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第十話
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ダイヤ王国とスペード王国の国境にある旧砦跡の訓練場にはジークとヴォルと大臣が一名そしてサリウスとユリ、ダガ、大臣の一名が来ていた。
「臆せず来たなジーク・ダイヤ王子」
「臆することなど何もないからな」
「随分と余裕だな。その態度がいつまで取れるか楽しみだ」
不敵に笑うサリウスに対面しながらジークは決闘の準備に取り掛かる。その様子を見ていたヴォルは内心少しの不安を抱えていた。ジークの集中力が欠けているのだ。理由は未だ目を覚まさないリリアの事だろう。決闘において少しの不備が大きなあだとなる。
大臣達二人が審判兼証人として開始の合図を同時に叫ぶ。
「「始め!!!」」
「ハア!!」
先手はサリウスが取った。上段構えからの振り下ろしがジークを襲う。ジークはその攻撃を剣で受けようとするが想像以上の重さに膝をつく。
「貴様がユリを悪女と罵ったこと、絶対に許せぬ!!」
ユリを侮辱されたことに対する怒りがサリウスの力を底上げしていた。一方ジークの方は実力を十分に出し切れていなかった。決闘はジークの防戦一方の展開になった。
「俺にはユリとの幸せが待っている。その幸せをつかむために目障りな貴様をここで倒す!」
怒涛の攻撃を放つサリウスの言葉を聞きジークの中に怒りが湧いてきた。リリアを裏切ったユリとリリアを捨てたサリウスがまだ目を覚ますぬリリアの事など眼中にも入れず幸せになろうとしている。ジークにはその事実が許せなかった。
「ふざけたことをぬかすんじゃねーーーー!!」
ジークは冷静さを欠いた大振りの一撃をサリウスに放とうとする。しかしサリウスはその隙を見逃さずジークが攻撃する前にジークの胴体に一撃を加えた。
「ゴフッ」
血を吐いたジークはよろけながら後退りサリウスと距離をとる。しかしジークの受けた一撃はかなり深く動きが鈍くなる。
「ジーク様!!もう決闘の続行は無理です!降参して下さい!!」
ジークはヴォルの叫び声を聞くが内容までは頭に入ってこなかった。傷ついた体でサリウスの攻撃を何とか凌ぐジーク。しかしついに限界が訪れ意識が朦朧としてきた。
「これで終わりだジーク!!!」
サリウスのとどめの一撃が放たれる瞬間ジークの頭には走馬灯が過る。
『やーい豚王子!!そんな体で恥ずかしくないのかよ!!』
『……』
ジークがスペード王国に留学していた時体形を理由にいじめられていた。ジークは言い返えせるほど気持ちが強くなくいつも黙ることしか出来なかった。その日もいつものように体形のことでからかわれていると一人の女の子がジークといじめっ子の間に割り込んできた。
『あなた達!そんなことして恥ずかしくないの!!私はあなた達のような人と同じ学園だなんて恥ずかしいわ!!』
いじめっ子を追い払ってくれた女の子は僕を見ながらこう言った。
『あなたもは言われっぱなしでいいの?悔しくないの?』
『悔しいさ。でも怖くて何も言えなくなってしまうんだ』
『そう、なら大丈夫ね』
『え?』
『だって悔しい気持ちがあるのでしょ。ならあなたは変われるわ。私が保証してあげる』
そう言って笑った女の子、リリア・ジョーカーの言葉と笑顔は今でも忘れたことが無い。リリアは多分覚えていないだろうが。彼女のおかげで変わろうとする勇気が湧いてきた。
国に戻ってから欠かさぬ努力の末ジークは変わることが出来た。その姿に求婚する女性も多かったが全て断って来た。リリアに婚約者がいるのは知っていた。だがどうしても諦めきれずせめて彼女が結婚するまでは女性とお付き合いすることを控えていた。
