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家出少女⑦
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朝、目を覚ましたとき、例によって先輩の姿はもうなかった。
枕元には一昨日と同じくメモ用紙が置かれており、『今夜はすき焼きにするから腹を空かせておくように』とだけ書かれていた。
その短い文章から、何か嬉しいことでもあったのかな? みたいに感じてしまうのは僕だけだろうか。
「先輩、ボクとエッチできて嬉しかったのかな」
何の気なしにそう思って――そんなの嬉しかったに決まってるじゃないか、とセルフでツッコミを入れた。
どうやらロリコンとしてはガチだったものとみえる先輩にとって、昨夜の僕とのエッチがどれほど胸アツなものだったかは想像がつく。
ある意味、ロリコンの究極の夢をほぼパーフェクトに近いかたちで叶えたわけだから、『我が人生に一点の悔いなし!』みたいな心境になっていてもおかしくない。
いずれにしてもこんなメモを残していったということは、先輩はまだ僕をここに置いてくれる気になったようだ。そういうことなら僕としてもこのままこの家に住まわせてもらうことに異存はない。
「……まあ、毎日エッチすることになるんだろうけど」
昨夜のエッチを思い出して、僕はもじもじと太股をすり合わせた。
愛液でびしょびしょになった自分の股間を先輩の大きなペニスが出たり入ったりしていたときのことを思い出して、起きたばかりだというのにエッチな気分になりかけている。
『普段は押し殺しているが性欲は強く、男に開発されるために生まれてきたような女』
……ゲームスタート時の設定は5歳若返った今も生きているということなのだろうか。
ただ、そのあたりはもうどうでもいい。大事なのは今後この家に置いてもらうことで否応なく僕が先輩との間に持たざるをえない性的な関係を、少女としての僕が受け入れられるかどうかだ。
そして、それについてはもう結論が出ている。このままこの家にとどまり、毎日毎晩先輩の欲情をこの身体で受けとめ続ける……そんな一見救いのない未来予想図に、僕は少しも抵抗感めいたものを感じなかった。
「ボク、先輩のこと好きになっちゃったのかな……」
先輩のことが好きで好きでしょうがないとか、そういった感じではない。けれども先輩とのエッチは嫌じゃないし……それを期待する気持ちが僕の中にまったくないと言えば嘘になる。
美女と野獣――いや、もっと率直に、透明感あるロリ美少女がデブでブサイクなロリコン野郎の家に転がりこんで、そのロリコンにいいように犯されるという構図を客観的にみられるようになった今、それがとんでもなくエロいことに今さらながら気づいたのだ。
その構図の中で、デブでブサイクなロリコンに犯されるロリ美少女というポジションにおさまっている自分に……どういうわけだろう、嫌悪感ではなくかすかな性的興奮さえ覚える。
今夜もまた昨日のように激しく求められるのだと思うとやっぱり身体が疼いて、思わずまたもじもじと脚をすり合わせてしまう。
「……あんなにボクとヤリたそうなのに、あんなにやさしく舐めたり触ったり……反則だよ……」
昨夜の先輩とのエッチを思い出すと、ほんのり幸せな気分になってしまう。そう……僕が先輩との性行為に抵抗を感じない理由も、あるいはそへんにあるのかも知れない。
僕のことが欲しくてたまらないくせに、胸もあそこもやさしく丹念に舐めたり触ったりしてくれる。僕のおまんこに挿れたくてたまらないくせに、痛いのを怖がる僕のために素股で出してしまう。
どこまでも僕を大事に丁寧に扱ってくれるそんなエッチを思い返すと、逆に僕としては先輩にぜんぶあげたくなってきてしまう。
「……今夜、思いきってボクの……あげちゃおっかな……」
いっそ僕の方からおまんこに挿れてくれるように先輩に頼んでみようか。……そんなダイタンな考えが浮かんでくるほど、朝だというのにどんどんエッチな気分になってくる。
ただ現実問題、毎日毎晩あんなエッチなことをしていて、僕がいつまでも処女でいられるはずがない。この家でお世話になっていれば、遠からず先輩に僕の初めてをあげる日がくるのだ。
だったらもったいをつけずに早くあげてしまいたいと思ってしまうのは、僕が淫乱だからだろうか。
いずれにしても、自分が処女であることに僕がそれほどの価値を感じていないのは事実だ。先輩が喉から手が出るほどそれを欲しがっていて、僕の方でもあげていいと思っているのだから、そんなのは早くあげてしまった方がいいに決まっている。
だが昨夜のエッチで垣間見た先輩の性格を考えると、先輩の方から僕の処女を奪いにくる可能性は低いだろう。そういうことがあるとしても、おそらくもう少し先の話になる。
だったら、時計の針を先に進めるために僕がするべきことはひとつだ。
「……よし、今夜は最後までしてくれるように、僕の方から先輩に頼んでみよう」
先輩にしてみても本当は素股などではなくガッツリ僕のおまんこに挿れてセックスしたいに決まっている。だから僕からお願いすれば先輩は大喜びで食いついてくるはずだ。
一緒のブランケットにくるまった先輩がまた昨日のように僕の身体に手を伸ばしてきたら、そこでおまんこに入れて欲しいと僕からちゃんと言う。そうすれば僕は今夜、先輩のおちんちんで初体験を迎えることになる。
