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凶暴な魔獣
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「なんだ二人そろって、仲がいいな」
冒険者ギルドに出向いて一番にボードからそんなことを言われた。
「いやーお恥ずかしい」
なんで照れてるのグレード。私まで恥ずかしくなるじゃない。
「なんだその反応、もしかしてお前ら付き合ってるのか?」
「はい」「まぁ一応」
「考えてみれば当たり前のことか。こんなイケメンな兄ちゃんがわざわざ自分の為に地位も捨てて追いかけて来たんだ。惚れないわけないわな」
「からかわないでください」
「ハハハハハすまんすまん」
ボードは私達を談話室に連れて行くと先程の陽気さが嘘のように真剣な表情になった。
そして一枚の紙をテーブルの上に置く。
「実は最近ドールの南に位置する森の中でケルベロスが目撃された」
紙には目撃談や外見の特徴の情報が書かれておりその特徴から見てもケルベロスで間違いなかった。
「ケルベロスは確かB級の魔物でしたよね。その森にはそんなに危険な魔獣が生息しているのですか?」
「いや、俺も森の中ケルベロスが生息してるなんて聞いたことが無い。多分こいつらはどこかから流れてきたんだろう。ケルベロスの元の生息地は確かジリオン王国だったな」
「はい。ですが何故こんなところまでケルベロスが…」
「それは俺にも分らないがまずは森の中にいるケルベロスを何とかするのが先だ。それでグレード、お前の力を借りたい。討伐隊に参加してケルベロスを討伐してくれ」
「分かりました」
「そんでもってカーナ、あんたにもその討伐隊に参加して欲しい」
「負傷者の手当てという事ですか?」
「ああ、本当ならカーナは後方の安全なところで治療を行うのがベストだが怪我人を運んでケルベロスが襲ってくる森を抜けるのは今回の討伐隊の人数では困難を極める。危険を承知で頼む」
「分かりました」
「ありがとう感謝する。すでに討伐隊のメンバーが森の近くに集合し始めている。お前たちも向かってくれ」
森の近くに来た私たちは五人のパーティーを二つ合わせた十人の冒険者で構成される討伐隊に参加した。
「初めまして、今回この討伐隊のリーダーを担当するクラインです。今回の討伐対象はケルベロスなので森の中での集団戦はあちらに分があります。なのでこちらも連携が取りやすいパーティー単位で行動しましょう。グレードさんはかなり腕が立つと聞きました。あなたはカーナさんの護衛として後方にいてくれますか?」
クラインさんの言っていることは確かに理にかなっている。だけどなんだか誘導されている気がする。
「分かりました。もし危険を感じたら助けを呼んでください。駆けつけますので」
「それは心強い、頼りにしてますよ」
二つのパーティーがそれぞれ森の中に入っていくと私はグレードに思っていることを言う。
「なんだかあのクラインって人信用できないな」
「不安なの?」
「……うん」
今まで安全なところでしか治療行為をしたことが無いのでこんな危険な場所では緊張が緩まない。
「大丈夫だよ。俺がカーナを守るから」
「グレード…」
「うわああああああああああああああああ!!」
森の中から叫び声が聞こえる。私達は急いで向かうとそこにはクライン達とは別のパーティーの五人が十数頭はいるケルベロスに襲われていた。
冒険者ギルドに出向いて一番にボードからそんなことを言われた。
「いやーお恥ずかしい」
なんで照れてるのグレード。私まで恥ずかしくなるじゃない。
「なんだその反応、もしかしてお前ら付き合ってるのか?」
「はい」「まぁ一応」
「考えてみれば当たり前のことか。こんなイケメンな兄ちゃんがわざわざ自分の為に地位も捨てて追いかけて来たんだ。惚れないわけないわな」
「からかわないでください」
「ハハハハハすまんすまん」
ボードは私達を談話室に連れて行くと先程の陽気さが嘘のように真剣な表情になった。
そして一枚の紙をテーブルの上に置く。
「実は最近ドールの南に位置する森の中でケルベロスが目撃された」
紙には目撃談や外見の特徴の情報が書かれておりその特徴から見てもケルベロスで間違いなかった。
「ケルベロスは確かB級の魔物でしたよね。その森にはそんなに危険な魔獣が生息しているのですか?」
「いや、俺も森の中ケルベロスが生息してるなんて聞いたことが無い。多分こいつらはどこかから流れてきたんだろう。ケルベロスの元の生息地は確かジリオン王国だったな」
「はい。ですが何故こんなところまでケルベロスが…」
「それは俺にも分らないがまずは森の中にいるケルベロスを何とかするのが先だ。それでグレード、お前の力を借りたい。討伐隊に参加してケルベロスを討伐してくれ」
「分かりました」
「そんでもってカーナ、あんたにもその討伐隊に参加して欲しい」
「負傷者の手当てという事ですか?」
「ああ、本当ならカーナは後方の安全なところで治療を行うのがベストだが怪我人を運んでケルベロスが襲ってくる森を抜けるのは今回の討伐隊の人数では困難を極める。危険を承知で頼む」
「分かりました」
「ありがとう感謝する。すでに討伐隊のメンバーが森の近くに集合し始めている。お前たちも向かってくれ」
森の近くに来た私たちは五人のパーティーを二つ合わせた十人の冒険者で構成される討伐隊に参加した。
「初めまして、今回この討伐隊のリーダーを担当するクラインです。今回の討伐対象はケルベロスなので森の中での集団戦はあちらに分があります。なのでこちらも連携が取りやすいパーティー単位で行動しましょう。グレードさんはかなり腕が立つと聞きました。あなたはカーナさんの護衛として後方にいてくれますか?」
クラインさんの言っていることは確かに理にかなっている。だけどなんだか誘導されている気がする。
「分かりました。もし危険を感じたら助けを呼んでください。駆けつけますので」
「それは心強い、頼りにしてますよ」
二つのパーティーがそれぞれ森の中に入っていくと私はグレードに思っていることを言う。
「なんだかあのクラインって人信用できないな」
「不安なの?」
「……うん」
今まで安全なところでしか治療行為をしたことが無いのでこんな危険な場所では緊張が緩まない。
「大丈夫だよ。俺がカーナを守るから」
「グレード…」
「うわああああああああああああああああ!!」
森の中から叫び声が聞こえる。私達は急いで向かうとそこにはクライン達とは別のパーティーの五人が十数頭はいるケルベロスに襲われていた。
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