そしてある日転機が訪れる。リリアの両親が反乱を起こし処刑されたことを知った。このままではリリアもされたこと処刑されてしまうと思いすぐに使者を送った。かなり無理をした条約を結びリリアを手に入れることが出来た。まだ結婚はしていないが悪くない人生だったと思う。このまま僕は…
「ジーク!!!!」
誰の声なのかはすぐに分かった。リリアだ。全てを諦めかけた自分を一瞬で救い出してくれたリリア。ジークは渾身の力を振り絞りサリウスの一撃を剣で弾く。そしてそのままサリウスの右腕を剣で切り落とす。
「ああああああああ!腕が!!俺の腕が!!!!」
地面でのたうち回るサリウスを無視して満身創痍のジークはゆっくりとリリアの方に近づいていく。リリアは目に涙を浮かべこちらに駆け寄り抱きしめてくれた。
「良かった。目を覚ましたんだねリリア」
「良かったじゃないわよこんなボロボロになって……」
リリアは抱きよせていたジークの体を手で遠ざけるとジークの唇に自分の唇を重ねた。
「ジーク、私あなたが好き。結婚しましょう」
「…僕もリリアが好きだ。結婚しよう」
リリアとジークはもう一度熱いキスを交わす。
「ふざけるな!!!!!!まだ勝負は終わっていない!!!!」
自分の服を破り右手に巻き付け止血したサリウスが立ち上がり叫ぶ。
「終わらせて来るよ」
ジークはリリアに一言告げた後サリウスに近づいていく。お互いに剣を振れる状態ではない。ここからは拳での勝負となる。
「「フン!!!」」
互いの拳が相手の顔面をとらえ殴りぬく。よろける両者、先に体制を立て直したサリウスの拳がジークの腹を攻撃する。痛みに悶絶するジークにサリウスは追撃をするがジークはそれをよけサリウスの顔面に一発パンチを入れる。倒れこむサリウスに馬乗りになり間髪入れずに何度もパンチを放つジーク。それから何分経ったのか、ジークの手が上がらなくなった時サリウスは意識を失い決着がついた。
「「勝負あり!!!勝者ジーク・ダイヤ!!!」」
「臆せず来たなジーク・ダイヤ王子」
「臆することなど何もないからな」
「随分と余裕だな。その態度がいつまで取れるか楽しみだ」
不敵に笑うサリウスに対面しながらジークは決闘の準備に取り掛かる。その様子を見ていたヴォルは内心少しの不安を抱えていた。ジークの集中力が欠けているのだ。理由は未だ目を覚まさないリリアの事だろう。決闘において少しの不備が大きなあだとなる。
大臣達二人が審判兼証人として開始の合図を同時に叫ぶ。
「「始め!!!」」
「ハア!!」
先手はサリウスが取った。上段構えからの振り下ろしがジークを襲う。ジークはその攻撃を剣で受けようとするが想像以上の重さに膝をつく。
「貴様がユリを悪女と罵ったこと、絶対に許せぬ!!」
ユリを侮辱されたことに対する怒りがサリウスの力を底上げしていた。一方ジークの方は実力を十分に出し切れていなかった。決闘はジークの防戦一方の展開になった。
「俺にはユリとの幸せが待っている。その幸せをつかむために目障りな貴様をここで倒す!」
怒涛の攻撃を放つサリウスの言葉を聞きジークの中に怒りが湧いてきた。リリアを裏切ったユリとリリアを捨てたサリウスがまだ目を覚ますぬリリアの事など眼中にも入れず幸せになろうとしている。ジークにはその事実が許せなかった。
「ふざけたことをぬかすんじゃねーーーー!!」
ジークは冷静さを欠いた大振りの一撃をサリウスに放とうとする。しかしサリウスはその隙を見逃さずジークが攻撃する前にジークの胴体に一撃を加えた。
「ゴフッ」
血を吐いたジークはよろけながら後退りサリウスと距離をとる。しかしジークの受けた一撃はかなり深く動きが鈍くなる。
「ジーク様!!もう決闘の続行は無理です!降参して下さい!!」