ただ、そうなればもう先輩の性欲に歯止めはかからないだろう。ロリコンの本性を剥き出しにして僕の身体を求めてくるようになるのは目に見えており、きっと僕は毎晩のように先輩の精液をおまんこに注ぎ込まれることになる。
けれども、そんな日々を空想する僕の中に生まれたのは不安でも恐怖でもなく、新しい何かがはじまるという期待だった。
「あんな大きなおちんちんに中で出されたらどんな感じがするんだろう……」
ぼうっとする頭で、そんなことまで考えはじめてしまう。
あの凶悪なまでに大きな先輩のペニスが自分の膣内でビクビク脈打って大量の精液を吐き出してくる……そんなさまを想像するとお腹が熱くなって、僕の方も夜が楽しみになってきてしまう。
思えばもう長い間、男に中出しされていない。
ローティーンになって男を知らない無垢な身体に戻っても、女子高生としてたっぷりと男の味を教え込まれた記憶は僕の中に残っている。
これから性徴期を迎えようとするこの未成熟な身体で大人の男に中出しされたらどんなことになってしまうのかという興味は、正直ある。
先輩の中出しはきっとすごい勢いだろう。それを自分のおまんこに受け入れることをリアルに想像して、僕は急にうきうきした楽しい気分になってきた。
「うん、決めた! ボクの処女、今夜、先輩にあげちゃおっと!」
決意をこめた独り言とともに、僕は立ち上がった。
いずれにしてもここでの生活は長くなりそうだ。そうなると女子としては色々と買い揃えておきたいものもある。女の子になってもう二ヵ月。そのあたりの常識もだいぶ身についてきた。
昨日の買い物で少し使ったけれど、先輩からもらったお金はまだ残っている。明日は土曜日で研究室も休みだから、ひょっとしたら一日中先輩とベッドの上で過ごすことになるかも知れない。そう考えると今日のうちに買えるものは買っておきたい。
「下着も、かわいいのもう何枚か買っておかないと」
先輩のお金で買うのだから、ちゃんと先輩が気に入るものにしないといけない。
その下着をつけて先輩の前でスカートをめくって見せたら……そんなことを考えて、なんだか僕は先輩を誘惑するのがクセになってきていると思った。
今夜、先輩が帰ってくるのが楽しみだ。
久し振りにお腹の奥がキュンとするのを感じながら、買いだしに出るために僕は家を出た。
* * *
「そのへん、まだ火が通ってないんじゃないのか」
「そうかなぁ? ……ん、ちゃんと通ってるよ?」
「ならいいけど。肉だけじゃなくちゃんと野菜も食えよ」
「お兄さんこそ。さっきからお肉しか食べてないし」
「俺はいいんだよ」
――いつもより早い午後七時前に、予告通りすき焼きセットをかかえて先輩は帰ってきた。
スーパーの袋に入った肉と野菜はお約束として、二重にした紙袋にすき焼き用の中華鍋とカセットコンロ、果ては小さなちゃぶ台まで入っているのを目にして僕は驚いた。
そんなのどこから持ってきたのかと尋ねる僕に、職場にあったものを借りてきたと先輩は何でもないことのように答えた。
……あの研究室のどこにこんなものが眠っていたのかと妙なところで疑問を感じてしまった僕に構わず、先輩はキッチンに向かい、早々にスキ焼きの準備をはじめていた。
「このお肉、美味しいね。高いの買ってきたの?」
「さあ、どうだろうな」
「これって何かのお祝い? お兄さん、何かいいことでもあったの?」
「……さあ、どうだろうな」
すき焼きの準備をしている時間も含め、帰ってきてから先輩はずっとご満悦の様子で、昨日や一昨日のようにつっけんどんな態度は見せない。逆に僕のからかいの言葉にも余裕というか、平然とした調子で返してくる。
機嫌が悪くないのはいいにしても、僕としては『何かいいことでもあったの?』と聞いて今のように返されてはおもしろくない。顔を真っ赤にしてキョドるとか口の中のものを吹き出すとか、そういう展開を少しは期待していたのだ。
不意打ちで女の子の服を着て出迎えたり、いきなり一緒にお風呂に入ったり、そういったサプライズを仕掛けて堅物の先輩がタジタジになる……やっぱり僕はそのへんのコメディ的な部分にこの共同生活におけるおかしみのようなものを見いだしているのかも知れない。
「――ちゃんと飯食ってないようだったからさ」
「え?」
「マコト、ちゃんと飯食ってないだろ? 成長期なのに」
「……あ、うん」
「たまにはちゃんと食わせてやろうって、そう思ってさ」
「……」
「まあ、単純に俺がすき焼き食いたかったのもあるけど」
先輩はそう言うと、照れたように肉を口に掻き込んだ。そんな先輩の様子に、僕はまたホワンとしてしまう。
先輩はやっぱり僕のことをすごく大切に考えてくれているんだ……そんな思いで見つめていると、相変わらずブサイクな先輩の顔も何だか愛嬌のあるかわいい顔に見えてくるから不思議だった。
「……それに、体力つけないとだろ」
「え?」
「何やるにしても体力は必要だ。肉食って体力つけないとな」
「……」
なにげない様子でそう言う先輩の顔には、けれどもどこか恥じらうような色が浮かんでいる気がした。それで僕には、先輩が何を思って「体力をつけないと」などと言い出したかわかった。
(今夜の……セックスのこと言ってるんだ)
