7 / 13
第七話
しおりを挟む
「アラン、今日も負傷者がいるテントに向かって治療してきてくれ」
「分かりました」
モンスターパレードは冒険者の活躍のおかげでかなり終息に向かっている。僕にできるのは一人でも多く負傷者を治療することだ。
「アランです、治療を行いに来ました」
負傷者のいるテントに訪れる
「アラン先生、お久しぶりです!」
「久しぶり」
そこにいたのはマリーさんとサリーさんだった。
「お久しぶりです。二人もモンスターパレードに参加していたんですね」
「そうなんです。やっぱり冒険者としては見過ごせないですね、ギルドからの報酬もいいですし」
「お金大事」
意外と現金なんだ。
「二人ともこのテントにいるってことはどこか怪我したんですか?」
「ま、まぁ…」
「……」
なんだか二人の反応がおかしい。これは何か隠している。
「二人とも僕に何か隠してますね、正直に言ってください」
「な、何にも隠してないよ!!ねぇサリー?」
「うん…か、隠してない」
「正直に言ってください」
「だから何も…」
「正直に言ってください」
「はぁ…分かりました。正直に白状します。ただ絶対に引かないでください。サリー」
「うん」
二人は後ろを向くと着ていた服をはだけさせ背中をあらわにする
「これは…」
二人の背中は酷く焼けただれていた。
「魔物を倒していたらサラマンダーがでてきて、逃げるときにお互い一撃食らっちゃっいました」
「一応治療はしてもらったからもう痛くはない」
「それでも感染症のリスクがまだ残ってる、なんで隠すんですか?」
「隠しますよ!こんな背中いくら治療でもアラン先生に見られたくなかった…」
「悪いとは思ってる。けどそれでも先生に嫌われたくはないと思った」
二人の気持ちに気付かなかった自分が恥ずかしかった。そして同時にこの二人の傷を絶対に完治させると決意した。
「マリーさん、サリーさん。二人の気持ちに気付かなくてすみませんでした。でも安心して下さい。絶対に僕がこの傷を完治させます」
「ぐすん…ありがとうアラン先生」
「お願いする」
二人の傷は治療済みなので回復魔法が効きにくくなってしまっている。回復魔法はそれぞれに個性があり違う人同士が同じ傷に回復魔法を使ってしまうと個性が反発しあい効果が薄くなってしまうのだ。
傷を完治させるには僕の持つ全魔力を注ぎ込むしかない。そんなことをすれば魔力の欠乏で意識を失うが二人を助けるためだ。気にすることでもない。
二人の背中に手をかざす。
「では、治療を始めます。『エクストラヒール』」
「「あっあああああああああああああああっ!!」」
二人は同時に声を上げ、体をのけぞらす。
「先生…もう少し…加減を…あっ!…気持ちいい…」
「ダメ…本当に…我慢が…んっ!…はぁ…はぁ…」
傷がみるみる治っていくが魔力の消費が思ったより激しすぎる。魔力が尽きる前に全力を出し切る。
「あっ!!!急に激しくっ!あっ…あっ…あっ…我慢できない」
「んっんんん!気持ちよすぎ…イキ…そう…」
そして遂に二人は限界を迎える
「「あっああああああ!!イクううううううう!!」
この喘ぎ声を聞いてアランは意識を失った。
朝起きると何故か自分が服を着ていなかったのでとても驚いていたらしい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「先生、アラン先生。だめ、完全に意識を失ってる」
「でもこれはチャンス」
「え?」
「寝ていたら何をしても気づかれない」
「そ、そうだね」
「お礼もかねてサービスしよう」
「うん」
この日アランに起きたこと知っているのはこの二人だけだった。
「分かりました」
モンスターパレードは冒険者の活躍のおかげでかなり終息に向かっている。僕にできるのは一人でも多く負傷者を治療することだ。
「アランです、治療を行いに来ました」
負傷者のいるテントに訪れる
「アラン先生、お久しぶりです!」
「久しぶり」
そこにいたのはマリーさんとサリーさんだった。
「お久しぶりです。二人もモンスターパレードに参加していたんですね」
「そうなんです。やっぱり冒険者としては見過ごせないですね、ギルドからの報酬もいいですし」
「お金大事」
意外と現金なんだ。
「二人ともこのテントにいるってことはどこか怪我したんですか?」
「ま、まぁ…」
「……」
なんだか二人の反応がおかしい。これは何か隠している。
「二人とも僕に何か隠してますね、正直に言ってください」
「な、何にも隠してないよ!!ねぇサリー?」
「うん…か、隠してない」
「正直に言ってください」
「だから何も…」
「正直に言ってください」
「はぁ…分かりました。正直に白状します。ただ絶対に引かないでください。サリー」
「うん」
二人は後ろを向くと着ていた服をはだけさせ背中をあらわにする
「これは…」
二人の背中は酷く焼けただれていた。
「魔物を倒していたらサラマンダーがでてきて、逃げるときにお互い一撃食らっちゃっいました」
「一応治療はしてもらったからもう痛くはない」
「それでも感染症のリスクがまだ残ってる、なんで隠すんですか?」
「隠しますよ!こんな背中いくら治療でもアラン先生に見られたくなかった…」
「悪いとは思ってる。けどそれでも先生に嫌われたくはないと思った」
二人の気持ちに気付かなかった自分が恥ずかしかった。そして同時にこの二人の傷を絶対に完治させると決意した。
「マリーさん、サリーさん。二人の気持ちに気付かなくてすみませんでした。でも安心して下さい。絶対に僕がこの傷を完治させます」
「ぐすん…ありがとうアラン先生」
「お願いする」
二人の傷は治療済みなので回復魔法が効きにくくなってしまっている。回復魔法はそれぞれに個性があり違う人同士が同じ傷に回復魔法を使ってしまうと個性が反発しあい効果が薄くなってしまうのだ。
傷を完治させるには僕の持つ全魔力を注ぎ込むしかない。そんなことをすれば魔力の欠乏で意識を失うが二人を助けるためだ。気にすることでもない。
二人の背中に手をかざす。
「では、治療を始めます。『エクストラヒール』」
「「あっあああああああああああああああっ!!」」
二人は同時に声を上げ、体をのけぞらす。
「先生…もう少し…加減を…あっ!…気持ちいい…」
「ダメ…本当に…我慢が…んっ!…はぁ…はぁ…」
傷がみるみる治っていくが魔力の消費が思ったより激しすぎる。魔力が尽きる前に全力を出し切る。
「あっ!!!急に激しくっ!あっ…あっ…あっ…我慢できない」
「んっんんん!気持ちよすぎ…イキ…そう…」
そして遂に二人は限界を迎える
「「あっああああああ!!イクううううううう!!」
この喘ぎ声を聞いてアランは意識を失った。
朝起きると何故か自分が服を着ていなかったのでとても驚いていたらしい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「先生、アラン先生。だめ、完全に意識を失ってる」
「でもこれはチャンス」
「え?」
「寝ていたら何をしても気づかれない」
「そ、そうだね」
「お礼もかねてサービスしよう」
「うん」
この日アランに起きたこと知っているのはこの二人だけだった。
0
あなたにおすすめの小説
敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される
clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。
状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
黒騎士団の娼婦
イシュタル
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
黒の神官と夜のお世話役
苺野 あん
恋愛
辺境の神殿で雑用係として慎ましく暮らしていたアンジェリアは、王都からやって来る上級神官の夜のお世話役に任命されてしまう。それも黒の神官という異名を持ち、様々な悪い噂に包まれた恐ろしい相手だ。ところが実際に現れたのは、アンジェリアの想像とは違っていて……。※完結しました
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる