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18淑女の扱いは丁寧に ーバイオレットー
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「全く、私とした事が……しくったわ」
この、貴族の令嬢らしからぬ喋り方。
一人掛けのソファーに、足を組むという、はしたなさ。
まぁ、私だけどね。
まず、簡単に自己紹介をしましょう。
私の名は、「バイオレット=サフィール」。
容姿は、母譲りの銀髪に赤い瞳。
でもって、父は自国の宰相で、婚約者は自国の現王の腹違いの弟だ。
後は…弟の婚約者が自国の王女様ってトコかしら?
何か…「自国」ばっかり言ってるわね…。
と、まぁ、それは仕方ないのよ。
今、私は自分の国であるトーラス国にいないんだから。
今私がいるのは、隣国のエルドラント国だ。
「ただ勉強しに留学で来ただけで、何でこうなるのー!ホント無いし!あーもぉ!」
どんどん独り言を言う声が大きくなるのは、仕方がないと思ってほしい。
私は今、エルドラント国の王城にて…多分監禁されている…いゃ、確実に監禁されている。
発端は二日前。
何時もの様に学園に行き、何時もの様にこの国の第二王子につけまわされ、何時もの様にうんざりし、何時もの様に下校した。
問題はその後。
私が借りている小さな屋敷に帰宅すると、間髪おかずに、ドアノッカーの音が屋敷中に鳴り響いた。
で、実家の屋敷から一緒に来てくれていた侍女の「サリー」が応対し、直ぐに私を呼びに来たのだ。
呼び出し理由は、エルドラントの王城から使者が来ていると言うものだった。
一応、私はトーラス国の侯爵家の人間だ。隣国の使者に失礼を働く事はあまり好ましく無い。
と言う訳で、使者の方にお会いしたのだが、その使者から告げられた言葉はこうだった。
「トーラス国の侯爵令嬢である、バイオレット様に、我が国の正妃様がお話したいとの事で、招待状をお持ちしました」
うん。
断れないじゃない?正妃様だから。
まぁ、少しは勘ぐったわよ?あのバカ王子の親だし。
でも、いかんせん、私はだだの侯爵令嬢だ。断るにもそれ相応の理由が必要になる。
で、仕方なく、そのまま使者殿について行った結果が「今」よ!
「サリーは屋敷だし、これからどうしようかしら?扉の前には護衛がいるみたいだし…。いっそ、魔法で扉ぶっ壊そうかしら…此れなら護衛も意味ないし……って、それが出来るならもうとっくにやってるってーのよ!」
まぁ、あれよ。
一人ノリツッコミをしてしまう位には、現在イラついているわ。
城に上がるなり、そのままこの部屋に通され、一応正妃様とお会いして、何気ない会話の後、「すこし寛いでおいて頂戴?」と言う言葉と共に去って行った正妃様は、その後帰っては来なかった…。
で、何故か城の侍女がやって来て、「ご滞在のご準備をさせて頂きますね?」………と。
えぇ、完璧はめられましたとも。
「まいったわねー。これからどうなるのかしら?まぁ、お父様にこれが伝わったら…………うん、それはそれで面白いわね」
そこまで考えた私は、自然と口角が上がった。
「……ふふふ。あぁ、この国の王様はどうされるのかしら?」
あら、やはり私は「アノ」お父様の娘ね…。
なんだか楽しくなって来たわ。
だってそうでしょ?下手をしたら、国家間の問題になりかねないのだもの。
そんな中、部屋中に扉のノック音が響いた。
「お邪魔しますね」
そして、護衛から扉を開けられ、入って来たのは、落ち着いたドレスを上品に着こなした少し年配の女性と、その女性によく似た若い女性だった。
そして。
扉が閉められると同時に、二人は私に向かい、深々と頭を下げてきた。
「バイオレット様、本当に御免なさいね」
この、貴族の令嬢らしからぬ喋り方。
一人掛けのソファーに、足を組むという、はしたなさ。
まぁ、私だけどね。
まず、簡単に自己紹介をしましょう。
私の名は、「バイオレット=サフィール」。
容姿は、母譲りの銀髪に赤い瞳。
でもって、父は自国の宰相で、婚約者は自国の現王の腹違いの弟だ。
後は…弟の婚約者が自国の王女様ってトコかしら?
何か…「自国」ばっかり言ってるわね…。
と、まぁ、それは仕方ないのよ。
今、私は自分の国であるトーラス国にいないんだから。
今私がいるのは、隣国のエルドラント国だ。
「ただ勉強しに留学で来ただけで、何でこうなるのー!ホント無いし!あーもぉ!」
どんどん独り言を言う声が大きくなるのは、仕方がないと思ってほしい。
私は今、エルドラント国の王城にて…多分監禁されている…いゃ、確実に監禁されている。
発端は二日前。
何時もの様に学園に行き、何時もの様にこの国の第二王子につけまわされ、何時もの様にうんざりし、何時もの様に下校した。
問題はその後。
私が借りている小さな屋敷に帰宅すると、間髪おかずに、ドアノッカーの音が屋敷中に鳴り響いた。
で、実家の屋敷から一緒に来てくれていた侍女の「サリー」が応対し、直ぐに私を呼びに来たのだ。
呼び出し理由は、エルドラントの王城から使者が来ていると言うものだった。
一応、私はトーラス国の侯爵家の人間だ。隣国の使者に失礼を働く事はあまり好ましく無い。
と言う訳で、使者の方にお会いしたのだが、その使者から告げられた言葉はこうだった。
「トーラス国の侯爵令嬢である、バイオレット様に、我が国の正妃様がお話したいとの事で、招待状をお持ちしました」
うん。
断れないじゃない?正妃様だから。
まぁ、少しは勘ぐったわよ?あのバカ王子の親だし。
でも、いかんせん、私はだだの侯爵令嬢だ。断るにもそれ相応の理由が必要になる。
で、仕方なく、そのまま使者殿について行った結果が「今」よ!
「サリーは屋敷だし、これからどうしようかしら?扉の前には護衛がいるみたいだし…。いっそ、魔法で扉ぶっ壊そうかしら…此れなら護衛も意味ないし……って、それが出来るならもうとっくにやってるってーのよ!」
まぁ、あれよ。
一人ノリツッコミをしてしまう位には、現在イラついているわ。
城に上がるなり、そのままこの部屋に通され、一応正妃様とお会いして、何気ない会話の後、「すこし寛いでおいて頂戴?」と言う言葉と共に去って行った正妃様は、その後帰っては来なかった…。
で、何故か城の侍女がやって来て、「ご滞在のご準備をさせて頂きますね?」………と。
えぇ、完璧はめられましたとも。
「まいったわねー。これからどうなるのかしら?まぁ、お父様にこれが伝わったら…………うん、それはそれで面白いわね」
そこまで考えた私は、自然と口角が上がった。
「……ふふふ。あぁ、この国の王様はどうされるのかしら?」
あら、やはり私は「アノ」お父様の娘ね…。
なんだか楽しくなって来たわ。
だってそうでしょ?下手をしたら、国家間の問題になりかねないのだもの。
そんな中、部屋中に扉のノック音が響いた。
「お邪魔しますね」
そして、護衛から扉を開けられ、入って来たのは、落ち着いたドレスを上品に着こなした少し年配の女性と、その女性によく似た若い女性だった。
そして。
扉が閉められると同時に、二人は私に向かい、深々と頭を下げてきた。
「バイオレット様、本当に御免なさいね」
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