やっぱり先輩は今夜も僕とエッチなことする気満々なんだ……最初からわかっていたことだけど、改めてその事実を目の前に突きつけられたような気がして、僕はまたあそこがムズムズしはじめるのを感じた。
――同時に、今朝心に決めたことを思い出した。
ちょうどいいタイミングだから今のうちにお願いしておいた方がいいかも知れない。そう考えて僕はちゃぶ台に箸を置き、思いきってその件を切り出した。
「……ねえ、お兄さん」
「ん?」
「ボク、お兄さんにガマンさせちゃってるのかな」
「我慢って、何を?」
「お兄さんのおちんちんを、ボクのおまんこに入れること」
僕がそう言うと先輩は激しくむせて口の中のものをお皿に吐き出した。けれど、言い出してしまった僕としては今さら引き下がれない。
「はじめてだから痛くしないでってボクが言ったの、まだ気にしてるの?」
「我慢なんて俺は……」
「お兄さんだったら、いいよ」
「……」
「お兄さんだったら、ボク、初めてあげてもいいよ」
むせた口のまわりを拭う手を口にあてたままのぎこちない姿勢で、信じられないものを見るような目で先輩は僕を見た。そんな視線から逃げずに真っ向から受け止め、決意をこめて僕はさらに続けた。
「お兄さん、ボクと昨日の夜したみたいなこと、これからもしたいんだよね?」
「……」
「お兄さんのお家に泊めてもらってる間、昨日の夜みたいにエッチなこと毎晩するんだったら、これ以上お兄さんにガマンさせたくないし、ボク、お兄さんに早く初めてあげちゃいたいな……」
「……」
「痛いのは……やっぱり怖いけど、最初だけだって思うから。お兄さんのおちんちんが毎日膣内に入ってきたら、ボクのおまんこお兄さんのおちんちんの形になって、すぐに痛くなくなると思うから」
「……」
「だから……お兄さんがしたかったら、今夜エッチするとき、ボクのおまんこにおちんちん入れていいよ?」
「マコト……」
「たぶん怖がると思うし、痛くてやめてって言っちゃうかも知れないけど、ボクもう今夜お兄さんに初めてあげるって決めたから、どんなにボクが嫌がっても最後までやめないでね……」
「……マコト!」
「えっ……きゃっ……」
からからと箸が床に転がり落ちる乾いた音がした。
気がつけば僕は床に押し倒され、僕の首筋にむしゃぶりつきながら服を脱がそうとする先輩の大きな身体の下でなすがままになっていた。
僕が着ていたのは短パンに例のぶかぶかの開襟シャツだったのだけれど、先輩の愛撫から逃れようと身悶えているうちに一枚、また一枚と脱がされてゆき、すぐショーツまで脚から抜き取られて生まれたままの姿にされてしまった。
「……ぁっ……ぁぁん……」
「ハアッ……! ハアッ……! マコトっ……! マコトっ……!」
先輩はあらわになった僕のおっぱいにむしゃぶりつき、乳首を唇で挟み込み、脇の下のにおいを嗅いだ。おっぱいに頬ずりし、乳首を甘噛みし、脇の下を愛おしそうに舐め回した。
理性を失ったように僕の身体を貪る先輩に僕の方までトロンとしてきてしまい……けれどもこのまま先輩の情欲に流されてはいけないと思った。
「……ねぇ、お兄さん……まだ、ごはんの途中だよ……?」
「駄目だ……俺、我慢できない! マコトにそんなこと言われたら……俺もう我慢なんてできない!」
そう言って先輩はまた僕のおっぱいにむしゃぶりついた。がむしゃらで必死な感じさえするその愛撫に身を任せ、絶え間なく喘ぎ声をもらしながら僕は、自分の不用意な一言が先輩の獣欲に火をつけてしまったことを知った。
今夜、先輩に処女をあげることを決意したのは本当だし、それをフライングで口に出したのも間違っていたとは思わない。ただご飯を食べ終わらないうちに襲いかかってこずにはいられないほど先輩が僕の身体にご執心だとは思わなかった……。
たがが外れたような先輩の猛攻から逃れるように頭を横に向けると、カセットコンロにはまだ火がついたままだった。
「ねえ……お鍋、吹いちゃうよ?」
「……!」
僕がそう言うと先輩は今はじめてそれに気づいたように愛撫をやめ、僕の身体から離れてコンロの火を止めた。
それからしばらく、先輩は我に返ったような呆然とした顔で動かずにいたが、やがてこちらに目を戻すとまたさっきのように猛然と僕の身体に飛びかかってきた。
「……マコトっ! ……マコトっ!」
「あんっ……もぅ……しょうがないなぁ……お兄さんは……」
おへそから脇腹から、僕の裸を滅茶苦茶に舐め回す先輩の頭を、僕はやさしく抱いて掻き撫でた。そんなに必死にならなくても僕はどこへも行かないのに……そう思いながら僕は、背中に触れる堅く冷たい床の感触が気になりはじめた。
「……ねぇ、お兄さん……せめてベッドでしてほしいな……」
「え……」
「お兄さんがしたいなら、今エッチしてもいいよ。けど、ちゃんとベッドでしよ? ボクも、その……初体験が冷たい床の上って、イヤだし……」
僕がそう言うと先輩はすぐさま僕の身体をかかえ上げ、ベッドまで運んでその上に横たえた。そして自分は床に膝をついたまま、両手で僕の太股を抱えて貪るように股間に頭を突っ込んできた。
「あっ……あんっ……ああんっ……」
ガッつくような先輩のクンニに、僕は声を抑えることができなかった。
クリトリスを丹念に舐めあげ、太股の内側に頬ずりし、膣口を唇ではむはむとついばむ先輩は、まるで僕のおまんこという汁気の多い果実にかぶりつく大きな獣のようだ。