ジークはヴォルの叫び声を聞くが内容までは頭に入ってこなかった。傷ついた体でサリウスの攻撃を何とか凌ぐジーク。しかしついに限界が訪れ意識が朦朧としてきた。
「これで終わりだジーク!!!」
サリウスのとどめの一撃が放たれる瞬間ジークの頭には走馬灯が過る。
『やーい豚王子!!そんな体で恥ずかしくないのかよ!!』
『……』
ジークがスペード王国に留学していた時体形を理由にいじめられていた。ジークは言い返えせるほど気持ちが強くなくいつも黙ることしか出来なかった。その日もいつものように体形のことでからかわれていると一人の女の子がジークといじめっ子の間に割り込んできた。
『あなた達!そんなことして恥ずかしくないの!!私はあなた達のような人と同じ学園だなんて恥ずかしいわ!!』
いじめっ子を追い払ってくれた女の子は僕を見ながらこう言った。
『あなたもは言われっぱなしでいいの?悔しくないの?』
『悔しいさ。でも怖くて何も言えなくなってしまうんだ』
『そう、なら大丈夫ね』
『え?』
『だって悔しい気持ちがあるのでしょ。ならあなたは変われるわ。私が保証してあげる』
そう言って笑った女の子、リリア・ジョーカーの言葉と笑顔は今でも忘れたことが無い。リリアは多分覚えていないだろうが。彼女のおかげで変わろうとする勇気が湧いてきた。
国に戻ってから欠かさぬ努力の末ジークは変わることが出来た。その姿に求婚する女性も多かったが全て断って来た。リリアに婚約者がいるのは知っていた。だがどうしても諦めきれずせめて彼女が結婚するまでは女性とお付き合いすることを控えていた。
そしてある日転機が訪れる。リリアの両親が反乱を起こし処刑されたことを知った。このままではリリアもされたこと処刑されてしまうと思いすぐに使者を送った。かなり無理をした条約を結びリリアを手に入れることが出来た。まだ結婚はしていないが悪くない人生だったと思う。このまま僕は…
「ジーク!!!!」
誰の声なのかはすぐに分かった。リリアだ。全てを諦めかけた自分を一瞬で救い出してくれたリリア。ジークは渾身の力を振り絞りサリウスの一撃を剣で弾く。そしてそのままサリウスの右腕を剣で切り落とす。
「ああああああああ!腕が!!俺の腕が!!!!」
地面でのたうち回るサリウスを無視して満身創痍のジークはゆっくりとリリアの方に近づいていく。リリアは目に涙を浮かべこちらに駆け寄り抱きしめてくれた。
「良かった。目を覚ましたんだねリリア」
「良かったじゃないわよこんなボロボロになって……」
リリアは抱きよせていたジークの体を手で遠ざけるとジークの唇に自分の唇を重ねた。
「ジーク、私あなたが好き。結婚しましょう」
「…僕もリリアが好きだ。結婚しよう」
リリアとジークはもう一度熱いキスを交わす。
「ふざけるな!!!!!!まだ勝負は終わっていない!!!!」
自分の服を破り右手に巻き付け止血したサリウスが立ち上がり叫ぶ。
「終わらせて来るよ」
ジークはリリアに一言告げた後サリウスに近づいていく。お互いに剣を振れる状態ではない。ここからは拳での勝負となる。
「「フン!!!」」
互いの拳が相手の顔面をとらえ殴りぬく。よろける両者、先に体制を立て直したサリウスの拳がジークの腹を攻撃する。痛みに悶絶するジークにサリウスは追撃をするがジークはそれをよけサリウスの顔面に一発パンチを入れる。倒れこむサリウスに馬乗りになり間髪入れずに何度もパンチを放つジーク。それから何分経ったのか、ジークの手が上がらなくなった時サリウスは意識を失い決着がついた。
「「勝負あり!!!勝者ジーク・ダイヤ!!!」」
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