彼を取り戻すためにすべてを捧げ…なくても別に良い気がしてきた闇落ち令嬢は、美食家の悪魔と契約をする

hosiiimo

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レイン、悪魔と冬休みを過ごす。

マクマノアクマ②

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◆◆◆◆


この『界』でと呼ばれている行為は、外「界」への求人や集客イベントの告知のようなものなんだ。

その情報は我々の住む『界』では基本的に求人の媒体に転載され、掲載される。

どこに載るかはその方法と運に左右されるのだが、貧弱なこの『界』の通信状況や地盤では有力媒体に掲載される事は、まずない。記事も小さくて、希求力のない、印象の薄いものばかりだ。そもそも移動の便が悪すぎる、ここは非常に文明の低い「界」なのだ。

ちなみになぜだかレインちゃんの召喚は、マイナーグルメ媒体の読者通信コーナーに掲載されていたので、きたのだ。

めんつゆやワインよりもずっと、甘美で吸引力のあるトラップだったよ。こうして彼女に捕らわれてしまうのも、仕方ないことだろう。僕の方も、既に逃げる気も逃がす気もないけどね。

食に関するアンテナはあちこち張り巡らせているつもりだけど、今回は見逃さずに済んで、本当に良かったな。


つまり、何が言いたいかというと、は明らかにおかしいということだ。


予言牛は、掲載文の文面を評価していたが、こんなに寂れた魅力のない界に来るのは、よほどの酔狂な者だけだ。未開の地の新たな珍味を求めるという、この僕のような、ね。

なのにグリフォン、フェンブル、キャットシー、ドラゴンなどが、わざわざやってくるというのか。
獣の考えは理解出来ないが、その程度の存在にとっては、移動もかなり困難を伴うはずなのに。あまりにも割に合わなすぎるんだ。

貧しく哀れな後進『界』に、お恵みをするという感覚なのか。そういう手合ならば、もう少しやり甲斐とやらを求めるものではないか。

これでは、スラム街に、宝石と高級酒、それに殺傷力の高い銃火器をばら撒くようなものだ。慈善事業ならば、栄養の取れた食事と教育や仕事の斡旋が基本だろう。

そう、あまりに不自然。過剰で、余剰で、不穏な気配しかしないだろう。

だから、鳥と髪留めには早速対応することにしたのだ。

オレンジ頭の作る『』とやらに、何かあるという可能性も捨てがたいので、あれは残しておいた。あんなに集まるんだ。僕が気になるのは、念のためだよ。

『暴食業』の紳士が、まさか獣のエサに釣られたとか、そんな品の悪いことは、ないから。





さてレインちゃんが起きたら、買い出しだ。

人は少し運動させた方がよく食べると聞く。適度に動かして、よく食べさせよう。

あの子、最近まともな食生活をしていないと言っていたけど、薄味のスープなら飲んでくれるかな。
お世話係としては、まずは適切な水分補給、させて欲しいよね。
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