先輩にむしゃぶりつかれている股間から痺れるような快感が身体の内側に広がってゆくのを感じながら、先輩はおちんちんを挿れる前にこうして僕のおまんこをしっかりと濡らしていてくれるのだと嬉しく思った。
僕の身体に強い執着をみせる先輩のなりふり構わない性戯に、頭のてっぺんからつま先までふわふわとした幸福感が僕を包み込んでゆくのがわかった。
(……もうすぐ先輩が膣内に入ってくる。あの大きなおちんちんで、ボクは先輩のモノにされちゃうんだ……)
さっき押し倒されたときはいきなりのことに戸惑っていたが、こうしてベッドに横たわり心のこもったクンニでおまんこを弄ばれていると、性的な快感が身体のすみずみにまで行き渡って、いよいよ処女を喪失するのだという気分が高まってくる。
処女膜を破られる痛みへの恐怖がすっかり消えたわけではない。けれどもおまんこに感じる先輩の舌づかいは激しいながらも丁寧でやさしく、未だ膣内に舌を挿し込んでこないことからも僕を痛がらせまいとする気遣いに満ちたものであることがわかる。
(……この人に、ボクの処女をもらって欲しい)
おまんこから全身に伝わってくる快楽にぼうっとする頭で、僕はそう思った。
先輩は本当は今すぐにでも僕のことが欲しくてたまらないのだ。それなのにこんなにも僕を大事に扱ってくれる……そんな人に自分の処女をあげられるのは、何だかとても素敵なことのように思えてきた。
(……あ、欲しくなってきた)
そうして僕は膣内にしばらく忘れていた飢餓の感覚をおぼえた。その中に大きく硬くなった男の性器を挿入され、精液を吐き出されることへの飢餓が、外側ばかり先輩に舐められ続けるおまんこの奥に生まれるのを感じたのだ。
早く先輩のペニスに膣内に入ってきて欲しい。そして久しぶりに男に中出しされる感覚を味わいたい……そんな思いに衝き動かされるように、僕は喘ぎ声をこらえてその言葉を口にした。
「……ねぇ、お兄さん……もう、いいよ?」
「え……?」
「……もうボクの膣内、準備できたから……そろそろおちんちん挿れてもいいよ?」
「……」
「……お兄さん、ずっとボクにやさしくしてくれたから……ボクの初めて、お兄さんにあげる。痛くてもガマンするから、最後までやめないでね……」
股間から先輩の顔が離れたのを確認して、僕は両手で自分の両脚を後ろから抱えて股を広げ、いわゆるM字開脚のポーズをとった。
愛液と先輩の唾液でべたべたになったおまんこがかわいらしい膣口を開いて先輩の視線に晒されている……そんな自分の姿を思うと覚悟を決めていても恥ずかしすぎて、そのポーズをとったまま僕は下唇を噛み、目を閉じた。
「ハッ! ハッ! ハッ! ハッ!」
まるで全力疾走したときのように息を荒げながら、先輩がかちゃかちゃと気ぜわしくズボンを脱いでいるのがわかった。
やがてその音もやみ、ベッドが軋む音がして先輩の身体が僕の上にきたのがわかり、荒い吐息が頭の上あたりに聞こえるようになって……いっぱいに開いた僕の股間の膣口に、にちゃっという音とともに熱い塊が触れるのを感じた。
(先輩のおちんちんが僕のおまんこにキスしてる……)
目をつむったままその様子を頭の中にありありと想像し、そういえばまだ先輩とキスしてなかったな、と場違いな考えが頭に浮かんだ――その瞬間、身体の一部を引き裂かれるような激しい痛みが股の間におこった。
「痛っ!!!」
あまりの痛みに思わず声が出た。その途端に痛みは消え、膣口にもぐりこもうとしていた熱いものが離れたのがわかった。
「……っ!」
引けようとする先輩の腰に、僕はとっさに脚を巻きつけていた。
分厚い脂肪に覆われた先輩の腰回りは大きすぎて、腰の裏で脚を組むことはできなかった。けれども僕はぎこちなく先輩の腰にかかった脚に力をこめて、その腰を自分の側に引き寄せた。
「やめないで……」
呟きながら目を見開くと、今にも泣き出しそうな先輩の顔が僕を見下ろしていた。その口からひとすじのヨダレが僕の顎のあたりにたれ落ちるのが見えた。
お腹の下に目をやった。ビクビクと苦し気にお辞儀を繰り返す大きなペニスもその先端からヨダレをたらし、僕のおまんことひとすじの糸でつながっている。
……泣き出しそうな先輩の表情のわけがわかった。こんなにも僕のことが欲しくて、こんなにも僕のことを思ってくれる人にだったら……そう思って僕は脚にいっぱいの力を込め、先輩の腰をぐっと自分の股間に引き寄せた。
「……痛くても、ガマンするから……ボクの初めて、お兄さんが奪って……」
「マコトっ……!」
僕の脚に引き寄せられるまま降りてきた先輩のペニスが、また僕の膣口にキスした。けれどもそれは淫唇に触れるだけの軽いキスには終わらなかった。
「~~~~っ!」
再び股間に激痛が走り、それでも僕は、今度は必死の思いで声を出すのをこらえた。
みちみちと音を立て、狭いおまんこの肉壁を掻き分けるようにして先輩のペニスがゆっくりと僕の膣内にもぐりこんでくる――
――ピンポン
「……っ!」
そのとき、唐突にドアホンの音が響いた。
先輩の頭が弾かれたように玄関に向けられた。そのあと、ペニスの先端を僕の膣口にめり込ませたまま、先輩は困惑したような目を僕に向けてきた。
僕の目の前に忽然と選択肢が現れたのは、そのときだった。
――――――――――――――――――
1.やめないで……最後までして。
2.……誰か、来たのかな。
