【R-18】僕たちはだだのセフレです

京月

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第一話

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 青木裕は今ベットに仰向けで寝転がり天井を見上げている。

 部屋には電気がついておらず窓から入って来る月明りだけが部屋を照らしている



「すぅ…すぅ…」



 隣から寝息が聞こえてくる。横を向けば裸の上に毛布をかぶった女の子が一人寝ている。彼女の名前は霧島かなみ俺のセフレだ。


 高校二年の春、親友の桜井春樹に彼女が出来た。相手は霧島かなみ、俺の家の隣に住んでいる幼馴染だ。

 二人の出会いは運命的なものでもなく俺の家に遊びに来ていた春樹が偶然家に用事があると訪れたかなみと会ったことが始まりだった。

 春樹は高身長にイケメンさらには文武両道、欠点を上げるのが難しい存在だ。かなりモテる。だが春樹自体はかなり人見知りで今まで彼女とかはいなかったのだが霧島かなみの特別扱いしない感じの接し方が春樹には新鮮で何時しか好意を抱いていたそうだ。

 そして二人は春樹からの告白により付き合いはじめめでたしめでたし、これが誰も傷つかない結末だった。

 かなみと春樹が付き合ったのを知って、かなみに直接祝いの言葉を送った


「お前ら付き合うんだってな、おめでとう」


「ありがとう、それだけ?」


 その言葉に何故だかものすごく腹が立った。


「それだけって、他に何か言うこともないし…」


「そう、私は裕のこと好きだったよ?」


 その言葉で何故だか怒りが収まり冷静になれた。


「俺も好きだったよ」


「知ってた」


「なんで春樹と付き合ったの」


「春樹君が告白してきたから」


「俺が告白してたら付き合ってたか」


「うん、付き合ってた」


「雑だな」


「雑だよ」


「春樹とはもうヤったの」


「まだ」


「なら俺とセフレになってよ」


「…いいよ」


 かなみは昔から当事者意識が薄くどこか他人事のように自分の事を扱っている。

 それを知っている俺はかなみなら断らないだろうと確信してあの告白をした。

 我ながら屑だ。

 そんなことをしてまでかなみとのつながりが欲しかったのだろうか。

 自問自答ですら答えが出なかった。


 俺とかなみがセフレになってから一日がたった下校中、校門で待ち合わせをしているかなみと春樹を見つけた。

 そこには俺の居場所はなく二人だけで完成した空間があった。

 家に着くとかなみにラインをおくる。


『今日俺の家来て、親いないから』


『今春樹君とデート中、終わったら行くから待ってて』


「デートあるなら断れよ」


 かなみからの返信を見た俺はそんな独り言をつぶやいていた。

 かなみから家の前に着いたというラインが来たので玄関の扉を開ける。

 かなみは制服のままだった。

 自分の部屋にかなみを誘うとかなみは淡々と服を脱いでいく。


「もう少し雰囲気だせよ」


「そんなのいらないでしょ、セフレなんだから」


「確かに」


 お互いに服を脱ぎ全裸になる。かなみとは長い付き合いだがこんなにいい体をしてるとは知らなかった。


「お前初めてか」


「そうだよ、裕は」


「俺も初めて」


 お互いに経験がないせいかAVのようなことはできなかったがその日はただ猿のように腰を振った。


「んっ…んっ…」


「出る!!」


「ふぅ…水ある?」


「ほら」


「ありがとう」


 冬休みになった、早いものだ。高校三年生になれば受験が待っている。

 かなみとの関係は続いている。

 今もこうして隣には裸のかなみがスマホをいじっている。

 
「かなみ、冬休みの宿題終わったか」


「まだ」


「同じく」


 いつもこんな感じの会話しかしない


「そうだ裕、今度の日曜日家空けてくれないかな」


「なんで」


「春樹君が私の家に来るの。多分すると思うからさ、ね」


 当たり前だろう。付き合っているのだから。


 彼女の家に行きそこでヤる。何もおかしくない。


 なのになんでこんなにも心に穴があいたような感情になるんだ。


「分かった…」



 日曜になった。

 俺はかなみに家族と外食をしてくると伝えた。

 しかし俺はその日家にいた。

 実際本当に家族との外食の予定はあったが仮病を使い俺はキャンセルしたのだ。

 かなみの部屋は俺の部屋と向かい合わせになっているので丸見えになる

 自分の部屋の電気を消し俺は隠れるように窓からかなみの部屋をのぞく。

 かなみの部屋にはカーテンがかかっており影しか見えないがそれでもは部屋の中に二人いるのは分かる。

 春樹だろう。

 二人は最初数十分は何もしていなかったがついに行為が始まった。

 いつも見ていたかなみの裸はカーテンで隠され今それを見ることが出来るのは彼氏の春樹だけ。

 セフレの俺ではない。

 俺の部屋の窓を開けると二人の会話が聞こえてくる。



「はるくん、すき、もっと…もっと激しくして」


「かわいいよ、かなみ、俺も大好きだ」


「うれしい、うれしいよ、はるくん、あっ…あっ…気持ちいい」


「イキそうだよ、かなみ」


「きて、私の中にきて…っああああああ!!」


「出る!!」


 俺とヤるときは出さない声で

 俺とヤるときは言わない言葉で

 激しく交わっている二つの影

 かなみは俺の前では春樹の事をはるくんとは呼ばない、つまり俺に隠していたんだ

 二人は俺が考えている以上にお互いの事が特別になっていたんだ

 いつも自分の事を他人事のようにしているかなみから要求 

 「激しくして」、俺には一度もしたことがない春樹にしていた要求

 俺はかなみとセフレになることでかなみの特別な存在であろうとしたんだ

 だけど本当に特別な存在は春樹だ。

 いつものように接してくる俺と普段はやらないようなことまでする春樹

 誰が見てもわかる

 こんなに絶望的な心境なのに下半身はこれまで見たことがないほど反応している

 俺はその事実に涙を流しながらも自分で慰める

 そして抑えられない快楽とともに手を汚した


 かなみにセフレになろうと告白した時点で気づくべきだった
 
 俺は特別じゃない

 そして

 俺は普通じゃない
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