を、幹ごと切断したのだった。
「みたみたー!?斧の斧がねー!
ぶあーってとんでくのー!」
「──これが…お父様の仰っていた、
魂の重心移動ですか……」
「なんか?←に溜めて、→Pみたいな?
そーゆー動き?」
現実の世界では、テティスは魔法が使えるので、火でも風の刃でも飛ばすことが出来るが、
トゥエラは一切の魔法を使えない。
なので、高所の敵を狙うときには斧をブーメランのように器用に投げて仕留めていた。
その場合、もし多対自分の戦いであったならば、斧刃が帰って来るまでは丸腰となってしまう。
しかし、斬撃を飛ばせ、それを何度も放てるのであれば、戦闘のバリエーションが革命的に広がる。
それを、編み出したのであった。
「音速の斬撃──ソニック……いいえ、
トゥニックブームと名付けましょう。
どうです?トゥエラ」
パステルは見たままの飛ぶ斬撃にそう命名した。
「とぅにっくぶーーーん!!
かっこいいねー!」
お気に召したトゥエラは、上空、水平、地面スレスレなど、様々な撃ち方を瞬時に編み出し、
周辺の木々や草むらを根こそぎ刈ってゆくのだった。
「あーしもチビに負けてらんねーし?
つーかさー……あーしの縄張りにしれっと
入ってくんなっつーの!?」
目に火のついたテティスは皆と少々離れて、
心を落ち着け、何やら身体を揺すったり、ジャンプしたり、未知の何かを模索し始めた。
「私も負けてはいられませんわね」
そう呟いたパステルも、静かに首飾りを握りしめる。
まるで“魂”と対話するように、意識の深層へと入り込んでいくのだった。
40
あなたにおすすめの小説
ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める
遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】
猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
【一時完結】スキル調味料は最強⁉︎ 外れスキルと笑われた少年は、スキル調味料で無双します‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
調味料…それは、料理の味付けに使う為のスパイスである。
この世界では、10歳の子供達には神殿に行き…神託の儀を受ける義務がある。
ただし、特別な理由があれば、断る事も出来る。
少年テッドが神託の儀を受けると、神から与えられたスキルは【調味料】だった。
更にどんなに料理の練習をしても上達しないという追加の神託も授かったのだ。
そんな話を聞いた周りの子供達からは大爆笑され…一緒に付き添っていた大人達も一緒に笑っていた。
少年テッドには、両親を亡くしていて妹達の面倒を見なければならない。
どんな仕事に着きたくて、頭を下げて頼んでいるのに「調味料には必要ない!」と言って断られる始末。
少年テッドの最後に取った行動は、冒険者になる事だった。
冒険者になってから、薬草採取の仕事をこなしていってったある時、魔物に襲われて咄嗟に調味料を魔物に放った。
すると、意外な効果があり…その後テッドはスキル調味料の可能性に気付く…
果たして、その可能性とは⁉
HOTランキングは、最高は2位でした。
皆様、ありがとうございます.°(ಗдಗ。)°.
でも、欲を言えば、1位になりたかった(⌒-⌒; )
異世界は流されるままに
椎井瑛弥
ファンタジー
貴族の三男として生まれたレイは、成人を迎えた当日に意識を失い、目が覚めてみると剣と魔法のファンタジーの世界に生まれ変わっていたことに気づきます。ベタです。
日本で堅実な人生を送っていた彼は、無理をせずに一歩ずつ着実に歩みを進むつもりでしたが、なぜか思ってもみなかった方向に進むことばかり。ベタです。
しっかりと自分を持っているにも関わらず、なぜか思うようにならないレイの冒険譚、ここに開幕。
これを書いている人は縦書き派ですので、縦書きで読むことを推奨します。
転生したら王族だった
みみっく
ファンタジー
異世界に転生した若い男の子レイニーは、王族として生まれ変わり、強力なスキルや魔法を持つ。彼の最大の願望は、人間界で種族を問わずに平和に暮らすこと。前世では得られなかった魔法やスキル、さらに不思議な力が宿るアイテムに強い興味を抱き大喜びの日々を送っていた。
レイニーは異種族の友人たちと出会い、共に育つことで異種族との絆を深めていく。しかし……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