※いずれか一方を言葉にして下さい。
――――――――――――――――――
枕元には一昨日と同じくメモ用紙が置かれており、『今夜はすき焼きにするから腹を空かせておくように』とだけ書かれていた。
その短い文章から、何か嬉しいことでもあったのかな? みたいに感じてしまうのは僕だけだろうか。
「先輩、ボクとエッチできて嬉しかったのかな」
何の気なしにそう思って――そんなの嬉しかったに決まってるじゃないか、とセルフでツッコミを入れた。
どうやらロリコンとしてはガチだったものとみえる先輩にとって、昨夜の僕とのエッチがどれほど胸アツなものだったかは想像がつく。
ある意味、ロリコンの究極の夢をほぼパーフェクトに近いかたちで叶えたわけだから、『我が人生に一点の悔いなし!』みたいな心境になっていてもおかしくない。
いずれにしてもこんなメモを残していったということは、先輩はまだ僕をここに置いてくれる気になったようだ。そういうことなら僕としてもこのままこの家に住まわせてもらうことに異存はない。
「……まあ、毎日エッチすることになるんだろうけど」
昨夜のエッチを思い出して、僕はもじもじと太股をすり合わせた。
愛液でびしょびしょになった自分の股間を先輩の大きなペニスが出たり入ったりしていたときのことを思い出して、起きたばかりだというのにエッチな気分になりかけている。
『普段は押し殺しているが性欲は強く、男に開発されるために生まれてきたような女』
……ゲームスタート時の設定は5歳若返った今も生きているということなのだろうか。
ただ、そのあたりはもうどうでもいい。大事なのは今後この家に置いてもらうことで否応なく僕が先輩との間に持たざるをえない性的な関係を、少女としての僕が受け入れられるかどうかだ。
そして、それについてはもう結論が出ている。このままこの家にとどまり、毎日毎晩先輩の欲情をこの身体で受けとめ続ける……そんな一見救いのない未来予想図に、僕は少しも抵抗感めいたものを感じなかった。
「ボク、先輩のこと好きになっちゃったのかな……」
先輩のことが好きで好きでしょうがないとか、そういった感じではない。けれども先輩とのエッチは嫌じゃないし……それを期待する気持ちが僕の中にまったくないと言えば嘘になる。
美女と野獣――いや、もっと率直に、透明感あるロリ美少女がデブでブサイクなロリコン野郎の家に転がりこんで、そのロリコンにいいように犯されるという構図を客観的にみられるようになった今、それがとんでもなくエロいことに今さらながら気づいたのだ。
その構図の中で、デブでブサイクなロリコンに犯されるロリ美少女というポジションにおさまっている自分に……どういうわけだろう、嫌悪感ではなくかすかな性的興奮さえ覚える。
今夜もまた昨日のように激しく求められるのだと思うとやっぱり身体が疼いて、思わずまたもじもじと脚をすり合わせてしまう。
「……あんなにボクとヤリたそうなのに、あんなにやさしく舐めたり触ったり……反則だよ……」
昨夜の先輩とのエッチを思い出すと、ほんのり幸せな気分になってしまう。そう……僕が先輩との性行為に抵抗を感じない理由も、あるいはそへんにあるのかも知れない。
僕のことが欲しくてたまらないくせに、胸もあそこもやさしく丹念に舐めたり触ったりしてくれる。僕のおまんこに挿れたくてたまらないくせに、痛いのを怖がる僕のために素股で出してしまう。
どこまでも僕を大事に丁寧に扱ってくれるそんなエッチを思い返すと、逆に僕としては先輩にぜんぶあげたくなってきてしまう。
「……今夜、思いきってボクの……あげちゃおっかな……」
いっそ僕の方からおまんこに挿れてくれるように先輩に頼んでみようか。……そんなダイタンな考えが浮かんでくるほど、朝だというのにどんどんエッチな気分になってくる。
ただ現実問題、毎日毎晩あんなエッチなことをしていて、僕がいつまでも処女でいられるはずがない。この家でお世話になっていれば、遠からず先輩に僕の初めてをあげる日がくるのだ。
だったらもったいをつけずに早くあげてしまいたいと思ってしまうのは、僕が淫乱だからだろうか。
いずれにしても、自分が処女であることに僕がそれほどの価値を感じていないのは事実だ。先輩が喉から手が出るほどそれを欲しがっていて、僕の方でもあげていいと思っているのだから、そんなのは早くあげてしまった方がいいに決まっている。
だが昨夜のエッチで垣間見た先輩の性格を考えると、先輩の方から僕の処女を奪いにくる可能性は低いだろう。そういうことがあるとしても、おそらくもう少し先の話になる。
だったら、時計の針を先に進めるために僕がするべきことはひとつだ。
「……よし、今夜は最後までしてくれるように、僕の方から先輩に頼んでみよう」
先輩にしてみても本当は素股などではなくガッツリ僕のおまんこに挿れてセックスしたいに決まっている。だから僕からお願いすれば先輩は大喜びで食いついてくるはずだ。
一緒のブランケットにくるまった先輩がまた昨日のように僕の身体に手を伸ばしてきたら、そこでおまんこに入れて欲しいと僕からちゃんと言う。そうすれば僕は今夜、先輩のおちんちんで初体験を迎えることになる。
ただ、そうなればもう先輩の性欲に歯止めはかからないだろう。ロリコンの本性を剥き出しにして僕の身体を求めてくるようになるのは目に見えており、きっと僕は毎晩のように先輩の精液をおまんこに注ぎ込まれることになる。
けれども、そんな日々を空想する僕の中に生まれたのは不安でも恐怖でもなく、新しい何かがはじまるという期待だった。
「あんな大きなおちんちんに中で出されたらどんな感じがするんだろう……」
ぼうっとする頭で、そんなことまで考えはじめてしまう。
あの凶悪なまでに大きな先輩のペニスが自分の膣内でビクビク脈打って大量の精液を吐き出してくる……そんなさまを想像するとお腹が熱くなって、僕の方も夜が楽しみになってきてしまう。
思えばもう長い間、男に中出しされていない。
ローティーンになって男を知らない無垢な身体に戻っても、女子高生としてたっぷりと男の味を教え込まれた記憶は僕の中に残っている。
これから性徴期を迎えようとするこの未成熟な身体で大人の男に中出しされたらどんなことになってしまうのかという興味は、正直ある。
先輩の中出しはきっとすごい勢いだろう。それを自分のおまんこに受け入れることをリアルに想像して、僕は急にうきうきした楽しい気分になってきた。
「うん、決めた! ボクの処女、今夜、先輩にあげちゃおっと!」
決意をこめた独り言とともに、僕は立ち上がった。
いずれにしてもここでの生活は長くなりそうだ。そうなると女子としては色々と買い揃えておきたいものもある。女の子になってもう二ヵ月。そのあたりの常識もだいぶ身についてきた。
昨日の買い物で少し使ったけれど、先輩からもらったお金はまだ残っている。明日は土曜日で研究室も休みだから、ひょっとしたら一日中先輩とベッドの上で過ごすことになるかも知れない。そう考えると今日のうちに買えるものは買っておきたい。
「下着も、かわいいのもう何枚か買っておかないと」
先輩のお金で買うのだから、ちゃんと先輩が気に入るものにしないといけない。
その下着をつけて先輩の前でスカートをめくって見せたら……そんなことを考えて、なんだか僕は先輩を誘惑するのがクセになってきていると思った。
今夜、先輩が帰ってくるのが楽しみだ。
久し振りにお腹の奥がキュンとするのを感じながら、買いだしに出るために僕は家を出た。
* * *
「そのへん、まだ火が通ってないんじゃないのか」
「そうかなぁ? ……ん、ちゃんと通ってるよ?」
「ならいいけど。肉だけじゃなくちゃんと野菜も食えよ」
「お兄さんこそ。さっきからお肉しか食べてないし」
「俺はいいんだよ」
――いつもより早い午後七時前に、予告通りすき焼きセットをかかえて先輩は帰ってきた。
スーパーの袋に入った肉と野菜はお約束として、二重にした紙袋にすき焼き用の中華鍋とカセットコンロ、果ては小さなちゃぶ台まで入っているのを目にして僕は驚いた。
そんなのどこから持ってきたのかと尋ねる僕に、職場にあったものを借りてきたと先輩は何でもないことのように答えた。
……あの研究室のどこにこんなものが眠っていたのかと妙なところで疑問を感じてしまった僕に構わず、先輩はキッチンに向かい、早々にスキ焼きの準備をはじめていた。
「このお肉、美味しいね。高いの買ってきたの?」
「さあ、どうだろうな」
「これって何かのお祝い? お兄さん、何かいいことでもあったの?」
「……さあ、どうだろうな」
すき焼きの準備をしている時間も含め、帰ってきてから先輩はずっとご満悦の様子で、昨日や一昨日のようにつっけんどんな態度は見せない。逆に僕のからかいの言葉にも余裕というか、平然とした調子で返してくる。
機嫌が悪くないのはいいにしても、僕としては『何かいいことでもあったの?』と聞いて今のように返されてはおもしろくない。顔を真っ赤にしてキョドるとか口の中のものを吹き出すとか、そういう展開を少しは期待していたのだ。
不意打ちで女の子の服を着て出迎えたり、いきなり一緒にお風呂に入ったり、そういったサプライズを仕掛けて堅物の先輩がタジタジになる……やっぱり僕はそのへんのコメディ的な部分にこの共同生活におけるおかしみのようなものを見いだしているのかも知れない。
「――ちゃんと飯食ってないようだったからさ」
「え?」
「マコト、ちゃんと飯食ってないだろ? 成長期なのに」
「……あ、うん」
「たまにはちゃんと食わせてやろうって、そう思ってさ」
「……」
「まあ、単純に俺がすき焼き食いたかったのもあるけど」
先輩はそう言うと、照れたように肉を口に掻き込んだ。そんな先輩の様子に、僕はまたホワンとしてしまう。
先輩はやっぱり僕のことをすごく大切に考えてくれているんだ……そんな思いで見つめていると、相変わらずブサイクな先輩の顔も何だか愛嬌のあるかわいい顔に見えてくるから不思議だった。
「……それに、体力つけないとだろ」
「え?」
「何やるにしても体力は必要だ。肉食って体力つけないとな」
「……」
なにげない様子でそう言う先輩の顔には、けれどもどこか恥じらうような色が浮かんでいる気がした。それで僕には、先輩が何を思って「体力をつけないと」などと言い出したかわかった。
(今夜の……セックスのこと言ってるんだ)
やっぱり先輩は今夜も僕とエッチなことする気満々なんだ……最初からわかっていたことだけど、改めてその事実を目の前に突きつけられたような気がして、僕はまたあそこがムズムズしはじめるのを感じた。
――同時に、今朝心に決めたことを思い出した。
ちょうどいいタイミングだから今のうちにお願いしておいた方がいいかも知れない。そう考えて僕はちゃぶ台に箸を置き、思いきってその件を切り出した。
「……ねえ、お兄さん」
「ん?」
「ボク、お兄さんにガマンさせちゃってるのかな」
「我慢って、何を?」
「お兄さんのおちんちんを、ボクのおまんこに入れること」
僕がそう言うと先輩は激しくむせて口の中のものをお皿に吐き出した。けれど、言い出してしまった僕としては今さら引き下がれない。
「はじめてだから痛くしないでってボクが言ったの、まだ気にしてるの?」
「我慢なんて俺は……」
「お兄さんだったら、いいよ」
「……」
「お兄さんだったら、ボク、初めてあげてもいいよ」
むせた口のまわりを拭う手を口にあてたままのぎこちない姿勢で、信じられないものを見るような目で先輩は僕を見た。そんな視線から逃げずに真っ向から受け止め、決意をこめて僕はさらに続けた。
「お兄さん、ボクと昨日の夜したみたいなこと、これからもしたいんだよね?」
「……」
「お兄さんのお家に泊めてもらってる間、昨日の夜みたいにエッチなこと毎晩するんだったら、これ以上お兄さんにガマンさせたくないし、ボク、お兄さんに早く初めてあげちゃいたいな……」
「……」
「痛いのは……やっぱり怖いけど、最初だけだって思うから。お兄さんのおちんちんが毎日膣内に入ってきたら、ボクのおまんこお兄さんのおちんちんの形になって、すぐに痛くなくなると思うから」
「……」
「だから……お兄さんがしたかったら、今夜エッチするとき、ボクのおまんこにおちんちん入れていいよ?」
「マコト……」
「たぶん怖がると思うし、痛くてやめてって言っちゃうかも知れないけど、ボクもう今夜お兄さんに初めてあげるって決めたから、どんなにボクが嫌がっても最後までやめないでね……」
「……マコト!」
「えっ……きゃっ……」
からからと箸が床に転がり落ちる乾いた音がした。
気がつけば僕は床に押し倒され、僕の首筋にむしゃぶりつきながら服を脱がそうとする先輩の大きな身体の下でなすがままになっていた。
僕が着ていたのは短パンに例のぶかぶかの開襟シャツだったのだけれど、先輩の愛撫から逃れようと身悶えているうちに一枚、また一枚と脱がされてゆき、すぐショーツまで脚から抜き取られて生まれたままの姿にされてしまった。
「……ぁっ……ぁぁん……」
「ハアッ……! ハアッ……! マコトっ……! マコトっ……!」
先輩はあらわになった僕のおっぱいにむしゃぶりつき、乳首を唇で挟み込み、脇の下のにおいを嗅いだ。おっぱいに頬ずりし、乳首を甘噛みし、脇の下を愛おしそうに舐め回した。
理性を失ったように僕の身体を貪る先輩に僕の方までトロンとしてきてしまい……けれどもこのまま先輩の情欲に流されてはいけないと思った。
「……ねぇ、お兄さん……まだ、ごはんの途中だよ……?」
「駄目だ……俺、我慢できない! マコトにそんなこと言われたら……俺もう我慢なんてできない!」
そう言って先輩はまた僕のおっぱいにむしゃぶりついた。がむしゃらで必死な感じさえするその愛撫に身を任せ、絶え間なく喘ぎ声をもらしながら僕は、自分の不用意な一言が先輩の獣欲に火をつけてしまったことを知った。
今夜、先輩に処女をあげることを決意したのは本当だし、それをフライングで口に出したのも間違っていたとは思わない。ただご飯を食べ終わらないうちに襲いかかってこずにはいられないほど先輩が僕の身体にご執心だとは思わなかった……。
たがが外れたような先輩の猛攻から逃れるように頭を横に向けると、カセットコンロにはまだ火がついたままだった。
「ねえ……お鍋、吹いちゃうよ?」
「……!」
僕がそう言うと先輩は今はじめてそれに気づいたように愛撫をやめ、僕の身体から離れてコンロの火を止めた。
それからしばらく、先輩は我に返ったような呆然とした顔で動かずにいたが、やがてこちらに目を戻すとまたさっきのように猛然と僕の身体に飛びかかってきた。
「……マコトっ! ……マコトっ!」
「あんっ……もぅ……しょうがないなぁ……お兄さんは……」
おへそから脇腹から、僕の裸を滅茶苦茶に舐め回す先輩の頭を、僕はやさしく抱いて掻き撫でた。そんなに必死にならなくても僕はどこへも行かないのに……そう思いながら僕は、背中に触れる堅く冷たい床の感触が気になりはじめた。
「……ねぇ、お兄さん……せめてベッドでしてほしいな……」
「え……」
「お兄さんがしたいなら、今エッチしてもいいよ。けど、ちゃんとベッドでしよ? ボクも、その……初体験が冷たい床の上って、イヤだし……」
僕がそう言うと先輩はすぐさま僕の身体をかかえ上げ、ベッドまで運んでその上に横たえた。そして自分は床に膝をついたまま、両手で僕の太股を抱えて貪るように股間に頭を突っ込んできた。
「あっ……あんっ……ああんっ……」
ガッつくような先輩のクンニに、僕は声を抑えることができなかった。
クリトリスを丹念に舐めあげ、太股の内側に頬ずりし、膣口を唇ではむはむとついばむ先輩は、まるで僕のおまんこという汁気の多い果実にかぶりつく大きな獣のようだ。
先輩にむしゃぶりつかれている股間から痺れるような快感が身体の内側に広がってゆくのを感じながら、先輩はおちんちんを挿れる前にこうして僕のおまんこをしっかりと濡らしていてくれるのだと嬉しく思った。
僕の身体に強い執着をみせる先輩のなりふり構わない性戯に、頭のてっぺんからつま先までふわふわとした幸福感が僕を包み込んでゆくのがわかった。
(……もうすぐ先輩が膣内に入ってくる。あの大きなおちんちんで、ボクは先輩のモノにされちゃうんだ……)
さっき押し倒されたときはいきなりのことに戸惑っていたが、こうしてベッドに横たわり心のこもったクンニでおまんこを弄ばれていると、性的な快感が身体のすみずみにまで行き渡って、いよいよ処女を喪失するのだという気分が高まってくる。
処女膜を破られる痛みへの恐怖がすっかり消えたわけではない。けれどもおまんこに感じる先輩の舌づかいは激しいながらも丁寧でやさしく、未だ膣内に舌を挿し込んでこないことからも僕を痛がらせまいとする気遣いに満ちたものであることがわかる。
(……この人に、ボクの処女をもらって欲しい)
おまんこから全身に伝わってくる快楽にぼうっとする頭で、僕はそう思った。
先輩は本当は今すぐにでも僕のことが欲しくてたまらないのだ。それなのにこんなにも僕を大事に扱ってくれる……そんな人に自分の処女をあげられるのは、何だかとても素敵なことのように思えてきた。
(……あ、欲しくなってきた)
そうして僕は膣内にしばらく忘れていた飢餓の感覚をおぼえた。その中に大きく硬くなった男の性器を挿入され、精液を吐き出されることへの飢餓が、外側ばかり先輩に舐められ続けるおまんこの奥に生まれるのを感じたのだ。
早く先輩のペニスに膣内に入ってきて欲しい。そして久しぶりに男に中出しされる感覚を味わいたい……そんな思いに衝き動かされるように、僕は喘ぎ声をこらえてその言葉を口にした。
「……ねぇ、お兄さん……もう、いいよ?」
「え……?」
「……もうボクの膣内、準備できたから……そろそろおちんちん挿れてもいいよ?」
「……」
「……お兄さん、ずっとボクにやさしくしてくれたから……ボクの初めて、お兄さんにあげる。痛くてもガマンするから、最後までやめないでね……」
股間から先輩の顔が離れたのを確認して、僕は両手で自分の両脚を後ろから抱えて股を広げ、いわゆるM字開脚のポーズをとった。
愛液と先輩の唾液でべたべたになったおまんこがかわいらしい膣口を開いて先輩の視線に晒されている……そんな自分の姿を思うと覚悟を決めていても恥ずかしすぎて、そのポーズをとったまま僕は下唇を噛み、目を閉じた。
「ハッ! ハッ! ハッ! ハッ!」
まるで全力疾走したときのように息を荒げながら、先輩がかちゃかちゃと気ぜわしくズボンを脱いでいるのがわかった。
やがてその音もやみ、ベッドが軋む音がして先輩の身体が僕の上にきたのがわかり、荒い吐息が頭の上あたりに聞こえるようになって……いっぱいに開いた僕の股間の膣口に、にちゃっという音とともに熱い塊が触れるのを感じた。
(先輩のおちんちんが僕のおまんこにキスしてる……)
目をつむったままその様子を頭の中にありありと想像し、そういえばまだ先輩とキスしてなかったな、と場違いな考えが頭に浮かんだ――その瞬間、身体の一部を引き裂かれるような激しい痛みが股の間におこった。
「痛っ!!!」
あまりの痛みに思わず声が出た。その途端に痛みは消え、膣口にもぐりこもうとしていた熱いものが離れたのがわかった。
「……っ!」
引けようとする先輩の腰に、僕はとっさに脚を巻きつけていた。
分厚い脂肪に覆われた先輩の腰回りは大きすぎて、腰の裏で脚を組むことはできなかった。けれども僕はぎこちなく先輩の腰にかかった脚に力をこめて、その腰を自分の側に引き寄せた。
「やめないで……」
呟きながら目を見開くと、今にも泣き出しそうな先輩の顔が僕を見下ろしていた。その口からひとすじのヨダレが僕の顎のあたりにたれ落ちるのが見えた。
お腹の下に目をやった。ビクビクと苦し気にお辞儀を繰り返す大きなペニスもその先端からヨダレをたらし、僕のおまんことひとすじの糸でつながっている。
……泣き出しそうな先輩の表情のわけがわかった。こんなにも僕のことが欲しくて、こんなにも僕のことを思ってくれる人にだったら……そう思って僕は脚にいっぱいの力を込め、先輩の腰をぐっと自分の股間に引き寄せた。
「……痛くても、ガマンするから……ボクの初めて、お兄さんが奪って……」
「マコトっ……!」
僕の脚に引き寄せられるまま降りてきた先輩のペニスが、また僕の膣口にキスした。けれどもそれは淫唇に触れるだけの軽いキスには終わらなかった。
「~~~~っ!」
再び股間に激痛が走り、それでも僕は、今度は必死の思いで声を出すのをこらえた。
みちみちと音を立て、狭いおまんこの肉壁を掻き分けるようにして先輩のペニスがゆっくりと僕の膣内にもぐりこんでくる――
――ピンポン
「……っ!」
そのとき、唐突にドアホンの音が響いた。
先輩の頭が弾かれたように玄関に向けられた。そのあと、ペニスの先端を僕の膣口にめり込ませたまま、先輩は困惑したような目を僕に向けてきた。
僕の目の前に忽然と選択肢が現れたのは、そのときだった。
――――――――――――――――――
1.やめないで……最後までして。
2.……誰か、来たのかな。
※いずれか一方を言葉にして下さい。
――――――――――――――――――
10
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